2021/6/6 十和田の山歩き・十和利山
> 6/5 戸来岳へ
前日に引き続き、十和田三山の山歩き。
この日は十和利山へと登ります。
麓から見上げる十和利山。
その後ろには、前日登った大駒ヶ岳(三ツ岳は十和利山の陰になっていて見えず)。
キレイな三角錐をしている十和利山は、日本最古のピラミッドという言い伝えもあるそうで。
国道454号線沿いの迷ヶ平が登山口。
茶屋や大きな駐車場、トイレもあり、昼間は結構賑わってそう。
先行の人がいてくれるといいなぁ、と思っていたけど、まきchin隊以外の車はなし。
5年前の熊襲撃事件(山菜採りの人が熊に襲撃されて8人死傷)は、この付近の田代平や熊取平が現場だったとのことで、熊との遭遇がかなり怖い。
なので、早朝出発を避けて、誰か先行者がいそうな時間帯に歩こうと思ってたんですが。
前日に引き続き、今日も先行者ナシ。。
迷ヶ平(まよがたい)というなんとも恐ろし気な名前に、恐怖心を煽られつつ。
待っていてもしょうがないので、日も高くなったことだし、と出発です。
もちろん、前日に引き続き鈴や熊スプレー完備。
出くわしたときに多少は戦えるよう、手にはストックを(って気休みですけど)。
登山口は、国道を渡った向かい側にありました。
ここにもまた恐ろし気な熊注意の看板。
迷ヶ平に来るまでの道沿いにも、熊による人身被害のため入山禁止、て書いてあったしなぁ。。。
山道は一応立ち入り禁止ではないみたいですが。
登山口の先には小さな広場があり、山菜採りの人の車がたくさん停まってました。
皆さん勇気あるなぁ、と思いながら広場を抜けると、緩やかな登山道が始まります。
前日の戸来岳への道と同様、ブナを主体とした雑木林の中の涼やかな道♪
そしてこの日は朝からいい天気ということもあり、早くもハルゼミ大合唱。
そんな道をのんびりと10分弱歩いていくと、東コースと西コースの分岐に出てきました。
分岐に立つ、かつて標柱であったろうと思われる木の柱。
熊にかじられたのかしらん。。。怖っ!!
事前に調べたところでは、東コースはやや荒れ気味にて西コース往復という人が多かったけど、周回で歩きたいまきchin隊、東コースで登って西コースを下ります。
分岐右側の東コースへと進んでいくと、道沿いの笹薮がやや密ではありながら、踏み跡はしっかりした道が続いてます。
なーんだ、荒れてるといってもそんな大したことないじゃん、とちょっと安心(でも安心するのはまだ早い!)。
足元にはズダヤクシュの大群落。
前日に増してすごいことになってます!
ゆる~り歩いていくと、ブナやシナノキの大木の林へ。
林を吹き抜ける風は爽やかだし、とってもキレイな林にウキウキ♪
マイヅルソウ、サワハコベ、クルマバソウ、タネツケバナ
この季節ならでは、な白い小さなお花たちもいっぱい。
熊の恐怖もいっとき忘れて癒されます。
おおぅ、かなり密な笹薮登場。
背丈を超える笹薮、しかもそれをかき分けながら登る道。
先行者いないので蜘蛛の巣いっぱいだし、笹薮と共に大きくもっさり茂っているイタドリには虫がいっぱいついてるし。
熊が潜んでいそうで怖いし虫や藪がうっとおしいし、もうこんな道いやだー!とかなりテンションダウン。
怖いので時折掛け声かけながら、ざくざく笹をかき分けて進んでいると、笹薮の中でタケノコ探している人達に遭遇。
いやー、山菜採りの人たちってほんとすごいわ。。。
こんなとこで薮に入っていくなんて、私、絶対無理。
笹薮かき分けつつも振り返ると、風力発電の風車が立ち並ぶ下界の景色が眼下に広がります。
あの一面の緑の中のどこかに、熊さんいるのかなぁ。。
そしてまだまだ薮は続きます。
笹薮だったり、足元をわしわしと覆うフキの群生地だったり。
フキ、多すぎ。
道が崩壊しているところも1か所あり。
これ以外にも、斜面をトラバースするようなところは踏み跡が細く、しかも足元が藪に覆われているのでちょっと注意が必要な感じではありました。
ようやく笹薮ゾーンを過ぎると、雑木林の中のつづら折りの道に。
登山口から250mほど登って標高850m付近まで来ると、それまでのブナ主体の林からダケカンバ混じりの林へ。
ダケカンバの林は、ブナ林よりも明るさが増していい感じ。
でも相変わらず笹もフキも多くてやや藪っぽい。
登山道を横断する獣道が所々にあり、かなり強い獣臭がするところが一ヶ所あってビビりましたが、幸い獣との遭遇はなし。
まぁ、道には足跡もフンもなく、登山道に出てくることはそうそうないのかな。
いやいや油断大敵、と気を緩めず掛け声かけつつ登ります。
そして登山口から400m弱登って山頂が近くなると、灌木の中の緩やかな道へ。
西コースとの合流のすぐ先で、十和利山山頂に到着!
ここまではほぼずっと林や薮の中でしたが、山頂は開けててなかなかの好展望。
まず目に飛び込んでくるのは、青く輝く十和田湖。
前日に戸来岳から眺めた時よりも、間近に眺められますね~。
青い湖面がとってもキレイ。
十和田湖からぐい~っと立ち上がる山並みは、十和田山と三ツ岳。
十和田三山のお仲間です。
南側はやや霞んでましたが、七時雨山、岩手山、八幡平、秋田駒がずら~り一望。
空気がスッキリ澄んでいたら、なかなかの展望が楽しめそう。
十和田湖と十和田山の向こうには、八甲田連峰も♪
前日の戸来岳(三ツ岳)に負けず劣らず、こちらもなかなか好展望の山頂でありました。
山頂は割と広くて、日向ぼっこしながら一休みするにはいい感じ。
風がかなり強くて寒かったけど、この日も2人占めの山頂で景色眺めてノンビリ過ごすことができました。
さて、30分ほど一息ついたら下山開始。
帰りは西コースを辿ります。
山頂のすぐ下で、東コースとの分岐を過ぎて下っていくと、三ツ岳へと続く尾根道の分岐が登場。
・・・いや、道っぽいところは全然なくて全くの薮でしたけどね。
そしてこちらの西コース、歩く人が多いというだけあって、東コースとは全然違って道幅広く薮もなく、かなりいい道。
しばらくは尾根上のダケカンバ林の中をのんびりゆる~り下ります。
爽やかで気持ちいい!
木立の隙間からは、十和田湖と八甲田がチラリ。
展望もあって、いい道だな。
下っていくほどにブナの割合が増えてきて、これまた涼やかな雰囲気に。
ブナだけではなく、カエデやミズナラといった広葉樹がいっぱいな林は、秋には色とりどりに紅葉するんだろうな。
でもその頃は、お食事中の熊さんに出くわしそうな。
そんな尾根上から離れて斜面をつづら折りに下っていくと、右手に杉林、左手に雑木林の道へ。
足元にはホウチャクソウの大群落。
ほんのり白と緑の釣り鐘のような花がいっぱい咲いていて、見た目も涼やか。
一気に高度を下げるつづら折りの道を下りきると、あとは巨木の林の中のほぼ平坦な道をのんびり歩きます。
ここがまた、ブナやカツラ、トチの木の巨木がいっぱいで、なんとも見事な林。
そして相変わらずのハルゼミ大合唱。
東コースとの分岐まで、ずーっとこんな巨木の林が続いてました。
いい道でした!
そしてぐるりと周回で歩いて、無事に迷ヶ平に戻ってきました。
道としては、やはり西コースのほうが断然歩きやすかった。
途中で出会ったのは1組のみ(あちこちの藪の中に山菜採りの人はいましたが)。
熊に出会わないか、とかなり緊張しながらの山歩きでしたが、ブナやカツラ、シナノキといった巨木のある広葉樹の林の中の道はとっても気持ちよかった。
山頂から、前日歩いた戸来岳や十和田湖が一望できたのも良かったなぁ。
この日もいい山歩きでした!
下山後は、鹿角で鹿角ホルモンに舌鼓(詳細は速報)。
鹿角トレーニングセンター・アルパスの日帰り入浴(300円)でのんびり汗を流してから帰宅、でありました。
| 固定リンク
「◇登山」カテゴリの記事
- 2024年の山歩き(2024.12.25)
- 2024/12/1 山梨初冬山歩き・三ツ峠山~本社ヶ丸周回(2024.12.05)
- 2024/11/30 山梨初冬山歩き・赤鞍ヶ岳~菜畑山周回(2024.12.03)
- 2024/11/17 山形山城歩き・長谷堂城(2024.11.22)
- 2024/11/16 山形晩秋山歩き・徳網山(2024.11.20)
コメント
十和利山、十和田湖や八甲田が見えて素敵ですね!
リアルに熊の匂いがして、本当に戦闘準備必要なのですね^^;
写真も綺麗で行ってみたいと思いました。
投稿: tam | 2021年6月12日 (土) 05時57分
tamさん>
はい、前日に登った戸来岳もこの日の十和利山も、山頂からの展望は素晴らしかったです。
この近辺は特に熊の気配が強く、かなりビビりながらできるだけの熊対策しての山歩きでした。
投稿: まきchin | 2021年6月13日 (日) 23時29分
東北100名山ってあるのですね
綺麗な山々が多いですね
昨年まで東北に居ました、特に冬の栗駒山や八甲田にはよくBCに行きました。
鳥海山にアクセス出来なかったのが心残りです
投稿: タム | 2021年7月10日 (土) 22時59分
タムさん>
ナントカ百名山は、まぁ言ったもん勝ちな気もしますが(笑)
でも、どの山も歩いてヨシ、展望ヨシで素敵な山ばかりです(^^
厳冬期の栗駒で山スキーとはナカナカ。。。
そして東北で山スキーやっておられたのに鳥海山にはアクセスされなかったとは!
今からでも、ぜひ!!
投稿: まきchin | 2021年7月11日 (日) 22時04分