2015/8/8-12 祖母谷から清水尾根、栂海新道で親不知へ(4日目)
8/8:欅平~祖母谷温泉~不帰岳避難小屋
8/9:不帰岳避難小屋~清水岳~白馬山荘
8/10:白馬山荘~白馬岳~雪倉岳~朝日小屋
8/11:朝日小屋~朝日岳~栂海山荘
8/12:栂海山荘~白鳥山~親不知
朝日小屋の朝は早い。
小屋泊の人もテン泊の人も、ヘッデンつけて続々と出発していく中、我らは薄明るくなった5時に出発。
テン泊の中ではかなり後発(^^;
・・・そんでもこの日は、実は蓮華温泉に下山するつもりだったので。
(初日みたいに暑い日が続くようだと、栂海新道はキツイよねぇ、ということで)
まぁ遅くてもいいか、と。
というわけでまずは、朝日岳へ向けて標高差250mをぐいっと登ります。
朝日小屋を見降ろしながら、まずは九十九折りの急坂へ。
ぐい~っと150mほど登っていくと、所々に木道も。
残雪もちらほら。
ふと後ろを見ると、清水尾根に朝日が射していたりして。
あの尾根を登ってきたんだねぇ、と思いながら眺めるとまた格別な眺め。
九十九折りの道が緩やかになり、木道続きになると山頂はもうすぐ。
ゆる~りと登って
朝日岳山頂、到着~
ガスはかかってないけど、ちょい曇りがちですな。
白馬岳も剱・立山も、曇り空にふわぁ~っと浮かんでいるようで。
幻想的。
・・・というか、晴れてる朝日岳の山頂に立ててよかった!
そしてここで、単独のお兄さんと少しおしゃべり。
栂海新道に下るか蓮華温泉に下るか迷っている、とのこと。
ウチらも迷ったけど蓮華温泉に下ろうかと思ってるんですよ~、とかいろいろお話した後、お兄さんは取りあえず吹上のコルまで悩みながら下りますわ、と先行。
少し間を置いて、我らも下ります。
稜線上は、昨日までとは違って冷たい風が吹いていて、それに日差しも雲に遮られていて結構寒い。
・・・てことは、栂海新道に下るには絶好の天気?!
ここにきて決心がぐらつきまくり。
気持ち的には9割くらい、蓮華温泉に下るつもりだったのだけど。
どうする?栂海新道行っちゃう?と自問自答しながら下ってたら、あっという間に吹上のコル。
さっきのお兄さんも、ここでまだ迷い中。
そんな中、栂海新道へと下っていく単独の方がお二人。
ここで気持ちは半々に。
他にも、栂海新道行きたいけど無理~、とおっしゃるご夫婦連れともお話したりして。
水場からはしっかり水が出ているみたいだし、結構歩いている人もいるし、なにより気温も少し下がって歩きやすそうだし。
これは好機か。
来た波には(基本的には)逆らわずに乗る、が私の信条。
今の波はどう考えても栂海新道でしょう、食料もあるし水も大丈夫そうだし、天気もまぁもちそうだし、というわけで。
一足先に下って行ったお兄さんを追って、我らも栂海新道へ下ります!
吹上のコルからオオシラビソの林を歩いて行くと、突然視界が開けて草原の中の木道へ。
ゆる~りと歩いて行くと、照葉ノ池に到着。
小さな池が二つ並んだここ、なかなかの絶景。
そして照葉ノ池を過ぎ、ゆるりと歩いてほどなく長栂山に到着。
標識の向こうに見えているのは火打・焼山かな。
雲海の上にぽっかり浮かんでいます。
ここまではほぼ平行移動な感じだったけど、ここから黒岩平へは600m強下ります。
右下に見えているのはアヤメ平。
道はその先の尾根を通って、黒岩山、犬ヶ岳、そして最奥の白鳥山へと。
ん~、長いねぇ。
長栂山からアヤメ平にぐい~っと100mほど下る道は、ちょっと岩がちな急坂ですが。
そこを過ぎれば、木道のある開けたアヤメ平。
「アヤメ平」の名の通りのアヤメも♪
窪地に咲き残っていてくれました。
ハクサンシャジンはわしわしと。
いいねぇ、花いっぱいの道はいいですね!
アヤメ平からはしばらく、ゆる~り木道を歩いたり、えぐれた道の脇を歩いたり。
200mほども下っていくと
またまたよさげな池を発見。黒岩平ですな。
ここからしばらく、黒岩平の池塘が続きます。
池のほとりではさきほどのお兄さんと先行の単独の方お二人が休憩中。
我らもここでちょいと一息。
池のほとりにはチングルマやイワイチョウもいっぱい。
絵になりますね!
そしてこの池から少し下った先には、雪の残る沢筋が。
水場でもあるここが、黒岩平のメイン。
ハクサンコザクラの群落も。
この群落に出会うのは、3日連続。
さすが花いっぱいの白馬エリアo(*^▽^*)o
黒岩平は、北アルプス最後の楽園、とも言われるそうで。
ほんと、静かで美しくて瑞々しくて、楽園の名にふさわしい!o(*^▽^*)o
栂海新道、いいところじゃないの!と同道の皆さまとおしゃべりしつつ一息ついて。
美味しい水も汲んで、さぁこれから始まる修行の道へ突入~
栂海新道と中俣新道の分岐までは、こんな池塘をゆる~り下って。
分岐を過ぎ、いきなりの急坂をぐい~っと登って
黒岩山、到着。
前方には、これから歩くアップダウンの稜線。
・・・まだまだ先は長いぞ。つか、これからが正念場。
そしてここから先はガスが上がってきて、展望がない中の稜線歩き。
それでもそのおかげで日射しが遮られて結構涼しいし。
アップダウンはキツイけど、これ、かんかん照りの下だったら歩けませんね。。。
50mほどのアップダウンを繰り返しつつ、そんな尾根を歩いて行って
サワガニ山に到着。
黒岩山からサワガニ山まで、なんだか長く感じましたねぇ。
そしてサワガニ山から先は、ザレた急坂や細い尾根上を歩く道。
ガスに包まれている稜線なのでいいけど、これ、スッキリ晴れていたら意外とビビるかも?
そんなちょいビビりな道をぐい~っと下って、犬ヶ岳の手前で北俣ノ水場へ。
サワガニ山からは意外と速く着いた気が。
水場は、登山道から3~4分下ったところにあり。
栂海山荘手前の水場はここがラストなので、ザックを置いて水を汲みに向かいます。
滑りやすい岩の急坂を下っていくと、水場が登場。
ちょっと細いけど、冷たくて美味しい水がしっかり出てまして。
4ℓほど汲んで、これで一安心。
汲んだ水の分だけずっしり重くなったザックを担いで、いよいよ最後の犬ヶ岳への登りへ。
・・・そしてこの道がまたキツいんだ。
サワガニ山から水場までが短く感じた分、この犬ヶ岳への登りが長く感じましたねぇ~
ここにきてロープがかかる急坂ですかい、とげんなりしつつ。
これを越えれば山頂だ、と気合入れて登れば、なぜかまだまだ登場する鉄梯子。。。
なんでやねん、とかつっこみつつ、えいやぁと登って
そんなおどける余裕も、山頂の直下に小屋があるからで。
そそくさと山頂を通り過ぎて下って
栂海山荘、到着~
朝日岳からの標高差は800m強だけど、アップダウン多くて長くて、後半はなかなか大変な道でありました。
小屋は結構広くて毛布もあり、土間には自炊スペースも。
とってもキレイに整備された小屋に、この日は有り難く泊らせていただきます。
#宿泊者は、一人2,000円の協力金が必要。
入口入ったところに早速寝床を作ったら、小屋の外のベンチでの~んびり。
そうこうするうちに同道の皆さまも到着して、みんなでベンチで盛り上がります♪
それぞれ夕食摂りながらおしゃべりしていたら、トレランのお兄さんが下ってきて。
なんとこの日のうちに日本海に下る、と!!
どういうとこが楽しいの?とか、どんなとこ走ってるの?とかいろいろ質問責め。
いやぁ、ほんとすごい。
がんばって!!とみんなで見送りました。
そんな出会いもありつつ。
同道の皆さまは、北海道から関東、関西といろいろ、山の話や地元の話に花が咲いて、ほんと楽しい夕暮れでありました。o(*^▽^*)o
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コメント
こんちは。
黒岩平きれいですね。
花と池トウと残雪と…
8月のアタマならもっとパラダイスですかね(^O^)
いつかは歩いてみたい栂海新道ですが…
去年快晴の雨飾で指で白馬から追ったら、
やっぱり長い(^O^)
投稿: katsu | 2015年8月20日 (木) 15時06分
katsuさん>
そうなんです。黒岩平、とってもキレイなとこでした。
同道のお兄さんは、雲の平みたい、とおっしゃってたのですがさもありなん。
この時期でも花いっぱいでキレイだったのですが、8月前半とかならもっとすごいことになっているんですかねぇ~(^^
秋の草紅葉も見てみたいですよね。
長~い栂海新道でありましたが、ここはまた歩いてみたいです!(でも登りに使うのはムリだなぁ。。)
投稿: まきchin | 2015年8月20日 (木) 23時50分
こんにちは!
栂海新道、歩いてきました(≧∇≦)
清水尾根は登れませんでしたが、、、
歩いてからブログ読むと、そうそう!ここ!ここ!って面白いです(*^_^*)
季節が違うので風景も違いますね♪
黒岩平の紅葉は圧巻でした(≧∇≦)
この時期はお花満載でいいですね(*^_^*)
投稿: ゆな | 2015年10月 9日 (金) 23時45分
ゆなさん>
栂海新道、お疲れ様でした!
踏破おめでとうございます~(^^
そう、あとから読み返すと、いろいろ面白いですよね。
今の時期は紅葉も素晴らしかったんだろうなぁ~、と思うと、なんだかこちらまでワクワクします♪
投稿: まきchin | 2015年10月12日 (月) 23時00分