2021/7/31 盛夏お花見山行・八幡平源太ヶ岳周回
土曜の午前中はスカッと晴れ、な予報に惹かれて、八幡平へ。
9時過ぎには雲が湧いてきそうなので、この日も早朝出発で歩きます。
松川温泉の登山者用駐車場には早朝一番乗り。
のんびり準備していたら数台到着、紅葉の時期は前夜でもほぼ満車だけど、さすがにこの時期は空いているらしい。
#20台くらい駐車可。水洗トイレあり
峡雲荘の前を通り過ぎて歩いていくと、源太ヶ岳登山口に到着。
ここから山道スタートです。
発電設備の鉄柵の横を抜けると、早速ブナ林の中の緩やかな道へ。
小さな沢沿いに歩く道は所々ぬかるんでますが、そんなところには木道完備。
足元には、松川温泉に湧水を引く導水管も走ってます。
倒木を活用して歩きやすく整備されたこんな箇所も。
さすが八幡平、整備もばっちりですな。
ブナ原生林の中をゆる~り登る気持ちよい道。
林の中の空気はひんやりと心地よく、ブナの白い幹は涼やかで。
今日もかなり暑くなりそうなのだけど、ここ八幡平のブナ林は、そんなのどこ吹く風の心地よさ。
丸森川を渡る橋に出てきました。
4年前の秋に歩いた時は、ここは仮設の橋だったのですが、今は立派な橋がかかってました。
さて、ここからは源太ヶ岳へ向けてやや斜度を増した道を歩きます。
相変わらずのステキなブナ林。
ごつごつと荒々しいブナの大木に、冬の厳しさを感じつつ。
登山道には大小のカエルがいっぱい。
突然現れた登山者に驚いたか、逃げようとして木登りを試みるカエル君。
このあと、木登り失敗してひっくり返ってました。驚かせてごめんよ~
木立が開けたところから振り返ると、雲海に浮かぶ岩手山!
長く裾を引いて美しい姿、これを見たくて早朝に登って来たのでした♪
早く稜線からこの景色を眺めたい!と逸る心を抑えつつ、木立の中を登ります。
林の木々はダケカンバ混じりになり、高原っぽい雰囲気に。
そして足元には大きな岩が露出して、岩が湿って滑りやすいところもあり。
途中には水場もありました。
八幡平の冷たくておいしい水で喉を潤して。
木立の隙間からは三ッ石山も見えてきた。
紅葉の時期には真っ赤に染まる三ッ石山も、夏は一面緑色。
ぐい~っと高度を上げていくとだんだん木立が低くなり、灌木多めの道に。
所々にダケカンバの大木を仰ぎ見つつ登っていくと
大深山荘へと続くトラバース道との分岐に出てきました。
帰りは大深山荘に下って湿原歩きを楽しみつつ、この分岐に出てくる予定。
行きは、源太ヶ岳へ向けて登り上げる道を辿ります。
まずは天気が良く展望があるうちに山頂を目指しますよ~。
ここからは灌木の中、展望開けた道。
背後には岩手山、なんとも贅沢な景色(^^
ミヤマホツツジ、ハクサンボウフウ、オヤマリンドウ、コガネギク
そして足元には早速広がる花畑♪
花々の顔ぶれも、だんだん秋に近づいてますね~(^^
歩きながら何度も眺めちゃう岩手山。
見るたびに、山頂付近にたなびく薄雲が濃くなってきてるような?
見上げる斜面には、コバイケイソウの大群落。
花はもうすっかり終わっているけど、これ、花が咲いてるときはすごかっただろうなぁ。
今年はあちこちでコバイケイソウが当たり年だったようだけど、ここ八幡平もそうだったんですな。
花々や周囲の山々の景色に何度も足を止めつつ、ガレ気味のトラバース道をゆる~り登ります。
いやー、花も景色もステキで、全然足が前に進まない。
トウゲブキ、イワオトギリ、ウサギギク、カンチコウゾリナ
花畑を明るく彩ってくれる、鮮やかな黄色のお花たち。
咲き終わったコバイケイソウと岩手山(^^
こうやって見ると、コバイケイソウの咲き終わりの花穂も豪華に見えるから不思議。
鮮やかなオレンジ色のニッコウキスゲも点々と咲いてます!
ニッコウキスゲの向こうに連なるのは、茶臼岳や安比の山並みですな。
そんな花と展望の贅沢トラバース道を緩やかに登り上げて
源太ヶ岳山頂に到着。
山頂標識は、山頂広場の少し下にありました。
さて、晴れてるうちに山頂に到着できたので、360°開けた山頂から早速ぐるりと景色を楽しみます!
まずはこちら、正面に聳える岩手山。
雲がかかり始めちゃいましたが、辛うじて長く裾を引くお姿を拝むことができました。
いやー、今日は天気崩れるの早いな。
まだこんなに青空なのにね。
小畚岳から三ッ石山へと続く稜線の向こうには、乳頭山や秋田駒ヶ岳。
つい最近歩いたばかりの山並みを眺めて、ちょっとウキウキ。
秋田駒ヶ岳の右奥には、鳥海山!
思いもかけず、クッキリしたお姿を眺めることができて感激。
こちらは大深岳へと続く稜線。
裏岩手の縦走路がその奥へと続いてます。
畚岳や八幡平、茶臼岳の山並み。
こうやって見ると、八幡平ってほんと平らなんだなぁ、と実感。
岩手山には早くも雲が湧き始めたけど、こちら八幡平はまだスッキリと晴れ渡った青空が広がって、ぐるり大展望。
山頂は風が吹き抜けて涼しく、まだ誰もいなくて静かなので、しばらくのんびり過ごしちゃいました。
いやー、贅沢贅沢。
さて、では山頂を後にして先に進みます。
大深岳へ向けて、しばしの稜線歩き。
稜線を少し進んで振り返ると、源太ヶ岳の山頂が。
その向こうの岩手山には、もう雲がもくもくと湧いてきて、姿がほぼ隠れてしまってました。
緩やかな稜線の先には、スッキリ晴れた森吉山!
こんなに近く大きく見えるんだなぁ。
これもまたつい最近歩いた山、今日は森吉山もいい天気だろうな。
ヨツバシオガマ、ウゴアザミ
道沿いに咲いている花々を避けるように刈払いがされているのもなんだかステキ。
最近刈払いがされたばかりのようで、歩きやすい道でした。
大深山荘へと下る道を右に分け、さらに5分ほどゆる~り歩いていくと、灌木の中の大深岳山頂に到着。
ごろ太君、大深岳からは裏岩手方面や秋田駒の展望が望めるかも?と思ってたらしく、灌木の中の山頂にちょっとガッカリ。
でもまぁ、緩やかな気持ちよい稜線歩きが楽しめたのでヨシってことで。
さきほど通り過ぎた分岐に戻って、大深山荘へと下る道を辿ります。
正面に畚岳や嶮岨森、八幡平の山並みを眺めつつ。
源太ヶ岳への登り道とは違って、八幡平らしくオオシラビソが茂る中を下ります。
冬にはこれが樹氷になってるんだな。
山荘まで100mほど下る道は、所々に大きな岩が積み重なっていて大きな段差になっているところもあり。
途中、大深山荘に寄らず松川温泉に下る道の分岐がありましたが、それをスルーしてゆる~り下って
大深山荘に到着。
相変わらずキレイな小屋、ここに泊まってのんびりしたい!
小屋でトイレを借りて一息ついたら、大深湿原を経由して松川温泉に下る道へ。
(さっきスルーした道に途中で合流)
いよいよ天上の湿原歩き♪
その大深湿原は、小屋裏にばーんと広がってました。
それほど大きくはないけど、瑞々しくて花もいっぱい!
いいねぇ、この景色。
視界が開けて風が吹きわたって青空も広がって。
なんとも気持ちいい(^^
木道沿いには、タチギボウシがいっぱい。
まだ咲き始めで、これからもりもり咲きそう。
オニシモツケ、モウセンゴケ、ミヤマアケボノソウ、ダイモンジソウ
湿原の花々もいっぱい。
特にミヤマアケボノソウは、渋い紫色が何ともステキ。
湿原の中には小さな流れがいっぱい。
水の多い湿原っていいなぁ。生命力が溢れてる感じ。
お日様を反射してキラキラ輝きながら流れていく沢も、見ていて飽きない。
湿原の中をゆる~り登る道は、所々木道で、所々岩がごろごろと積み重なった沢の中で。
あまり歩く人はいないのか、湿原の中の踏み跡をそのまま歩くようなところもあり、そんなとこもまたスレてなくていい感じ。
エゾシオガマ、イワショウブ、キンコウカ、チングルマ。
早春から晩秋まで、ずーっといろんな花を楽しめそうな湿原であります。
源太ヶ岳へと登り上げる、花畑の広がるスカッと開けた斜面の道もいいけど、こんなしっとり静かでありつつもいろんな種類の花が咲く湿原もいいね。
なにより人が全然いなくてとっても静かなのが最高。
花や景色を眺めつつ、行ったり来たりしながらのんびりと湿原歩きを楽しんじゃいました。
さすが八幡平の湿原、いいとこでした♪
大深湿原を過ぎると、源太ヶ岳の北斜面をトラバースで歩く道へ。
ここもまた花盛りですごかったな。
道沿いにモミジカラマツやハクサンボウフウがもさもさ咲いてて、白い花霞の中の道!
正面に見えてきた岩手山や三ッ石山方面の稜線には雲がかかってきてますね。。。
登ってきた道に合流するまでのトラバース道が意外と長かったけど、白い花霞の道や所々に現れる湿原に癒されつつ、のんびり歩くことができました。
大深湿原経由の道、かなり楽しめたな。
花の時期、お勧めです(^^
そして登ってきた道に合流したら、あとはのんびりとブナ&シラカバ林の中を下ります。
稜線からの展望を楽しんで、花畑の湿原も満喫して、そして最初と最後はブナ原生林をのんびり歩いて。
さすが八幡平、な山歩きを満喫です。
下山して駐車場に到着したら、ばらばらと雨が降ってきました。
この日は早朝出発で大正解だったな。
青空の下、景色と花畑を楽しむことができて大満足です。
下山後は、松川温泉の松川荘の日帰り入浴へ(600円→割引券使用で500円)。
なかなかワイルドな雰囲気の温泉で、濃い硫黄泉の白濁湯に浸かります。
その後は、八幡平ハイツの日帰り入浴にも寄り道(630円→割引券使用で半額)。
ほんのり硫黄の香りのするお湯と、広い内湯と露天でノンビリ。
こちらはとっても広くてキレイな温泉でした。
そしてこの日は盛岡泊(詳細は速報)。
翌日は雨につき、寄り道しつつのんびり帰宅、でありました。
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コメント
この付近は秋しか歩いたことないですが、今の季節も良さそうですね。
大きな岩手山が、私も印象に残っています。
大深山荘、5年くらい前に一度だけ泊まりました。同宿者が複数いて驚き!
投稿: ねも | 2021年8月 6日 (金) 14時34分
まきchinさん、こんにちは。
毎度のことながら、お天気の読みといい、旬のお山のチョイスといい、流石ですね。
出発直前でいいので行き先教えてほしいくらいです(笑)
そういう私は、昨年来の自粛の悪影響のためか、何だか遠出する気力も体力も失われつつあり、加えてこの猛暑で、家でダラダラ、、図らずもステイホームになっちゃってます。
このご時世なんで、ステイホームで正解なんでしょうけど、無気力な自分に嫌気がさしている今日この頃です。
この猛暑が落ち着いた頃には、いい加減身体動かさないとマズイなぁ、とは思ってるんですが、、。
東北、私も好きなんですが、やはり遠くて走行距離を考えただけで、今の私には無理!ってなっちゃいます(涙)。
投稿: 八王子のひよこ | 2021年8月 6日 (金) 14時44分
すみません。
ついその1週間前に大深山荘で飲んだくれておりましたw
やっぱり水の心配がない宿泊場所はありがたいです(^_^)
特にアル中の人間にはwww
松川温泉側なかなかいい道のようですね♪
網張へのバスがなくなった今となっては岩手側でバスで行けるのは松川だけになりましたので、これからお世話になるかと。
情報ありがとうございます\(^_^)/
投稿: katsu | 2021年8月 7日 (土) 01時50分
katsuさん
何と大深山荘で飲んだくれ!? あそこはきれいで気持ち良いですね。
またどこかでお会いしたいです!
投稿: ねも | 2021年8月 7日 (土) 06時15分
ねもさん>
八幡平周辺の小屋は、キレイで居心地よいところが多いですね。
地元の皆様にも、四季を通じて大人気のようです!
投稿: まきchin | 2021年8月 7日 (土) 11時10分
八王子のひよこさん>
こんにちは。
今回は、出発直前での行先変更でした。
天気予報がころころ変わるので、なかなか読むのも大変。。(^^;
地元の皆様からすると、他県の登山者は眉をひそめる向きもあるんだろうなぁ、と思いつつ。
せめて、あまり人に出会わなそうな時間帯を、と最近は早朝山歩きです。
投稿: まきchin | 2021年8月 7日 (土) 11時12分
katsuさん>
いいですねー、大深山荘泊!うらやましい。
居心地めちゃくちゃよさそうです。
松川温泉からの道、とっても歩きやすいですよ。
三ッ石山まで足を延ばしての周回でも歩けますし、ぜひ!
投稿: まきchin | 2021年8月 7日 (土) 11時14分