2017/7/8 花いっぱいの秋田駒ヶ岳
東北の花の時期は梅雨の時期でもあり。
毎年狙っているにも関わらず、天気と花のピークがうまく合わずに行けていなかった秋田駒ヶ岳のムーミン谷。
今年は雪解けが遅くてチングルマの開花が遅れていたけど、どうやらこの週末は満開の様子。
しかも天気もいいと来れば、これはもう行くしかないでしょう!
狙うは、国見温泉からのムーミン谷。
この時期は大混雑必至につき早朝出発がよろし、と国見温泉の登山者用駐車場には4時半頃に到着。
それでもすでに10台以上が停まってたし、準備してる間も続々と車がやってきてました。
・・・今日は混みそう!
というわけで、さくさく準備して出発。
#駐車場に水洗トイレあり。
最初の50m強は、丸太の段をぐい~っと。
早朝なのに、すでに暑い。
こりゃいったい今日はどうなることやら。
急な階段を過ぎれば、あとは横長根へ向けてゆる~りと登る道。
所々に木道や階段が出てくる道を歩きます。
足元にはゴゼンタチバナがみっしり。
これだけ密集してると見事ですな。
アカモノ、コイワカガミ、マイヅルソウ、オオバノヨツバムグラ
木陰に咲くお花たちもたくさん。
そんな花たちを眺めながら歩き、最後に丸太の段を登っていくと
横長根に登り上げました。
ここからは、明るい尾根上の道を歩きます。
ミヤマハンショウヅル、ハクサンチドリ、ミヤマカラマツ、ツマトリソウ
いろんな花が咲いてる、のんびりまったりとした道♪
木陰の中は涼しく、頭上が開けたところは日差しが照り付けて暑い、そんな道をのんびり歩いて
第二展望台に到着。
女岳、男岳、横岳、小岳が一望!
スカッと晴れた空に、緑の山々が映えてカッコいい(o^-^o)
振り向けば、雲海に浮かぶ和賀岳。
意外と近いんだな。
あっちも久しぶりに行きたいなぁ。
展望台からムーミン谷分岐までは、開けた尾根を辿ります。
前方には、これから歩くムーミン谷への道や大焼砂が見えていてワクワク。
どんな花畑に出会えるだろう?
従是右駒草高嶺菫道
左稚児車道
だそう。なんてわかりやすい標識!(o^-^o)
うちらは、まずは左の稚児車道へ。駒草高嶺菫道は帰りに下るってことで。
稚児車道の最初は、大焼砂の下部をトラバース。
ここが早速コマクサロード♪
そんな感じで早速足が停まっちゃってますが、今日のメインはお花なのでそれもヨシ。
心ゆくまで眺めたら、いよいよムーミン谷へ。
こんな看板もあり。
今日はどうかな?とドキドキしながら、ザレ道トラバースから繁みの中に入って歩いていくと
チングルマがすごすぎて、全然前に進めない。(≧m≦)
二歩進んではため息、そして振り返ってまた一歩戻ってみたりして。
どの花も咲きたてで、とってもフレッシュでありまして。
しかも一つ一つの花が大きい。
そんな花畑をウットリ眺めていたら、前から歩いてきた方が「今日は満点以上の120点だね!この先はもっとすごいよ~」と。
地元のこの方、秋田駒の花が見頃、と数日前の新聞に出たのを見て来られたそう。
素晴らしい景色だからゆっくり歩いて楽しんでおいで!と送っていただいて、ならば、と先へと進みます。
木道がゆるくカーブしているところには、青空と山並みを映す池。
この景色、なんだか日本じゃないみたいね。
そしてこのあたりは、どうやら最後まで雪が残っていたようで、これから芽吹きのよう。
で、先へと続く木道を見ると・・・道の両脇が、真っ白!!
胸高鳴るとはこういうことを言うのか!てなくらい、期待でドキドキしながら歩を進めていくと
女岳から広がる斜面は、一面チングルマ。
いったいどこまで広がってるんでしょ。
こんなに花が密集してるのを見たのは初めて。
しかも全部チングルマ、全部満開!
いやはや、参りました。。。
秋田駒ヶ岳のムーミン谷、想像を超えてました。
まるで天国。
さくさく歩いたら、そうたいした時間もかからず歩けるムーミン谷ですが、通過するのに1時間以上かかっちゃいました。
なんとも幸せな時間。
・・・あ、チングルマいっぱいのムーミン谷でしたが、もちろんチングルマ以外のお花も咲いてましたよ~。
ヒナザクラ、イワテハタザオ、ミヤマカラマツ、ミヤマキンポウゲ
特にヒナザクラはあちこちで群落作ってました。
ムーミン谷の一番奥、五百羅漢への道が分岐するところで一息ついたら、ここから稜線へ向けて急坂を登ります。
男岳と横岳の間に登り上げる道は、結構な急坂。
150mほどの岩ごろの道をぐい~っと登り上げます。
ミヤマダイコンソウ、シラネアオイ、エゾツツジ、ハクサンチドリ
この道も、色とりどりの花いっぱい!
特にミヤマダイコンソウがすごくたくさん咲いてて、華やかな黄色に彩られた道でありまして。
あっという間に稜線まで登り上げちゃいました。
さて、ではここから男岳に寄り道。
歩き始めはちょっと岩がちなところもあるけど、概ね歩きやすい道。
視界も開けていて、いい気持ち♪
こちらの稜線も花いっぱい。
エゾツツジの紫とミヤマダイコンソウの黄色が鮮やか♪
コバイケイソウにオノエラン。
他にも、アカモノやハクサンチドリ、ミヤマハンショウヅル、ミヤマキンバイなどなど。
そんな景色や花を見ながら気持ちよく歩いていたら、男岳山頂に到着、であります。
まずは山頂の祠にご挨拶。
好天と満開のお花たちに出会えたことに感謝。
歩いてきたムーミン谷を見下ろします。
まあるい小岳が、なんだかUFOの基地みたいで面白い。
ぐるりと景色を眺めながら一息ついたら、出発。
あとは阿弥陀池までいったん下ってから、横岳に登って大焼砂を下ります。
ムーミン谷から登り上げたとこまで戻って、阿弥陀池へ。
池のほとりのチングルマは、あらかた終わって花穂になってました。
ニッコウキスゲはまだまだ蕾、池のほとりがオレンジ色に染まるのはこれからですな。
鏡のような阿弥陀池に男女岳が映って、逆さ男女岳!
ここ、ほぼ無風だもんねぇ。。。暑いっす。
阿弥陀池避難小屋の周りには、休憩中の人がたくさん。
ここでトイレを借りたら、横岳目指してガレた道を50mほど登り返し。
登り返した稜線からは、湯森山、笊森山、乳頭山と続く稜線が。
秋に、裏岩手を歩いて湯森山、笹森山まできたことを思い出しますな(o^-^o)
そして横岳からは大焼砂へ。
ここからは、コマクサロード!
・・・といっても、歩き始めは左右に緑の斜面を見ながら下ります。
右手には、小岳に女岳、男岳とムーミン谷。
ホソバイワベンケイ、タカネスミレ、コケモモ、ミヤマダイコンソウ
タカネスミレはもうほとんど終わってたけど、まだちらほらと咲いてるところもあり。
そしてほどなく、ザレ道の大焼砂へ。
ざっくざっくと下っていくと
イワブクロもちらほら咲いてたけど、やっぱり主役は断然コマクサでしょう。
(ごめんね、イワブクロさん)
だってもう、こんなですもん。
コマクサで斜面がピンク色。こんなの見たことない!!(≧∇≦)
しつこいですが。
手前の斜面、すべてが一面コマクサ。
こんなにすごいんですねぇ。。。
今までに見たコマクサの数を、ここだけで超えちゃったんじゃないか?くらい。
(そんなはずはないか)
いつも強い風が吹いてる大焼砂も、この日はそよ風程度で快適そのもの(そのかわり暑かったけど)。
ここでもたっぷり時間をかけてコマクサを楽しんじゃいました。
というわけで、大満足で横長根を下り、来た道を下って国見温泉へ下山。
いやはや、秋田駒、素晴らしかった!
いつもの年なら、チングルマの開花時期はもっと早いのだけど、今年は雪解けが遅くなったため開花が遅れて、コマクサと同時に満開という超レアなタイミング。
そんなときに、穏やかな晴天の日に歩くことができて、ほんと嬉しかったです。
夢見心地のままに、国見温泉石塚旅館の日帰り入浴へ。
混んでるかと思いきや、貸し切り状態でノンビリと緑の温泉に浸かることができました。
で、温泉から上がって帰り支度をしてたら、なんと岩手の山トモ、やまめさんとイチタローさんにバッタリ!
こんなとこでお会いするなんて、こりゃ何かの縁でしょう、というわけで、この日はやまめさん宅にお世話になることに。
翌日の山もご一緒させていただきます。
> 7/9 岩手山へ
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コメント
高山植物テロ(^O^)
投稿: katsu | 2017年7月12日 (水) 19時28分
チングルマだけでなく、コマクサも半端ないですね~
これはもう凄いというか、ヤバイとか、天国という次元を超越してます
色々とユニークな条件が偶然に組み合わさったということなんでしょうか
私ならきっと遭難しちゃいますよ
ムーミン谷、恐るべし
投稿: 青空 | 2017年7月12日 (水) 22時04分
katsuさん>
ナイス!まさにそんな感じ(≧∇≦)
やられました。
投稿: まきchin | 2017年7月12日 (水) 23時51分
青空さん>
そーなんです。いろんな条件がうまいこと重なって、なんだかもう素晴らしすぎるムーミン谷でした!
稜線とかピーク踏むとかもうどうでもよくなってきて、ずーっとここで花を眺めていたい!!と思っちゃったりして。
恐るべしです、ほんと(≧∇≦)
投稿: まきchin | 2017年7月13日 (木) 00時01分