2022/9/4 権兵衛峠から経ヶ岳へ
今年の8月は、不安定な天気続きで結局アルプスにも行けず。
相変わらず山小屋は予約制だし、予約不要なテント場には人が集中しそうだし、ってんでそもそも足が向かない、ということもありましたが。
何とか午前中は天気が持ちそうなこの日、久々に中央アルプス北端の経ヶ岳へ。
2019年に拓かれたばかりの権兵衛峠からの道で歩きます(古い登山道を復活させたのかも)。
仲仙寺からの道で経ヶ岳に登ったのは11年前、かなり久しぶり!
権兵衛トンネルの木曽側の出口から旧道?を走って、権兵衛峠の駐車場へ。
40台くらいは停められそうな広い駐車場には、既に数台停まってました。
#トイレあり
最近は、この権兵衛峠からのルートの方がメインになりつつあるようですが、まだ朝早いので人は少な目。
行きは静かな道を歩けそう♪
歩き始めてすぐに道は尾根上へ。
目の前の雲海の上にずら~り連なるのは八ヶ岳(^^
八ヶ岳に続いて、南アルプスも一望。
甲斐駒、仙丈、北岳、間ノ岳、農取岳ですな。
今ごろ南アルプスの稜線を歩いている人達は最高だろうな(^^
大展望を楽しんだら、尾根上の道を進みます。
カラマツや雑木の林の中に朝日が射し込んで、明るくて気持ちよい道。
盛夏を過ぎたためか、虫も少なくて快適。
穏やかな道を歩いていくと、足元になんか変な形のキノコが。
サンコタケ、というらしい。
色といい形と言い、人工物にしか見えない(笑)
道沿いにモノレールが登場するあたりから、道はやや急坂に。
林業のモノレールかな?と100mほどぐい~っと登り上げていくと
大きなアンテナの立つ尾根上に出てきました。
さっきのモノレールは、このアンテナに続いていたようで。
ツルリンドウ、ハクサンシャジン、カワラナデシコ、ウツボグサ
アンテナの周りは少し開けていて、花畑になってます。
木立の隙間からは、目指す経ヶ岳がどどーんと!
風も通って心地よく、一息入れるにはいい感じのトコでしたが、まきchin隊はひとまず先へと進みます。
アンテナを過ぎると、緩やかにアップダウンを繰り返しながら登る尾根道に。
足元の道は広く刈り払われていて、とっても歩きやすい。
(途中、刈払い中の方がおられました。感謝!)
道沿いに広がるカラマツ林の枝には、サルオガセがぶら下がってます。
魔女の袖みたいね(^^
足元には種々のキノコがいっぱい生えていて、秋の気配が漂ってます。
季節はあっという間に移ろっていくんだなぁ。。。
今年は、まだ夏を楽しめてない気がする(^^;
苔むした木々には、こんな小さなキノコもにょきにょきと。
なんとも可愛らしい。
そしてこの道、道沿いに大きな岩がいくつもあってなかなか面白い。
こちらは岳見岩。
尾根の西側にある大きな岩、上に登れば中央アルプスとか見えるのかな?と思ったけど、シロウトには登れなそうな感じにて断念(笑)
道の両側に大きなタケノコみたいな岩が並んでいるのは、三兄弟のまっくん岩、だそうで。
南箕輪村のキャラクター、まっくん(まつぼっくりがモチーフ)に形が似ているから、みたい。
同じような岩が4つ並んでたので、四兄弟にしてあげてもよいかも(^^
こちらは観音岩。
手前の細長い岩が観音様みたいに見える、ありがたい岩であります。
そんな感じで、次はどんな岩が出てくるかな?と楽しみながら歩けるので、やや単調な尾根道も飽きることなし。
日当たりの良い所に咲いているアキノキリンソウを眺めつつ、アップダウンの続く尾根道を歩きます。
北沢山の手前で少し急坂を登っていくと、木立が開けて展望が広がります!
一番左のとんがりが塩見岳かな。
そこから悪沢岳、荒川岳、赤石岳、聖岳とずら~り。
山並みの手前に一面にたぷたぷと広がる雲海もすごいぞ。
展望が得られるようになると、道は開けた草原へ。
道沿いにてんこ盛りに咲いているヒヨドリバナをかき分けつつ、一登りで
振り返ると、中央アルプスの山並みが間近に見えて迫力たっぷり!
木曽駒から空木岳、南駒ヶ岳と続く山々は、今にも雲に隠れそうではあったけど、辛うじて見られてよかった。
甲斐駒から白峰三山、塩見岳や悪沢岳、荒川岳、赤石岳、聖岳と続く南アルプスの山並みもこのとおり♪
雲海にぽっかりと浮かぶ天上の山並みが素晴らしい(^^
こんなに南アルプスの山並みを眺められるとは。
そして前方には、目指す経ヶ岳。
ここ北沢山はちょうど中間地点、一息ついたらまだまだ続く稜線歩きに出発です。
北沢峠の次のピーク、コイノコまでは、こんな感じに開けて気持ちの良い道を辿ります。
ダケカンバ混じりの木立と、道の両側に広がる花畑が爽快な道。
こんな気持ちいいとこがあったんだな。
もう少し早ければ、一面にヤナギランが咲いているそうで。
この日は、咲き残りのヤナギランがちらほらと。
トリカブト、ハナイカリ、ウメバチソウ
かわりに、秋の花々が咲き乱れてます。
特にトリカブトがたくさん咲いていて、鮮やかな紫色に目を奪われますね~(^^
ヤマハハコ、シロヨメナ、マツムシソウ、アキノキリンソウ
シロヨメナとアキノキリンソウがもさもさ咲いててすごい。
マツムシソウの可憐な淡い色にも癒されます。
初夏にはアヤメやササユリもたくさん咲くそう。
だんだんと雲が上がってきて南アルプスや中央アルプスの山並みは見えなくなってきたけど、久々に開けて気持ちの良い稜線歩きです。
が、コイノコに到着したときには、すっかりガスが上がってきちゃいました。
ここからは、ガスったり晴れたりの繰り返し。
まぁ、そんな予報だったもんね。朝イチ展望得られたのでヨシ、か。
コイノコから先は、岩場の展望台を過ぎ、再び木立の中の道を辿ります。
(展望台からは御嶽、乗鞍、槍穂高が見えるそうだけど、ガスにて見えず)
カラマツやコメツガの中の道は、霧に包まれていることが多いのか、苔むしている箇所や足元ぬかるみ気味のところも多い。
アップダウン繰り返しながら登っていくと、四等三角点のある小ピークに日本中央分水嶺の標識がありました。
稜線の東の伊那側に降った雨は天竜川となって太平洋へ、西の木曽側に降った雨は奈良井川から犀川、千曲川、信濃川となって日本海へ。
いやはや、なんとも壮大な。
分水嶺標識を過ぎると、山頂へ向けて最後の急坂が始まります。
一気に250mほど登り上げる道はかなりの急坂、時折立ち止まって息を整えつつ。
・・・しかし、これしきの急坂で息が上がるとは、なまってるな(笑)
最近は里山歩きばっかりだったもんな。
3年前に拓かれたばかりの道ということもあり、踏み跡の段差もまだ初々しい感じ(笑)
丸太や岩で整備された段差というわけではなく、歩きやすい所を皆が同じように歩いて、こうやって踏み跡ができていくんだな。
そんな急坂をぐい~っと登って
経ヶ岳山頂に到着。
11年前に来たときは、木々に囲まれた山頂という印象だったのだけど、南アルプス方面や北アルプス方面が刈り払われていて、明るく見通しの良い山頂になってました。
その時に伐採された木を使ったのか、ベンチもたくさん。
そして信仰の山らしく、石像や石碑もたくさん。
木立の隙間から眺める南アルプス。
塩見岳、悪沢岳、荒川岳の山頂が雲の間にぽっかりと浮かんでました。
先行していた数組は既に山頂を後にしていて、後続はまだ到着せず。
仲仙寺からの人もまだ到着せず、で静かな山頂にてしばし一休み。
北アルプス方面はガスがだいぶ上がってきたので展望はなかったけど、南アルプス方面はガスの切れ間からちらほら見えていて、そこそこ展望も楽しめたので良かった。
秋や初冬のスカッと晴れた日なんかだとすごいだろうな。
山頂で30分ほど過ごしたら、天候悪化も心配なので早々に下山開始です。
山頂にいる間は全然人が来なくて、こんな予報だから人少ないのかな、と思っていたけど、下山し始めたら続々と登ってくる人達とすれ違ってびっくり。
20組以上はすれ違った気がする。
稜線の西側(木曽側)は雲が薄目だけど、東側(伊那側)はちょっと厚めで雨の匂いも漂っていて。
雨に降られるのは嫌なので、足早に下ってあっという間にコイノコまで来ちゃいました。
シラビソやカラマツの中の道はやや薄暗くて、雨が降ったらいやだなぁ、とちょっと急いた気持ちになっていたけど、コイノコ~北沢山間の開けた稜線は明るくて気も晴れますな。
雨の不安はいまだありつつも、気持ちいいトコなのでちょっとのんびり歩きます。
今回歩いた道の中で、一番気持ちがいいのはこの稜線だな。
展望もあるし花々もいっぱいだし、権兵衛峠からコイノコまでの往復でもいいかも、なんて(笑)
雲の切れ間から、伊那谷の景色を眺めます。
下界はいい天気のようで。
展望の稜線を過ぎたら、あとは木立の中の道をひたすら戻るのみ。
アップダウンが多い道にて帰りも意外と大変でしたが、無事雨が降る前に下って終了、です。
広い駐車場は満車状態、人気の道でありました。
今回歩いた権兵衛峠からの道は、仲仙寺からの道よりも標高差も歩行時間もやや短め。
登山口へのアクセスもいいし登山口駐車場も広い、ということで、最近はこちらから登る人が多いみたい(この日も、下りは20組以上とすれ違った)。
道もキレイに刈払いされていて、力を入れて整備されている道でした。
アップダウンが多いので、最近なまりまくっているまきchin隊には、行きはともかく帰りがちょっとしんどかったかな。
下山後は、せっかくここまで来たので木曽谷へ。
代山温泉 せせらぎの四季(700円→割引券使用で600円)で、赤褐色の濁り湯にのんびり浸かったら、木曽福島の田口氷菓店でフルーツジェラートに舌鼓。
その後は、"信州木曽路そば処くるまや"で天ざるに舌鼓を打って、下山後も大満足(詳細は速報)、でありました。
| 固定リンク
「◇登山」カテゴリの記事
- 2024年の山歩き(2024.12.25)
- 2024/12/1 山梨初冬山歩き・三ツ峠山~本社ヶ丸周回(2024.12.05)
- 2024/11/30 山梨初冬山歩き・赤鞍ヶ岳~菜畑山周回(2024.12.03)
- 2024/11/17 山形山城歩き・長谷堂城(2024.11.22)
- 2024/11/16 山形晩秋山歩き・徳網山(2024.11.20)
コメント
雲海に浮かぶ山並みカッコいいですね
素敵な写真が多くて羨ましです
どーやったらとれるんでしょうか?
投稿: たむ | 2022年9月 7日 (水) 23時03分
たむさん>
スカッと晴れた景色もいいですが、一面の雲海もステキですよね♪
一歩一歩進むたびに、そして雲が流れていく都度景色が変わるので、ごろ太君は写真撮りまくってます。
そのうちの一枚、ということで(^^
投稿: まきchin | 2022年9月 8日 (木) 21時42分