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2020年9月 1日 (火)

2020/8/28-29 穂高連峰・西穂高岳(1日目)

北アルプス・穂高連峰の南端、西穂高岳へ。

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新穂高ロープウェイではなく、敢えて中尾登山口から登り上げて稜線へ。
稜線の先にはギザギザな穂高の山並み!

===中尾~新中尾峠~西穂山荘===
2020/8/28(金):鍋平園地(5:00)~中尾登山口(5:55)~秀綱神社(7:50)~新中尾峠(8:20-8:35)~槍見台(10:10)~西穂山荘(11:15)
歩行距離:11.6km
累積登高:1,520m
累積下降:320m
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今年はコロナ対策として、多くの山小屋やテン場は定員減らしての予約制。
逆に考えると、いつもは混んでいる小屋でも、予約取れればゆったり泊まれるのでは?
(もちろん感染対策をしっかり講じて行くことが大前提)

穂高エリアは、その人気っぷりからずっと足が遠のいてましたが、そんなわけで西穂山荘を予約して行ってきました。
天気予報は、日曜日はビミョウ、金曜土曜は午前中もちそうとのことで、金曜泊の1泊2日であります。

そして西穂山荘へのアクセスと言えば、新穂高ロープウェイ。
でもロープウェイでさっくり上がっちゃうのもつまらないしなぁ、と地図とにらめっこして、焼岳登山口でもある中尾から稜線へ登り上げるルートを選択。
帰りはロープウェイで下ってくることを考えて、中尾と新穂高ロープウェイしらかば平駅のちょうど中間あたりの鍋平園地駐車場に車を停めて出発です。
#鍋平園地駐車場は無料で広く、キレイな水洗トイレあり

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鍋平園地から舗装路をてくてく歩いて中尾へ向かいます。
中尾が近くなってくると、あちこちから硫黄の香りのする噴気がしゅーしゅー噴き出していてびっくり。
そして前方には、朝日を浴びてほんのり色づく焼岳が。
さすがは焼岳の麓の温泉地ですな。

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登山口へ向けて歩いていくと、焼岳登山口駐車場がありました。
焼岳って上高地か新中の湯から登るもんだと思ってたけど、ここから登る道もあったのね。
#登山ポストと仮設トイレあり

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駐車場からもしばらく舗装路を歩きます。
振り返ると、これまた朝日を浴びる笠ヶ岳!
こちら側から見ても笠みたいな形ですな。

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のんびり沢沿いの舗装路を歩いていくと、いきなり道が崩落してました。
今年7月の豪雨でやられたらしい。

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崩落する前の姿が想像できないくらいがっつり崩れて流されてましたが、登山者の踏み跡は多数。
踏み跡辿っていったん沢に下って渡ります。
沢への上り下りは、砂地につき要注意。

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そして崩落地を過ぎてほどなく、焼岳登山口に到着。
ここから、稜線上の新中尾峠まで900m弱を登り上げる登山道が始まります。
(登山口のすぐ先の木橋も流されていたけど、問題なくクリア)

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白水谷の右岸を沢音聞きつつ緩やかに登り上げる道には、所々に倒木がありつつも。

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ブナやミズナラの林が思った以上にしっとり美しい。
焼岳の麓に、こんなに美しく静かな林の道があるとは。

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見上げんばかりのブナの大木。
こんなブナがいっぱい♪

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静かで歩きやすくていい道だなぁ、とのんびり歩いていくと、白水ノ滝の展望所に到着。
木立の切れ間から、岩肌を流れ落ちる滝を眺めることができました。落差45mだそう。
焼岳から流れ落ちる滝!

そして白水ノ滝展望所を過ぎたところから、九十九折りの道が始まります。

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急斜面の九十九折りですが、道自体は緩~く切られているのですこぶる歩きやすい。
ブナやシナノキ、サワラの林の中、両側には笹がもっさり茂る道をゆる~り歩いて高度を上げていきます。

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歩いていくとこんな標識も。
ずいぶん近いんだなぁ、焼岳、噴火したらやばい!
ちなみに、登山口手前には2km県内の標識あり、それから西穂山荘へと歩く稜線上にも同様の標識がありました。

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九十九折りの道を登り、斜度が少し緩くなってトラバース気味の道になったところで鍋助横手に到着。
昔、鍋助さんがここから落っこちたらしい。
確かに道の右側は切れ落ちてるので(笹や木々に覆われてるのであまり気にならないけど)、鍋助さんの二の舞にならないように要注意ですな。

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鍋助横手を過ぎたあたりから、笠ヶ岳が木々の隙間からお目見え。
こんな景色に励まされます!

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そして先ほどまではブナ主体だった林も、シラビソやダケカンバ、トウヒ主体の林へ。
だんだん高山っぽくなってきたぞ。

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更に登り上げていくと、道沿いには大きな岩が登場。
焼岳の噴火で飛んできた岩なのかなぁ。
どの岩も苔むしていたり木の根がもりもり巻き付いていたり、年季が入ってますな。

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岩の隙間にはヒカリゴケも。
ついつい覗いちゃうヒカリゴケ。なんで光るんだろう?

そんな大岩の間の道をぐい~っと登り上げていくと、新中尾峠まであと標高差100mほどのところで緩やかな道に。

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何やら人工物が、と思ったら、焼岳雨量観測所。

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その先には秀綱神社。
飛騨の国を治めていた三木自綱の三男、秀綱をお祀りしているそう。
そういや島々から徳本峠に登った時(2014/8/2-3)も、途中に飛騨国松倉城主三木秀綱の奥方受難の碑があったっけな。
秀吉の飛騨攻めから逃れるために信州波田城を目指している途中に討たれたとか。

秀綱神社の前は少し広くなっていて、休憩適地でありました。

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神社を過ぎると、岩がごろごろした道を登ります。
沢の中みたいな道、大雨降ったら水がすごそうな。

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そんな岩ごろの道をぐい~っと登り上げると、新中尾峠と中尾峠へ向かう道の分岐に到着。
焼岳に登るなら右の中尾峠への道、でも我らが目指すのは西穂山荘にて、左の新中尾峠への道を辿ります。

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歩き始めは緩やかなトラバース道、そして先ほどまでに増して大きな岩がごろごろと。
万が一焼岳噴火したら、この岩の影に隠れればいいかも?なんて言いつつ。

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最後は笹薮の中の道を新中尾峠へ向けて登ります。
ここが今回一番の藪だったなぁ、歩く人あまりいないから刈り払いされてないのかな。

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そして笹薮からぽかっと飛び出て新中尾峠に到着。
このすぐ先に焼岳小屋があるので、ちょこっと寄り道です。

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焼岳小屋の先には、荒々しい焼岳が聳えてました。
かなり迫力ありますねぇ、いかにも火山。

焼岳小屋は風鈴がちりんちりんと鳴っていて、とっても風流で涼やか。
風鈴の音を聞きつつ小屋の前で焼岳を見上げつつ一休みしたら、いざ、西穂山荘へ向けて稜線歩きに出発!

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焼岳小屋から稜線上に上がるまでは、岩や木の根がごつごつした急坂を70mほど一気に登ります。
なにげに、ここまでの行程でいちばんの急坂なんじゃないか?なくらい。
(ここまでがほぼず~っと緩やかな道だったので)

こんな道が続くのか、と思ったらさにあらず。
稜線上まで登り上げたら、あとは緩やかにアップダウンを繰り返す道でありました。

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振り返れば焼岳。

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左手には笠ヶ岳~抜戸岳。

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右手には上高地と霞沢岳。

なんとこの道、展望も素晴らしい!
木立の中の稜線であまり展望ないかと思ってたので、嬉しい驚き。

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そんな展望も楽しみつつ、割谷山まではトラバースの多い道を歩きます(割谷山は巻いて通過)。
道沿いには花畑も広がっていたりして。

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タチアザミ(?)、コガネギク、ノリクラアザミ、ゴマナ
花々の顔ぶれも、もう秋が近い感じですね。

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割谷山を過ぎると、緩やかなアップダウンを繰り返す道。
木立の中を歩いたり、開けた笹原や草原の上を歩いたり。

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振り返れば焼岳、第2弾。
遠ざかるにつれて、見える形も変わってきて。

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左手前方には新穂高ロープウェイ、その向こうには双六岳や三俣蓮華岳、鷲羽岳。
つい先日歩いたところがこんなふうに見えるなんて、なんだか嬉しい。

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そしてどんどん大きくカッコよく見えてくる笠ヶ岳。
こんな正面から見ることってないから、興味深くじっくり眺めます。
笠ヶ岳の東面って、あんなに横縞いっぱいなんだなぁ。

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のんびり稜線を歩いていると、前方には穂高連峰が見えてきた!
これはテンション上がる眺めでありますね。

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穂高、アップ。
左が西穂独標と西穂高岳、真ん中がジャンダルムと奥穂高岳、右が前穂高岳かな。
久しぶりに間近に眺める穂高連峰、このギザギザっぷりがさすが穂高!

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展望の良い稜線歩きが続くかと思えば、涼しい木立の中ののんびり歩きもあり。
道幅は広く、ゆるやかアップダウンで歩きやすい。
人もいなくて静かだし、いい道だ(^^
あの岩稜帯の西穂高岳へと続く道が、こんなに穏やかな道だなんてねぇ。

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途中、小さな池を過ぎるといよいよ道は終盤。

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オヤマリンドウ、ツルリンドウ、カニコウモリ
秋の花々にも癒されつつ。

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木立の中、苔生した岩が階段状に積み重なる道をぐい~っと登って

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槍見台に到着。
槍ヶ岳が見える、なんてわけはたぶんなくて

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西穂独標や西穂高岳、奥穂高岳を槍に見立てたのかな。
ちょうど雲が湧いてきちゃって、それらの頂は見えなかったけれど。

それでも槍見台からは目指す西穂山荘も間近に眺めることができて、あと一息!と気合入れなおして。

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槍見台から少し急な道を下り、再び緩やかに木立の中を歩いて、最後に石ごろの急坂を登っていくと

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上高地からの道に合流。
西穂山荘まではあと一息!

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ここから西穂山荘までは、かなり歩きやすく整備された道を登ります。
九十九折りなので斜度も緩やかで歩きやすい。

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しかもこんなお花畑の中の道♪
花の香りがむんむん、なんとも楽しく歩けます。

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ミヤマトリカブト、ハクサンボウフウ、クロトウヒレン、サラシナショウマ
一面に広がる花畑の中をゆる~りのんびり登り上げて

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西穂山荘に到着。
もしかしたら12時くらいから雨がぱらつくかも?な天気予報だったので、ちょっと早めに着けるといいなぁ、と思いながら歩いていたのですが、思ったより早く到着できて良かった!
天気ももったし展望も楽しめたし、なにより歩きやすく静かでいい道だったし。
中尾から登ってきてよかった(^^

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宿泊受付は13時から、とのことなので、それまでは小屋の前でひなたぼっこしつつのんびり。
平日、そしてコロナ禍ということもあり、小屋の前は人少な目(それでも往来は割と多し)。

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のんびりと言えばビールでしょう♪
生ビール、いただいちゃいます!こんなところで生ビールをいただけるなんて(^^

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時間いっぱいあるので、名物西穂ラーメンもいただいちゃいました(だって周りの人たちみんな食べてるし)。
いただいたのは味噌ラーメン、ニンニクの香りも高い本格派。

13時になって宿泊受付を済ませてからは、外がガスってきたということもあり小屋の中での~んびり。
小屋備え付けの漫画を読んだり部屋でのんびり過ごしたり。
今年は定員を減らして完全予約制のため、8畳くらいの部屋に2組4人、とゆったり泊まることができたのもありがたい。

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夕食はこんな感じ。
唐揚げと豚汁がめちゃくちゃ美味しかった。
食堂は一人ずつパーティションが作られていて感染防止策もばっちり、でありました。

夕食後は外で夕陽を眺めるのが定番ですが、この日はガスが上がってきて夕陽は眺められず。
というわけで消灯前にさっくり就寝。
さすが通年営業の小屋だけあって、小屋の中も暖かく布団が暑いくらいでした(笑)

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この日の星空。
夜はすばらしくいい天気、明日の晴天に期待です!

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