2024/9/16 松川温泉から源太ヶ岳・三ツ石山周回
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2024/9/16 松川温泉から源太ヶ岳・三ツ石山周回
敬老の日の三連休、最終日のみ北東北の天気がよさそう、ということで、先週見送っていた松川温泉起点での周回山歩きへ向かいます。
紅葉はまだだろうけど、代わりに静かな展望の稜線歩きが楽しめそう(^^
入山は、松川温泉の登山者用駐車場から。
2~30台ほど停められそうな駐車場には数台停まるのみ。
やはり紅葉時期以外は空いてるんだなぁ。
#駐車場に水洗トイレあり
駐車場を出て、道路を歩いて峡雲荘の前を過ぎて源太ヶ岳登山口へ。
源太ヶ岳、大深岳、三ツ石山と辿る反時計回りの山歩きに出発!
歩き始めは地熱発電所関係の林道も横切っているけど、登山道の標識完備なので迷うことはなし。
発電所周辺の木立がかなり広範囲に刈り払われて、明るく見通しが良くなっていてちょっとびっくり。
まぁ、見通し良い方がいろいろ安心だよな、と歩いていくと
ほどなくブナ林の中の登山道へ。
ここから大深山荘分岐まで標高差500m弱、ブナやダケカンバの林の中を歩きます。
木陰の中の道は木漏れ日が明るく、そしてひんやり涼しくて良い気持ち♪
ブナ大木が多いけど、こんなダケカンバの大木もあちこちに。
どっしりすっきり聳えるブナと、ごつごつと曲がりくねった枝が特徴的なダケカンバが入り混じって、なんとも雰囲気ある林です。
木立の中の道はそれほど急なところもなく、緩やかに登ります。
ぬかるんでいるところには木道も設置されてるけど、この木道がまた滑ることといったら(^^;
登山口からゆる~りと200mほど登り上げていくと、丸森川にかかる橋に到着。
なんだかいつもより水量が少ないような気がする。
さて、丸森川を過ぎると、少し斜度を増した道を登ります。
と言っても、それほど急なところがないのは相変わらずですこぶる歩きやすい。
ブナ大木の間をぐい~っと。
木の根っこが絡まりあって、階段のようになった道。
視界が開けたところで振り返ると、うっすらたなびく雲の上に岩手山が聳えてます!
最近、火山性微動が観測されているという岩手山、噴火警戒レベルが引き上げられたら、周辺の山やスキー場はどうなるんだろう。。。
そんなことを思いつつ登り上げていくと、水場に到着。
冷たい水がじょぼじょぼ出てました。
ここの水場は、いつでも健在ですな。
水場を過ぎると、周囲の木立はダケカンバが主体に。
白い幹のダケカンバの林は、なんだかそれだけで明るい雰囲気。
登山道は、露出している赤土や苔むした岩が滑りやすい。
足の置き場所に気を付けつつ黙々と足を運んでいくと
だんだんと周囲の木立の背丈が低くなり、笹や灌木、時々ダケカンバ大木、という感じの緩やかな道になり。
森林限界は近いぞ、と歩を進めて
源太ヶ岳へと登る道と、トラバースで大深山荘に続く道の分岐に到着です。
そしてここ、今年4月上旬に発生した全層雪崩により周囲の木々がなぎ倒されていてすごい状況に。
ダケカンバやオオシラビソの太い幹が折れていたり、灌木が根こそぎ流されてひっくり返ったりしている様はなんとも痛々しい。。。
雪崩のすごい威力も実感。
そんな全層雪崩の跡が残る道だけど、所々にエゾオヤマリンドウが鮮やかな青紫の花を咲かせていて、ホッと和んだり。
雪崩にも耐えて、今年もまた花を咲かせてくれたんだね(^^
そしてここから源太ヶ岳東斜面をトラバースで登る道は、ほぼ雪崩で流されてしまってました。
草原の中を登る気持ちよい道だったのに、その草原も流されて一面土や礫が露出した斜面。
所々に付けられたピンクテープに沿って細い踏み跡が付いているけど、斜面が急なところでは土が崩れやすいからか踏み跡もなく、足元注意で登ります。
いやはや、こりゃ復旧に時間かかりそう。。
そんな東斜面の向こうには岩手山を眺めます。
松川温泉から立ち上る噴気がなかなかの迫力。
登山口付近に噴気孔があるようで、音もすごかったもんなぁ。
これも火山活動活発化の影響なのかしら。
スカッと広がる展望を楽しみつつも、崩れやすい足元に最大限の注意を払いながらトラバースで100mほど登って
源太ヶ岳から大深岳へと続く稜線に登り上げてやれやれ。
崩れやすい急斜面のトラバースは、さすがにちょっと緊張したので、稜線に登り上げてホッとしました。
ここからは展望の稜線歩き♪
稜線に登り上げた所に源太ヶ岳の標識が立っているけど、この少し先の、岩が積み重なった小ピークへ。
小ピークから、360°の大展望を楽しみます!
目の前に連なるのは、先週歩いた八幡平。
八幡平の山頂はどこだろう?てなくらい、ほんとに平らだな。
これから歩く大深岳へと続く稜線も一望。
その奥は秋田の太平山地かな。
稜線を目で辿っていくと、小畚岳、三ツ石山、大松倉山と続く稜線も。
その向こうには秋田駒ヶ岳と乳頭山、右奥には鳥海山♪
秋田駒ヶ岳と乳頭山、鳥海山をアップ。
鳥海山付近は天気悪いかと思ってたけど、いい天気だったんだな(^^
鳥海山が見えるとなんだか嬉しいねぇ。
そしてどっしり聳える岩手山。
これから始まる稜線歩きでは、ずーっとこの岩手山を眺めながら歩くわけで。
この日は安定した天気なので、雲もかからず晴れててくれるかな、と大期待。
涼しい風が吹き抜ける稜線上でしばらく景色を眺めたら、いよいよ稜線歩きに出発!
灌木やハイマツの中の道を辿ります。
この開けっぷりが最高(^^
足元にはエゾオヤマリンドウや色づき始めた灌木たち。
そして、このエリアが最も混雑する紅葉シーズン目前ということもあってか、道はしっかりキレイに刈払いされていてすこぶる歩きやすい。
ありがたや。
頭上を見上げると、色づき始めた木々もちらほらと。
気温が下がれば、一気に色づきが進みそう。
そんな景色を楽しみつつ、ゆる~りのんびり稜線歩き。
紅葉シーズン始まる前で人少ないし、朝早く出発したということもあってか、全然人がいなくてとっても静かな道。
天気もよいし爽やかだし、最高だな。
稜線を進んでいくと、右手には森吉山や焼山も見えてきた。
先週に引き続き、今週もまたスッキリ晴れたお姿を見せてくれて嬉しい(^^
大深山荘へと下る道を右に分けて、更に稜線を進んでいくと、大深岳山頂に到着です。
ハイマツや灌木に囲まれていて特に展望もないので、さっくり先へと進みます。
大深岳を過ぎると、いったん200m下って150m登り返す道に。
なかなかのアップダウンだけど、周囲の山並みを眺めながらの道なので、これもまた楽しってことで。
ちなみに前方に見えているのは、秋田駒ヶ岳と鳥海山。
裏岩手縦走路の八瀬森や関東森、大白森の山並みを眺めつつ。
そろそろ縦走するにはいい季節ですな。
緩やかに下って行くと、道沿いにはダケカンバの木々がちらほらと登場。
これがまたいかにも八幡平の高原っぽい雰囲気を醸し出していてヨシ。
ナナカマドの実も色づいてきてますね。
・・・が、葉っぱはといえば、紅葉を待たずに枯れてしまっているものも多い。
夏が暑すぎて枯れちゃったのかな。
下り始めは緩やかな道なので、そんな景色を眺めつつ気持ちよく下ります。
視界が開けた稜線歩きは、楽しくて気分爽快。
左手には、源太ヶ岳の稜線と岩手山。
谷の向こうに岩手山が聳える様がカッコいい。
大深岳から50mほど下ると、八瀬森に続く裏岩手縦走路との分岐に到着。
分岐を右に進めば、八瀬森、関東森、大白森と経由して乳頭山や秋田駒へ。
前に進めば、三ツ石山から大松倉山、犬倉山、鬼ヶ城と辿って岩手山へ。
ここからずっとつながっている道を思うと、ワクワクしますね(^^
さて、分岐を過ぎると、本格的な下りが始まります。
急斜面の草原の中の九十九折りの道をぐいぐい下って行くと、どんどん稜線が遠くなっていく。。。
目の前には、小畚山(こもっこやま)と三ツ石山。
まだあんなに下るのか~、とちょっと思っちゃうけど、まぁこれがあるからまた楽しいわけで。
今日は雲もなく景色もよいので、景色を眺めつつ下るのもすこぶる楽し。
急斜面の道だけど歩きやすく切られているので、結構さくさく歩けます。
鞍部まで一気に下ると、しばらくはダケカンバやオオシラビソ、灌木が入り混じった木立の中を緩やかに登ります。
灌木達が日射しを遮ってくれて、ひんやり涼しくて助かる~
少し登ったところで、歩いてきた道を振り返ります。
大深岳からの下り斜面の道の九十九折りっぷりがすごい(^^
小畚山のピークが近くなると、開けた急斜面を九十九折りに登ります。
少しザレてたり岩場っぽいところもあったりして。
小畚山に到着。登り返しもそれほど苦ではなく、思ったよりさっくり着いちゃった。
そしてここもまた360°大展望のピークです♪
標識の奥に連なるのは、秋田駒や鳥海山、大白森。
三ツ石山へと続く稜線や、その奥に連なる大松倉山、犬倉山、姥倉山、黒倉山、岩手山の山並みも一望。
圧巻の景色です!
振り返れば、歩いてきた源太ヶ岳から大深岳へと続く稜線が。
これを歩いてきたんだなぁ、と思いつつ眺めるのも楽し(^^
山頂でちょいと腹ごしらえしつつ一息ついたら、三ツ石山へ向けて稜線歩きに出発。
ここからはいくつか小ピークを越えつつ、緩やかに稜線を辿ります。
右手には秋田駒。
色づき始めた手前の灌木が、日光に照らされて一層鮮やかにキラキラ輝いて。
源太ヶ岳から大深岳の穏やかな稜線もいいけど、緩やかにアップダウン繰り返すこちらの稜線も変化があって楽しい。
ほんのり色づき始めて、少し明るい黄緑色なのも、ちょっとウキウキする感じでまたヨシ。
ミネウスユキソウ、アザミ
エゾオヤマリンドウはあちこちに咲いているけど、それ以外の花はほぼ終了。
ちらほらと咲き残った花を楽しみつつ。
途中の三角点ピークも、これまた大展望。
稜線ど真ん中の景色が素晴らしい♪
そして目の前には、これから歩く稜線。
秋の足音がもうすぐそこ、な色合いですな。
次の週末にはようやく気温が下がるということなので、それ以降に一気に色づきが進むのかも。
三角点ピークを過ぎて少し下ると、三ツ沼のほとりに出てきました。
鏡のような湖面に青空が映って、真っ青に輝いていてステキ♪
池のほとりには、これまた青く鮮やかなエゾオヤマリンドウ。
・・・と思いきや、ここのオヤマリンドウはもう終盤?
池を過ぎると、しばらくはオオシラビソの木立の中を緩やかに歩きます。
そして再び灌木の斜面に出てくると、三ツ石山山頂はもうすぐそこに(ってこれが意外とまだ遠いわけですが)。
大きな岩が積み重なった山頂目指して、ゆる~り登ります。
奥産道から三ツ石山に登り、小畚山まで往復する人が多いようで、稜線上の道はすれ違いが意外と多い。
それでも紅葉シーズンに比べたら人はまだまだ少なく、どことなくのんびりした雰囲気で。
まきchin隊ものんびりと、何度も立ち止まって景色を眺めながら稜線上を進んでいくと
三ツ石山山頂に到着。
もう昼近いけど、まだ雲も湧かず青空広がって、最高の天気です(^^
というわけで、早速山頂の大岩によじ登るごろ太君。
ここからの景色がほんと素晴らしい。
三ツ石山東斜面の向こうには、岩手山が聳えます。
見る角度によっていろいろ姿を変える岩手山、こちら側から見ると、両側に長く裾をひく姿がなんとも美しいですな。
秋田駒ヶ岳や乳頭山方面もクッキリ。
源太ヶ岳あたりから見ていた時は、乳頭山と秋田駒ヶ岳が重なって見えていたけど、ここから見ると乳頭山のとんがりがよくわかりますね(^^
先週歩いたのはあの辺かな、と目で辿るのもまた楽し。
そして、歩いてきた稜線も一望。
こうやって、歩いてきた道を一望できるのって最高だな。
紅葉前だけど、好天の週末なので山頂には入れ代わり立ち代わり人がやって来てそれなりの賑わい。
それでも紅葉シーズンに比べたら人は全然少なく、山頂でしばし景色を楽しむことができました。
(紅葉シーズンは足の踏み場もなくなるくらいの大混雑なので。。。)
さて、では下山開始。
三ツ石山荘へ向けて、緩やかに下る道を辿ります。
道沿いにはエゾオヤマリンドウがいっぱい♪
所々階段状になっている岩ごろの道を下りつつ、目の前に聳える岩手山に見とれつつ。
この時間までこんなにスッキリ晴れてるなんてあまりないもんなぁ、いい日に来れたなぁ。
斜面をトラバースするようになると、道はちょい荒れ気味に。
歩く人が多いからか、道がすっかり踏まれて滑りやすい赤土が露出してしまっていて、それを避けて歩くもんだから道脇の植生が踏まれていて。
滑りやすい道に注意しながら下って、最後は木道を歩いて三ツ石山荘に到着です。
ここは相変わらずキレイな小屋ですな。
というか八幡平の小屋は、どこもほんとキレイ。
小屋の前から、三ツ石湿原越しに見上げる三ツ石山。
展望の稜線歩きはここで終了、今日はずーっと素晴らしい展望を楽しませてくれてありがとう!
小屋でトイレを借りたりして一息ついたら、松川温泉へ向けて下山開始。
松川温泉までは標高差で400mほど下るのだけど、しばらくはオオシラビソの林の中、緩やかに下る道を辿ります。
・・・しかしこの道、緩やか過ぎるし、足元ぬかるんでるところも多いし、なかなかめんどくさい。
一気に下りたいのに、いつまでだらだら下ってるんかな~、とか思いつつ。
途中、松川大橋に下る道を左に分けると、ようやく下り勾配が増してきて。
周囲の木立も、ダケカンバやブナが主体になってきて、ちょっといい感じ。
木立の隙間から、岩手山や黒倉山、姥倉山を見上げます。
さっきまでほぼ目線の高さに見ていたのに、もうこんな感じに見上げるとはね。
道の途中には、こんなスキーツアー標識も登場。
だいぶ年期入ってますな。
ツクバネソウ、マイヅルソウ
足元には、実を付けた草花もちらほら。
つい最近まで花が咲いてたのになぁ、なんて思いつつ。
そして最後の100mほどは、階段続きの急坂。
階段が崩れてたり洗掘されてたりするところもなく、結構しっかり整備されている道を一気に下って
松川温泉の松川荘の裏手の登山口に出てきて、登山道終了。
いやはや、ぐるり歩いて大満足。
紅葉時期直前ということもあってか、人も少な目で静かな山歩き(と言っても小畚山~三ツ石山荘間は結構人がいた)。
終日良い天気で展望も良く、ほんのり色づきつつある斜面を眺めながら気持ちよく歩くことができました。
気温が下がれば紅葉も進むと思われるけど、まぁあと10日~2週間くらいかなぁ。天気次第ですな。
周回で歩いたので歩きごたえもバッチリ。
先週の滝ノ上温泉起点の乳頭山~千沼ヶ原周回よりも、こちらの周回の方が楽に歩けた気がする(標高差、距離ともほぼ同じだけど)。
でもどちらもほんとよい周回ルート、週をまたいで両方楽しめて満足です。
下山後は、焼走りの湯へ(600円⇒割引券使用で半額)。
まだ昼過ぎだからか、空いててラッキー。
温泉にのんびり浸かったら、滝沢の定食屋さんの"ごはん屋山ひろ"で遅めのランチ(詳細は速報)。
名物の鶏唐揚げ定食と肉豆腐定食をいただいて、これまた満足です。
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