2022/7/2 東北お花見山行・月山
関東甲信は史上最速?の梅雨明け、一方で東北地方は先週からずっと雨続き。
それでもこの週末は東北方面で青空が期待できそう、ということで、東北の花の山二座歩き。
初日は、夏山時期に歩くのは18年ぶりの月山へと向かいます。
かなりの混雑が予想されるので、早め出発が吉ってことで5時過ぎに八合目駐車場に向かうと、既に結構な台数が停まっていてびっくり。
いやはや、さすがは月山ですな。
というわけで、ガスガスの中、出発。
予報では昼前には天気回復、そして山頂付近は雲の上にぎりぎり出てるはず。
・・・しかしこのガスっぷり、ほんとに晴れるかな?とやや不安になりつつ。
歩き始めは、池塘が点在する弥陀ヶ原の湿原の中の木道を辿ります。
ガスの中の湿原は、なかなか幻想的な感じ。
ニッコウキスゲ、イワイチョウ、ヨツバシオガマ、コバイケイソウ
湿原には花もいっぱい咲いてます。
咲き始めのニッコウキスゲが、辺りを明るく照らしてくれるようで。
緩やかな湿原の中の木道を過ぎると、灌木の中を緩やかに登る岩ごろの道に。
朝イチということで岩が湿って滑りやすいので、足元注意で登ります。
ナナカマド、ウラジロヨウラク
花を咲かせている木々もいっぱい。
足元には満開のチングルマやコイワカガミ。
久しぶりに満開のチングルマに出会えたな~♪
道沿いに所々登場する湿原にも、チングルマやコイワカガミが一面広がって咲いていて、見事(^^
晴れていたらすごい景色だろうな。
所々に広がる花畑に癒されつつ、岩ごろの道をゆる~りと。
ガスガスだし、足元滑りやすいし、黙々とひたすら歩くのみではありますが。
道沿いの灌木の中には、シラネアオイもいっぱい!
雨をよけるのか日射しを避けるのか、なぜか灌木の陰にわしゃわしゃと大群落作ってて面白い。
ゆる~り登っていくと、残雪も登場。
朝イチでやや硬めな雪だけど、斜度は緩やかだしそれほど滑るという感じでもないので、そのままざくざく歩きます。
ショウジョウバカマ、ミツバノバイカオウレン、ミヤマシオガマ、ホソバイワベンケイ
そこかしこに残る雪融け直後の草原には早春の花が咲き、芽吹きが進んだ草原には初夏の花が咲き。
いろんな季節の花々が入り乱れてて、さすが花の山・月山!
花々を眺めつつのんびり歩いていくと、斜度が緩やかになって
9合目の仏生池小屋に到着。
小屋前の仏生池のほとりに立ち並ぶ、石碑やお地蔵様に手を合わせつつ。
小屋で一息ついたら、山頂へ向けて出発。
ここにきて、なんだかうっすら青空が見えてきたような。。。
予報通り晴れるか?!と、期待でドキドキ。
仏生池小屋までの道とは変わって、小屋から上は大きな岩がごろごろと積み重なった道。
斜度が増した行者返しの急坂をぐい~っと登ります。
行者返しの中盤には、岩の隙間に祀られた来名戸神社の祠が祀られてました。
役行者が月山登拝の折、月山大神により修行未熟を告げられて羽黒山に戻った、といういわれがあるそうで。
行者返しの急坂を30mほど登り上げると、緩やかな石畳の道に。
そして目論見通り、頭上には青空! 山頂方面の雲も晴れてきた!!
やったぞ!!
左手(山頂東側)のガスもどんどん晴れてきているみたい。
山にまとわりついていたガスが晴れていくと、その向こうに一面に広がる雲海が見えてきて、なんとも壮大な景色。
居合わせた人たち(もちろんまきchin隊も)みんな、おお~っ晴れた!と歓声上げちゃいました(^^
ガスが晴れてきて足取り軽く歩く足元には、ハクサンイチゲの群落♪
存在感タップリの純白の花が美しい。
ウズラバハクサンチドリ、キバナノコマノツメ、アオノツガザクラ、ツガザクラ
お久しぶりの高山の花々もあちこちに咲いてます。
ツガザクラの小さな丸っこい花々がなんとも可愛らしい。
そんな花々を眺めつつ、青空眺めつつ。
稜線上の道は、右手からやや強めな風が吹きつけてくるけど、全然寒くない。というかむしろ涼しくて気持ちよい。
山頂が近くなってくると、道の両脇にはミヤマウスユキソウが登場!
綿毛に包まれた小さな花に朝露がタップリついて、それがキラキラ輝いて、まるで宝石みたい。
こんな感じで、道沿いにもりもり咲いてます。
小さな星のような花がいっぱい、なんとも可愛らしい花畑。
そして山頂直下は残雪の道に。
緩やかな斜面をざくざくと登ります。
ガスが晴れた左手に、ずら~り連なる吾妻連峰や蔵王連峰を眺めつつ。
展望の道をのんびり登り上げて
月山山頂(一等三角点山頂)に到着。
折よく青空広がって、最高の天気♪
歩いてきた稜線を振り返ると、一面に広がる雲海と鳥海山。
西側から湧き上がる雲がなんとも壮大で、刻一刻と形を変えて流れていくさまを飽きずに眺めちゃう。
鳥海山、アップ。
こんな天気だから鳥海山は見えないかも、と思っていたのだけど。
あちらもちょうど雲が晴れてきた感じかな。
姥ヶ岳~柴灯森の稜線や北品倉尾根も見えてきました。
姥ヶ岳の向こうには朝日連峰もちらりと登場。
東側の村山葉山を眺めます。その後ろの船形連峰は雲に隠れて見えず。
眼下に広がる斜面は、ちょうど3か月前に滑った斜面。
まだ滑れそうだね~、なんて言いつつ。
蔵王連峰や吾妻連峰もずら~り。
下界は結構暑いので靄っているかと思いきや、空気は澄んでてクッキリとした山並みを眺めることができました。
タップリ景色を眺めたら、三角点の山頂を後にして、頂上に建つ月山神社本宮にお詣り。
入口でお祓いしていただいて、神聖な心持ちでお詣りしてきました(本宮内部は撮影禁止)。
お詣りを済ませて山頂周辺をぶらぶら歩いていると
クロユリ発見!
今回のお目当てはこのクロユリの花だったので、出会えて嬉しい(^^
開花時期が早めな花なので、もう終わっちゃってるかな、とも思っていたのですが。
黒というよりは、赤茶色のような赤紫のような、不思議な色合い。
草むらに紛れて見過ごしがちだけど、よく見ると結構な大群落でした。
クロユリを堪能したら、山頂小屋裏手の池?湿原?の脇で一休み。
時折雲が湧き上がりつつもおおむね青空だし、展望もあるし、涼しくていい気持ち。
久々に山頂でのんびり過ごしちゃいました。
そして10時を過ぎると、姥沢からリフトで上がって登ってきた人たちが続々と山頂に到着して賑やかになってきたので、下山開始。
行きはガス多めで展望なかったけど、帰りはガスもほぼ晴れて明るい道を気持ちよく下ります。
もちろん、たっぷり時間かけてお花見も♪
今回の月山のメインは、クロユリとミヤマウスユキソウだな。
行きには朝露でしょぼくれてたヒナザクラも、帰りは日射しに照らされてキレイに花を咲かせてます。
この小さな花々が固まって咲いていると、なんとも可愛くて。
東側に広がる広大な斜面や湿原を眼下に眺めつつ下ります。
こんなに視界が開けて気持ちよい道だったんだな。
コバイケイソウの群落もあちこちに。
これからもりもり咲きそう。
ミヤマカラマツ、アカモノ、ゴゼンタチバナ、ミヤマキンバイ
足元には色とりどりの花々♪
いやはやほんと、花の多い山ですな。
続々と登ってくる方とすれ違いつつ、岩ごろの道を下っていくと、仏生池小屋が見えてきました。
小屋の直下には、まだあんなに残雪があるんだな。
小屋まで下ったら、ソフトクリームの幟に惹かれてちょいと休憩。
こんなとこでこんな美味しいソフトクリームがいただけるとは(^^
他にも月山筍の味噌汁やおでんなどなど、美味しそうなものがいっぱい。。。いやいや我慢。。。
一息ついたら、あとは石畳の道をひたすら下ります。
ここが結構長かったなぁ。
行きはガスの中、足元滑らないようにひたすら黙々と歩いていたのであまり長さは感じなかったけど、帰りは展望開けてたせいか、なかなかたどり着かなくて長く感じたのかな。
灌木の中を黙々と下っていくと、ようやく弥陀ヶ原の湿原が見えてきてやれやれ。
行きは湿原をまっすぐ突っ切る最短ルートで来たので、帰りは湿原の周回ルートで池塘を巡って歩きます。
空を映して真っ青に輝く池塘。
ガスの中の湿原も幻想的でいいけど、やっぱりこの景色が見たいよね。
池塘を巡りつつのんびり湿原を歩いていると、月山方面には再びガスがまとわりついてきて。
なかなか変わりやすいお天気ですな。
それにしてもこの景色、癒されるなぁ。。。
秋の黄金色の湿原もいいけど、夏の湿原もステキ。
湿原内には、イワイチョウやトキソウ、ミツガシワが咲いてました。
湿原入口の雪融け水が流れているところには、フレッシュなミズバショウもちらほら。
そして駐車場が近くなると、木道沿いにはニッコウキスゲが登場。
まだまだ4分咲きくらいだったけど、鮮やかなオレンジ色の花は存在感タップリ。
ニッコウキスゲで花の道を締めくくってこの日は終了、です。
山頂付近はきっと晴れてる、と思って向かった月山。
ほんとに晴れてくれるか、歩いてるときはちょっと心配だったけど、キレイに晴れてくれてよかった!
そして早春の花から初夏の花まで、様々な花を楽しむことができたのはさすが月山。
お目当てのクロユリも、満開のウスユキソウも満喫することができました。
早朝はやや人少な目だったけど、それでも思ったよりは結構人がいてびっくり。
姥沢から登ってくる人もかなり多かったし、下山もほぼひっきりなしに登ってくる人達とすれ違いで、人出がすごかったです。
早朝発でよかった。。。
下山後は、酒田の花鳥風月で酒田ラーメンに舌鼓(詳細は速報)。
にかほ市温泉保養センターはまなすの日帰り入浴(400円)にのんびり浸かってから翌日に備えて移動、この日は道の駅なかせんで車中泊です。
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