2021/10/24 山梨富士見山行・富士見山
好天の週末、2日目はどこから富士山を眺めようかと考えて、その名もずばりの富士見山へ。
富士見山という割には、富士山の展望はそれほどでもないという話をちらほらと見かける山ですが(笑)、さてどんなもんかな。
南アルプスにも近いので、そっちの展望も楽しみ♪
中部横断自動車道が全線開通して行きやすくなった身延エリア。
身延の町からみのぶ自然の里に登る狭い急坂な道をぐねぐねと走り、平須登山口へ。
登山口手前に2台分くらいのスペースあり、そこに駐車です。
#この手前にも広い駐車場あり(バス駐車場、と書いてあったけど、乗用車も停まってた)
#トイレなし
駐車スペースから少し上がっていくと、登山口。
ここから山道が始まります。
歩き始めは杉植林の中。
急斜面をトラバースで登っていくと、尾根上の九十九折りの道へ。
登山道沿いには奥殿参道の標識。
富士見山手前の奥ノ院の参道ってことだそう。
杉林はいつしかヒノキ林となり、相変わらずの九十九折りの道で高度を上げていきます。
結構な急斜面につけられた道だけど、細かな九十九折りなのでとっても歩きやすい。
それに林もよく手入れされていて、キレイな林。
所々に作業小屋跡もあり、以前から林業盛んなのかな。
50m登り上げるごとにこんな標識が登場するので、目安になって歩きやすい。
そんな道を黙々と登っていくと
標高1,150m付近でヒノキ林は終了、雑木林の中へ。
ちょっと薄暗い針葉樹林とは打って変わって、柔らかな緑がとっても明るくて気持ちよい♪
東北だと、もうこの標高の辺りは紅葉真っ盛りなんだろうけど、山梨だとまだまだ緑なんだなぁ。
ここから先はこんな穏やかな緑の道か、と思いきや、急斜面の細いトラバース道にいきなり突入。
鎖やロープがかかってて、しかも足元崩れてて。
なかなかワイルドだな。
地盤が崩れやすい山なのか、ザレた急斜面の細いトラバース道は、この先にも何か所も登場。
緊張しながら通過していくと
再び雑木林の中の気持ちよい道へ。やれやれ。
美しい自然林の中、九十九折りに高度を上げていきます。
気持ちいいなぁ、この道。
ブナの大木も所々に登場。
ごつごつと無骨に曲がりくねって、自然児な感じのブナ(笑)
紅葉始まりかけ?な黄色味がかった林は、登り上げていくほどに色味が変わっていくのが楽しい。
標高1,350mを過ぎると、色づいた木々もちらほら登場。
オレンジや黄色の木々が混じりあって、一層明るく気持ちの良い道に♪
秋は華やかでよいですな。
パステルカラーの梢♪
ふんわり明るい色合いが、なんだか美味しそう(笑)
そんな柔らかな色合いの木々に和みつつ、九十九折りの道を登っていくと、左手の展望が開けて山頂稜線下の崩壊地を見上げます。
七面山に登った時も、山頂直下の稜線にこんな崩壊地があったっけな。
身延はこういう地形が多いのかな。
崩壊地の展望を過ぎると、山頂稜線まではあと100mほど一登り。
落ち葉をざくざく踏みつつ、急斜面をジグザグと登り上げて
稜線上の道に合流。
登山口から一気に1,000m登ってきました!
合流地点に立つ標識には、南アルプスフロントトレイル、の記載もあり。
なんと、夜叉神峠から倉尾山、富士見山、七面山、安倍峠を経て貫ヶ岳まで続く70kmものトレイルコースだとか。
まだ整備中とのことだけど、いやはやすごい道だな。
手前の山並みは、毛無山塊かな。
山々が連なった先に富士山が見えてるんだな。
すかーんと裾野まで見えてるってわけじゃないけど、これもまたヨシですな。
立派な木のベンチもいくつもあり、座って富士山展望を楽しむには最適(吹き抜ける風が寒いけど)。
さすが富士見山。
さて、ここからは、細かくアップダウン繰り返しながらの稜線歩きが続きます。
黄葉のカラマツ主体の稜線は、明るく歩きやすい道。
カラマツの黄葉に秋を感じつつ、気持ちよくゆる~り歩いて
富士見山展望台に到着。
念力大国神の祠がありました。
途中に標識のあった奥殿参道の、奥殿ってここのことか。
この展望台からも、もちろん富士山を眺められます。
ちょっと木立がうるさいですが。
南側には、目指す富士見山の山頂、その奥には七面山や身延山。
そのさらに奥に見えているのは安倍奥かな。
西側には白峰南嶺と、その奥に連なる赤石岳や荒川岳が一望。
20日前に白峰南嶺を歩いた時は黒々してたのに、もう結構冠雪してるんだなぁ。
早くも秋も終盤か。。。
木立の向こうには白峰三山も見えてました。
もっと落葉が進めば大展望になるのかな、とも思いつつ。
展望台を後にして、山頂目指して先へと進みます。
展望台から富士見山山頂までは、急なアップダウンを重ねつつ、いくつか小ピークを越えて歩く道。
両側が切れ落ちた狭い道もあり、やや緊張するところもありましたが、ふんわり明るい色合いの木々に和みつつ歩きます。
稜線上は特に展望開けるところもなく、木立の中の道。
それでも木立を透かして富士山や南アルプスの山並みを眺めるのが楽しくて。
そんな木立越しに眺める白峰三山。
木立越しじゃなくて直接拝みたかったけど、まぁこの時期だとこんなもんか(笑)
もどかしいな。
そして展望台から20分ほど歩いて、富士見山山頂に到着。
三角点のある少し開けた山頂には、キレイなベンチが5つほど設置されてました。
山梨百名山、の標識もあり。
正面に聳えるのは、もちろん富士山♪
今日はこのお姿をたくさん眺めてますね。
富士山の眺めはそれほどでも、という情報をちらほら見かけてたので、正直あまり期待してなかったのですが、しっかり富士山を眺めることができたので満足。
まぁ、富士見山、という名を付けるほどではない気もしますが、何か別の名前が転じて「富士見」になったのかな。
富士山の反対側には、南アルプス。
笊ヶ岳から生木割山、伝付峠、笹山と続く南嶺の向こうには、赤石岳や荒川岳、塩見岳。
稜線を目で辿るのもまた楽し。
遠くには甲府の市街地も望みます。
その奥には三ツ峠や道志の山々、丹沢、奥秩父の山並みも一望。
ナカナカの展望ですな。
そんな展望を眺めつつ、ベンチに座って日向ぼっこしながらの~んびり。
休憩している間はお一人来られたのみで、とっても静かな山頂でありました。
スカッと開けた展望ではないけど、思った以上にいろいろ見えたのでよかった。
さて、では山頂を後にして下山開始。
この道は秋が吉ですな。
初冬の雪道ハイクもよさそうだけど、稜線に上がる道は結構急斜面だし、稜線上も両側切れ落ちた狭い箇所があったりするので、落葉して本格的に雪が積もる前が適期かな。
展望台を過ぎ、平須からの道の合流を過ぎて、カラマツ林の中をゆる~り歩きます。
木立の向こうに見えているのは御殿山か。
そして展望台から20分弱で、堂平へと下る道が分岐する御殿山分岐に到着。
この時点でやる気が残っていれば御殿山往復するか?とも思ってたけど、そんな気も全く残っておらず、ここから下山です。
御殿山からは大展望が楽しめる、ってんなら話はまた別だったかもですが(笑)
下り始めは、雑木林の中の結構な急斜面を九十九折りに下ります。
落ち葉がたっぷり積もってるし、行きと同様ザレた斜面で足元滑りやすい。
ざくざく下って雑木林を過ぎるとヒノキ林の中へ。
少し荒れ気味のヒノキ林の中、相変わらずの急斜面を一気に下っていくと、傾斜が緩やかになって再び雑木林の尾根道へ。
立派なブナ大木がいっぱい!
山頂稜線からしばらく荒れ気味な道が続いてたので、ここにきて穏やかなブナ混じりの林になってちょっとほっとしたような。
・・・が、このあたり、掘り返し跡がやたらに多い。
イノシシか、アナグマか、はたまた熊か。
てんこ盛りの糞も所々にあるから、やっぱり熊かなぁ。。。
というわけで、なかなか気は休まりません。
ちょっとビビりつつ、でも見通しのよい林の中なので、周囲に気を配りつつ下ります。
落ち葉がたくさん積もってるし、踏み跡もあまりないので、ルートを外さないようにも気を遣う。
尾根上をざくざく下っていくと、行きにもあった急斜面の狭いトラバース道がここでも登場。またですかい。
ロープついてたので良かったけど、そうでないとちょっとおっかないくらい足元不安定な急斜面。
最後までなかなかワイルドですな。
そんなトラバースを過ぎると、造林小屋に出てきました。
ここで雑木林は終了、あとは杉植林の中を下ります。
歩きやすい杉林の中の道。
景色変わらずやや退屈ではありますが、一気に下って
甲斐やすらぎの宮の裏手に出てきて、登山道終了。
下りは早かった!
ここから平須登山口までは、10分ほど車道を歩いて戻ります。
途中の富士観橋の上には、ダイヤモンド富士撮影ポイントの標識。
2月6~日、11月5~7日にはここからダイヤモンド富士が見られるらしい。
富士見山山頂からも見れるのかな?
というわけで、富士見山ぐるり周回山歩きは終了。
結構標高差あるので登りごたえもあり、山頂や展望台からは富士山や南アルプスを眺めることができて、満足。
もうちょっと落葉が進んだ方が好展望だったかな?と思いつつも、青空広がるよい天気だったのでヨシ。
道中出会った人もごくわずか、静かな山歩きを楽しめたのも良かったです。
下山後は、市川三郷町のつむぎの湯へ(400円)。
のんびり浸かってから帰宅、でしたが、東名が事故通行止めとなった影響で中央道も大混雑。
こりゃ高速近くの下道も大渋滞だろうな、と早めに高速降りて抜け道で渋滞回避したおかげで、それほど時間のロスなく帰ることができました。
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