2022/6/18 東北お花見山行・栗駒山
今年の4月に春スキーで滑った栗駒山へ。
栗駒山と言えば紅葉の時期が大人気、私らも紅葉時期と山スキー時期しか登ったことなかったので、花の時期も歩いてみよう、と。
栗駒山北側の岩手と秋田の県境の須川温泉から栗駒山に登り、天馬尾根コースを下る時計回りの周回ルートで歩きます。
広い須川温泉の駐車場は、この時期はかなり余裕あり。
#駐車場に水洗トイレあり。キレイ。ちなみに奥の茶色い建物はトイレではなく、ビジターセンター。
須川高原温泉旅館の建物脇から歩き始めます。
全国屈指の湧出量を誇る源泉がざばざばと流れる脇を歩く、なんともワイルドな道。
源泉の脇も通過。
強酸性の緑ばん泉、という珍しい泉質だそうで、効能豊かなお湯として古くから湯治場として栄えていたそう。
この早朝から湯治客の方が多くおられました。
登山道を歩いていくと、温泉の湯気が噴出しているところも何か所か。
湯気、暑い!
そういえば道沿いには蒸し風呂の小屋もあったな。
タニウツギ、ウラジロヨウラク、ミネザクラ、ハナニガナ
道沿いには早速色とりどりのお花たちが登場♪
これからの道に期待が高まります(^^
のんびり歩いていくと、開けた湿原の名残ヶ原に出てきました。
湿原に伸びる木道の脇には
ふわふわのワタスゲ!
真っ白なポンポンみたいなワタスゲが風にゆらゆら揺れて、なんともいい雰囲気。
木道沿いには、濃いピンク色のイワカガミもいっぱい。
栗駒山と言えばイワカガミだもんねぇ、もりもりたくさん咲いてます。
目の前には、目指す栗駒山の稜線が連なります。
いや~、気持ちの良い景色ですな(^^
名残ヶ原を過ぎて歩いていくと、須川コースとの分岐の苔花台に到着。
須川コース途中の昭和湖付近の火山ガス濃度が高くなっているとのことで、数年前から須川コースは通行止め。
ここからは産沼コースで山頂を目指します。
小さな沢を渡った先には再び湿原、そして湿原には一面のワタスゲ!
ワタスゲがキラキラ輝いて、まるで銀色の湿原みたい。
ワタスゲ、キレイだなぁ~。
ワタスゲはやっぱり晴れた日に見るのが一番!
ワタスゲの中にイワカガミも咲いていて、彩り添えてます♪
こんなに密集しているワタスゲは久しぶり、木道を行ったり来たりしながら眺めちゃいました。
ワタスゲ祭りの湿原を後にして歩いていくと、お次はサンカヨウ祭り!
右手の斜面が一面、サンカヨウの真っ白な花で埋め尽くされていて壮観。
純白の花びらが美しいなぁ。
これが、雨に濡れると透明になっちゃうんだから面白いよねぇ。
こんなにすごいサンカヨウの群落は初めて(^^
時間早めでまだあまり人もいなくて、ゆっくり楽しめたのでよかった♪
いや~、これは足が止まっちゃうな。
サンカヨウの群落を後にしてゆる~り歩いていくと、まだまだ続きます、花の道。
イワイチョウ、ショウジョウバカマ、タケシマラン、ツバメオモト
ミズバショウの群落も♪
つい最近まで雪が残ってたのかな、まだまだフレッシュなミズバショウがいっぱい。
そんな花いっぱいの新緑の道を、のんびりゆる~り。
歩き始めからほんと贅沢な道です。
緩やかな道を歩いていくと、三途の川の渡渉へ。
増水時は注意、とのことだけど、この日は岩を伝って飛び石で渡ることができました。
確かに増水してると、ちょっと難儀するかも。
三途の川を渡ると、石の階段が続く急坂に。
ここまで緩やかな道だったので、こんな登りも変化があってまた楽し。
ズダヤクシュ、ツルシキミ、マイヅルソウ、イワカガミ
花ももりもり咲いてますよ~、しかも群落作って咲いてるのでなかなか壮観。
木立の向こうに稜線を仰ぎ見つつ。
青空と緑の山並みに、真っ白な残雪がアクセントになっていてかっこいい。
石段の急坂を100mほど登ると、尾根上の穏やかな道へ。
灌木の中の明るい道を歩きます。
ミツバオウレン、ハクサンチドリ
道沿いの花々も、顔ぶれ変わってきた!
前方には、山頂直下の大斜面。
稜線上は宮城県側のいわかがみ平からの道、産沼コースの道はその下の斜面をトラバース気味に登ります。
灌木や笹、ハイマツ混じりの緑の道には、所々にツツジも咲いてて彩りを添えてます。
茂みの向こうには沢や池があるのか、カエルの鳴き声も結構すごくて賑やか。
人は全然いないけど。
そんな道をのんびりゆる~り。
歩いてきた尾根を振り返って眺めつつ、所々に丸太の段もある歩きやすく整備された道を登り上げて
栗駒山山頂、到着!
2か月ぶりの山頂は雪もなく、明るく穏やかな山頂です。
いわかがみ平からの中央コースや東栗駒山方面を眺めます。
滑ってたのはあのラインだな~、と思いながら眺めるのがまた楽しくて。
虚空蔵山、大地森方面にも残雪がちらほらと。
緑の斜面に点々と残る残雪がカッコいい。
山頂には、いわかがみ平からの人が続々と到着。
やっぱりいわかがみ平から登る人は多いんだな。
山頂で休憩している人も結構多めだったので、景色をしばし眺めたら早々に山頂を後にして先へと進みます。
大日沢へと下る(滑る)斜面に残る残雪は、もうずたずたでクラックがすごい。
春山スキーで滑り降りるつわものどもが夢のあと、か(笑)
稜線上には火山の監視カメラや観測装置、アンテナが所々にあり、活きてる火山なんだなぁ、と実感。
虚空蔵山や須川コースへ分岐を分けつつ、ちょい風強めな稜線をゆる~り下ります。
さすが栗駒山、今日は風も弱い予報だけど、ここだけは風が強いんだな。
稜線の先の展望岩頭からは、南側の展望が広がります。
青く輝く昭和湖や、池塘が点在する龍泉ヶ原の景色が美しい。
ヒナザクラ、ツマトリソウ、イワウメ、コメバツガザクラ
足元には小さなお花たちもいっぱい。
密集してもしゃもしゃ咲いてて、目を奪われます(^^
たくさん咲いている花たちの中でも、やっぱりイワカガミはひときわ鮮やかで。
濃いピンクの色合いも華やかだし、花の数もすごい。
辺り一面がピンク色に染まってます!
展望岩頭を過ぎると、灌木の中の道を下ります。
頭上には、赤い縦じまも鮮やかなサラサドウダンがあちこちに咲いていて、可愛らしい。
灌木の中の道は、足元荒れ気味でちょっと歩きづらい。
張り出した枝や幹を避けつつ、250mほどぐい~っと下っていくと
再び視界が開けた稜線上の道へ。
開けて気持ちの良い道を、秣岳へ向けてゆる~り登り返しです。
稜線から見上げる栗駒山。
あの尾根を下って来たんだな、秋は一面真っ赤に染まるのかな、なんて思いながら眺めます。
稜線の先には、お隣の焼石岳も見えてきた!
ずっと靄ってて見えなかったのだけど、少し空気が澄んできたかな。
今はハクサンイチゲ満開で人いっぱいだろうなぁ。
こっちも花いっぱいだけど人は少なくて、快適快適。
緩やかに登る稜線上には、湿原や池塘が点在していてなかなかいい雰囲気。
空を映して青く輝く池塘の向こうに見えているのは、虎毛山かな。
のんびり歩く稜線の道には、ここもまたお花たちがいっぱい。
小さな星のようにたくさん咲いてるのはミツバオウレン。
淡い青のグラデーションがステキなタテヤマリンドウ。
こちらは青い星だな。
栗駒山にもこんな景色があったんだなぁ。
初めて栗駒山に来た時にもこの道を歩いているはずだけど、あんまり覚えてないのでとっても新鮮な気持ち。
それに初夏の稜線、て感じで気持ちよい。吹き抜ける風も涼しいし。
左手には虎毛山や須金岳、高松岳。
奥には神室連峰も見えてます!
秣岳手前にも広大な湿原が広がってます。
この景色、なんだか南八甲田みたい(^^
湿原にはタテヤマリンドウがたくさん咲いてます。
鮮やかな小さな青い星がいっぱい!
湿原を過ぎて、最近まで雪が残っていたと思われる斜面を登っていくと、秣岳に到着。
灌木に囲まれた山頂で一息ついたら、麓へ向けて400m弱を一気に下ります。
オノエラン、タテヤマリンドウ(白花)、ヒメイチゲ、オオバキスミレ
九十九折りに下る道沿いに咲く花々は、これまでとは顔ぶれ一変。
それにしても栗駒山、花の種類がほんと豊富だな。夏の栗駒山もステキではないですか!
途中、残雪のトラバースもあったけどほとんど融けてたし、ざくざくだったので問題なし。
シラネアオイやショウジョウバカマも咲いてます。
白花のショウジョウバカマも咲いてて、こりゃなかなかレアだな、と盛り上がったりして。
どろんこのトラバース道を下っていくと、道はブナ林の中へ。
ここがまたキレイなブナ林でびっくり。
秋のブナ林もキレイだろうなぁ。もっとも、栗駒山の紅葉といえば森林限界より上の景色が有名なわけですが。
山菜採りの人がそこかしこの藪の中でがさごそしていて、熊か?!とドッキリしつつブナ林の中を一気に下って、天馬尾根登山口に出てきて山道は終了。
最後は須川温泉まで3km、舗装路を50分程度歩いて終了、です。
思った以上に花の種類も量も多く、目を奪われまくりの道。
産沼コースはとっても歩きやすくて、瑞々しく花いっぱいでなかなかいい道でした。
下りに使った天馬尾根コースは、途中歩きづらい所もあったけど、稜線上の花々や湿原、展望も素晴らしく、気持ちの良い道。
人も少な目で、静かでのんびり歩けたのもよかった!
この時期にまた歩きに来たいルートでありました。
下山後は、栗駒山荘の日帰り入浴へ(750円)。
極上のお湯にのんびり浸かって大満足。
夜は、道の駅かわさき近くの丑舎格之進で門崎牛の焼肉に舌鼓、でありました(詳細は速報)。
翌日は、陸前高田観光からの気仙沼でお寿司(詳細は速報)。
なかなか濃い週末でありました。
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