2023/10/8 鳥海山・笙ヶ岳
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2023/10/8 鳥海山・笙ヶ岳
2023/10/9 男鹿・真山、本山 ←クリックで詳細レポ表示
体育の日の三連休は、先週に引き続き東北へ。
土曜日は朝から雨につき神社巡り、青空が覗く天気の日曜日は鳥海山へ。
静かな万助道を登って、草紅葉の仙人平と笙ヶ岳を経て、長坂道で下る周回ルートで歩きます。
どんな紅葉に出会えるか、どきどきワクワク(^^
登山口の一ノ滝駐車場に到着すると、先行者の車が既に3台停まってました。
この日、主要登山口は朝から大混雑だったようですが、さすがここは人少ないですな。
#キレイな水洗トイレあり
この日は長丁場につき、早速準備して出発。
駐車場の右斜め前の二ノ滝口はスルー、林道を左に進んで万助道方面へと続く登山道へ。
歩き始めてしばらくは、右手の一ノ滝や二ノ滝、三ノ滝沿いの二ノ滝道を高巻く道を進みます。
右側の沢から聞こえてくる沢音がものすごい!
この道からは、沢はほとんど見えないんだけど、この音を聞くだけでも滝の迫力が迫ってきます。
三ノ滝上部を過ぎると、高巻き道からは離れて、水場の沢を飛び石で渡ってブナや針葉樹の林の中へ。
前日まで降り続いた雨で岩が湿っていて滑りやすく、飛び石で渡るのもおっかなびっくり。
いかにも鳥海山麓の原生林、な森閑とした森の中、やや下り勾配の道をアップダウン繰り返しつつ辿ります。
ここ、帰りは少し登り返しなので面倒だな。
根元から枝分かれしたような針葉樹(シラビソ?)があちこちにあり、ちょっと不思議な雰囲気の森。
魔女でも出てきそうな。
滝沿いの道から離れて、そんな森の中の道を30分ほど歩いていくと
標識てんこ盛りの四辻に到着です。
高瀬峡からの道、臂曲からの道、一ノ滝Pからの道と、万助道・長坂道へと登る道が分岐しているということもあり、標識がいっぱい。
・・・こんなに標識あったら、かえって迷っちゃいそうだけど(笑)
我らは万助道・長坂道へと続く道を辿ります。
ここから先は、ブナ林の中の道。
歩き始めてほどなく、長坂道が分岐する渡戸を過ぎれば、あとは一本道をゆる~りと。
所々に急なところがあるけどほぼ穏やかな道、そして一面に広がるブナ林がなんとも素晴らしい♪
万助道も二ノ滝道も、この鳥海山麓のブナ林がほんと秀逸なんだな。
左手に檜ノ沢を見下ろしつつ高巻く箇所もあり。
それにしても鳥海山は水が豊富な山ですな。沢の水量もすごくて、迫力たっぷり。
そんな沢音を聞きつつ、日射しが射し込んで明るいブナ林の眺めを楽しみつつ。
ブナ林広がる広い斜面の道だったり、谷地形の中だったり、と変化に富んだ道で飽きません(^^。
割と細身のブナが多いけど、根元から複雑に幹が曲がりくねって生えている、あがりこ大王みたいなブナもあちこちに。
ブナ林も変化に富んでます!
そんなブナ林の中を歩いていくと、狭い尾根上の道へ。
尾根を囲むように生えている、曲がりくねったブナや灌木がなんともワイルド。
幹のこの曲がりっぷりには、冬場の雪の多さを感じますね。。。
所々で木立が切れた隙間からは、笙ヶ岳から下る長坂道の尾根を見上げます。
斜面は結構紅葉が進みつつある感じ、山の上部の紅葉に期待が高まります!
文殊岳や伏拝岳の外輪山もちらりとお目見え。
前日の雨は山頂付近では雪だったらしく、初冠雪の白い斜面が見えてびっくり!
もう高い所は雪なんだなぁ。
秋を通り越してあっという間に冬が近づいてきたな。
それでも足元には秋の気配。
倒木にはいろんなキノコがにょきにょきと。
頭上を見上げれば、ほんのり色づきつつある梢が広がります。
彩り豊かな秋は、まだまだこれから(^^
そんな狭い尾根道を歩いていくと、だんだんと沢状地形の中へ。
岩がごろごろ積み重なって滑りやすいところが多く、やや斜度を増した道をぐい~っと登って
赤い屋根の万助小屋に到着。
1961年に建てられた酒田市営の小屋で、中は板敷きでとってもキレイ。
近くに豊富な水場があるのもポイント高し、一度泊まってみたい小屋です。
小屋から見上げる笙ヶ岳の尾根。
草紅葉の稜線が輝いてますね(^^
さて、小屋の前で一息ついたら、仙人平へ向けて出発。
万助小屋を過ぎると、ここまでの穏やかな道は一転、灌木の中の急坂が続きます。
苔むした岩が積み重なった急坂に息を切らしつつ、ぐい~っと。
途中、急坂がひと段落したところで景色が開けて、紅葉の斜面の向こうに冠雪した外輪山の展望が広がります!
壮大な景色に、急坂のしんどさも一時忘れてウットリ見とれちゃう。
秋の景色は色とりどりでいいなぁ。。。
こんな小さな湿原もあり、ちょっと一息ついたりして。
黄金色に染まる湿原がまぶしい。
そして小湿原を過ぎてもまだまだ続く、岩ごろの急坂。
一つ一つの段差が大きいし、湿って苔むした岩は滑るし、刈払いしてから時間が経ったのかちょっと藪っぽいし。
いやはやこんなにしんどい道だったっけか?なんて思いつつ、えいやぁと。
なんかもう、無になって黙々と急坂をよじ登っていくと、ようやく薮の中の急坂から抜け出して
ばーんと開けた湿原に出てきました!ようやく仙人平に到着です。
そしてここがもう、いきなりの色の洪水。
鮮やかに紅葉した灌木のトンネル。
日射しを反射して、色とりどりにキラキラ輝いて。
灌木の紅葉は、少し窪地のようになっているこの付近が一番鮮やか。
そんな紅葉の灌木越しに見上げるのは、笙ヶ岳の稜線と東斜面。
斜面の草紅葉とも相まって、なんとも鮮やかな景色。
麓の酒田側から雲がもくもくと湧き上がってきている中、ちょうどいい具合に雲の切れ間で日射しがたっぷり射し込んで、よもやの大絶景(^^
灌木の紅葉は、場所によってはまだ進んでいなかったり、夏の暑さで葉が焼けていたり、と状況はまちまち。
でもまた、それもまた楽し。
灌木の中の道をゆる~り歩いていくと、徐々に湿原の中へ。
湿原の中の細い踏み跡は、踏み跡薄すぎて、ここ歩いちゃっていいの?な感じの道。
歩く人が少ないので、特に木道で整備したりはしていないんだろうな。
この人跡疎らな感じもヨシ。
そして、周囲の紅葉を楽しみつつのんびり歩いていくと、だんだん前方の視界が開けてきて
目の前がばーんと開けて、眼下には千畳ヶ原が!
その奥には文殊岳や伏拝岳といった外輪が連なります。
稜線付近には雲がかかりつつあるけど、まだ辛うじて晴れていてくれて嬉しい(^^
この景色が見たかったのだ!!
この広大な千畳ヶ原の草紅葉の素晴らしいことと言ったら。
穏やかに波打つ湿原は一面の黄金色、まるでどこまでも続くビロードの絨毯のようで。
日射しにキラキラ輝く様も秀逸。
千畳ヶ原を眺めつつ、こんな湿原の中をのんびり歩けるだなんて、なんて幸せな道なんだろう。
しかも誰もいなくてしーんと静かな道。景色を贅沢に2人占め♪
千畳ヶ原には、湯ノ台からと思われる人たちがいるのが見えているけど、こっちはほんと人いなくて最高。
黄金色の湿原に彩りを添えるのは、真っ赤に紅葉したチングルマ。
振り返れば、もくもくと雲が湧き上がりつつありますが。
それでもまだ上空は晴れていて日射しが射し込んでいて、キラキラ輝く湿原が辺り一面に広がります。
キラキラの光に溢れる道!
千畳ヶ原の奥の山並みは、月山森や天主森の尾根。
昨年の4月に、山スキーで登った月山森から千畳ヶ原を眺めた時のことを思い出したりして。
そんな景色を眺めつつ、ゆる~りのんびりと最高の湿原歩き。
やっぱり高層湿原は秋ですな。
花咲く秋もいいけど、草紅葉の湿原はやはり格別。
歩きつつも、湿原の奥に聳える、初冠雪の外輪を仰ぎ見ます。
雪の範囲はほんのちょっぴりですが、思いもかけず、プチ三段紅葉(^^
仙人平の標識まで来れば、至福の湿原歩きもほぼ終盤。
いやー、素晴らしかった!
この景色を眺めたくて、草紅葉の湿原を歩きたくて万助道を登ってきたので、もう大満足です。
ここでこのまま戻ってもいいぞ、なくらい満足しちゃったけど、あの岩ごろの滑りやすい急坂を下るのもイマイチだしなぁ。
予定通り笙ヶ岳を周回して帰りましょう、と先に進みます。
仙人平の標識から先は、千畳ヶ原からの道と合流する蛇石流分岐を目指してトラバースで歩きます。
これまた踏み跡疎らな道を辿って
蛇石流分岐から笙ヶ岳までは、人も割と多いメジャールート。
石畳がばっちり整備された道を登って、まずは鳥海湖へ。
人の往来も多く、さすが好天の連休中日の鳥海山だなぁ、という感じ。
石畳の道を登っていくと、目の前には、鳥海湖に向けて登り上げる斜面が広がります。
ここも一面草紅葉なんだなぁ。
秋はほんと、どの斜面も色鮮やかだな。
そして山頂方面を振り返ると、七五三掛の稜線の向こうに真っ白な新山が!
ごつごつした岩山が真っ白に冠雪していてびっくり、こりゃ山頂はかなりの雪なんだろうな。
立ち止まってしばし眺めていたら、あっという間に湧き上がってきた雲に隠れてしまいました。。。
さて、気を取り直して鳥海湖へ。
丸太の階段が整備された道をぐい~っと登って
鳥海湖のほとりに出てきました。
目の前に見えているのは御浜小屋、その下の斜面もすっかり黄金色。
そして鳥海湖、今年の7月に来た時よりは、水量が増えているような?
鳥海湖を後にして、トラバースで緩やかに登る木道を辿っていくと、斜面の向こうには目指す笙ヶ岳が見えてきました。
さっきまでは下から見上げていた笙ヶ岳だけど、今はもう目線の高さに見えているとは。
いつの間にか、いっぱい登って来てるんだな。
木道を辿りつつも、鳥海湖方面を名残惜しく振り返ります。
外輪山や山頂方面は相変わらず雲の中ではあるけど、それでもやっぱりこの景色はいいもんですな。
御浜小屋と笙ヶ岳をつなぐ稜線上に出てきたら、笙ヶ岳を目指して緩やかにアップダウンを繰り返す道を辿ります。
目指す笙ヶ岳は、湧き上がる雲に飲み込まれつつあるけど。。。
そんな雲湧き上がる稜線を、笙ヶ岳目指して登ります。
雲は湧いてきているけど、背後に連なる稜線の景色は壮観。
気持ちの良い稜線歩き。
笙ヶ岳一峰を過ぎたところで振り返れば、笙ヶ岳東斜面が広がります。
また残雪期に滑りに来たいなぁ、なんて思いつつ、一峰、二峰と越えてゆる~り歩いて
笙ヶ岳山頂に到着。
初夏には花畑の笙ヶ岳山頂だけど、この時期はもうすっかり枯草色な山頂です。
新山方面は既に雲の中だし、笙ヶ岳も湧き上がってきた雲に飲み込まれつつあるし。
のんびり景色を眺める、という感じでもないので、そそくさと腹ごしらえしたら、さっくり長坂道を下ります。
晴れてれば、眼下に酒田市街や鳥海山麓が広がる大展望の道ですが。
まぁ、10時過ぎには雲が湧く予報だったしな。
足元には、咲き残りのハクサンイチゲやオヤマリンドウがちらほらと。
この時期までハクサンイチゲが見られるとはびっくり。
草紅葉広がる笙ヶ岳の稜線。
長坂道も歩く人はあまりいないと見えて、草原と登山道の境目もあいまいな感じの道を下ります。
道のど真ん中に高山植物が生えてたりして、踏まないように、となかなか気が抜けない。
のんびり下っていくと、左手の眼下には万助小屋の赤い屋根が見えてきました。
あの小屋の前を通って周回してきたんだなぁ、と思うとまた感慨深い。
そしてさらに下っていくと、道は雲の下に。
眼下には遊佐・酒田の街並みが一望。
前日に立ち寄った大物忌神社吹浦口ノ宮や蕨岡口ノ宮はどのあたりかな、と眺めます。
標高1,300m付近を過ぎると、道は灌木の中の急坂へ。
ここもまた刈払いからちょっと時間が経ったようで、少々藪っぽい道。
しかも足元の岩が滑りやすく、なかなか気が抜けない。
そんな道沿いには、センブリがいっぱい!
道のど真ん中にもいっぱい咲いていて、この道ほんとに歩く人少ないんだなぁ、なんて思っちゃいました。
ま、その人の少なさを狙って来たんだけどね。
高瀬峡からの道が分岐するガラ場を過ぎて下っていくと、ほどなくブナ林の中の穏やかな道へ。
足元は落ち葉がいっぱい積もっていてふっかふか、斜度もゆるくて膝に優しい道。
そしてここもまたブナ林が美しい。
檜ノ沢沿いに沢音を聞きつつしばし下っていくと、万助道と合流する渡戸に到着。
ちょっと水量多めでドキドキしたけど、飛び石で渡って万助道と合流したら、あとは登山口目指して下るのみ。
四辻から三ノ滝上部までの登り返しも、思っていたよりも苦ではなく、のんびり歩いて下山、でありました。
人が少なくて湿原の草紅葉も楽しめる道、ということで、今回歩いた万助道。
期待通りの静かさ、そして期待以上の仙人平や千畳ヶ原の紅葉でした♪
山麓のブナ林も美しく、変化もあって、長丁場ながら飽きずに歩ける道。
万人向けではないと思うけど、それでもまた歩きたくなる万助道&長坂道でありました。
下山後は、"八森温泉ゆりんこ"の日帰り入浴(460円)へ。
のんびりあったまってから腹ごしらえに向かったのは、酒田市内の平田牧場レストラン。
金華豚のしゃぶしゃぶに舌鼓、でありました(詳細は速報)。
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