2020/8/13-15 北アルプス・裏銀座縦走(2日目)
1日目(8/13):高瀬ダム~ブナ立尾根~野口五郎小屋
2日目(8/14):野口五郎岳~水晶岳~鷲羽岳~三俣山荘
3日目(8/15):三俣蓮華岳~小池新道~新穂高
お盆休みの山小屋は朝が早い。
私らの他には6人ほど泊まってましたが、そのうち5人は4時頃には出発。
まきchin隊は、この日は野口五郎岳の山頂から日の出を眺めてから稜線歩きスタートの予定、それでもこの日はかなり風が強いのでなるべく日の出ギリギリに山頂に着くように、というわけで4時半過ぎに小屋を出発です。
小屋のご主人が、まだ薄暗いのに小屋の外に出て見送ってくださいました。
ほんと温かくていい小屋でした、ありがとうございました!
また来たいなぁ、また行っちゃおうかなぁ。
日の出前で薄明るくなった道はヘッデンいらず、岩がちな道を登っていくと、15分ほどで野口五郎岳山頂に到着(小屋を早く出発されていった方達もみんな山頂におられました)。
表銀座の大天井岳の向こうには、富士山と南アルプスがクッキリ。
この日の日の出は、雲海と上空の雲に挟まれて、絵画のような色合いが素晴らしい。
スッキリ晴れた朝の日の出もいいけど、こんな感じに雲がある日の出も、いろんな色が楽しめていいよね。
朝日に照らされる野口五郎岳山頂。
こんな素晴らしい朝に、またここに来られて幸せ(^^
これから歩く裏銀座の稜線の先には、槍穂や鷲羽、笠ヶ岳、乗鞍が見えてます。
みんな朝日を浴びてほんのり染まってますね。
前日、ガスの中を歩いてきた稜線も、今日はスッキリ晴れ渡ってます。
立山や後立山の山並みもずら~り。
赤牛岳と薬師岳もこのとおり!
朝日を浴びて一層赤く染まる赤牛岳と、茜色に輝く薬師岳。
これから向かう水晶岳や鷲羽岳の山肌には、野口五郎岳の影が映ってます。
山容の大きさを感じるひととき。
さぁ、そんなステキな日の出をゆっくり眺めたら、いよいよ稜線歩きに出発。
いよいよ展望の裏銀座稜線歩きが始まります!
野口五郎岳からは、ザレた斜面を九十九折りに下ります。
目の前にはこんな大展望、もうウットリしちゃう。。。
右手には、水晶岳や薬師岳がずら~り。
夏ならではな濃い緑色の斜面にクッキリと野口五郎岳の影が映ってます。
野口五郎岳から100mほど下ると、真砂岳の西面をトラバースする道に。
歩く道はちょうど影になっているけど、前方に広がる山並みは朝日を浴びて堂々たるお姿が輝いてます。
なんともカッコいいですな。
湯俣へと下る竹村新道の向こうには、槍穂に西鎌尾根、北鎌尾根、大天井岳がずら~り。
また竹村新道を下って湯俣に行きたいなぁ。
竹村新道が分岐する真砂分岐を過ぎると、水晶小屋へと続く稜線歩きが始まります。
結構アップダウンあり、岩がちなところも多いハイマツの中の道ですが、尾根の南側には花畑が広がってて癒されます。
ウラジロタデ、ハクサンボウフウ、ムカゴトラノオ、イワギキョウ、キオン
他にもヨツバシオガマやウサギギクなどなど、色とりどりの花がいっぱい!
ハクサンイチゲやチングルマはほぼ咲き終わってました。
そんな花々に誘われたか、大きな蝶が!
ミヤマカラスアゲハかな、黒く青く輝く羽がキレイな立派な蝶でした。
そんな花畑の向こうに見えるのは、ワリモ岳に鷲羽岳。
鷲羽岳をこんなに近くから眺めるのはほんと久しぶり、嬉しくて何度も足を止めて眺めちゃう。
尾根右側に伸びる東沢谷は、まだ日が射さずに薄暗い。
そんな谷の先には、赤牛岳や立山、後立山がクッキリと見えてました。
振り返れば野口五郎岳に真砂岳。
こんな山々に囲まれて歩くなんて、もう至福以外の何ものでもなし。
前日がガスの中だっただけに、感激もひとしおです。
そんな大展望の道は、尾根上を右にいったり左にいったり、アップダウンもそこそこあり。
大きな岩がごろごろ積み重なったところもあり、なかなかめんどくさかったりして(笑)
ハイマツと岩ごろの稜線を小ピークまで登り上げ、そこからザレた斜面を九十九折りに100mほど下っていくと
東沢乗越に到着。
ここから水晶小屋まで、200mの登り返しです。
東沢乗越までは、白っぽい岩や白ザレが多い道でしたが、ここから先は赤茶けた岩の道。
確かに遠くから見ても、このあたりだけ赤茶けて見えるんだよねぇ。
でもそんな岩場続きの道にも、お花たちは元気に咲いてます。
トウヤクリンドウ、ミヤマウイキョウ、イワオウギ、テングクワガタ
さっきまでとは花の種類も変わってきたような。
岩だらけの道は、足元切れ落ちている狭いところやよじ登るところもあり。
なかなかシビレる道が続きます。
前方の鷲羽岳や水晶岳には時折雲がまとわりついたりして、このまま雲の中になったらどうしよう、なんて心配しつつ。
足元注意で黙々と登っていくと、ようやく水晶小屋直下を九十九折りに登り上げる道へ。
ミヤマタンポポ、イブキジャコウソウ、シコタンソウ、ミヤマダイコンソウ
小屋の直下の斜面は花いっぱい、すぐ頭上に小屋が見えてるのに、花を眺めて足が止まっちゃったりしつつ。
そしてようやく、水晶小屋に到着です。なんだかここまで長く感じたな。
水晶小屋はさすがは夏休みのメインルート、これまでの静かさとはうって変わって結構人多め。
皆さん、小屋の脇にザックを置いて水晶岳往復されてるようで。
我らも早速身軽になって、サブザックで水晶岳を目指します!
ガスってたら省略しようと思っていたのですが、こんなにキレイに晴れてるんですもん、寄り道しないって法はないでしょう。
ここまで歩いてきている間にまとわりついていた雲は、スッキリ晴れてくれました。
水晶小屋から水晶岳へは30分ほど、前半は穏やかに開けたザレた道を歩きます。
稜線を歩き始めてまず目に飛び込んでくるのが、左手に広がる黒部五郎岳や雲ノ平、祖父岳といった黒部奥地の山々。
黒部五郎のカールがキレイに見えて、感激。
ここまで来ないとみられない景色。
所々に花畑も広がる穏やかな道を歩いていくと、後半は岩がちな道へ。
前方に聳える水晶岳へと続く尾根は、まるで恐竜の背中みたいにギザギザで。
山頂から下ってくる方とすれ違いつつ、岩ごろな道を足元注意で登り上げて
水晶岳山頂、到着!
360°大展望の山頂からは、もうこれ以上ないくらい素晴らしい景色が広がってます♪
まずは、本日スタートの野口五郎岳。
白く聳える野口五郎岳から続くこの稜線を歩いてきたんだなぁ。
水晶岳から稜線続きの赤牛岳の向こうには、立山や後立山の山並み。
黒部湖も見えてますね。
赤牛岳の向こうには、立山からスゴ乗越、薬師岳と続く稜線がずら~りと。
あの稜線もまた歩きたいけど、日数必要だからなぁ。
なかなか行けない稜線であります。
雲ノ平の向こうには黒部五郎岳、遠くには白山も。
明日、天気良かったら黒部五郎岳にお散歩できるかな。
そして圧巻は、なんといってもこの景色。
水晶岳から鷲羽岳へとゆるやかにうねりながら続く稜線の向こうには、槍穂に乗鞍、三俣蓮華岳、双六岳、笠ヶ岳。
いやー、この景色が北アで一番好きかもしれない。最高でしょう。
晴れた水晶岳の山頂から、この景色を再び眺めたかったのでした。
神様ありがとう!!
そんな大展望の山頂でじっくり景色を眺めたら、後ろ髪ひかれまくりではありますが山頂を後にします。
まだまだお楽しみの稜線歩きは続きますからね♪
ほどなく穏やかな稜線へ。
開けてて明るくて展望素晴らしくて、なんとも気持ちよい道。
これでしょう、この景色。
だんだん近づいてくる鷲羽岳に、ワクワクが止まらない。
そしてほどなく、水晶小屋に戻ってきました。
小屋の前で軽く腹ごしらえして、トイレをお借りしたら、鷲羽岳へ向けて最後の稜線歩きに出発!
どうでしょ、この稜線歩き。
アルプスのど真ん中感ハンパないこの景色。
この日この時にスッキリ晴れていてくれてることに感謝しきり。
朝からかなり風が強く、水晶岳へ向けて歩いてる時には雲が漂ってきていたので、このまま曇っちゃうのかなぁ、なんて思ってたけどなかなかどうして、この好天。
ミヤマシオガマ、ミヤマツメクサ、ミヤマミミナグサ、ミヤマリンドウ
高山ならでは、な花々もいっぱい。
ミヤマシオガマの濃い赤紫色が、なんとも華やか。
花々を眺めつつも、やっぱりウットリ眺めちゃうのがこの稜線。
稜線の伸びやかさといい、その先の鷲羽岳や槍穂の山並みといい、この景色がほんとステキなんだなぁ。
そんな景色を楽しみつつ、のんびりゆる~り下り勾配の道を歩いていくと、ワリモ分岐に到着。
ここにもザックがいっぱいデポされてました。
雲ノ平へと向かう人たちが水晶岳寄り道してるのかな。
ワリモ分岐から右手には、岩苔乗越や雲ノ平へと続く道が分岐してます。
黒部源流の道ですな。
さて、我らはワリモ岳、鷲羽岳と続く稜線を歩きます。
ここらあたり、かなり風が強くて煽られつつ。
ワリモ岳へと登る道は岩多め。
最初は緩やかに、最後は岩ごつごつな急坂。
岩だらけなワリモ岳の山頂は、巻いて歩きます。
一番狭いところには補助ロープもかかってました。
前方には、三俣蓮華岳や双六岳、笠ヶ岳。
ワリモ岳を過ぎればすぐに鷲羽岳だー、と思ってたら、なんといったん下るんだったのね。。。
急坂の九十九折りを50mほど下ったら、またまた100m登り返し。
それでもこれが最後の登り、登り切ったら鷲羽岳山頂だ!と気合入れなおして登り上げて
眼下には青く輝く鷲羽池、その向こうには槍穂の大展望。
これもまた大好きな景色、キレイに晴れててこれ以上ない絶景♪
この景色が見たかったんだなぁ、ほんと久しぶりのこの景色。
野口五郎岳、もうだいぶ遠くなったなぁ。
野口五郎岳とここ鷲羽岳は同じ標高なのよね。
どちらも大好きな山です。
黒部五郎岳と黒部源流域。
これもまたここまで来ないと見られない景色。
360°の大展望。
昼近くなので、雲が湧いてきちゃうかもしれないなぁ、と思いながら歩いてましたが、このとおりスッキリ晴れて大絶景。
ちょうど山頂に居合わせた方達と、こんな素晴らしい景色は他にないよねぇ、ほんといいタイミングで来れたねぇ、と感激しきり。
前日、雨の中登ってきた甲斐がありました!
そんな景色を眺めながら、贅沢な時間をのんびり過ごします。
もう何時間でもいられちゃうんじゃないか、て感じではありますが、1時間近く過ごしてしまったので、そろそろ最終目的地へ向けて出発せねば。
名残惜しく、鷲羽池を眺めます。
次はいつ来れるかな。その時もこんな素晴らしい天気と景色だったらいいな。
後ろ髪をひかれつつ、三俣山荘へ向けて下山開始。
鷲羽岳からの下りはかなり急坂な上にザレてて滑りやすい。
目の前に広がる景色を楽しみつつ、ゆっくり下ります。
ザレと岩とハイマツな道。
ライチョウいないかなぁ、なんてきょろきょろしてみたり。
相変わらずの強風に吹かれつつ400m下って、ようやく三俣山荘が近づいてきました。
伊藤新道の分岐を左に分け、山荘下の花畑トラバースを歩きます。
振り返ると、どっしり聳える鷲羽岳。
野口五郎岳や水晶岳から眺める鷲羽岳もいいけど、ここから見上げる鷲羽岳はなんとも重厚感ありカッコいい。
そして三俣山荘に到着。
コロナ禍の今年は、小屋もテント場も予約制(テント場はこのお盆期間中のみ予約制)。
早速受付して、テント場に移動してテント設営です。
テント場からも、大きく聳える鷲羽岳を眺めることができました。
水場も近いし、いいテン場であります。
#トイレは三俣山荘内のトイレを使用
というわけで、テントを張ったら鷲羽岳を眺めながらの~んびり。
灌木の中なので風もほとんど気にならず。
鷲羽岳が夕陽に染まる頃には、水晶岳も顔を出してくれました(写真には映ってないけど)。
いやぁ、今日はほんと素晴らしい一日でした!
そして深夜、この日もごろ太君は星空撮影。
鷲羽岳の上には天の川。
ちょうどペルセウス流星群の時期ということもあり、鷲羽岳の上に一筋流星が映ってるのだけど、わかるかな?
ちなみに天の川の右側には、アンドロメダ銀河も。
山の中だと肉眼でも見えるんだなぁ。
南の空の天の川。
南の空のほうが天の川が濃いですねぇ、木星と土星も相変わらずキラキラと輝いてました。
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コメント
お久しぶりです。
この付近は人が比較的少なくて、でも楽しいという印象。私も大好きです。すみません、真砂岳―水晶小屋間は未踏(><)
例のウイルス騒動で心配されたわりには、お互いやや控えめくらいの夏山だったのでは?(お二人は恒例の長期山行なかったから、超控えめ!?)
私はいつもの南アルプス南部なしが残念でしたが、月初の鹿島槍と月末の空木岳が良かったです。これまでほぼすれ違い行動だった妻(笑)も一緒で、体力・技術とも遜色なく、わが妻ながら「やる~」と思いました(空木岳は初級者だとたじろぐ難所あるでしょ)
どうでもよい自慢ですが、この日、私は400回目の献血しました!
投稿: ねも | 2020年9月 6日 (日) 10時52分
ねもさん>
奥様もご一緒に、北アルプス中央アルプスと歩かれたとはステキな夏山でしたね!
献血400回とはすごいです!(^^
投稿: まきchin | 2020年9月 6日 (日) 21時00分