2021/11/7 南東北晩秋山行・禿岳
南東北晩秋山行の2日目、この日登るのは、鬼首カルデラ外輪山最高峰の禿岳。
近くに神室連峰の神室山があるので、それと区別するために「はげかむろ」とも言われるそう。
また、鬼首カルデラは直径13kmにも及ぶ巨大なカルデラで、それを囲む外輪山もかなりの大きさ。
昨年歩いた須金岳もその外輪の一峰であります。
朝から青空広がる安定した天気ですが、やはり下界は霧の中。
それでもこの日の登山口の標高は約800mと高いこともあり、麓の牧場の中、車を走らせていくと
霧が晴れて、朝日に染まる禿岳が登場♪
切り立った東面が真っ赤に染まって壮観。
ちょうど麓の鳴子峡が紅葉真っ盛りということもあり、道中の紅葉も素晴らしい。
そんな斜面越しに禿岳を見上げます。
紅葉に縁どられた景色がステキ(^^
登山口は、山形と宮城の県境の花立峠。
花立峠は、山形県側からの道路が災害復旧のため通行止めなので、今は宮城県側からのみのアクセス。
(宮城県側からの道も、今年は 11/15 ~5/10 は冬期通行止めだそう)
まだ朝早いということもあり先行車はなし、と思っていたら、準備している間に1台到着してさっくり出発していかれました。
#峠には10数台駐車可。トイレなし
さて、我らも出発。
禿岳へは、県境に伸びる稜線を辿って歩きます。
歩き始めは、笹や背丈の低い灌木の中の緩やかな道。
少し登ると、展望開けた小さな広場に到着。
宮城県側の鬼首盆地には、朝日に輝く朝霧が広がってます。
そこに浮かぶのは中央火口丘の荒雄岳、その向こうには栗駒山♪
稜線の反対側の山形県側も一面の雲海。
雲海の上には、葉山と月山が浮かんでます!
出だしからいきなり大展望が広がり、大興奮のまきchin隊。
早くも足が止まっちゃってますが、早くこの景色を山頂から眺めたくもあり。
しばし展望を楽しんだら、禿岳へと向けて続く稜線歩きに出発です。
どんな道、どんな展望が待ってるかな、とドキドキワクワク。
好展望地を過ぎると、ブナ林の中へ。
そしてほどなく登場した「1合目」の標識。
この先15分おきくらいに、この合目標識が登場します。
すっかり落葉した明るいブナ林の中を、ゆる~りのんびり。
紅葉時期もステキだろうな。
見上げんばかりのブナの大木もあちこちに。
稜線上に、こんなブナ林が広がっているとはびっくり。
落ち葉をざくざく踏みつつ、見通し効いて気持ちよい道であります。
2合目標識を過ぎると、やや斜度を増した道に。
所々で木立が切れて展望楽しみつつ、ぐい~っと高度を上げていきます。
4~5合目間は、ややガレ気味でロープもかかる急坂、ずーっと穏やかな道かと思ったら結構変化のある道なんだな。
そんな急坂を、落ち葉踏み踏み登り上げていくと
5合目の先でブナ林はほぼ終了、展望開けた稜線の道へ。
右手の東面がすっぱり切れ落ちているあたりは、いかにもカルデラ外輪の山♪
その右手には、鬼首盆地を囲む外輪の山々が連なります。
オニコウベスキー場のある大柴山、その先には花渕山かな。
左手の山形側の展望も開けます♪
先週歩いた翁山や、船形連峰が一望。
両側の展望が開けて、気持ちのよい稜線歩き♪
山頂からの展望が俄然楽しみになってきた。
狭い尾根道には所々岩っぽいところがあったり、急坂ではやや段差が大きい所もあるけど、ほぼずーっと歩きやすい道。
緩急繰り返しつつ、のんびり登ります。
切れ落ちた東面の麓はいい感じに色づいてますが、上部はすっかり晩秋色。
そんな斜面の向こうに広がる景色を眺めつつ。
8合目を過ぎると、笹と灌木の中、開けて緩やかな尾根歩きへ。
気持ちよく歩いていくと
南峰を過ぎると、緩やかな草原の中を歩きます。
山頂を目の前に眺めつつ、なんとも穏やかな道をゆる~り歩いて
割と広い山頂は、まきchin隊が到着するのと入れ違いで先行の方が下山していったので、誰もいなくて展望2人占め。
早速ぐるりと景色を眺めます♪
まず目に飛び込んでくるのは、西側の神室連峰。
神室山、小又山、火打岳、杢蔵山と連なる山並みの向こうには、なんと冠雪の鳥海山も♪
小又山と天狗森の間に聳える鳥海山、アップ(^^
すごいなぁ、もうあんなに真っ白なんだな。
ここから眺めると、出羽富士の名にふさわしいお姿ですな。
そんな山形側、最上の町はいまだ雲海の下。
この日も見事な雲海を見ることができて幸せ♪
雲海の向こうには、葉山と月山。
月山も山頂部が冠雪しているのがちらちらと見えてましたが、この日は終始雲の向こうで全容は拝めず。
南には、翁山、甑岳、船形連峰と山形・宮城県境近くに連なる山々が一望。
遠くには蔵王連峰、朝日連峰、そして薬萊山や七ツ森も見えていて、それらを目で辿るのも楽しい♪
北側に続く稜線の向こうには、栗駒山や須金岳、虎毛山。
焼石岳もその後ろにうっすらと。
昨年、須金岳から禿岳を眺めた時の景色を思い出しながら、山並みを眺めます。
東側にはカルデラに囲まれた鬼首盆地、そしてその真ん中には中央火口丘の荒雄岳。
荒雄岳の近くから湯気がもくもくと出ているのは、間欠泉かな。
未だに活きてる火山なんだなぁ、と実感しますね。
いやはや、思ってた以上に素晴らしい展望♪
名だたる山々に囲まれた360°の展望なのはもちろん、鬼首盆地も一望。
さすがは鬼首カルデラ外輪山最高峰の山!
実はこの日は、山頂から景色を眺めたらさくっと下山して、近くの山をもう一座、と思っていたのですが。
こんなに素晴らしいとこなので計画変更、禿岳を満喫すべく、ゆっくりのんびり山頂からの景色を楽しみます。
風がほとんどなく、まきchin隊以外には誰もいない山頂(途中お一人登ってこられましたが、すぐに下山)。
あちこち動き回って景色眺めるもよし、静かに佇んで眺めるもよし。
周囲には歩いた山々も多く、そんな山を目で辿りながら眺めるのもまた楽し。
なんとも贅沢なひとときであります♪
禿岳、こんなにいいところとは知らなかったなぁ。
天気悪い日に来ても全然つまらないだろうから、ここはぜひ天気のいい日に歩きたい山ですな。
そして今日はまさに、絶好の禿岳日和(^^
山頂からぐるりと眺める景色はどこをとっても素晴らしいけど、やはり圧巻なのは、神室連峰と鳥海山のこの景色。
神室連峰の手前に連なる紅葉の山並みもよし、ずら~り連なる神室連峰もよし、冠雪の鳥海山もよし!
いやはや、最高。
気が付くと、山頂で1時間以上も過ごしちゃいましたが、まだまだ全然いられちゃう感じ。
でも、遠くに見える花立峠には車も増えてきたようだし(=これから人がたくさん登ってきそう)、名残惜しいですがそろそろ下山しますか。
登ってきた道を辿って下りますが、帰りもまた大展望に足が止まりまくり。
いい景色は、何度眺めてもいいですな♪
振り返って眺める虎毛山や須金岳、栗駒山。
虎毛も須金も、またこの時期に歩きたい山であります。
鬼首盆地と荒雄岳。
今度は、荒雄岳から栗駒山や禿岳を眺めたい。
前方に外輪の山並みを眺めつつ、何度も立ち止まって展望を楽しみつつ。
ぽつぽつと登ってこられる方とすれ違いながら下ります。
5合目を過ぎると、展望の尾根歩きからブナ林の急坂へ。
ガレ気味の急坂は石ころ踏んで滑りやすいので、急がず焦らず。
所々にある展望地で景色を眺めつつ、ゆる~りのんびり。
晩秋の山歩きは、視界が開けていいですな。
そして立派なブナ大木が増えてくると、登山口は間近。
落ち葉を踏みつつざくざく下ります。
登山口手前から、振り返って見上げる禿岳。
さくっと歩ける大展望の山、周囲のカルデラ地形も楽しむことができて楽しかった♪
こんな巨大なカルデラ地形を感じながら歩けるところって、そうないんじゃないかな。
下山後、麓から禿岳を見上げます。
こうして見上げるとなかなか荒々しい山ですが、花立峠からの道はとっても穏やかな道で気持ちよく歩くことができました。
山の上は紅葉が終わったせいか、思ったよりも人が少なくて(7組くらいとすれ違い)、静かな山歩き。
すっかり落葉したブナ林は見通しが効いて明るく気持ちの良い道、その先の稜線も展望開けてヨシ。
山頂からの大展望も素晴らしかった!
いやはや参りました、禿岳。
下山後は、古川の"上々"のラーメンで腹ごしらえ(詳細は速報)。
かなり美味。
で、近くの極楽湯(630円)でサッパリしてから帰宅、でありました。
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