2020/7/12 瑞牆山荘から奥秩父・小川山へ
今年の梅雨は、九州や東海地方を中心とした大雨で被害が続いています。
これも異常気象の影響なんでしょうか、以前はこんなことは毎年は起きてなかった気がするのですが。。。
そしてこの週末はといえば、これまた全国的に雨模様。
そんな中でも、奥秩父エリアであれば青空も期待できそうな感じにて。
静かでそこそこ歩けて、万一ガスってても残念じゃないところ(好展望がウリじゃないところ(笑))ということで、奥秩父の小川山へと向かいます。
小川山へは、山梨県側の瑞牆山荘から登ります。
長野県側の廻り目平からも登れるけど、そちらは行動時間が短いし、それに廻り目平まで行くのがやや面倒。
長野県側はクライミングのゲレンデだそうですが、山梨県側からの道は穏やかな森の中の道。
瑞牆山荘側からであれば、大きな無料駐車場もあるので便利だし神奈川からも近い。
#瑞牆山荘の100mほど上に、大きな駐車場あり。
駐車場に到着した時点では、既に20台ほど停まってました。
前日から入って富士見平小屋にテン泊なんて人もいるんだろうな。
#この日は割と空いてて、下山後も駐車場は余裕ありでした。
瑞牆山荘の隣には、キレイなトイレあり。
どうやら、昨年末から今年頭にかけて建て替えられたばかりだそうで。
さて、準備を整えて、瑞牆山荘の前にある登山口から出発。
しばらくは緩やかで穏やかな道を歩きます。
このままのんびりと富士見平まで歩くのかな、と思ってたら、ほどなく大きな岩がごろごろ転がる中をぐい~っと登る道に。
この岩ごろごろっぷりが、いかにも全山花崗岩の瑞牆山へと登る道、て感じ。
登山口から100mほど登ったところで、林道を横切ります。
林道から再び登山道に入るところには「里宮さん参道入口」の標識が。
里宮さんって何だろう?と思いつつ、尾根に登り上げるまでは急斜面を九十九折りにぐい~っと。
所々ザレてたり崩れてたりする急斜面には、無数の踏み跡がついてました。
崩れやすいからか、割とみんな自由に歩いちゃってるのかな。
尾根に登り上げる直前に、登山道から少し外れた岩室の中に里宮さんが鎮座してました。
由緒書きによると「村々の安全と豊穣を願い、我が国最古の山岳信仰の源とする大和国吉野大峯金峰山より山神の魂を奉迎してお祀り」だそう。
#里宮さん、行きは気づかなくて帰りに寄り道。
さて、里宮さんを過ぎるとほどなく尾根上へ。
目の前には、どかーんと大きく聳える瑞牆山!
岩だらけの山容が、なんとも迫力ありますね~(^^
ここから瑞牆山へと登ったのは13年前なんですが、その時もこの景色を眺めてたんだろうな。
全然記憶にないけど(汗)
瑞牆山を眺めて一息ついたら、富士見平まではミズナラ林の中の緩やかな道を辿ります。
吹き抜ける風がなんとも心地よく、涼しい林の中をのんびり歩いて
富士見平小屋に到着。
小屋の前には、木立の中の涼しくて気持ちよさそうなテント場が広がってました。
ここを起点に瑞牆山や金峰山に登るって人も結構いるでしょうね。
しかも小屋の売店では、きのこうどんや鹿肉ソーセージや地ビールなどなど、いろいろ美味しそうなものもいただけるらしい。
いいなぁ、テント泊でのんびりってのも気持ちよさそう。
美味しそうな看板を横目に、小屋の前のベンチで腹ごしらえしたら、小川山へ向けて出発。
金峰山へと続く道を右に分けて、瑞牆山・小川山方面へと進みます。
ここから小川山分岐までは、左手に沢音を聞きつつ緩やかなトラバース道を歩きます。
途中、木立の切れ間から瑞牆山を仰ぎ見ます。
この角度から見る瑞牆山って、なかなか迫力あって面白いですな。
20分ほどのんびり歩いていくと、小川山分岐に到着。なんとも風格ある標識。
ここで、瑞牆山への道を左に分けて進みます。
手元の昭文社の地図では、ここから小川山までの道は点線だったのでちょっとドキドキしてたけど、登山道は細いながらも踏み跡しっかり。
歩いてる人はそれなりに多そうで一安心。
アップダウンを繰り返しつつ歩く道からは、こちらも所々で瑞牆山の展望が開けます。
見る角度がちょっとずつ変わって、その度に岩峰の眺めも変わって。
そんな展望も楽しみにトラバース道を歩いていくと、どんどん沢音が近くなってきて。
沢沿いに出てきました(これは帰りに撮影)。
雨が続いてたから、沢水増えてたらどうしようかと思ったけどそれほどでもなく。
沢沿いに歩いて一度渡渉すると、開けた造林小屋跡に到着。
ここまでほぼずっと林の中だったので、ぱあっと開けた明るい台地が心地よい。
造林小屋跡には、焚き火やテントの跡っぽいのもありました。。。
ここでテン泊は×だと思うけど、とっても気持ちよいところなので、キモチはわからなくはない(^^;
小屋跡を過ぎると、再び沢を渡って登山道へ。
それにしても、沢の水のキレイなことといったら。
沢を渡ってから八丁平までは、ぬかるみの多い道が続きます。
道が沢っぽくなってるところも所々、ぬかるみにハマらないように足元注意。
ぬかるみに加えて、倒木も結構多い。
昨年の台風の影響かな。
迂回するように踏み跡がついてたり、倒木をくぐったり乗り越えたり。
なかなかアスレチックみたいで。
足元にシラビソの幼木が生い茂ってるところもあり。
雨の直後だと足元びしょぬれになるかな。
そんな道をゆる~り登っていくと、八丁平に到着です。
ここで長野県と山梨県の県境の尾根に出てくるので、展望開けた平地なのかと思いきや、ここまでの道と変わらず針葉樹の中のこぢんまりした広場でありました。
さて、ここから小川山までは、中央分水嶺でもある県境の尾根を歩きます。
尾根上には3か所ほど、展望開ける岩場もあるってことなので、楽しみ(^^
八丁平から最初の岩場までは、シャクナゲと針葉樹の中のやや急な道を登ります。
落ち葉が積もったフカフカの土が足に優しい!
大きな岩の間を辿るところもあり。
こちらも花崗岩の山なのかな。
小川山の東側はクライミングのゲレンデだそうだしな。
大きな亀みたいな岩も登場!
岩にペンキで顔が書いてあって、なんだかユーモラス。
この急坂も所々に倒木があり、それを越えつつえいやぁと登っていたら、いつの間にか第一の展望岩場は過ぎちゃいましたが。
まぁ帰りに寄り道することにして、先へと進みます。
瑞牆山の東尾根に続く道との分岐を過ぎると、そこから小川山山頂までは緩やかにアップダウン繰り返す道が続きます。
そしてこの道、苔の緑と木々の黒が、なんとも森閑としてていい雰囲気。
いかにも奥秩父!
そんな森の中をゆる~りのんびり。
途中で2290mピークに続く踏み跡を辿っていくと
第二の展望岩場(2290mピーク)に到着。
瑞牆山が下に見える!
その向こうは甲斐駒や鳳凰三山ですが、稜線付近は雲かかってました。
八ヶ岳も見えてたけど、そちらも稜線は雲の中。
こちらの稜線の先には、目指す小川山。
見るからに穏やかで緩やかな稜線が続きますね~、さぁ行くぞ!
森の中の道は展望はないけど、相変わらず一面に広がる苔の緑に癒される。
この苔っぷりはなかなかお目にかかれないかも?
岩や幹や倒木にみっしりついた苔。
よく見ると、いろんな種類があって面白い。
小さなキノコもあちこちに。
かわいい森の生き物たちであります。
イチヨウラン、キソチドリ、ギンリョウソウ
よく見ると、小さな花もあちこちに。
この中ではギンリョウソウが一番目立ちますな(笑)
展望の効かない黒木の森の中の道は退屈かと思いきや、苔の緑は美しく、小さな花を探しながら歩くのもまた楽しくて。
しかも涼しい風が吹き抜けてとっても爽やか、おまけに出会う人もほとんどなく、聞こえるのは鳥のさえずりのみ。
余計なことは何も考えず、静かに森に分け入っていく感がたまりません。
そんな道をのんびり歩いていくと、第三の展望岩場に到着(登山道上にあり)。
瑞牆山、さっきよりも随分下になったなぁ。
重なる緑の山肌の向こうに岩稜が聳える景色が面白い。
お隣の金峰山も間近に見えてます。五丈岩が大きい。
金峰山の連なりには、国師ヶ岳や奥千丈岳、甲武信岳、両神山も見えてました。
なかなかの大展望。
岩場を囲むシャクナゲにはちらほらと花が。
白とピンクの可愛らしい花も楽しむことができました(^^
さて、ここから山頂まではあと一息。
最後までゆる~りのんびり、黒木とシャクナゲの森の中を歩いて、山頂直下で廻り目平からの道と合流してほどなく
小川山山頂、到着。
山頂は木立とシャクナゲに囲まれて展望ナシ。
意外とこじんまりした山頂は、6~7人もいればいっぱいになってしまいそう(山頂の先にも小さな広場がありましたが)。
でもこの日は我らのみにて、しばし山頂でのんびり腹ごしらえです。
贅沢ですな。
山頂の先の小さな広場からは、南アルプス南部の山並みも見えました。
笊ヶ岳に大無間山、安倍奥の山並み。
今年は、コロナや大雨の影響でなかなか行きづらいエリアですね。
さて、のんびり一休みしたら、来た道を辿って下山開始。
行きよりもちょっと天気良くなってきたし、帰りは3つの展望岩場を再び辿ります。
まずは山頂に一番近い、第三の展望岩場(登山道上にあり)。
ここが一番開けてて気持ちいい。
瑞牆山を眼下に眺め、その向こうには南アルプス、振り返れば金峰山。
第三の展望岩場から第二の展望岩場までは、穏やかな黒木の森の道。
いかにも奥秩父な味わいで。
第二の展望岩場へは、登山道から踏み跡を辿ります(ちょっとわかりづらいかも)。
だいぶ近づいてきた瑞牆山。
稜線の岩稜がよく見えてきて面白い。
瑞牆山はどんどん近づいてくるけど、小川山はだんだん遠くなる。。。
第二の展望岩場の先も、穏やかで気持ちの良い道。
鳥のさえずりを聞きつつ、涼しい風に吹かれつつ。
そして行きには通り過ぎてしまった第一の展望岩場。
岩場のトラバースから踏み跡辿っていくと(ここもわかりづらい)、大きな岩の上に出てきました。
瑞牆山が目の前!
岩場を間近に眺められるという点では、ここが一番かな。
というわけで、三つの展望岩場も巡ることができて満足。
第一の展望岩場から先はやや斜度を増した道を下り、沢沿いのトラバース道を下って
富士見平小屋に戻ってきました。
ここまで来れば、だいぶ賑やかですな。
緩やかに尾根を下って、最後に瑞牆山を仰ぎ見たら、瑞牆山荘へと一気に下ります。
いや~、最後まで涼しく穏やかで気持ちの良い道でした。
森の中が続くので退屈かな、と思ってたのだけど、苔や森が美しくて全然飽きなかった(展望狙いだとつまらない道かも?)。
奥秩父らしい森の中をのんびり歩いていたら、いつのまにか山頂に着いちゃった、て感じ。
しっとり穏やかで、しかも小川山への道はほとんど人もいなくて(途中単独5組、4人グループ1組とすれ違い)、静かで良かった!
下山後は、瑞牆山荘でご褒美のソフトクリーム。
ウマウマでした♪
早めに下ってこれたので、温泉には寄らずにそのまま帰宅。
中央道も東名も渋滞始まったばかりで、すいすい帰ることができました。
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