2022/9/25 南面白山周回
シルバーウィーク後半の秋分の日連休も、台風の影響で天気イマイチ。
日曜日は辛うじて天気回復、ということで、山形の南面白山へ。
2年前(2020/7/24)に面白山~中面白山~南面白山と周回する予定が、中面白山まで歩いたところで長左衛門平から下ってしまったので、今回はその続き。
面白山高原駅から長左衛門平を経由して、南面白山へと周回ルートで歩きます。
松尾芭蕉の句"閑さや 岩にしみ入る 蝉の声"でも有名な山寺から、紅葉川渓谷沿いの細い林道を走っていくと、面白山高原駅に到着。
数台分の駐車スペースがあり、ここに駐車です。
#駐車スペースの脇にキレイな水洗トイレあり
#山寺からの林道は、すれ違い困難な細い道です。面白山高原からの道のほうが道幅広く安心かも。
駐車スペースから道を挟んだ向かい側にある登山口から、出発。
横にあるのは、2010年に営業休止したスノーパーク面白山の案内所だった建物だそうで。
登山口から少し急坂を登ると、紅葉川沿いの高巻き道へ。
急斜面に付けられた、幅が狭い道を辿ります。
ここ、かなり道幅狭いし、片側は切れ落ちた急斜面だし、結構足元注意だな。
よそ見してたら足踏み外しそう。
対岸は断崖絶壁、滝も見えたりしてなかなかな景観。
紅葉したらすごいだろうな。
高巻き道を歩いていくと、こんな吊り橋もあったりして。
他にもしっかりした木橋もあり、歩きやすく整備されている道です。
紅葉川を離れてブナ林の中を歩いていくと、権現様峠へと続く道の分岐がありました。
沢沿いに歩くこの道は結構荒れてるそうで、沢のへつりや渡渉も多いらしいので今回はパス。
いや、というか、今回は前回の続きなので、そのまま進んで長左衛門平を目指します。
しばらくゆる~り歩いていくと、再び沢沿いの道へ。
沢音も涼やかで、ひんやりと気持ちよい道♪
渡渉もいくつかあり。
飛び石で渡れるけど、石が苔で滑りやすいところもあり、要注意。
じゃぶじゃぶ歩くところもあるので、防水の靴じゃなかったら浸水しまくりだな。
モミジバハグマ、カニコウモリ、アザミ、サラシナショウマ
沢沿いの道には意外といろいろ花も咲いていて、目も和ませつつ。
それでもやっぱり、この沢の美しさには目を奪われる。
苔むした岩の間をさらさらと流れる穏やかな沢は、見た目も美しく涼やかで癒されます♪
荒々しい沢だとちょっとドキドキしちゃうけど、こんな優し気な沢なので心穏やかに歩けるのもヨシ。
そんな沢沿いの道を歩いていくと、沢から離れてブナ林の中へ。
ゆる~り歩いていくと、奥新川峠への道の分岐に到着です。
ここから稜線に上がることもできるけど、今回はこのまままっすぐ長左衛門平目指して進みます。
足元の道にはいろんなキノコがいっぱい。
いかにも毒キノコっぽいやつや、食べられそうなやつなどなど。
彩りもいろいろ、形や大きさもそれぞれ違っていて、いったい何種類くらいのキノコがあるんだろう?!
そんな道を歩いていくと、すらっとしたブナ美林の中へ。
背が高くスッキリとした白い幹の、美人なブナたちにウットリ♪
細くなった沢筋を横切るところもあり。
苔の緑が、なんとも鮮やかで美しいんだな。
緩やかに高度を上げていくと、だんだんと木立の背丈が低くなってきて、天童高原から続く長左衛門道に合流。
そこからほんの一歩きで
稜線上の長左衛門平に到着!
2年ぶりの長左衛門平、そしてここから南面白山まで、山形と宮城の県境の稜線歩きが始まります。
長左衛門平は灌木の中で展望はないけど、すぐ北側には中面白山の南斜面が聳えていてなかなか壮観。
2年前の続きを歩きに来たよ~、と挨拶したら、稜線歩きに出発です。
この稜線、展望の稜線歩きというわけではなく、灌木の中でほとんどの箇所は展望ナシ。
しかも道幅狭く、急なアップダウンを繰り返す道にてなかなか厄介。
おまけにここ最近の雨の影響か、足元の土や岩がかなり滑る。
最近刈払いが入ったようで、藪っぽいところがなかったのはありがたかったな。
逆に言うと、もう少し早かったら藪の道だった、てことかも。
最近の大雨や台風の影響か、倒木が結構多い。
乗り越えたりくぐったり、なかなかアスレチックだったりもして(笑)
展望ない道が続くけど、稜線上の小ピークからはご褒美の展望を楽しめます♪
手前の中面白山の向こうに聳えるのは船形山かな。
そして道沿いにはキノコがいっぱい。
いやはやほんと、秋ですな。
アップダウン繰り返しつつ稜線を歩いていくと、奥新川峠に到着。
ここもまた、灌木や笹原の中の峠にて展望はなし。
さくっと後にして、先に進みます。
中面白山を背に登るごろ太君。
面白山~中面白山間は、そこそこ展望があって距離も短く、結構楽しい稜線歩きだった記憶があるのだけど。
中面白山~南面白山間は、細かくて急なアップダウン多いし展望もそれほどないし、なかなかしんどい。
奥新川峠からは、いったん100mほど登って小ピークを越えたら、あとは下り勾配の道が権現様峠まで続きます。
目指す権現様峠は、稜線に上がった長左衛門平よりも若干標高が低いようで。
・・・せっかくここまでアップダウン繰り返しつつ登ってきたのに、全部下るのか、とやや脱力したりして(^^;
それでも先へと歩いていくと、左手には大東岳の迫力あるお姿が見えてきた。
いかり肩のような姿のこの山、どこから見ても目立つんだよな(^^
右手には、目指す南面白山。
これもまた迫力ありますな。
つか、これからあれを登るのか。
稜線上は厳しい気候なのか、根元や幹が曲がりくねったブナの木々が多い。
そんなブナが密に生えている稜線の道は、展望もなくひたすら黙々と歩く感じだったけど、木立の隙間に目指す山が見えてきたことで、なんとなくホッとした感もあり。
そんな道を下り気味に歩いていくと、権現様峠に到着。
面白山高原からの道と大東岳への道が交差する交差点であります。
大東岳へと続く道はこんな感じ。ほとんど藪沢だな。
8年ほど前にこの道を登って大東岳に登ったことあるけど、道というよりは思いっきり荒れた沢でヘロヘロになったよなぁ、なんて思い出したりして。
(地図上では点線ルートだった)
辛い思い出も、今となっては面白楽しい思い出だったりして。
なんだか懐かしく思い出しつつ、南面白山へ向けて出発。
ここからしばらくは、ブナ林の中の穏やかな道を歩きます。
ブナの木々も、先ほどまでの歪曲っぷりとは打って変わって、スッキリ伸びたお姿が美しい♪
・・・が、ここから南面白山までの間はまだ刈払いされてないようで、道はちょい藪な感じ。
平坦なブナ林の中ののんびり歩き、と思っていたら、小さな沢をいくつも横切る箇所があり、意外と細かなアップダウンが多くてめんどくさい(笑)
しかも、一枚岩の沢筋で足元めちゃくちゃ滑るところも何か所か。
油断大敵!
それでもこのブナ美林には癒される。
権現様峠の先で稜線の向きが90°変わったのが影響したのか、はたまた大東岳と南面白山に挟まれた稜線だからなのか、厳しい冬の気候の影響もそれほどなさそうな、すんなりまっすぐ伸びたブナの木々。
見上げる梢も美しい♪
南面白山(の隣の1216mピーク?)がかなり間近に迫って見えるようになると、穏やかなブナ林は終了。
山頂へ向けて200mほど一気に登り上げる急坂が始まります。
ここがまた結構な急坂。
今回のルートの中で一番急なんじゃないか?!
最後の最後にこんなキツい道か~、と何度も立ち止まって息を整えつつ、ブナ林を吹き抜ける風に涼みつつ。
150mほど急坂を登るとやや斜度が緩やかになり、灌木の中の視界が開けた稜線へ。
紅葉し始めた木々の向こうに、お隣の大東岳が大きく聳えているのが見えました。
仙台市街方面も一望。
仙台大観音や、白いドームの屋内グラウンドも見えてて、意外と仙台近いんだなー、なんて。
展望のある道は景色眺めながら歩けるので、気が紛れて良いですな。
相変わらずのやや藪っぽい道ですが、そんな景色眺めつつ、最後の一登りで
南面白山山頂、到着。
山頂からは、小東岳へと続く道が分岐してました。
三叉路になっていたとは、知らなんだ。。
その小東岳方面、南側の展望はこんな感じ。
その奥の重なる山並みは、仙台神室や雁戸山かな。
更に奥には刈田岳や熊野岳など蔵王連峰も連なっているけど、雲かかってて山並みはあまりよく見えず。
南東側には、大きく聳える大東岳。
大東岳に登った時はガス多めだったなぁ、なんて思いつつ眺めます。
山頂にはコスモスベルグから往復の人がいるかな、と思っていたけど、ちょうどこのタイミングは誰もいなくてまきchin隊貸切。
こんな景色をぐるりと眺めつつ、しばし腹ごしらえ休憩です。
山頂の岩の隙間からは、青いしっぽが鮮やかなトカゲがちょろちょろと這い出てきたりして。
あまり逃げる様子もなく、可愛い(^^
上空にはトンボがたくさん飛び交っていて、秋の雰囲気満点。
そんな山頂でしばしのんびりしたら、下山開始です。
スノーパーク面白山跡のコスモスベルグへ向けて、一気に700m下る道。
ブナ林の中をさくさく下って気持ちいい~、と思っていたら
大きな岩がごろごろと積み重なった沢筋の急坂へ。
岩は苔むしていて滑りやすいし、結構な急坂だし。
こんなところがあるとは、ちょっと油断してました。。
岩ごろの沢筋下りが終わったと思ったら、お次は岩ごろのトラバース道。
いやはや、この岩ごろ道でだいぶ膝がやられた(^^;
でも、岩ごろ急斜面の道を過ぎると、あとはブナ林の中の快適な道。
面白山ってほんとブナが多い山なんだな。
そしてみんなすっきりスリムな美人ブナ♪
そんなブナ林の中を下っていくと、ススキの生い茂る草原の斜面へ。
そろそろスキー場跡に出てきたかな。
道はいったん雑木林の中に入り、再び草原の斜面に出てくると、そこは未だに搬器のついたリフトが残されたスキー場跡。
スキー場跡って、なんだかちょっと物悲しい感じ。
正面に見える三沢山や面白山を眺めつつ、スキー場跡を一気に下っていくとレストハウス跡の廃墟があり、その下には一面のコスモス畑が広がってました。
コスモスベルグ到着です!
こんな感じ!
鮮やかなオレンジ色のキバナコスモスが一面に咲いていて、なかなか見事。
斜面の中盤から、南面白山を見上げます。
今回は、これが見たかったんだよね~(^^
キバナコスモスは、普通の白やピンクのコスモスよりもちょっと早めに満開になるそうで。
この鮮やかな色合いも、なんとも元気をもらえる感じでいいですな。
よく見るピンクのコスモスもたくさん咲き始めてました♪
ほんわかした色合いに和みます。
コスモスを見に来ている観光の方もとっても多かったです。
この時期に満開の花畑ってあまり見られないと思うので、これは一見の価値ありかも。
観光の方に混じってのんびりと花畑を楽しんだら、面白山高原駅まで10分ほど道路を下って山歩き終了、です。
この日、山中で出会ったのはほんの数人のみ。
静かな山をのんびり歩けて、ブナ美林も楽しめて、それに最後は満開のコスモスで〆ることもできて。
2年前の続きを歩くこともできて大満足です。
ブナ林が紅葉する頃になれば、とっても美しい道になるんだろうな。
面白山高原駅からは紅葉川渓谷沿いの遊歩道もあるみたいなので、紅葉の時期はもっと人が多そう。
今回は紅葉のはしり、ということで静かな山歩きでありました。
下山後は、天童高原経由の道(山寺からの道よりも幅広)で天童市に出て、天童温泉はな駒荘の日帰り入浴へ(350円)。
まだ新しい温泉で割と広くて、のんびり浸かることができました。
そして腹ごしらえは、同じく天童市内の"蕎麦処一庵"へ。
昨年末にお店が全焼してしまったそうだけど、わずか半年で再建されたお店。
夕方近い時間だったのに地元の方がひっきりなし、の人気店。
板蕎麦に蕎麦つゆと冷たい肉そばのつゆ、天ぷらがついてくるお得なセットをいただいて、これまた大満足でした♪(詳細は速報)
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