2021/5/4 下北半島山歩き・大尽山
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2021/5/4:下北半島・大尽山
今年のGWのシメは大尽山。
恐山から宇曽利山湖越しに見上げる三角錐の山は、カルデラ湖の宇曽利山湖の外輪山の一つだそうで。
この日は(も)かなり風が強く、朝のうちは山はガスっぽくなりそうだったので、ややゆっくり目の出発。
まずは恐山の駐車場まで行って、トイレを借りたりして身支度整えます。
#大尽山の登山口駐車場にはトイレなし
駐車場からして恐山の雰囲気満点ですな。
恐山は朝6時開門だそうで、結構早朝なのに観光客が割と多くてびっくり。
宇曽利山湖の向こうには、前日登った釜臥山も見えてます。
昨日はガスガスだったのにな~、今日は晴れてる。。山頂のアンテナもクッキリ。
目指す大尽山を、宇曽利山湖越しに仰ぎ見ます。
三角錐のひときわ大きなお姿が迫力たっぷり。
恐山駐車場から少し戻ったところに、大尽山の登山口はありました。
登山口前には広い駐車場あり、ここに車を停めて出発です。
耕運機やバイクの乗り入れ禁止、ということで、登山口にはこんな木柵が。
耕運機はさすがに来ないだろうけどなぁ(笑)
まず最初は登山口から1時間、3.5kmほど、宇曽利山湖沿いをぐるりとほぼ半周歩きます。
右手に湖を眺めつつ、平坦な道歩き。
実はこの宇曽利山湖沿いには熊がたくさん生息しているそうで、6~7月頃には子熊の運動会みたいになっているそう。
熊の目撃情報もかなり多く、まきchin隊、かなりビビりつつのスタート。
登山道というよりも遊歩道な道は、ブナやミズナラの明るい林の中をずい~っと進みます。
それもそのはず、この宇曽利山湖沿いの道は東北自然歩道でもあるそうで。
湖に注ぎ込む沢には、木橋が掛けられてます。
さすが東北自然歩道、整備もバッチリ。
道の両側には湿地帯が多く、ミズバショウがいっぱい!
でも花のピークはだいぶ過ぎてしまったようで、こんな可愛らしい花はごく一部。
大半は葉っぱがびろ~んと大きく成長して、それこそ芭蕉の葉の如くもっさり緑色に茂ってました。
他にも、サンカヨウ、ネコノメソウ、キクザキイチゲ、などなど。
ミズバショウは盛りを過ぎてしまったけど、足元にはいろんな花がいっぱい(^^
と言ってもキクザキイチゲやニリンソウは、朝イチだからか前日の雨にやられたか、大半がまだしょぼくれてました。
帰りにはキレイに咲いていてくれることを期待!
そんな湖畔沿いの道は、明るい木立の中の道で気持ちよい。
でも、いつどこから熊が出てくるか?頭上の木に登ってるんじゃないか?とドキドキしつつ。
木立の隙間から眺める宇曽利山湖。
この湖、湖底から硫黄が自噴していたり硫黄成分が強い川が流れ込んでいたりするため強酸性で、生物が棲めずにウグイしかいないとか。
それでも湖畔にはこんなに豊かな森が広がってるんだなぁ。
そんな道をゆる~り歩いていくと、だんだん大尽山が近づいてきて。
1時間ほど歩いたところで、大尽沢分岐に到着。
ここで湖畔沿いを離れて、大尽山へ向けて登る林の中の道へ。
大尽沢分岐からはいよいよ登り道か、と思いきや、ここからもしばらくは緩やかな道が続きます。
蛇行しながら流れる沢沿いにのんびり歩く道が気持ち良い!
ブナやミズナラの林の中の道は、頭上に広がる鮮やかな新緑が美しい。
このGWの下北半島の山歩きは、ほぼずっとこんな美しい新緑の林の中だったなぁ。
新緑の東北山歩き、最高ですわ。
そんな新緑の中の道は、いつしかヒバ林の中へ。
所々ぬかるんでいたり、小さな沢を渡ったりしながら緩やかに登ります。
そしていつしか、沢を高巻くトラバース道に。
この道、陸奥湾側の川内町からの恐山西参道でもあったそうで、古からの信仰の道だったのかな。
幅広く、歩きやすい道であります。
沢向こうの新緑を眺めつつ。
歩いてよし、眺めて良しの新緑(^^
道の所々には残雪もあり。
登山靴で雪を踏む感触を楽しみながら、だんだんと斜度を増していく道を歩いていくと
小さな沢を渡渉。
ここまではヒバが主流の林でしたが、ここから先は芽吹き前のブナ林主体の道へ。
ブナの大木が立ち並ぶ中を歩きます。
芽吹き前のブナ林は明るく気持ちよい。
秋もさぞかし気持ちいいだろうな。
道もようやく斜度を増してきて、九十九折りに斜面を登り上げる道。
残雪も増えてきて、ざくざく雪を踏みつつ。
大尽山の上部ってこんなにキレイで立派なブナ林が広がってるんだなぁ、と気持ちよく歩いていると
お、茂みの中にカモシカ!
じ~っとこちらの様子を覗ってました。
お邪魔してごめんね~
高度を上げていくと、ブナ林越しに展望も開けてきて。
明るく気持ちの良い林の中を登り上げていくと
一体地蔵の分岐に到着。
川内からの道や、南側の大川目林道からの道が分岐してます。
分岐からちょこっと離れたところに、お地蔵さまの祠がありました。
祠の前はちょっと開けた広場になっていて、一休みするにはよさそう。
さて、ここまで来れば山頂まではあと一息。
ブナ林の中、一気に250mほど登り上げます。
一体地蔵から歩き始めは緩やかな道ですが
すぐに急坂へ。
所々にロープがかかっている道は、足元ぬかるんでいるところも多く滑りやすい。。。(帰りは何度か滑った)
それでも、周囲に広がるブナ美林に癒されつつ。
秋にぜひ歩きたい道だなぁ、と話しながらぐい~っと登り、最後は斜度が緩やかになった道を登り上げていくと
大尽山山頂に到着!
大岩のある山頂はそれほど広くはなく、大きな岩がどかーんと鎮座。
早速大岩の上によじ登って景色を眺めます。
まずはこちら、釜臥山。
前日はガスガスだった山頂のアンテナを、今日はこちら側から眺めます。
あー、また行きたいな。
釜臥山山頂、アップ。
ガメラレーダーの周りにも、あんなにいろいろアンテナがあったのね。
昨日バッタリ出会った熊さんは、今日はどこにいるかなぁ。
そして大岩によじ登った足元には、青く輝くハート形の宇曽利山湖。
恐山の霊場も見えてますねぇ。
宇曽利山湖の奥には太平洋や尻屋崎も見えていて、なんとも爽快な展望。
こちらは宇曽利山湖を囲む外輪山・蓮華八葉の一つ、鶏頭山。
宇曽利山湖と外輪山の総称を、恐山というらしい。
遠くには八甲田や岩木山もうっすらと見えてました。
八甲田ってほんと大きいなぁ、下北半島からもこんなに大きく見えるなんてビックリ。
360°の素晴らしい展望の山頂でありました!
山頂はのんびりするにはやや狭く、後続の方も到着されたので、15分ほど景色を眺めたら山頂を後にしてそそくさと下山開始です。
登ってきた道をそのまま辿ります。
山頂からの下りは、ブナ美林の明るい道にて心楽しい道♪
さくさく下ってヒバ林の中の緩やかな道まで来ると、道沿いにはキクザキイチゲの大群落!
行きはしょぼくれて下を向いていた花たちですが、昼近くなりお日さまに照らされて、きれいに開花しててくれました(^^
薄紫や白のキクザキイチゲ、シラネアオイ、ヤマエンゴサク
足元華やかなヒバ林の道であります♪
宇曽利山湖沿いの道まで下ってくると、ますます花いっぱいの道。
湖に注ぎ込む小川沿いには、キクザキイチゲの大群落(^^
これも朝イチにはしょぼくれてたのだけど、お日さまの光をタップリ浴びた今はシャキーンと満開♪
コミヤマカタバミ、ニリンソウ、ワサビ?
なぜかこの時期って白い花が多いんだな。
今日はこのまま無事に下山かな、と思っていたら、道の前方に人が何人か立ち止まっていて何か様子を覗っている様子。
なんだろう?とこちらも立ち止まって様子を見ていたら、湖側から山側へと熊が悠然と横切って行ってビックリ!
横切っていった熊はあまり大きくなくて若い熊のようで。
山側のミズバショウ群落の中で、何やらもぐもぐとお食事してました。
全然逃げないのね。
いやー、びっくりした。
最後に熊に出会うとはなぁ。宇曽利山湖沿いはほんとに熊多いんだな。
でもバッタリ出くわす、とかじゃなくて良かった。
そしてそのまま湖畔の道を歩いて、駐車場に到着して終了。
この日も山中で出会ったのは3組のみ、静かな山歩きでありました。
湖畔沿いの道が結構長かったけど、花いっぱいだったし明るいブナ&ミズナラ林の中の道だったのであまり退屈せず(熊にびくびくしつつの道でしたが)。
途中のヒバ林の緩やか歩きも割と楽しかったし、上部のブナ美林もかなり良かった。
山頂からの展望も存分に楽しむことができて、満足です。
そして、ほんとに熊多いので注意!です。
下山後は、釜臥山展望台へと通じる道にちょっと寄り道。
釜臥山展望台まではまだ行けず、途中のむつ湾展望台まで、ではありましたが。
こちらは、むつ湾展望台手前の恐山展望台からの宇曽利山湖&恐山霊場。
うーん、大尽山山頂から眺めるのが一番キレイだな。
そしてむつ市に戻って、駅前食堂で腹ごしらえ(詳細は速報)&むつグランドホテル斗南温泉美人の湯(休日630円)で温泉。
いやはや、満喫です。
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コメント
GWはどちらに〜?、と思っていましたが、春らしい良い所を選ばれましたね^_^
最後は熊との頻繁な遭遇でドッキリでしたね〜!
青森は私も未踏の山が多く参考になりました^_^
袴腰と丸屋形は難関ですが、計画はありますでしょうか?
投稿: 青空 | 2021年5月13日 (木) 15時53分
青空さん>
下北半島はまとまった日数休めるときでないと行けないので、今回いろいろ歩くことができて良かったです!
熊は、出くわすのは覚悟していましたが、やはりびっくりしました。
平舘の袴越岳も行こうと思って調べたのですが、登山道が崩壊していたり激藪だったりするそうなのでヤメにしました。
そこまでは頑張れません~(笑)
投稿: まきchin | 2021年5月13日 (木) 21時21分
大尽山懐かしいです。
2009年の秋、宇曽利湖畔の遊歩道を歩いてもなかなか「大尽山登山口」が現れないので、強引に藪の中に入って正面突破、3時間近くかけて山頂に立ちました。
下りは正規登山道を下りましたが、あの経験が今の藪山マニアにつながっているのかな~と思うところです。
投稿: カモシカ永井 | 2021年5月14日 (金) 16時10分
カモシカ永井さん>
宇曽利山湖を一周しようとすると、大尽山登山口より先は藪になっているみたいです。
今回歩いた恐山コースは藪っぽいところは全くなかったですが、そんな山が藪道好きの原点とは面白いですね(^^
投稿: まきchin | 2021年5月15日 (土) 11時01分