2019/8/10-13 北ア・裏剱縦走(3日目)
1日目(8/10):室堂~剱沢~真砂沢ロッジ
2日目(8/11):真砂沢ロッジ~仙人新道~仙人池ヒュッテ、池ノ平往復
3日目(8/12):仙人池ヒュッテ~雲切新道~阿曽原温泉小屋
4日目(8/13):阿曽原温泉小屋~水平歩道~欅平
夜中に雷雨があったらしいですが、全く目覚めずぐっすり眠って夜明けを迎えます。
うっすら靄った空のためか、真っ赤には染まらないけどほんのり茜色な夜明けの裏剱。
刻一刻と色を変えていくのが面白い。
池のほとりで、宿泊者みんなでじーっと眺めてました。
朝焼けの裏剱を眺めたら、朝ごはん♪
シンプルな朝食だけどこれがまた美味しい(^^
別皿で添えてくれたお漬物の数々も、ご飯進みます。
というわけで、のんびりしてしまって6時過ぎの出発。
小屋番さんに見送っていただいて出発です。
小屋番さんからは「仙人谷は左岸⇒右岸⇒左岸と渡るけど、最後に左岸に渡った後の雪渓が危ないからアイゼンつけて気を付けてね!」とのアドバイス。
ありがとうございました!
とっても居心地の良い小屋でした、また来ます(^^
小屋からは、木道や階段が整備された道を下ります。
今日はひたすら下る道であります。
仙人池ヒュッテの水源がある仙人谷源頭へは、ハシゴで下ります。
ここからいよいよ仙人谷沿いの道。
源頭付近にはこんな機械の部品が落ちてました。
なんだ?エンジンか??
ラピュタに出てくる機械兵の顔に見えなくもないが(笑)
さて、仙人谷沿いの道は、小屋番さんがおっしゃってたとおり最初は左岸を歩きます。
結構遅くまで雪渓が残ってるせいか、やや高巻きな道。
キヌガサソウがわしわし咲いてるところもありました。
久しぶりに見たけど、やっぱり存在感あるなぁ、この花。
雪渓は結構崩壊が進んでます。
沢を渡るときってこの雪渓渡るのかしら、この道はずっと高巻き?とドキドキしながら歩きます。
・・・と、一ヶ所左岸の雪渓歩きあり。
割れそうでおっかない、でも朝イチで硬いから大丈夫か?
でも硬いとそれはそれで怖いし。。距離短くて良かった。
この短い雪渓歩きの後、最初の沢渡渉あり。
が、残雪なくここは問題なくクリア。
右岸の道も高巻き道。
ロープかかってたり崩れてたり、と足元注意な箇所が多い。
途中の標識には
あの娘にも見せたいこの大自然
事故多し 雪渓通過はスリップ注意
と。
生半可な”あの娘”じゃ、なかなか見せてあげられそうにないかもね(笑)
右岸から左岸へ渡るところも、うまい具合に雪渓が切れててラッキー。
上部の雪渓で冷やされた空気が天然のクーラーみたいになってて、涼しくていい気持ち♪
しばし立ち止まって涼んじゃいました。
さて、左⇒右⇒左と仙人谷を下ってきましたが、左岸に戻ってきたということはそろそろ小屋番さんの言ってた大きな雪渓があるかも?
ドキドキしながら滝を高巻く道を下っていくと
出たな、雪渓。
確かにこれは大きいし斜度もあるし、アイゼンあったほうが安心かも。
というわけで、距離はかなり短いけど、軽アイゼン装着。
昼過ぎなら雪が緩んでてそのままざくざく歩けるかな。
でも斜度あるのでアイゼンつけたほうが私は安心だなぁ。
小屋番さんがおっしゃってたよりは随分短い雪渓歩きになってたけど、無事雪渓クリアです。
今年は雪融けが早かったようで、雪渓歩きが少なく済んで良かったです。
もっと早い時期だったり雪融けが遅い年だと、雪渓歩きが多くて気を遣いそう。
雪渓を渡り切ったところには鮮やかなニッコウキスゲがたくさん咲いてて、癒されました♪
さて、大きな雪渓歩きを過ぎると、沢を離れて仙人温泉小屋へと下る道に入ります。
木立の中の道は、途中水場もありつつ(仙人温泉小屋の前にも水場あり)。
ゆる~り下って
仙人温泉小屋に到着。
さっき上から見えた源泉からお湯を引いていて、宿泊者のみ掛け流しの温泉を楽しめるそうで。
ここも機会あれば泊まってみたい小屋ですね。
小屋からは白馬岳や不帰、唐松岳を望むことができました。
温泉からも大展望なのかな。
さて、ここまで随分時間かかっちゃったので、さくさく出発。
仙人谷を飛び石で渡ります。
今年の7月下旬はここも雪渓の下だったそうですが、雪はもうすっかり融けてました。
#年によって残雪状況は全く違うので、最新情報を要チェック
仙人谷を渡ると、雲切新道最高地点まで100mほどの登り道。
まずは、谷から岩ごろの道をよじ登って源泉を通過。
このあたり一帯が源泉なんでしょうね、硫黄の香りが漂ってて足元からも湯気が出てたりお湯がぽこぽこ湧いてたり。
湯気が激しく出てるところは近づかなかったけど、結構たくさん湧いてるのかな。
源泉を過ぎると、あとは所々ロープがかかるトラバース道をゆる~り登ります。
タマガワホトトギス、ソバナ
目を楽しませてくれる花もちらほら。
途中の小屋ノゾキからは、仙人温泉小屋をしっかり覗くことができました。
露天風呂に入ってる人がいたような。。。(^^
そして谷から100mほど登って、最高地点に到着。
小さな広場になっていて風が通って涼しいとこなので、雲切新道を登ってきた人にとっては絶好の休み場所でしょうね。
さて、ではいよいよ気合を入れて雲切新道へ。
道が険しくハシゴやロープの連続する急坂、仙人谷ダムまで750mの下りということで心してかかります。
最高点からしばらくは緩やかな下りですが、ほどなく急坂に。
長い急な階段やら
これは登るの大変だな~、と思ってたら、結構何組も登ってくるのでビックリ。
さすがはお盆休み。
急坂の中盤は、木立が切れて明るく、ザレた細い尾根の道。
眼下には黒部川、そして発電所の送電線が何本も走っててなかなか壮観。
山肌の2つのトンネルからは黒四発電所からの送電線が出てて、あんなのどうやって作ったんだろ?と感心しながら眺めます。
前方には五竜・鹿島槍。
今日はちょっと霞んでるけど、それでも後立山の山並みがよく見えました。
急坂あり、岩場ありでなかなかな道ではありますが、危ないところにはしっかりロープも張ってあるし、ちゃんと整備されてる印象。
もっと荒れてて大変な道かと思ってたのだけど。
いや、でもこの道は登りでは使いたくないなぁ。。登るの大変そうすぎる。
そして中盤以降はブナ林の急坂を下ります。
やっぱりブナ林の中は涼しいなぁ、開けて暑い尾根を下るよりは随分楽な気がする。
最後にこんなブナ林があるとはびっくり、落ち葉ふみふみざっくざっく下って
ようやく急坂終了。はー、やれやれ。
ここからはしばらくトラバース気味に下って
仙人谷にかかる木橋を渡ります。
#7月末頃に掛けられて、10月末には撤去されます。大雨で流出する可能性もあるので注意。
木橋を渡った先には、仙人谷ダムへと下る長~いハシゴ。
結構長いし、いくつかのハシゴが連結されてるので乗り移るときにドキドキするし、真下はダム湖面だし。
なかなかスリリング。
ハシゴを降りた後は、ダム湖を下に見ながら細い木道歩き。
ようやく仙人谷ダムの堰堤が見えたときは、ホッとしました。。。
これで雲切新道は終わり!
ダム堰堤に上がり、標識に沿って堰堤を越えていくと、どうやらここからはダム施設の中を歩くみたい。
なんだか秘密基地に入っていくようでドキドキする!
軌道を横切ります。関西電力黒部専用鉄道ですな。
最近はこの鉄道を使ったダム施設の有料見学会も開催されてるようで。
(そういえばさっき仙人谷ダムを通った時、軌道のあたりに人がたくさんいたっけか。。あれツアーの人かな)
軌道を横切って再びてくてくと坑道を歩いていくと、横につながっている坑道から湿気たっぷりの熱風が!!
これが高熱隧道か~、確かにこれはかなり危険を感じるレベルかも。
ずっとここに立っているのもなんだか危険な感じにて、足早に通過。
外に出る扉に到着したときはホッとしました。
ダム建設当時は、ほんと大変だったんだろうな。
坑道の入り口を外から見るとこんな感じ。
ここが登山道の一部でなければ、絶対入りたくない(閉所&暗所恐怖症につき。。)。
坑道を出たところには関電宿舎がありました。
ようやく一息つけるところに来たということもあり、木陰でほっと一休み。
日なたは暑いけど、日陰は涼しくて気持ちよい。
さて、ここから阿曽原温泉小屋へはあと1時間ほど、このままゆる~り歩いていけば着くでしょう、と思いきや。
ハシゴや階段が連続する100mの急坂が!
こんなの聞いてないんですけど!!
ほっと一息ついたばかりだったので、いきなりこんな急坂が出てきて気分萎え萎え、かなり疲れた。。。
気分的にもよれよれになって100mを登り切れば、あとはほぼ水平な道。
翌日歩く水平道とほぼ同じ高さの道だそうで。
一ヶ所短いトンネルがあったけど、あとはずーっとトラバースの水平道。
てくてく歩いて、最後に150mほど岩ごろの急坂を下って
阿曽原温泉小屋に到着!
小屋のお母さんに温かく迎えていただいて、やれやれこれでほんとに一安心。
到着したときは川から吹き上がってくる風が涼しくてとっても快適だったけど、小屋の方によると午後はこの風もなくなって、蒸し暑くなるとか(^^;
テン場は小屋の下にありました。
草地で平らで、水場も水洗トイレもあってかなり快適。
早速日陰にテントを張って
乾杯~♪
今日は下ってばかりだったけど、それでもやっぱり大変でした。
登りで使う人はかなり大変だろうな。
そして一息ついたら温泉へ。
テン場から100mほど下ったところにある温泉は源泉かけ流し、男女1時間交代制。
#20時もしくは20時半以降は混浴らしい
昼過ぎの女性時間は、まだ到着してる人もあまりいなかったためか貸し切り(^^
広いお風呂にぬるめのほんのり硫黄の香りがするお湯がタップリ、これ何時間でも入っていられそう。
お風呂の横には、湯気が出ている坑道がありました。
高熱隧道から来てる坑道なのかな。どうやらこの奥からお湯を引いてるみたいだったけど。
#テン場にも坑道の入り口があり、時折鉄道が通過する音がごおっと聞こえてました
お風呂にのんびり入ったら、あとはテントの前でのーんびり。
テントも10張以下でかなり空いてる。
そして小屋の方がおっしゃってたとおり、夕方以降は風もなく蒸し暑くてテントに中に入りたくない感じ、寝袋いらずな夜でありました。。
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