2023/9/1-3 朝日岳・雪倉岳・白馬岳周回縦走(2日目)
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2023/9/2 朝日小屋~雪倉岳~白馬岳~白馬山荘
2023/9/3 白馬山荘~白馬岳~小蓮華山~蓮華温泉 ←クリックで詳細レポ表示
夜明け前に朝日岳を見上げると、空に広がる雲が紅く照らされてなんとも幻想的な空。
この日も高曇りかな。
テントを撤収して、ヘッデン付けずに歩けるくらいの明るさになった頃に出発。
まずは、朝日岳の南西~南斜面を巻く水平道を歩いて、雪倉岳を目指します。
前日に続いてこの日も長丁場、がんばるぞ!
右手には、剱岳、毛勝三山と連なる山並み。
その上空の雲も茜色に照らされて、なんとも素晴らしい朝焼けの空。
毛勝三山の向こうには、ゆったりと横たわる白山。
ほんのり染まってますねぇ。
茜色の空の照り返しか、水平道まで茜色。
なんだか、茜色のセロハンを通して周囲を見ているようで、不思議な感じ。
灌木やハイマツの中の水平道を歩いていくと、遥か前方に見える白馬岳の稜線が明るくなってきて。
ようやく朝日が昇ってきたかな。
この水平道は、雪倉岳の取りつきまで、細かくアップダウンを繰り返しつつ下り勾配の道。
朝日岳の斜面をトラバースで歩く道は、所々に岩場の箇所もあり。
でかザックでバランス崩さないように、注意しつつ歩きます。
以前歩いた時はかなりアップダウンが多くて、全然水平道じゃないじゃん!て感じの道だったのですが。
2017年から2018年にかけて、大きなアップダウンがないよう整備されたそうで、歩きやすくなってました。
ハイマツや笹、草原の広がる斜面をずい~っと歩きます。
池塘の点在する窪地の湿地帯もあり。
早い時期には残雪があるところですな。
途中、朝日岳山頂に登る道を左に分け、更に水平道を歩いていくと、開けた湿原の小桜ヶ原に到着です。
背後には、朝日岳がどっしりと聳えてます。
花の時期には色とりどりの花々が咲き乱れる湿原ですが、この時期は花はほぼ終了、草紅葉が始まりつつある感じ。
イワイチョウやコバイケイソウがいち早く黄色に染まりつつありました。
湿原に延びる木道を歩いていくと、いよいよ目の前に雪倉岳が迫ってきてドキドキ。
これからあれを登るのかぁ。。。
小桜ヶ原を過ぎると、朝日岳の斜面からは離れて、赤男山の西面をトラバース。
これまでとは雰囲気がちょっと変わって、こんな感じのガレ場が増えてきます。
ガレ場で上を見上げると、燕岩なる大岩が聳えてます。
この燕岩の岩肌が崩れて、このガレ場ができてるんだな。
・・・見上げていると、なんだかいまにも斜面が崩れ落ちてきそうでちょっとおっかない。
そそくさと通過です。
燕岩を過ぎて先へと進んでいくと、雪倉岳の北面が目の前に聳えて圧倒されます。
この角度から見ると、なんとも荒々しい山ですな。
赤男山の南西面トラバース道を過ぎ、雪倉岳とのコル部に到着すると、いよいよ雪倉岳山頂へと登り上げる道に取りつきます!
ここから山頂までは標高差600m、軽く里山2つ分くらいはありそうな標高差だけど、それは考えない考えない。。。
登る斜面はそれほど急なところはなく、ほぼ一定斜度のザレた斜面を九十九折りに登ります。
背後に大きく見えているのは赤男山、朝日岳はその向こうに隠れてますな。
ミネウスユキソウ、ミヤマダイモンジソウ、シロウマアサツキ、トリカブト
種類は少ないながらも、まだ辛うじて咲いている花たちを眺めつつ。
黙々とザレ道を登っていくと、前日歩いた蓮華温泉からの五輪尾根の展望が眼下に広がります。
前日はあの斜面を歩いたんだなぁ、春スキーで蓮華温泉から雪倉岳を往復したのはどの斜面だったかな、としみじみ眺めたりして。
奥には、妙高連山や高妻山、海谷山塊の山並みが連なります。
朝日岳~雪倉岳の稜線は、富山と新潟の県境ということもあり、妙高・糸魚川方面の山並みも近い。
歩いてきた方角を振り返れば、ようやく朝日岳が再びお目見え。
水平道もだいぶ下の方に見えていて、だいぶ登ってきたな、と思いながら眺めます。
そしてコル部から200mほど登り上げて、雪倉岳の稜線上へ。
北東斜面の窪地には、まだちょっぴり雪が残っているのが見えました。
タカネシオガマ、ミヤマアズマギク
砂礫の斜面にへばりつくようにして咲くお花たち。
もう9月ということで花はほぼ終了しているけど、所々にこんな彩りが残っていて心癒されます。
なかなか到着しない山頂目指して、一歩一歩黙々と。
この日も高曇りで日射しが遮られていて、しかも吹き抜ける風が涼しくて、クールダウンしながら歩けるのがありがたい。
これ、太陽がギラギラ照り付けてたら、もうバテバテだろうな。。
背後に朝日岳や富山湾を眺めつつ。
ひたすら無になって、なんだか修行のように黙々と歩を進めて登り上げて
雪倉岳山頂、到着!
久しぶりの山頂は、高曇りながら視界は超クリア。
早速景色を眺めます。
登ってきた方角を振り返れば、朝日岳。
朝イチはあの斜面の下の方を巻いて歩いていたのに、今はもう山を見下ろしているなんて。
朝日岳の反対側には、これから目指す白馬岳と旭岳。
白馬岳らしい白い稜線が、主稜線まで続いてます。
清水尾根の向こうには、剱岳や別山、大汝山と毛勝山。
妙高方面には雲が湧きつつあるけど、こちらはまだまだクリアな山並み(^^
こんな景色をのんびりと眺めつつ、前日朝日小屋で買った笹寿司をいただいてちょいと腹ごしらえ。
冷凍で売っていて、翌日ちょうど解凍されて食べごろになるってことだったんだけど、確かにいい感じになってました。
酢飯が沁みますわ~(^^
山頂には、前後して登ってきた単独の方とまきchin隊のみ、ととっても静か。
白馬の主稜線は人だらけだろうけど、その北側のこのエリアはほんと静かで最高です。花のシーズンがひと段落した、ってこともあって人が少ないのかな。
雪倉岳は、白馬や剱・立山方面も一望だし、蓮華温泉へと続く斜面や五輪尾根の景色もいい感じだし。
ここまで来るのはほんと大変な雪倉岳だけど、山頂に立てば気分爽快、喜びもひとしお。
じっくりかみしめつつ、静かな山頂でのんびり景色を眺めることができました。
さて、まだ先は長いということで、30分ほど山頂で過ごしたら白馬岳へ向けて出発。
次に来れるのはいつかな、もう体力的に来れないんじゃないかな、とか思うと、後ろ髪ひかれまくる。。。
ザレた急斜面を九十九折りに下りつつ、目の前に広がるこの壮大な景色を眺めます。
どかーんと広がるごい景色に、ウットリ見とれちゃいますね~(^^
そんな景色に見とれつつ、ちらほらと登ってくる方とすれ違いつつ、山頂から200mを一気に下って、雪倉岳避難小屋に到着。
内部にトイレもあるけど、ここは一応緊急時のみ使用可だそうで。
小屋前で一息ついたら、白馬岳へ向けて出発。
ここからは、アップダウン繰り返しつつ、白馬岳まで600mほどの登り返しです。
いやはや、痺れますな。
白ザレの道あり、灌木の中のアップダウンあるトラバース道あり。
コッテリ絞られます。
秋色漂う草原には、シラネニンジンの白い花が咲き残ってます。
もう少し早い時期ならば、色とりどりの花々に目を和まされつつ、の道なんだけど。
鉱山道分岐まで、鉢ヶ岳東面を巻きながらアップダウンを繰り返すこの道は、ほんとしんどい。
目指す白馬岳を見上げてばかりいると疲れちゃうので、立ち止まって息を整えつつ、背後の雪倉岳の優美なお姿を眺めて元気をもらいつつ。
鉱山道分岐を過ぎれば、白馬の稜線までは250mの登り。
見上げる主稜線には、人がいっぱい歩いているのが見えてとっても賑やかな様子。
こちらはほとんど人もいなくて静かな道、さぁ、あの賑やかな稜線まで頑張るぞ!
急坂を交えつつ、白ザレの道をぐい~っと。
雪倉岳の東面から雲が湧いてきて、雪倉岳や朝日岳には雲がかかってきたけど、こちら主稜線方面にはまだ雲はかからず。
九十九折りに登って高度を上げていくと、いよいよ主稜線が目の前に!
稜線に登り上げる直前ではザレザレ急斜面に突入、足がザレに潜るし、一歩進んだら半歩下がる、みたいな感じで滑るし、歩きづらい。
いい加減疲れてきた足にかなり負荷かかる。。。
歩いてきた稜線を振り返ると、もう雲がだいぶ湧いてきていて、辛うじて雲の上に雪倉岳山頂が。
夏山だもん、こんな景色もまたヨシ、と気持ちを奮い立たせてザレ急斜面を登り上げて
が、まだ白馬岳山頂までは標高差200m弱。
気合入れなおして最後の一登り。
とは言いつつも、何度も立ち止まって歩いてきた稜線を眺めちゃう。
この稜線を歩いてきたんだなぁ。
白馬岳へと続く主稜線は、これまでとは打って変わって歩く人も多い道。
戻ってくる人とすれ違いつつ、登ってくる人に追い越されつつ、ザレ&岩場の稜線を登ります。
小蓮華岳へと続く稜線を振り返ると、あら、こっちも雲が湧いてきてますね。
主稜線に雲がかかるのも時間の問題かしらん。
とは思いつつも、もう急いでは歩けないので、ペースは崩さずゆっくりと登り上げて
白馬岳山頂、到着!
前日に朝日小屋のテン場から眺めていた山頂、そして今日は雪倉岳山頂から眺めていた山頂にようやく到着して、感激ひとしお。
そして目の前には、杓子岳、白馬槍ヶ岳と続く三山の山並み。
その向こうには、剱・立山や黒部五郎岳、水晶岳、鷲羽岳や槍ヶ岳などの山並みも!
大雪渓方面から湧き上がる雲も相まって、なんとも壮大な北アルプスの景色が広がってます♪
さすがに剱・立山方面には雲かかってるかな、と思っていたので、思わぬ大展望にびっくり。
山頂は結構賑わっていたので、しばし景色を眺めたら早々に山頂を後にして白馬山荘まで下ります。
ザレた道を10分ほど下って
本日のお宿、白馬山荘に到着。
たまには贅沢しちゃおう、とこの日は小屋泊です(事前予約済)。
というかこの日は、登り切れば白馬山荘が待っている!と思いながら登ってたんだよな(笑)
そしてそして更に贅沢に、6畳個室泊♪
2人で4万円(1人1泊2食で15,000円、個室料金1万円)、となかなかなお値段。
今年は白馬界隈の山小屋は軒並み値上がりしているし、まぁ白馬山荘はそれに見合った小屋だからいいかな、と。
・・・以前はもっと安かったけど、いろいろ事情が変わってきているからやむなしか。
山小屋に泊まるのも年1回あるかないか、だしな。
部屋でのんびり荷物広げて着替えたりしたら、早速、山小屋併設の雲上レストラン"スカイプラザ"でのんびり乾杯。
山の上で飲む生ビール、最高です。
しかも山の上とは思えないサイドメニューたち。。。
しかも窓の外ににはこの景色。
山頂に到着したときは今にも雲に隠れそうだった杓子岳や白馬槍ヶ岳も、いつの間にかスッキリ晴れていて。
その向こうには立山・剱の山並みも一望。
大御馳走な展望です♪
剱岳、アップ。
別山や立山、仙人山や黒部五郎岳を目で追うのもまた楽し。
そしてこの日の夕食はこんな感じ。
とっても美味しくいただきました(^^
夕飯をいただいたら、小屋の前から夕焼けショーを楽しみます。
傾きかけた太陽に照らされる杓子岳と白馬槍ヶ岳。
昼間とはまた違った色合いがステキ。
陽が傾くと、山並みが徐々に茜色に染まります。
朝の茜色とはまた違った色合いなんだな。
遠くの槍ヶ岳も、手前の針ノ木岳や野口五郎岳も茜色♪
あっちの稜線から夕陽を眺めている人もいっぱいいるだろうな。
雲海に浮かぶ剱岳や別山、立山。
夕日に染まる雲海も空の雲も素晴らしい。
まるで歩いて行けちゃいそうな雲海(^^
茜色の雲海の向こうには、これまた茜色に染まる白山がぽっかり浮かんでます。
上空の雲が夕日に染まって、なんとも美しい色合い。
刻一刻と色が変わっていくので、目が離せません!
だいぶ染まってきましたね。。。
夕闇に沈む山並みと、茜色に輝く空と雲とのコントラストが最高。
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