2021/10/30 山形紅葉山行・杢蔵山
ここ最近の週末の天気の巡り合わせがイマイチだったりで、なかなか東北のブナ黄葉に出会えていない今シーズン。
が、この週末は東北紅葉巡りのチャンス♪
もう少し北上する予定でしたが、山形の天気予報が好転したのを移動途中に見て、行先を神室連峰南端の杢蔵山に急遽変更です。
さぁ、この変更が吉と出るか?
新庄から町道を走り、最後に少し砂利道を走って山屋登山口に到着。
本日は割とゆっくり目なスタートなので、先行車は3台。
ちょうど登山道の草刈りの方もおられて「横浜から来たの~、ようこそ!」と迎えてくださいました(^^
ありがたし。
#登山口にはトイレなし
登山口の脇には立派な地図標識が。
その下のポストには、杢蔵山のパンフレットがなんと3種類も!
(最上山岳会、新庄自然に親しむ会、新庄市商工観光課のそれぞれが作成)
愛されてるお山ですな。
登山口から歩き始めてすぐに沢にかかった橋を渡って、沢沿いの一ノ滝コースへ。
この時点では、一ノ滝コースを登って、帰りはテレビ塔のある三角山を通って林道を下る周回ルートを歩く予定。
(結局、一ノ滝コース往復しちゃいましたが)
クマよけの一斗缶も登場!
さきほどの草刈りのおじさん、「ガンガン叩いてね~、そしたら熊絶対来ないから!大丈夫!!」と太鼓判。
もちろん、二人してガンガン叩きました(^^
右手に沢音を聞きつつ、しばらくは杉林の中を緩やかに歩きます。
一斗缶のところで沢沿いの遊歩道が分岐してたけど、まきchin隊はこちらの道を選択。
10分ほど歩いていくと、一ノ滝入口で沢沿い遊歩道と再び合流。
合流地点には不動明王の石碑がありました。
領内の豊作と災害除けを祈って、文政九年に建てられた石碑だそう。
さて、杉林の道はここで終了、ここからは雑木林の中へ。
そしていよいよ紅葉の道が始まります!
ここまでは杉林の中のちょっと薄暗い道だったのが、いきなり色鮮やかな林に突入!
突然の色の洪水にめまいがしそう(^^
頭上の梢も、オレンジ、黄色、黄緑と色とりどり。
歩きながらも頭上を見上げてウットリ。
沢を高巻く幅の狭いトラバース道ですが、こんな色とりどりの道なので楽しく歩けちゃう。
ゆる~り20分ほど歩いていくと
三ノ滝の展望台に到着。
何段かになってる滝なのかな、なかなか立派な滝。
さぁ、そして紅葉はいよいよここからが本番。
カエデやシナノキが入り混じった雑木林からブナ主体の林へと変わり、しかもちょうどブナ黄葉真っ盛り。
思わず、ほぉ~っと声が出てしまうくらい鮮やかな色合い♪
黄色やオレンジ色を通り越して黄金色。すごい!
頭上もすごいことになってます。
一口に紅葉といっても、こんなにたくさんの色合いがあるんだな。
色とりどりの秋であります。
しばらく歩いて、松倉出合で沢の本流と支流を渡渉。
この日は全く問題なく渡れましたが、水量多いと渡れないこともあるらしい。
沢を渡って木立越しに見上げる斜面は、一面鮮やかな紅葉!
これからこの紅葉の中を登るのか、と思うだけでワクワク(^^
そして、その紅葉の斜面の道は、上から下まで黄金色の圧巻の道♪
歩いている我々まで黄金色に染まってます。
何度も頭上を見上げつつ。
いやー、直前に行先変更して良かったなぁ。
こんなに素晴らしい紅葉を見られるとは!
ゆっくり目なスタートだったことも幸いして、西斜面ながらも日差しが射し込んでキラキラ鮮やかなブナ林。
この時期ならではの濃い色合いに見とれちゃう。
やや細目のブナが多い道をのんびりゆったり。
この回廊感も堪らない。
控え目に言って、もう最高でしょう。
すれ違う人も皆無、こんな紅葉を2人占め♪
紅葉にうっとり見とれつつ、贅沢にゆっくり歩いちゃいます。
ブナ林の中の沢沿いの道ということもあってか、斜面の所々から水が湧いていたり小さな枝沢があったり。
水場ですよ、な水場も登場(笑)
水を汲むにはなかなかキツそうな感じでしたが。
そして小さな沢を渡ると、杢蔵山荘直下で200m弱登る急斜面に突入。
まずは"七曲りの坂"、ブナ林の斜面を九十九折りに登ります。
急斜面だけど歩きやすく切られた九十九折りの道。
キラキラ輝く紅葉を眺めつつ。
100mほど登ると、"心臓破りの坂"へ。
いよいよ最後の急坂か。
高度が上がって紅葉も終盤、茶色がかった濃いオレンジ色の木立の中、やや足元滑りやすい涸沢の中の道をぐい~っと。
・・・確かに急坂だけど、心臓破れるほどじゃないな。短いし。
登り上げていくにつれてブナの背丈が低くなり、落葉が進んで明るい林の中の道になると急登も終盤。
直登の道を登り上げて、杢蔵山荘手前に出てきました。
ここでブナ林からは一旦出て、視界が開けます。
お隣の三角山に建つテレビ塔のアンテナ。
その向こうにはうっすらと、冠雪の月山♪
お隣には葉山も、存在感タップリに聳えてました。
紅葉の斜面の向こうには新庄市街が一望。
遠くには鳥海山もうっすら見えてるような。
そんな景色を眺めながら一歩きで、杢蔵山荘に到着。
杢蔵山山頂を背に建つ杢蔵山荘は、新庄自然に親しむ会所有の山小屋だそう。
中を覗いてみたら、板敷きのとってもキレイな小屋で、食器棚なんかもあったりして。
キレイなバイオトイレもありました。
小屋の前にはテーブルも設置されていて、そして新庄市街が一望。
こりゃ、いい小屋ですな。
小屋の前でちょっと一息ついたら、山頂へ向けてさくさく出発。
山頂まではあと120mほどの登りです。
ブナ林は小屋手前で終わりかと思いきや、小屋を過ぎた先でも晩秋のブナ林。
今日はいろんな表情のブナ林を歩いてるなぁ、こんなのも秋ならではだな。
ブナ林の中には、金杢水なる水場も。
こんな近くに湧水があるとは、杢蔵山荘はほんと素晴らしい立地ですな。
水場を過ぎて、すっかり落葉したブナ林の中をぐい~っと登り上げると、笹原と灌木の中の急坂に。
やや滑りやすい急坂を50mほど登り上げていくと稜線へ。
そして稜線に上がると、東側の展望が一気に開けます。
目の前に広がるのは、神室連峰の主稜線から延びる紅葉の尾根。
山麓の沢沿いから山腹まで、紅葉のグラデーションがすごい!
こんな景色に目を奪われて思わず足が止まっちゃいますが、いやいやこの景色は山頂から眺めねば、ということで。
杢蔵山山頂へ向けて、東側がスッパリ切れ落ちたヤセた稜線を辿ります。
ここまではとっても穏やかな道だったけど、稜線に出たらいきなり神室連峰な感じになったなぁ、なんて思いながら5分ほど歩いて
神室連峰南端に位置する杢蔵山からは、神室連峰はもちろん、山形の名だたる山並みが一望。
早速、ぐるりと景色を眺めます♪
まずはコレ、神室連峰。
手前に大きく聳えているのはお隣の八森山、その奥には火打岳と神室山。
小又山は八森山に隠れて見えないかな。
このままずーっと歩いていきたくなっちゃう神室連峰の稜線、次はどうやって歩こうかなぁ、なんて思いながら眺めるのもまた楽し(^^
火打岳に登った時に、神室北端とは違って杢蔵山方面はなんとも穏やかだなぁ、と思ってたっけ。
晴れた紅葉の日にここから神室連峰を眺めたかったので、願い叶って嬉しい♪
こちらは、稜線に登り上げた時に目の前に聳えていた尾根。
存在感ある尾根の向こうには、禿岳や翁山といった宮城山形県境の山々が連なってます。
360°大展望の山頂からは、鳥海山や月山もうっすら見えてました。
この日はちょっと靄っていたのであまり遠望はなかったけど、もっと雲が多いかも?と思ってたので予想以上にいい展望。
ずら~り連なる神室連峰も見れたし、大満足です。
あまり風もなく穏やかな山頂で、こんな景色を眺めながらの~んびり。
誰もいなくて静かで、素晴らしいひと時でありました。
当初は、沢沿いの一ノ滝コースを登って、テレビ塔のある三角山を経由して林道を下る、という周回ルートで歩こうと思っていたのですが、一ノ滝コースの紅葉が素晴らしすぎたので、来た道をそのまま戻ります。
帰りは日も高くなって、紅葉がますます鮮やかになってるだろうな、というハラもあり。
そうして突入した七曲りの道。
予想通り、行きよりも日が高くなって一層鮮やかな紅葉!
日光に輝くブナの白い幹と、濃いオレンジ色の紅葉のコントラストがいい感じ。
まさしく東北のブナ黄葉。
この濃い色合いがなんとも美しいんだなぁ。
ブナ林はどの時期でもそれぞれの美しさがあるけど、秋の黄葉のブナ林は心躍る美しさ。
頭上から足元までこんなに鮮やかでどこまでも広がるブナ黄葉は、やはり東北ならでは、な気がする。
これを見ないと、秋山は終われない。
梢の隙間から覗く青空と、オレンジ濃淡のブナ林とのコントラストがステキ。
やっぱり晴れた日のブナ林の紅葉は最高だな。
そして一ノ滝入口から、行きにはスルーした一ノ滝にちょこっと寄り道。
こちらも三ノ滝に負けず劣らず、なかなか迫力ある滝でありました。
下山して、麓の山屋集落から見上げる杢蔵山。
あたたかな雰囲気の穏やかなお山でした♪
山腹にブナ原生林の広がる神室連峰、ここはいつも秋に歩いて紅葉を楽しんでいるのですが、今回も素晴らしい紅葉に出会うことができました。
険しい山並みの連なる神室連峰ですが、南端の杢蔵山は稜線に出るまでは穏やかな道。
しかもこの日はちょうど山腹のブナが紅葉真っ盛り、キラキラ輝く紅葉にウットリしつつ。
稜線に上がれば、ずら~り連なる神室の山並みに圧倒。
山中で出会ったのはわずか数組、の静かな山歩き。
標識完備でキレイな小屋もあって、新庄の皆様に愛されている杢蔵山。
いいお山でした!感謝!!
下山後は、ホットハウスカムロの日帰り入浴へ(300円→JAF割で200円)。
のんびり浸かったら盛岡へ移動、馴染みの店で舌鼓、でありました。
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