2022/5/21 東北お花見山行・物見山(種山)
5月も半ばということで、東北の山々はいよいよ本格的に花の季節。
昨年歩いた、宮城と岩手の県境にある徳仙丈山はちょうどツツジ満開だそう。
徳仙丈山もいいけどかなり混みそうなので、なるべく人が少なくて花がたくさん咲いてる山、ということでいろいろ調べて、岩手・種山高原の物見山へ。
奥州市、遠野市、住田町の境に位置する種山高原は、宮沢賢治もたびたび訪れて、ここの風景や気象を題材とした作品が多く残されているそう。
本日は、イーハトーヴの風が吹き抜ける高原を歩きます。
登山口は、道の駅種山高原から少し入ったところにある、遊林ランド種山から。
10数台分くらいの駐車場があり、そこから出発です。
#トイレなし
少し車道を歩いていくと、林の中の道へ。
ここ物見山は、たくさんの遊歩道が張り巡らされていて、いろんなコース取りで歩けます。
どの道で歩こうか、迷っちゃう。
チゴユリ、マイヅルソウ、アマナ、ネコノメソウ
早速足元には小さなお花たちがいっぱい。
マイヅルソウもいよいよ咲いてきたな~(^^
緩やかに下る道を歩いていくと、小さな池のある"せせらぎの広場"に到着。
ここから先は、小さな沢に沿って歩きます。
ミズナラやホオノキ、サワグルミなどなど、種類豊富な雑木林の中をのんびりと。
森林浴~♪
道沿いにさらさら流れる沢が、これまたなんともステキ。
涼やかなせせらぎの音と、カエルの鳴き声がいいBGMですな。
木橋や飛び石で、何度も沢を渡りつつ。
整備されすぎてなくて、割と自然ぽい感じなのも好ましい。
そんな道をのんびりゆる~り歩いていくと
足元にはニリンソウも群生してます。
ニリンソウ&クリンソウロードですな。
一つ一つの花は小さめで、可憐なニリンソウたち。
なんとも可愛らしい。
沢沿いの道だからか、クリンソウの群落は次々に登場。
一面緑の林の中に、鮮やかなピンク色のクリンソウが固まって咲いているととっても華やかで。
まだ歩き始めたばかりなのに、早速何度も足が止まってしまって全然前に進めない。
まぁ、今日はお花見メインだからゆっくり歩きましょ、とのんびり歩いていくと
"水辺の広場"に到着。
明るい草地の広がる広場には、ツツジが咲き始めてました。
鮮やかなツツジに囲まれた広場には、ベンチもいくつか設置されてます。
キレイな水洗トイレもあり。
これは。。。丸太から切り出したフクロウ?
メルヘンな感じが宮沢賢治っぽい。
水辺の広場を過ぎると、再び雑木林の中の緩やかな道へ。
小さな枝沢を何度も渡りつつ歩きます。
沢を横切るところには、クリンソウが♪
二段、三段に咲いている株もたくさんで、華やか(^^
そしてちょっと横道に入ると、一面にニリンソウが咲いててびっくり!
蕎麦畑か?!なくらい、真っ白なニリンソウがみっしり咲いてて霞みたい。
すごいな、こりゃ。
先日の東根山のニリンソウもすごかったけど、ここの密集度もすごい。
登山道からは、こんな木道も分岐してました。
もうちょっとしたらコバイケイソウとかたくさん咲きそうな感じ。
踏み跡を辿っていくと、再びニリンソウの花畑が登場。
ニリンソウの中にはクリンソウも咲いてます!
ニリンソウとクリンソウのコラボがステキ♪
ニリンソウの霞の中に、鮮やかなクリンソウが浮かんでいるようで。
幻想的だなぁ。
そんな花畑を楽しみつつ、新緑の木立を楽しみつつ。
林の中には、カエルやハルゼミの鳴き声、小鳥のさえずりが響いていて、季節がまた一つ進んだな、という感じ。
緩やかな道を歩いて山頂が近くなってくると、階段も登場。
それでもずっと穏やかな道、リハビリにはちょうどいい道を歩いていくと
クリンソウの大群落!
ここが今回で一番の群落だったな、日当たりの良い道沿いにどっさり咲いていて、早速じっくり鑑賞タイム(^^
一つ一つの株の花が大きくて、しかも花の数も多い!
みっしり咲いてますね~
日が当たっているところと日影とで、色のコントラストがあるのもいい感じ。
淡いピンクから濃いピンクまで、いろんな花が楽しめちゃう。
何段にも重なって咲いていて、まるでピンクの手毬みたい(^^
なんとも可愛らしい姿に癒されます。
いろんな角度から眺めていろんな表情が見られるのが楽しくて、道を行ったり来たりしつつ。
そろそろ先に進むか、と思いつつも振り返ると、またクリンソウに目を惹かれて戻っちゃったりして(^^
いやはや、全然前に進めません!
それでもようやくクリンソウの大群落を後にして歩いていくと、木立の中から灌木や笹原広がる山頂部へ。
前方に山頂レーダーを眺めつつ、爽やかな高原の空気を感じつつ歩きます。
アズマギク、フデリンドウ
草原ということで、足元に咲く花々も一変。
咲き始めのレンゲツツジも道端にぽつぽつ咲いていて。
山頂手前の露岩、モナドノックス(残丘)からは、種山高原が一望。
のんびりと開けて気持ちの良い高原、吹き渡る風も爽やか。
宮沢賢治もこの景色を眺めたのかなぁ。
物見山(種山)山頂、到着。
1時間ちょっとで歩ける道を、2倍以上かけて歩いてしまった(笑)
種山高原の最高地点でもある物見山山頂は、さすがレーダーがあるだけあってぐるり大展望。
一等三角点もある山頂から、景色を眺めます。
南~東には、室根山、氷上山、五葉山。
そろそろツツジが咲き始めてるだろうな。
遠野の六角牛山や早池峰も見えてます(早池峰は写真には映ってない)。
早池峰の奥には岩手山も見えるみたいだけど、さすがにこの日は靄っていて見えず。
西には焼石連峰や栗駒山。
思いのほか、焼石連峰が間近に見えてびっくり。
眼下に広がる高原牧野に放牧された牛の鳴き声が、時折風に乗って聞こえてきて、なんとも牧歌的な感じ。
景色眺めつつ一息ついている間に何組か登ってきましたが、思ったより人も少なくて、とっても静かな山頂でありました。
さて、では下山。
下山も、花が多い道を辿ります。
まず通るのは、行きに通ったクリンソウ大群落。
帰りもやっぱり足が止まっちゃう(^^
今はまだ手毬のようにまんまるに咲いているけど、そのうち茎が延びて、神社仏閣の屋根にある九輪みたいになるんだな。
そのお姿もいいけど、やっぱり咲きたてフレッシュなお姿も可愛らしい♪
何度眺めても飽きないですな。
行きとは日の当たり方が変わって、また違う景色のように見えるしな。
・・・というわけで、再びここで足止めくらっちゃいました(^^
帰りは、行きとはまたちょっと違った道を辿ります。
道がたくさんありすぎて、なんだか探検気分。
そして帰りに通った道は、クリンソウロード!
行きはニリンソウ主流だったけど、帰りはクリンソウ祭りな道で良き。
咲いてますねぇ、もさもさと。
・・・ここに来るまでたくさんのクリンソウを見たので、もう群落出てきてもびっくりしない。
クリンソウとズダヤクシュのコラボ♪
大きな鮮やかな花には、小さくて白い花が似合いますね~
いやはや、最後まで楽しませてもらいました!
ニリンソウもクリンソウもたくさん見られて大満足です。
山頂から眺める種山高原の景色が、なんとも伸びやかで気持ちよい。
名だたる岩手の山々もぐるりと一望で。
そして山頂に至る遊歩道はとても歩きやすく、そして花いっぱいで素晴らしかった。
生き物の気配に満ち溢れている、穏やかでステキな山でありました。
人にも数組会ったのみで、静かなのもよかったです。
下山後は、住田町の滝観洞(ろうかんどう)に寄り道。
なかなかワイルドな洞窟歩きを小1時間ほど楽しんだら、東和温泉の日帰り入浴へ(600円→割引券使用で400円)。
そしてこの日は盛岡で岩手の海の幸を満喫、でありました(詳細は速報)。
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