2022/11/5 福島紅葉山行・矢大臣山
そろそろ里山の紅葉の季節、ということで、この週末は福島へ。
浜通りの天気がよかった土曜日は、いわき市と小野町の境の矢大臣山へと向かいます。
山頂付近にはツツジの大群落があり、5月は大賑わいになるそうですが、紅葉もなかなかのものだそうで。
いわき市と小野町の最高峰でもあります。
登山口の川羽内口は、集落の中の細い道を少し入ったところにありました。
登山口の両側に駐車場があり、合わせて30台くらいは停められそう。
#トイレはなし。
歩き始めは、伐採された杉の植林地の中をゆる~りと。
道沿いにはぬかるんだ休耕田?があり、何やら動物のヌタ場になっている気配が濃厚で。
草薮に何か潜んでないかしら、とドキドキしつつ歩きます。
道の真ん中にはこんなオブジェも。
絶妙なバランスで石が積み重ねてあって、面白い。
一番上の三角錐な石は、小トトロのようにも見える(^^
明るい伐採地を過ぎると、薄暗い杉林の中へ。
小さな沢もある林の中をのんびりゆる~り歩いていくと
杉林を抜けて、開けた林道跡に出てきました。
目の前には矢大臣山の山頂が!
斜面が結構紅葉していて、いい感じですな。
杉林から抜けた所には、尾根上に通じる踏み跡があり、どうやら神社か何かがある模様。
帰りに寄り道することにして、まずは先へと進みます。
林道跡の広く緩やかな道を歩いていくと、道沿いには古い車が打ち棄てられていたりして、ちょっと怪しげな雰囲気。
そして道はほどなく雑木林の中へ。
ブナやコナラ、ケヤキの林は紅葉が進んで、やわらかなオレンジ色に包まれて何とも暖かな雰囲気。
林の中には、古い作業道の踏み跡も多く、迷わないように標識も完備。
山頂に向けては「登山」、登山口に向けては「下山」って、なんか面白いな(^^
そんな道をのんびりゆる~り歩いていくと
三本ブナに到着。
林が切り開かれた斜面に、3本の大きなブナが立ってます。
昔はこの付近はブナ原生林が広がっていたけど、大正6年の磐越東線全線開通とともに製炭組合が結成されて、ブナを伐採して炭作りが行われるようになったそう。
この3本のブナは、立派なブナだったから伐採を免れたのかな。
でも周囲のブナ林が切り開かれてしまって、ちょっと寂しそう。
三本ブナの広場を過ぎると、再び雑木林の中へ。
このほんわかした色づき具合がいいなぁ。
そして再び木立の合間から山頂方面を仰ぎ見ます。
だいぶ近くなってきたな~、そしてこの先も紅葉の斜面が鮮やかで、期待大(^^
山頂まで2kmを切ったところで、ようやく登山道っぽい道へ。
杉林を出てからここまで、ずーっと林道跡のような道だったのでした。
昔は林業作業の車が入ってたんだろうな。
登山道になってからも、相変わらず緩やかで歩きやすい道が続きます。
そしてブナやケヤキの紅葉はほぼ終了だけど、代わりにモミジやカエデの紅葉が真っ盛り!
木漏れ日にキラキラ輝く梢の紅葉がステキすぎる。
逆光で見ると、紅葉の赤がなんとも深いシックな色合いで。
頭上を見上げつつ、落ち葉をざくざく踏みつつ、のんびりゆる~り。
それにしてもこの道、ずーっと緩やかでほんと歩きやすい。
山登りというよりはハイキングだな。
その頭上はこんな感じ。
赤や黄色やオレンジが混ざり合って、まるで燃えているよう!
赤と黄色の取り合わせが、なんとも鮮やかでキラッキラ。
お日様に照らされて輝いてます♪
先週のブナ林の紅葉も素晴らしかったけど、カエデの紅葉も華やかでステキだなぁ。
いかにも里山というのんびりした雰囲気なのもヨシ。
そんな道をのんびり歩いていくと、長持石なる大岩が登場。
昔、夜明け前に長持を山頂に担ぎ上げると陸奥の富士山になる、と告げられた老夫婦が、大きな長持を担いでここまで来たところで一番鶏が鳴き、長持が石になってしまった、とか。
山頂目前だったのになぁ、老夫婦がなんだか可哀そうな気もしつつ。
長持石を過ぎれば、山頂まではほんの一息。
さすがのカエデもだいぶ落葉が進んだけど、所々に残る紅葉を眺めつつ、山頂を巻くようにして歩いていくと
最後は林を抜けて、ツツジの群落の中の開けた斜面をぐい~っと一登りで
アンテナの林立する山頂広場に到着です。
防災無線や携帯基地局のアンテナがいっぱい。
ツツジの群落に囲まれた山頂広場の真ん中には、大きな物見やぐらも。
さっそくやぐらの上に登って景色を眺めます。
西側に広がるのは、蓬田岳と宇津峰、一盃山。
その奥には高原山や那須連山、二岐山がずら~りと。
遠くには、福島と茨城の県境の八溝山も見えてます。
目の前の斜面にはツツジがいっぱい、5月頃は華やかな色合いが広がっているんだろうなぁ。
北には、大滝根山と羽山を眺めます。
大滝根山山頂のレーダーもよく見える。
こちら、矢大臣山の山頂にはアンテナ群。
さきほどの防災無線や携帯基地局に加えて、警察庁の無線局やテレビ中継局もありました。
レーダーはなかったけど、アンテナ大好きなごろ太君は興味津々。
そして山頂広場の一番高い所には、山頂標識と三角点、石の祠が。
小野篁が祀られているという祠はかなり立派、四隅に笹竹が立てられてしめ縄が張ってありました。
小野篁は、平安時代に京都からこの土地に文化を伝えたそうで、その遺徳を称えてお祀りされているそう。
小野篁の娘が小野小町という伝説もあり、小野町の地名は小野篁に由来しているということで、この祠も今でも大事にされているんでしょうね。
新しいものと歴史あるものが混在していて、なかなか面白い山頂。
これだけ広ければ、ツツジの時期も余裕で楽しめそう。
(山頂広場にはトイレもあり)
さて、ではのんびり景色を眺めたら下山開始。
帰りも紅葉を眺めつつ、ゆっくりのんびり下ります。
行きよりも日が高くなり、一層鮮やかになった紅葉♪
頭上を見上げてばかりで、なかなか進めない(^^
カエデの紅葉って、赤からオレンジ、黄色までいろんな色が混ざってるんだなぁ。
いろいろな色のグラデーションがステキ、うっとり見とれちゃう。
太陽にキラキラ輝く紅葉。
こんなにカエデの木が多いとは、びっくりだな。
おかげでこんなにキレイな紅葉の道を歩けてるわけで。
紅葉の梢を通して射し込む木漏れ日は、なんとも暖かな色合いで癒される。
辺り一面がふんわりした空気に包まれて。
紅葉だけじゃなく、木々の実もあちこちに。
足元にはどんぐりもいっぱい。
そして再び林道跡の道に戻ると、ブナやコナラの紅葉が主体になって、雰囲気一転。
黄色が多めで、これまたぱぁっと明るい道!
カエデからブナやコナラ、ケヤキまで、いろんな紅葉が楽しめてほんと贅沢(^^
何度も足を止めつつ、のんびり紅葉を眺めながら下っていくと、三本ブナの広場に戻ってきました。
ここも朝より明るくなって、ブナ紅葉も明るくいい感じ♪
大ブナの梢を見上げます。
三本だけになってしまって寂しそうだけど、元気にガンバレ~!
三本ブナを後にして、紅葉の林の中をのんびり下ります。
いやほんと、紅葉の道は飽きないなぁ。
タップリ時間をかけて歩いていくと雑木林は終了、最後の杉植林地への入口に到着。
ここから矢大臣山を見上げて、山頂は見納めです。
そしてここで、行きにはスルーした神社?祠?に寄り道。
細い踏み跡を辿っていくと突然立派な鳥居が登場。
これはもしや立派な神社が祀られているのか?と、尾根上の急坂を50mほど登っていくと
杉木立に囲まれた小さな広場には、小さな石の祠が祀られてました。
ここもまたしめ縄が張り巡らされていて、なにやら神域な雰囲気満点。
手を合わせてお礼を申し述べてから、元の道に戻って下山、でありました。
何やら物々しい名前の矢大臣山。
歩いてみたらとっても穏やかで明るく、歩きやすく気持ちの良い山でありました。
ブナやケヤキの紅葉だけでなく、カエデの紅葉がちょうどピークで、色とりどりの林の中を歩けたのもよかった!
山頂からの展望も開けていて、とっても気持ちよかったです。
山頂一帯にツツジの群落が広がっているので、5月の花の時期はかなり人が多いそう。
でもこの時期は全然人がいなくて、この日すれ違ったのは単独の方3名のみ。
紅葉もとっても素晴らしいので、この時期もかなりお勧めです!
下山後は、郡山の"らーめん厨房 ケラン"で元洋食シェフが作るラーメンに舌鼓。
近くの郡山三穂田温泉(550円)で、源泉かけ流しの美肌の湯にゆったり浸かったら、会津に移動して慧日寺跡のもみじ紅葉をのんびり楽しみました(詳細は速報)。
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