2023/8/26 北ア・唐松岳
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ここ最近、北アルプスの稜線は昼前にはガスがかかり、夕方まで雷雨があることが多いとか。
早朝の時間帯ならば好展望、でもテント泊で雨に降られるのはいやだから日帰り、となると、なかなか行先も限られてくる感じ。
ならば、八方の黒菱第3ペアリフトの早朝営業(期間限定)でいち早く稜線に上がっちゃおう、と北ア・白馬へ向かいます。
入山口は、白馬八方スキー場中腹の黒菱駐車場。
スキー場の中を通る黒菱林道を走って、日付が変わる前に駐車場に到着です。
#駐車場隣接のカフェテリア黒菱のトイレは24時間利用可。水洗でキレイ。
リフトの運行開始は、この日は4時半。
まだ真っ暗な中、運行開始待ちの列に並びます。
チケットは、運行開始直前に乗り場横の小屋で発売していて、並んだ順に購入。
リフトで黒菱平に上がったら、ヘッデン付けて登山開始。
石畳の道を九十九折りに登ります。
ほんとは、黒菱平から八方池山荘まではグラートクワッドリフトで上がれるんだけど、このグラートクワッドの運行開始は7時。
そんなの待ってられない、というわけで歩いて登ります。
・・・それにしても、歩いて登っている人がかなり多くてびっくり。
さすが白馬。
そして周囲はガッスガスで、このままガスガスだったりするのかな?とかなり不安になりつつ。
黒菱平から八方池山荘までは、標高差200m弱。
だんだん明るくなってきてヘッデンも不要になったころに、グラートクワッドの山頂駅、八方池山荘に到着です。
八方池山荘はお泊りの人もいるので、灯りが付いて結構賑わってました。
ここから上は唐松岳頂上山荘までトイレがない(第2ケルンのところにトイレがあるけど、ちょうど落雷で故障中だった)とのことだったので、山荘でトイレを借りてから出発です。
歩く尾根上もガスの中。。。
道はここから、尾根を巻く木道ルートと尾根上ルートに分かれますが、展望に一縷の望みをかけて尾根上ルートを辿ります。
尾根上ルートは岩ごろの道。
朝イチの湿った岩で足を滑らせないように注意しつつ歩いていくと、雲間から朝日が覗いて周囲が更に明るくなってきて。
前方を見ると、雲の上にモルゲンロートの白馬三山が!
さっきまで雲がかかっていて見えなかったのだけど、雲が切れてきたかな。
このまま晴れてくれ!と祈りつつ歩を進めます。
振り返れば、だんだんと上空のガスが晴れてきて、朝日もキレイに射し込んできて。
雲海や尾根が朝日に照らされて、すこぶる神々しい雰囲気。
尾根上の道も朝日に照らされて、赤く染まってます。
天気回復しつつある感じで、わくわくしながら登ります。
右手には、モルゲンロートの白馬三山♪
間近に眺める山並みがほんと素晴らしい、たなびく雲海に浮かぶお姿もいいですねぇ。
左手には、五竜岳と鹿島槍ヶ岳。
こちらも、ごつごつとした岩稜がいかにも北アルプス、という感じでカッコいい。
振り返れば、波打つ雲海の上には高妻山、妙高、火打、焼山など北信の山並みが連なります。
一面の雲海の上には、だんだんと昇ってくる朝日。
山の上から眺める朝日は、また格別ですな。
そんな尾根を登りつつ眺める景色は、もうほんとに最高♪
何度も立ち止まって、ウットリ山並みに見とれつつ。
ミヤマコゴメグサ、ウメバチソウ、イワショウブ、ミヤマダイモンジソウ
道の両側に広がる草原には、秋が近づきつつある花々が咲いてます。
やっぱりアルプスの稜線は、景色もスケール大きいですな。
早朝の爽やかで澄んだ空気の中、こんな素晴らしい景色を眺めながら歩く至福のひととき。
そんな道を歩いていくと、八方山ケルンに到着です。
八方尾根は、こうやって所々に大きなケルンがあるので、目安になって歩きやすいですな。
それに、急な登りや下りもないので気持ちよく歩けます。
ずーっと昔、まだ山登りやってない頃に家族で歩いた時は結構しんどく感じたけど(笑)
振り返れば、下界には一面の雲海が広がってます。
なんとも壮大な景色♪
目の前には、唐松岳へと続く尾根が連なります。
その向こうに見えているギザギザの山並みは、不帰キレットかな。
高度を上げていくと、白馬三山から不帰キレットへと続く天狗ノ頭の稜線も見えてきて。
八方池に到着。
早速、湖面に映る不帰キレットと天狗の頭の山並みが迎えてくれました!
鏡のような湖面と山並みのリフレクションが素晴らしい!!
しばし言葉を失って景色にウットリ。
が、よく見ると不帰キレットには早くも雲が湧きつつある様子。
白馬三山にも雲が湧く前に、と急いで場所を移動して
湖面に映る白馬三山の景色も、無事ゲット!
これはもう圧巻の景色、圧倒されて言葉もなく景色を眺めます。
今回は、この景色が見たくて早朝登ってきたので、期待以上に素晴らしい景色を見ることができて大感激。
雲一つない青空とスッキリクッキリ晴れた山並みが、鏡のような湖面に映る様は、ずーっと眺めていても全然飽きることはなし。
ここでもまた、しばらく足を止めて見とれちゃいました。
いやもうほんと、最高です!!
せっかくなのでこの素晴らしい景色をしばらく眺めよう、と池のほとりのベンチで大休憩。
目の前にはこんな景色。
だんだんと雲が湧いてくる様子を眺めつつ。
池のほとりの飯森神社奥社にもお詣り。
大展望のお礼を申し述べます。
今回見たかったのはこの八方池からの景色だし、もうここまででいいかな~、なんて思いつつ八方池のほとりで50分近く過ごしちゃいましたが。
もしかしたら登ったら展望開けてるかもしれないし、晴れたり曇ったりだろうから、まぁ行けるとこまで行ってみるか、というわけで。
ガスがだいぶ湧き上がってきた尾根上の道を、唐松岳目指して出発。
早くもガスガスでテンション下がる。。。
白馬三山もこのとおり。
まだ7時前だってのに、もうこんなに雲が湧いちゃうんだな。
早起きは三文の徳、ですな。
八方池から岩ごろの尾根道を登っていくと、いったんダケカンバが生い茂る林の中へ。
岩稜帯の途中にこんな林があるなんて、面白い。
地質とかいろいろ影響してるんだろうなぁ。
林から出たり入ったりしながら、草付きのトラバース道を歩きます。
ガスはまた晴れてきて、再びやる気が出てきたまきchin隊(笑)
振り返ると、眼下には歩いてきた尾根道が。
もうだいぶ雲が湧いてきてますねぇ。
そんな尾根上には、青い八方池がぽっちり見えてますな。
左手の鹿島槍や五竜もこのとおり。
山並みは雲にのまれつつありますが
足元の草原に広がる花畑には燦燦と日が射していて、色とりどりの花々が鮮やかに輝いてます♪
草原の花畑は、アザミやカライトソウの濃い紫色がよく目立つ!
秋が近くなると、紫色の花が多くなってくるのかな。
そしてハクサンタイゲキなんかは紅葉が始まっていて、秋の足音がもう間近な感じ。
稜線が近くなってくるとダケカンバの木立は終了、ハイマツや灌木の中の尾根道へ。
それと同時に足元の岩や砂は白ザレっぽくなって、いかにも白馬の稜線な雰囲気に。
そして背後には雲が湧き上がってきていて、雲との競争な感じですな。
登山道の両側には、こんなチングルマの綿毛の絨毯も広がっていたりして。
チングルマの花がいっぱいの時期を思い浮かべつつ、岩ごろの道を登り上げて
標高2550m、丸山ケルンに到着。
八方池から標高差500m弱、歩きやすい道だったということもあり、意外とあっさり登ってこれちゃいました。
さて、ここから先に進むかどうするか。
ガスってたら丸山ケルンまででいいかな、とか思ってたけど、唐松岳山頂まではあと標高差で150m弱、と目と鼻の先。
・・・雷雲が近づいている様子もないし、一瞬の展望に期待して、山頂まで行きますか!
というわけで、唐松岳目指して出発。
前方に延びるのは、唐松から五竜へ向けて続く稜線ですな。
道沿いにはオヤマリンドウ。
紫の花や白っぽい花が入り混じって咲いてます。
右手の白馬岳へと続く稜線は、既にガスの中。
こっちの尾根も間もなくガスの中だろうな、と思いつつ歩を進めていくと
唐松岳山頂手前の岩稜帯で、とうとうガスの中へ。
道幅も狭くなり、手すりやロープのかかる尾根道にて、まぁガスかかって周りが見えないくらいでちょうどいいか、なんて(^^;
山頂はガスの中だけど、時折ガスが晴れて青空が覗いたりして。
もしかしたら雲の切れ間から山並みが望めるかも、としばらく山頂でのんびりしていたら
一瞬の雲の切れ間から、立山の山並みが!
山頂に居合わせたみんな、大歓声(^^
白い雪が残っているのは、雄山谷かな。
いかにもカールな感じですねぇ。
周囲の山並みを望めたのはこの一瞬、でもそれを眺めることができたので良かった!
再び晴れないかな、とちょっと待ってみたけど、なかなか晴れそうにないので下山開始です。
唐松岳頂上山荘の手前には、コマクサが咲いてました。
ガスの中の稜線ということもあり、花や葉っぱには大粒の露がいっぱいついてて可愛らしい。
トウヤクリンドウ、ヤマハハコ
コマクサ以外にもいろいろ咲いている秋の花々を眺めながら、白ザレの道を歩いて
唐松岳頂上山荘に到着。
ここもガスガスですねぇ。。。
小屋の前ではたくさんの人が休憩中。
まきchin隊も、トイレ借りたりして一休みしたら下山開始です。
下り始めたら、小屋の下で雷鳥に遭遇。
足元がもう白くなり始めているのは、冬支度が始まってるのかな。
丸々と太った雷鳥さん、高山植物を一生懸命についばんでました(^^
下りの尾根道は、もうずーっとガスの中。
それでも続々と登ってこられる方とすれ違いつつ下ります。
ガスの中で景色も見えないので、写真も撮らず景色も眺めることなく、さくさく下っちゃう。
丸山ケルンを過ぎてダケカンバの木立の中に入っても、ガスの中の幻想的な雰囲気の尾根歩き。
おかげでちょっとひんやりして涼しい道をがしがし下っていくと
八方池まで下ってきました。
ここから先は観光客もいっぱいの道につき、八方池はスルーして、比較的人が少なそうな尾根上ルートを下ります。
尾根を巻く木道ルートは登りも下りもかなりの人だったけど、尾根上ルートはほとんど人もいなくて快調。
さくさく下っていくうちに雲の下に出て、下界を眺めつつぐい~っと下って
八方池山荘まで下って、山道は終了。
山荘前で休憩している人も多かったけど、まきchin隊はグラートクワッドと黒菱リフトを乗り継いてさくっと下山です。
いやー、下山がリフトって超楽だな。
眼下に広がる白馬の街並みを眺めつつ、八方池山荘から黒菱駐車場まで、標高差350m弱をリフトを2本乗り継いで黒菱駐車場まで下って終了、です。
今回はほんと、早朝出発が大吉となりました(黒菱リフトの早朝営業に感謝!)。
スキー場中腹の黒菱からだと、かなり早くアルプスの稜線に上がれるし、唐松岳日帰りも可能なんだなぁ、と改めて思いました。
お目当ての、八方池の鏡のような湖面に映る白馬三山の山並みがゲットできたのは、ほんとにうれしかった。
タイミング的にはぎりぎりセーフな感じだったしな。
唐松岳山頂からの展望はなかったけど、それでも一瞬立山方面の山並みを見ることができたし、大満足です!
下山後は、白馬の"蕎麦酒房 膳"で美味しい蕎麦に舌鼓(詳細は速報)。
その後は、大町の"黒部観光ホテル"の日帰り入浴(物味湯産手形使用)にのんびりゆったり浸かって、この日は道の駅美ヶ原で車中泊、でありました。
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