2021/6/5 十和田の山歩き・戸来岳
土日とも天気のよさそうな青森へ、GWに引き続きえいっと遠征。
十和田湖南東の十和田三山の一つ、戸来岳を目指します。
戸来岳とは、大駒ヶ岳、三ツ岳の総称ということもあり、2つのピークをつなげて歩きます。
戸来岳の「へらい」という名は、ヘブライ語からという説もあり。
登山口のある新郷村にキリストが密かに逃れてきて106歳まで生きた、というキリスト渡来伝説もあるそうで、なんとも興味をそそりますな。
国道454号から林道妙返川線を走っていくと、キャンプ場跡地?の広い駐車場に到着。
この日は朝のうちは曇り、昼前から晴れという天気予報なのでのんびり出発。
先行者も多少はいるに違いない、と思っていたら、広い駐車場にはまきchin隊の車のみ。。。
数年前に熊による死傷被害のあった熊取平や田代平がすぐそこということもあり、誰か先行の人がいたらいいなぁ、と思っていたんですが。
#駐車場は40台くらい駐車可
#トイレなし(トイレらしい建物はあるけど閉鎖されてた)
仕方ないので、えいっと覚悟を決めて出発。
駐車場のすぐ先に登山口がありました。
登山口の先も舗装路が続いてましたが、いつしか山道に。
緩やかな道沿いには、ブナやミズナラ、ダケカンバの涼しげな雑木林が広がってます。
気持ち良い道♪
途中、水場もあり。
ヨカイバ沢の石清水というそうで、冷たくておいしい水でした。
緩やかな道の足元は、所々で大きなフキに覆われてます。
そういえば登山口に向かう道沿いにもフキがいっぱい生えてたけど、この辺り、フキ多いのかな。
のんびりとそんな道を40分弱歩いていくと、林道にいったん出てきました。
車の轍もあったので、山菜採りの人とか入っているのかも。
林道を少し歩いた先から再び登山道に入ります。
登山道に入ってからも、まだまだ続く穏やかな道。
ブナやトチ、カツラの広葉樹林の中の道は、明るくて気持ち良い。
梢を揺らす風も爽やかで涼しい(^^
足元にはズダヤクシュの大群落があちこちに。
一つ一つは小さな地味目な花だけど、群落になると足元一面ふわぁっと白く明るくなったようで、これはこれで華やか。
マイヅルソウ、ユキザサ、サワハコベ
小さな白いお花たちもいっぱい。
気持ちいい道だなぁ、とのんびり歩いていくと、ブナの大木が続々登場。
この道、秋もかなりよさそう。
そして登山口から1時間ちょい歩いたところで、ブナに囲まれた広場に出てきました。
緩やかな道はここで終了、ここからは大駒ヶ岳へ向けて300m登り上げる道が始まります。
そしてほどなく、背丈を超えるくらいに生い茂った笹原の中の急坂へ。
見通しがきかなくて、熊とか潜んでるんじゃないか?とちょっと怖い。
それでも足元は、木の根や笹の根が絡み合って階段状になっていて登りやすい道なので、割とさくさく登れます。
そんな道を登っていくと、標高1,050m付近で大きなダケカンバの木が登場。
幹周476cm、樹齢300年の日本一のダケカンバ、だそう。
標識には、木に登らないでください、って書いてあったけど、確かに登ってみたくなりそうな枝っぷり(笑)
日本一のダケカンバを過ぎると、森林限界を過ぎて道の両側の笹も背丈が低くなり、視界が開けた道を登ります。
途中、土が露出して滑りやすいところもあったけど、斜度はそれほど厳しくなくて登りやすい。
所々で足を止めつつ、下界に広がる景色を眺めつつぐい~っと登っていくと
大駒ヶ岳の山頂手前で、稜線上の緩やかな道へ。
それにしてもまだ雲が低めだなぁ、もうじき晴れるかな、と思いつつ、イチイの群落の中の道をゆる~り歩いて
大駒ヶ岳山頂に到着。
イチイの群落に囲まれた山頂はそれほど展望もなし。
雲はまだ低めだし、折からの強風に吹かれてかなり寒いし、というわけで上着着込んで先へと進みます。
目指すは、大駒ヶ岳の先に聳える三ツ岳。
いったん150m下って150m登り返します。
・・・そして相変わらず雲が低いけど、だんだん雲が薄くなってきたような。
青空、期待しちゃいますね~
三ツ岳の向こうには、残雪の八甲田が見えてます!
天気はこれから回復傾向、三ツ岳山頂に到着する頃には雲も晴れてキレイに見えるかな。
灌木と笹の中の道を下り、鞍部から見上げる三ツ岳の上空には青空が!
いったん下って登り返す道は気持ち的には萎えるけど、これから天気回復すると思うとちょっとワクワク。
ノウゴウイチゴ、ツバメオモト、シラネアオイ、タケシマラン
三ツ岳へと登る道沿いにもいろんな花がいっぱいで癒されます。
そんな花々を眺めながらの道なので、登り返しもまた楽し。
だんだん近づいてくる山頂を見上げつつ。
青空もどんどん広がってきた(^^
ぐい~っと登って高度を上げていくと、背後には大駒ヶ岳がぐい~っとせり上がってきて。
なかなかな眺めですな。
三ツ岳へ登る道は、一か所ものすごい急坂がありました。
まさしく鼻を斜面にこすりそうな急坂。
草や笹をつかんで、えいやぁとクリア。
そして山頂直下では、急斜面のトラバース道へ。
ここら付近で、大文字山・十和利山へと続く尾根道が分岐してるんですが。。。
十和利山へと続く尾根を見ても、道の気配は全くなし(笑)
最近は歩く人もなく、すっかり藪道になっているようで。
そして分岐の先へと歩いてほどなく
三ツ岳山頂、到着!
山頂からは、期待通りの八甲田連峰の展望が♪
晴れた~(^^
一等三角点のある好展望の山頂から、早速ぐるりと景色を眺めます。
青く輝く十和田湖。
十和田湖の手前に見えているのが、十和田三山の一つ、十和田山。
十和田湖の向こうには、岩木山。
そろそろミチノクコザクラが咲き始めているかしらん。
お隣の十和利山。
こちらも十和田三山の一つ。
明日登るよ~、と思いながら眺めます。
南東側には岩手の山並み。
七時雨山や稲庭岳、岩手山が見えてました。
歩いてきた大駒ヶ岳を眺めます。
大駒ヶ岳の向こうには、階上岳をはじめとした三陸沿いの山々がずら~り。
で、ぐるりと回って八甲田連峰の展望に戻ってきました。
櫛ヶ峯や駒ヶ峯といった南八甲田の山並みから、大岳、高田大岳、雛岳など北八甲田の山並みまでずら~り一望。
なんて素敵な景色(^^
ちょうど青空が広がってくれたということもあり、360°の素晴らしい展望を堪能♪
風が吹き抜ける山頂は結構寒かったけど、こんな大展望にウットリ時間を忘れて見入っちゃいました。
いい山頂だな~、秋の空気が澄んだ時期もいいだろうな。
でも残雪の八甲田の山並みも素晴らしかった!
まきchin隊以外には誰もいない山頂で40分近くのんびり景色を眺めたら、後ろ髪引かれつつ下山開始。
来た道をそのまま戻ります。
展望開けた気持ちの良い道を下ります。
一面に広がる緑の山々を眺めつつ。
目の前には大駒ヶ岳。
150mの登り返しは面倒だけど、天気も回復して気持ちよく歩けますな。
さくさく下って、鞍部から見上げる三ツ岳。
緑の斜面と青い空、まるで初夏な雰囲気(^^
鞍部から大駒ヶ岳に登り返しつつ、振り返って三ツ岳を眺めます。
どっしりと聳える三ツ岳、青空に緑の斜面が映える!
三ツ岳の向こうに見える八甲田連峰、アップ。
残雪の山並みは、何度見てもいいですね。
何度も振り返ってこんな景色を眺めつつ、なのでなかなか前に進めない(笑)
そんな感じで鞍部から150mのんびり登り返して
大駒ヶ岳に戻ってきました。
景色よかったので、登り返しも全然苦じゃなかったな。
楽しい稜線歩きでした。
大駒ヶ岳山頂から、十和田湖と三ツ岳に別れを告げて。
今度は秋にも来てみたいな~
さて、ではさくさく下山。
行きにはどんより曇り空の下でしたが、帰りはスカッと晴れた青空の下の景色を眺めつつの道。
いやー、気分爽快。
あっという間に森林限界ゾーンを下り、背丈を超える笹原の中を下ってブナ林の中に戻ってきました。
ここまで来れば、登山口までは癒しのブナ&広葉樹の林の森林浴ロード♪
木漏れ日の中、明るい林の中を下ります。
ほんとキレイな林だな。
熊の気配も全く感じなかったなぁ。
ブナやトチ、カツラの巨木を見上げつつ。
のんびり楽しく下って下山、でありました。
帰りの道はハルゼミ大合唱で、熊鈴の効果がないんじゃないか?な感じでした(笑)
山中で出会ったのは2組のみ、の静かな山歩き。
大駒ヶ岳を過ぎたあたりから青空が広がって、三ツ岳山頂からは素晴らしい展望を楽しむことができました。
登山道下部のブナや広葉樹の林も素晴らしかった。
白神を彷彿とさせるようなブナ林でした。
登山口からしばらくはほぼ平坦な道なので、退屈に感じる向きもあるかもしれないですが、まきchin隊的には林の美しさを楽しみつつのんびり歩けたのでよかったです。
いい山でした!
下山後は、ホテル鹿角の日帰り入浴へ(800円→割引券で700円)。
広い温泉にゆったりのんびり浸かって、この日は道の駅大湯で車中泊、でありました。
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コメント
はじめまして。
ランキングから来ました。
クマにはくれぐれも気負つけてくださいね。
投稿: KAZU | 2021年6月10日 (木) 17時13分
KAZUさん>
初めまして、コメントありがとうございます。
クマには本当に気を付けないといけないですね。
気が緩んだ頃が危ないですので、引き続き気を引き締めて十分注意していきたいと思います!
投稿: まきchin | 2021年6月10日 (木) 21時53分
八甲田連邦や岩城山が見えて、素敵ですね。
関西人の私には憧れです
しかし、熊注意と書いてあるとビビります
青森はそんなかんじなのでしょうか?
投稿: たむ | 2021年6月12日 (土) 06時11分
たむさん>
戸来岳は360°の大展望で素晴らしかったです。
青森というか、東北全域熊注意ですし、山を歩いていても気配が濃厚です。
このエリアは数年前に山菜採りの方が熊に襲われて死傷する事件も起きており、いろいろ準備しての山歩きでした。
投稿: まきchin | 2021年6月13日 (日) 23時33分