2018/7/14-16 南アルプス南部、茶臼岳起点の稜線歩き(1日目)
お待ちかねの海の日三連休。
今年は梅雨明けが(異常に)早かったこともあってか、久々に晴れ予報続きの三連休。
しかも下界はかなりの高温予報、ならば高いところに行くしかないでしょう!
混雑必至の場所はなるべく避けたい。
でもアルプスの稜線は歩きたい、てことで、比較的人が少なそうな南アルプス南部、茶臼岳起点の稜線歩きに決定。
入山は、畑薙第一ダムの沼平ゲートから。
ゲート手前の畑薙第一ダム駐車場で仮眠して、沼平の駐車場に早朝向かうと、すでにほぼ満車。
さすがは三連休。
易老渡への道が崩れてて、光岳や聖岳を周回する人がこっちに回ってきてる、てのもあるかな。
#沼平駐車場は30台ほど駐車可。トイレなし(トイレは畑薙第一ダムPにあり)。
とりあえず、滑り込みセーフで車を停めて、準備して出発。
管理のおじさんに、いってらっしゃい~と見送っていただいて、ゲート脇を通って林道へ。
畑薙大吊橋までは、林道をてくてく歩きます。
左手に畑薙湖を見下ろしつつ、砂利道の林道を歩きます。
椹島の関係者か、リニア工事の関係者か、時折通り過ぎる車もあり。
しばらく歩いていくと、湖にかかる吊り橋が左手に見えてきた。
全長182mの畑薙大吊橋、出たー!長い!!
あの長くて揺れまくる吊り橋を渡るのがおっかなくて、正直このルートはなかなか気が向かなかったんだよねぇ。
憂鬱半分、ワクワク半分で歩いて、いよいよ大吊橋へ。
よりによってこのタイミングで、トレランっぽい俊足の皆さまが続々と吊り橋へ。
ただでさえ揺れる吊り橋が、もう渡る前からぐわんぐわん揺れてるし。
ええいままよ、と突っ込んで、なるべく橋板の下の湖面を見ないように、立ち止まらないようにゆるゆると。
途中で立ち止まって揺れを感じると怖くなるので、揺れてない揺れてない、と唱えながら立ち止まらずに通過であります。
あー、やっぱり怖かった。
縦横だけじゃなくて、ねじれ方向にもぐわんぐわん揺れるんだもの。
さて、無事吊り橋をクリアしたら、いよいよ山道に入ります。
初っ端はいきなりの急坂、細い尾根上を登って鉄塔脇を過ぎたら、アップダウン繰り返すトラバース道へ。
ザレた急斜面は所々でざざーっと崩落、そんな箇所を横切りつつトラバース道を歩いていくと
とはいえ、まだ歩き始めて間もないので、一息ついたらすぐ出発。
帰りにヤレヤレすることにしましょ。
ヤレヤレ峠から先は、下り一方のトラバース道。
緩やかに下る道を辿っていくと、尾根を越えたところでぐい~っと100m弱下って
ウソッコ沢小屋までは、吊り橋を渡りつつ歩きます。
短い吊り橋だけど、橋板が朽ちて穴開いてたりしてなかなかスリリングな橋ばかり(笑)
吊り橋を3つ渡り、沢沿いをゆる~り登っていくと、長くて急な階段が登場。
地味にしんどい階段を登り、4つ目の吊り橋を渡ると
ウソッコ沢小屋に到着。
無人の小屋だけど、結構立派な小屋であります。
小屋の前の小広場で腹ごしらえして一息ついたら、先へと進みます。
小屋の先にも、吊り橋とハシゴあり。
水量多くざばざば流れ落ちる滝を足元に眺めつつ吊り橋とハシゴを渡ったら、沢を離れて急斜面の登り道に突入。
かなりの急斜面を、九十九折りに登ります。
暑くて汗だくだくだし、ザレ気味で滑りやすいし。
しかもそんなキツイ道なのに、後から来るトレランの人たちや俊足の人たちがどんどん追い越していくのにはびっくり。
みんな、どんだけ健脚なんだ?!
というか、うちらが鈍足なだけなのか・・とかちょっと自信喪失しつつ登っていくと
こんな看板が登場。
ガンバレー、て励ましてくれてるのが嬉しい!
よっしゃがんばるぞー、と斜面を登って、ウソッコ沢小屋から1時間ほどで
小広場の中ノ段に到着。
1時間くらい歩いてチェックポイントが出てくるのって歩きやすいですな。
リズムも崩さずキープできるし。
中ノ段から先は、尾根上を登ります。
200mほど登って、最後はトラバース気味に歩いていくと
峠から木立越しに見上げる先には、上河内岳!
なんかもう、たたずまいがただものじゃないな(笑)
そして横窪峠から50mほど下ると、横窪沢小屋に到着。
ここで大休止!
小屋の前でザックおろして休憩してたら、小屋の方がお疲れさま~と冷たい麦茶を出してくださいました。
いろいろ声もかけてくださったりして、なんかこういうの楽しいしうれしい!
ついついのんびりしちゃいました。
・・・さて、たっぷり一息ついたら最後の登りへ。
行ってきまーす、とご挨拶して、最後の一登りに出発。
小屋裏の急斜面を九十九折りに登ったら、尾根上の急坂を登ります。
木の根やら岩やらがごろごろ絡み合う急坂の道。
さぞかし暑かろう、と覚悟してたけど、折しもガスが下りてきたおかげで涼しくて助かっちゃいました。
到着した休み場には、真新しいベンチが。
ここからは見えるはず、な大無間山方面を見てみれば
うーん、やっぱりそっち方面も雲の中ですな。
大無間山の展望は、明日以降に期待!
休み場を過ぎてなおも黙々と登っていくと、横窪沢小屋から400mほど登ったあたりで中間地点に到着。
そしてその少し上には水呑場がありました。
いちおう水場?
でも水はちょろちょろ、飲むにも汲むにも時間かかりそう(≧∇≦)
そんな水呑場を過ぎたら、急斜面をぐい~っと登ります。
木の根や岩がごろごろした道を黙々と。
和み標識に励まされつつ。
もうちょい、もうちょい、と唱えつつ、急坂を登っていくと、樺段に到着。
樺段から茶臼小屋までは、あと200m強。
少し開けてベンチのある樺段で息を整えたら、あとは一気に小屋を目指します!
急坂を100mほど登ると、あとはトラバースでゆる~り登ります。
だら~りと登る道は、楽なようでじわじわ効いてくる感じですが(笑)
マルバダケブキ、エゾシオガマ、ミヤマミミナグサ、イワラッキョウ?
お花畑に和まされつつ。
そうして樹林の中のトラバース道を歩いていくと、木立が開けて目の前に茶臼小屋がどーんと出てきました。
ようやく到着!
まだ午前中ということもあってか、テント場はまだまだかなり余裕あり。
セミセルフのテント受付を済ませて、早速テント設営して、ビールで乾杯!
・・・このビール、越冬ビールとかで、500ml1本350円。
べらぼうに安い、でもって味は普通のビールと全く変わりなし。
なんだかステキすぎます!
#水は水場から、冷たくて美味しい水が汲み放題♪
日向は暑いので、小屋の前の日陰のベンチで涼みつつビール飲みつつの~んびり。
タカネグンナイフウロ、シナノキンバイ、ミヤマゼンコ、オオハナウド
カイタカラコウ、ミソガワソウ、ミヤマバイケイソウ、ニッコウキスゲ
お花畑をのんびり眺めつつ。
のんびりしている間にもぽつぽつ登ってくる人はいるけど、混雑とは程遠い感じ。
結局テント場もやや余裕あり、そして小屋も結構空いてたようで、終始のんびりした雰囲気の茶臼小屋であります。
夕方にはざぁっと雨が降ったけど、それ以降は雲も晴れて穏やかな夜でありました。
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コメント
懐かしい横窪沢小屋、ありがとうございます。冷たい麦茶うれしいよね。
15日に聖岳で会った中高年10人近いパーティーが、今夜は横窪沢小屋で木村さん囲んで大宴会だと言ってました。お二人とどこかですれ違ってますね。
聖平小屋は400円(350mlは2本で500円)でしたよ。
畑薙大吊橋はそんなに怖い!? 落ちたくても落ちられないのでは?(笑)
投稿: ねも | 2018年7月20日 (金) 08時09分
ねもさん>
冷たい麦茶、ほんと美味しかったです。ありがたいですよね。
大人数パーティは、下山時にウソッコ沢小屋で追い越したような?前夜は賑やかな横窪沢小屋だったんですね!
投稿: まきchin | 2018年7月20日 (金) 20時38分
たいした話題じゃないですが……
井川観光協会HPに、例のウイルス対策で聖平小屋と茶臼小屋が今季は営業しないと発表されていました。もう決めたの!?とも思いますが。
百間洞以北の小屋は検討中のようです。
わが愛する横窪沢小屋の記載がないので調べてみました。『南プス』というサイトにhttps://nanpusu.jp/yamagoya/report01.html、例のウイルス騒動以前に、横窪沢小屋は今季、無人の避難小屋という情報があって驚きました。一期一会の木村さん、引退したの?と叫びたい心境です。
何かご存知でしたら、教えてください。
投稿: ねも | 2020年4月24日 (金) 20時27分
ねもさん>
ねもさんの書いてらっしゃる以上の情報は把握しておりませんが、そのような状況であることは4月初旬頃にどこかで拝見していたような気がします。
いろいろご事情があるのでしょうね。。。(泣)
投稿: まきchin | 2020年4月24日 (金) 21時34分
ご返信ありがとうございます。
木村さんは、宿泊者に礼状をくださるので(住所分かる)、手紙を書いてみようかと思います。
投稿: ねも | 2020年4月25日 (土) 19時57分
木村さんからご返事ありました。
はっきりとは書かれていませんが、閉鎖は木村さんの以降ではないよう(><) 井川観光協会が支えきれないということ!? 静岡の自宅を朝出発すると、初日の宿としてちょうど良かったのですが……
不幸中の幸いは、木村さんの健康状態に起因するものではないことです。
木村さんには、この記事をお知らせしようと思います。
投稿: ねも | 2020年5月 1日 (金) 22時37分