2025/9/7 安達太良山
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2025/9/7 安達太良山
先々週に蔵王の稜線から眺めた安達太良山へ。
朝5時過ぎに、登山口のあだたら高原スキー場に到着すると、トレランの人がいっぱいいて朝からなんだか賑やかな感じ。
どうやら、土日にトレラン大会が開催されていたようで。
この日は50kmコースで選手はもうスタートした後とのこと、それならコースも被らず歩けるな、とのんびり出発です。
#トレラン大会のおかげで、登山口手前のレストハウスのトイレが使えて助かった(普段はたぶんクローズしてる)。
駐車場からスキー場へと歩いていくと、安達太良山奥岳登山口の標識が迎えてくれました。
久しぶり!
ゲレンデ内に、トレラン大会のゴールが設置されてます。
トップクラスの選手は、なんと50kmを7時間ほどで走っちゃうらしい。
距離もすごいけどアップダウン繰り返して標高差4000mほどもあるそうで、もうこりゃ鉄人というか何というか、すごすぎる。
我らはのんびり派につき、ゆるゆる出発です。
歩き始めは砂利道の林道。
10分ほど歩いていくと、くろがね小屋方面へ行く道と、薬師岳経由の道の分岐に到着。
今回は時計回りで歩くので、薬師岳経由の道へ。
こちら、ゲレンデ内をぐい~っと登る道です。
ススキや雑草が生い茂るゲレンデの中の踏み跡を辿って登ります。
踏み跡はいろいろ分岐しているけど、標識はしっかりついてて迷うところはなし。
・・・それにしても背丈を越える草原で見通しは悪いし風が通らず暑いし、足元は赤土で滑りやすいし、ゲレンデの直登でそこそこ斜度もあるし。
ナカナカな道ですなぁ。
立ち止まって一息つきつつ振り返れば、背後には一面の雲海。
壮観!
ゲレンデ内の急坂を登っていくと、いつしか道は木立の中へ。
ここもまた両脇から笹やら灌木やらが迫ってきていて、ちょいと薮っぽい。
・・・もしかして、ゴンドラで上がっちゃう人が多くて、スキー場~薬師岳間の道はあまり整備されてないのかも?
そんなことを思いつつ、黙々と木立の中の道を登り上げていくと、だんだんと木立の背丈が低くなり、松やツツジ、シャクナゲの木々が増えてきて。
斜度も緩やかになって歩きやすくなった道を進んでいくと
見上げる稜線はこんな感じ。
安達太良山の山頂は、一番左の岩山かな。
北側には、雲海の上に浮かぶ蔵王連峰が。
ここまで、ゲレンデの中の急坂だったり木立の中で展望なかったりで鬱々としながら登ってたので、ようやく視界が開けて気分爽快♪
五葉松平から、松やシャクナゲなどの灌木の中をほんの数分歩いて
小さな祠と鐘のある薬師岳に到着。
ここからは、山頂方面がスッキリ一望!
だいぶ近づきましたねぇ。
東側を見ると、足元の斜面にあだたら高原スキー場が見えてました。
そしてまだまだ広がる一面の雲海(^^
薬師岳の少し先には「この上の空がほんとの空です」と書かれた標柱がありました。
智恵子抄の「安達太良山の上の青い空がほんとの空」というやつですな。
・・・うん、今日のこの空の青さは"ほんとの空"かもしれない。
この標識を過ぎたあたりから、しばらく木道歩きが続きます。
途中にゴンドラ山頂駅があったので、ゴンドラで来る人のために木道が整備されてるんだろうな。
ということは、ここから先はバッチリ整備された道かな、なんて期待しちゃったりして。
が、木道が終わって山頂稜線へ向けて登る道になると、滑りやすい土が露出してたりしてちょっと荒れてるかな、という感じの道。
歩く人が多いから荒れちゃうんだろうなぁ。
そしてせっかく五葉松平~薬師岳で展望開けたのに、再び木立に囲まれた道で展望なし。
ゴンドラ山頂駅を過ぎたら、展望開けた道なのかと思ってたのだけど。
展望はなくとも、足元に咲く秋の花々に癒されます♪
アキノキリンソウとオヤマリンドウ、黄色と紫の取り合わせもまたよいですねぇ。
薬師岳から登ること標高差200mほど、標高1550m付近を越えたところで、ようやく樹林帯を抜けて開けた斜面に出てきました。
山頂は近いぞ、と逸る心を抑えつつ、大小の岩がごろごろ転がる道をぐい~っと。
登っていくほどに、周囲の灌木がなくなって岩がちな斜面になってきたな、と思っていたら、目の前に巨大な岩場がどかーんと登場。
あれが安達太良山の山頂ですな。
遠くから見ると、穏やかな稜線の上にぽつんと岩場が飛び出ていて、それが乳首のように見えることから乳首山との別名もある安達太良山。
これがあの乳首か、と思うとなかなか感慨深い(笑)
登りつつも振り返れば、稜線続きの鉄山から勢至平へと続く東斜面が眼下に広がります。
なんとも穏やかな景色、帰りはあの道を歩くんだな、と思いながら眺めます。
この日は朝から風がやや強め、樹林帯の中を歩いているときは木々の梢がざわざわ揺れている程度だったけど、開けた斜面に出てくると強風がダイレクトに吹き付けてきて。
時折風に煽られつつも登っていくと
乳首の岩場に到着。
岩場の下に「安達太良山」の標識があったけど、ここはもちろん岩場の上に登っとくでしょう。
岩場の右側から回り込むようにして、ハシゴを伝ってちょいと一登りで
安達太良山山頂に到着。
山頂手前の木立が開けた所からだいぶ風が強くなってきてたけど、山頂はかなりの爆風!
普通に立っていると煽られてよろけちゃう。
それでも天気はとっても良いので、強風に耐えつつぐるりと展望を楽しみます。
西側には、お隣の船明神山。その奥は磐梯山ですな。
船明神山の稜線をトレラン大会の人が走っているのが見えてます。
沼ノ平の爆裂火口の奥には、吾妻連峰がずら~り。
福島県北部の名だたる山並みが一望(^^
そして北側には、鉄山、箕輪山へと続く稜線が延びてます。
この稜線、牛ノ背というそうで、なんとも伸びやかで良い景色!
18年前に安達太良山に登った時は雪山&強風&ガスで展望は全くなかったので、なんだかとっても新鮮な景色。
というかそんな時によく登ったなぁ、なんて思いながら景色を眺めます。
岩陰で風を避けながら、15分ほど山頂にいましたがギブアップ。
さっくり山頂を後にして、牛ノ背の稜線歩きに出発です。
振り返って見上げる岩場の山頂。
こうやって見上げるとかなり大きいですな。
そして鉄山へと続く稜線は、赤茶けた砂礫の道で火山の雰囲気タップリ。
登ってきた道とは全然雰囲気違うんだなぁ。
で、山頂から下ったら多少は風が弱まるかと思っていたのだけど、この稜線も相変わらずの爆風。
そんな爆風の稜線上でも、所々岩場の影にオヤマリンドウが鮮やかな花を咲かせてます。
秋色ですねぇ。
左手に、船明神山と障子ヶ岩、その奥の磐梯山を眺めつつ。
なんだか異世界の景色みたいだな。
爆風に煽られながら稜線を進んでいくと、稜線から下る道の分岐点に到着。
左(西側)に行けば、船明神山経由で沼尻登山口に下る道、右(東側)に行けばあだたら高原スキー場に下る道。
そしてここから鉄山へと続く稜線は、馬ノ背と名前を変えて続いてます。
この分岐から眺めるのは、沼ノ平の爆裂火口跡。
明治33年の大爆発でできた巨大噴火口だそうで、噴火の前にはここに硫黄採掘場があったとのこと。
今でも火山ガスが噴出しているそうで、この色合いといい景色と言い、なんとも荒涼とした圧巻の景色に見入っちゃいました。
さて、爆風の稜線に長居は無用、景色を眺めたらスキー場へ向けて下山開始。
草原広がる斜面をトラバース気味に、スタコラさっさと下ります。
下りつつも振り返って稜線を仰ぎ見て。
山頂の岩山がどんどん遠くなる。。
稜線から下ればようやく風も穏やかになり、ホッと一息つきながら下っていくと、峰の辻に到着。
ここで道は、くろがね小屋を経由する道とそうでない道に分岐、後者の方が早く下れるとのことでまきchin隊はそちらの方へ。
峰の辻からしばらくは、灌木の中をゆる~り下ります。
道沿いのナナカマドの紅葉が始まりつつあって、もう秋はすぐそこ、という感じ。
下界はまだまだ暑い日が続いてるんですが、山の上はもう秋が近いんだな。
道沿いにはオヤマリンドウがそこかしこに咲いてます。
今日はこの花をいっぱい見ている気がする。
ちらほらと登ってくる方とすれ違いながら、のんびり下ります。
秋は周囲の斜面も紅葉して、さぞや見事な景色が広がってるんだろうなぁ。
しばらく周囲の景色を眺めながら下って行くと、ほどなく木立に囲まれて展望のない道へ。
足元がぬかるんでいたり赤土で滑りやすくなっていたりする箇所も多く、足元に注意しながら下ります。
お楽しみといえば、紅葉が始まりかけた灌木を眺めることくらいかな。
黙々と下って行くと
砂利敷で整備された馬車道に出てきました。
これまでとは打って変わってばっちり整備された道、くろがね小屋が工事中なのでそれに合わせて整備されたのかな。
馬車道を下って行くと、途中で林道をショートカットする旧道の分岐が出てきました。
馬車道は緩やかだけど砂利なので足にくるし、だったらショートカットの道のほうが歩きやすいかもな、と旧道へ。
段差の大きな階段だったり、滑りやすい土だったりするけど、それでも旧道の土の道の方がずいぶん楽に下れました(たぶんどっちが楽かは人によると思われますが)。
で、最後は再び馬車道に合流、そのまま下ってスキー場に出てきて終了、です。
登山口から薬師岳までは少し荒れ気味な道、そこから山頂手前まではあまり展望はなく単調な道だったけど、山頂から牛ノ背までの道は展望抜群、火山の雰囲気満点な道。
その落差がすごかったなぁ。あと、稜線の爆風っぷりもすごかった。
今回、一番のメジャールートで歩いたので人も多く、割と賑やかな道で、熊があちこちに出没している昨今、賑やかなのは逆にちょっと安心でもあったりして。
・・・と言いつつも、やっぱり静かな道も歩きたいまきchin隊。
安達太良山周辺にはいろんな登山口や登山道もあるので、今度はそちらも歩いてみたいなぁ、と思いました。
下山後は、岳温泉の"キッチンふくろう"の煮込みハンバーグに舌鼓(詳細は速報)。
その後は、同じく岳温泉"あづま館"の日帰り入浴へ(1000円→割引券使用で800円)。
掛け流しの酸性泉にのんびり浸かって大満足、でありました。
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