2015/8/1-2 針ノ木古道から針ノ木峠、針ノ木雪渓へ(2日目)
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ガッツリ歩いた疲れもあってか、沢音も全く気にならずにぐっすり。
この界隈は熊が多いとも聞くけど、気配が気になることもなく。
しかも涼しくて快適で、つい寝過ごしました。。。
というわけで、予定よりも1時間遅れで出発。
針ノ木谷出合まで本谷を遡り、そこから針ノ木峠へと向けて登り上げます。
ここから先は、河原or沢の中を歩きます。
少し歩いたところで、タープ張って沢泊しているパーティに出会いました。
・・昨日お会いした釣り師さんのパーティですね!
ご挨拶して通り過ぎ、我らはもうちょい遡ります。
こんな感じの穏やかな沢。
冷たい水に足を浸して歩くと、シャキッとした気持ちになりますねぇ~(o^-^o)
そんな穏やかな沢を歩いて行くと、15分ほどで針ノ木出合に到着。
針ノ木峠へは、右岸から合流してきている枝沢を遡ります。
出合にはこんな標識も。
北アお馴染の黄色の標識、このプラ板が張りつけられていた木の標柱はすっかり朽ちて傍らに倒れてました。。。
さてさて、それでは針ノ木峠へ向けて遡行開始。
枝沢の左岸をちょいと高巻いた後は、沢の中をじゃぶじゃぶと。
じゃぶじゃぶしなくてもあるけるようにルートが付けられているところもありますが、登山靴だとかなり滑りそう。
あと、事前の天気とかによって水量もかなり変わるので、それにもよるかも。
ガッツリ沢装備なら、ずぶ濡れになって歩きたいところですが。
デジイチ濡らしたくないし、ちょいジャブなところを拾って歩きます。
巻いてる道もほぼ無視して、沢中(か脇)をざぶざぶと。
歩いているうちに日が昇り、見上げる空や木々は太陽に照らされて鮮やか。
岩肌を滴り落ちてくる水も涼やかo(*^▽^*)o
はるか頭上の山並みを仰ぎ見つつ。
これまでの沢とは全く違った開放感(^^
いやはや、気持ちイイ道ですわ。
(でも登山靴だと苦労するかも。。。)
そんな沢を100m強登っていくと、だんだん沢が細くなり、標高2000mを越えたあたりでとうとう涸れ沢に。
ここで足回りをチェンジして、いよいよ本格的な山道に突入、であります。
それでも振り返ると、三ツ岳に不動岳が見えてきて。
もっと登っていくと、もっとたくさんの山々が見えてくるんだなぁ、と期待を高めつつ。
灌木の中の道を、ぐい~っと登ります。
・・・日陰になってるのはいいんだけど、風が通らないんだなぁ。。。
登山道が不明瞭との事前情報もありましたが、よく見ればペンキ印もあり。
沢跡に紛れこまないようによくよく注意していれば、迷うことはなさそう。
(事前に整備されていたのかも?)
ミソガワソウ、ミヤマママコナ、コガネギク、クルマユリ
お久しぶりの花々に和まされつつ。
とは言いつつも、暑いものは暑い。
何度も足を停めて一息つきつつ、水分補給しつつ。
登り一方の道を休み休み登ります。あ~、しんど。
それでも一歩一歩登っていれば、だんだん高度があがってくるわけで。
よれよれと登って標高2,300m付近、木立が切れたあたりでふと振り返ると
おお、槍穂!
赤牛岳も見えてきた。
だいぶ登ってきましたねぇ~(o^-^o)
左手には、こんな岩壁も。
このあたりから針ノ木峠まではあと200m強、ますます傾斜を増した斜面をを九十九折りに登ります。
ミヤマキンポウゲ咲き乱れる花畑の中の急坂の道。
お花の香りが、すごい!
シナノキンバイ、ハクサンフウロ、オヤマリンドウ、ヤマハハコ
他にも、タカネグンバイフウロ、ベニバナイチゴ、エゾシオガマ、モミジカラマツ、ミヤマバイケイソウなどなど、幅広い季節の花々がたくさん♪
そんな花畑の中を歩いたり、木立の中に入ったり。
九十九折りの道を100mほど登ると、ラスト100mはザレザレの道。キツイぞ。
道がかなり荒れてるところも多く、丸太の段が崩れていたり。
道の左手にはザレた谷が広がっていて、足を滑らせたら落ちそうで何気にビビる。
極めつけはコレ、土が崩れてできた段差に付けられた梯子。
・・・一段目が高すぎて、しかも梯子が垂直過ぎて、足がかけられない。。。
横から回り込もうにも、右手には手掛かりなし、左手はザレ谷。
仕方ないので、縮めたストックを足がかりにしてようよう這い上がりました(^^;
そしてそこから先もザレた九十九折りの道をひいこら登って
ようやく針ノ木峠に到着!
いやぁ~、しんどかった。。。長かった。。。(;´Д`A ```
針ノ木峠への道では誰にも出会わなかったですが、峠に登り上げればたくさんの人がいて。
トレランの人やら若者グループやら、なんだかとっても別世界。
そしてそんな華やかな峠でへろへろのウチらに、ちょうど居合わせた遭対協のお兄さんが「お疲れ様でした!」と満面の笑みで声をかけてくださいまして。
道や水量の状況とか、いろいろお話させていただきました。
大変だったでしょう、お疲れ様、と言ってくれる言葉がどんなに嬉しく沁みたことか。
ありがたいですねぇ。
翌日も休みだったら、速攻でここ泊まり決定のとこですが。
翌日はしっかりお仕事、ならばここから扇沢まで1,100mを下らねばならず。
まずはその前に一休み、小屋前のベンチで一息。
ベンチからは、この眺望。
登り上げてきた針ノ木谷の向こうには、どか~んと槍穂。
それを挟むようにして、表銀座と裏銀座、水晶・赤牛も♪
今頃あっちの稜線にもたくさんの人がいるんだろうなぁ、知り合いであちら方面に入っている人達は今頃どこを歩いてるかなぁ、と思いつつ。
ぼんやりとこんな素晴らしい展望を楽しむ時間の、なんと素晴らしいこと!
そんな景色を眺めてのんびり30分ほども足を休めたら、いよいよ扇沢へ向けて下山開始。
時間と元気と気力があれば、針ノ木岳にも再訪したいとこでしたが。
また次回のお楽しみ、ってことにして、標高差1,100mの針ノ木雪渓へ、いざ!
最初はこんなザレザレ斜面を九十九折りに下ります。
この山、こんな岩質の崩れやすい山なんですねぇ~、歩きにくいことこの上なし。
道の整備も大変ですな。
道には、要所要所に鯉のぼり。
雪渓の上にも鯉のぼりがあり、なかなか心強かった。
そんなザレ道をぐい~っと下り、マヤクボ沢との合流を過ぎ、蓮華沢を渡った標高2,200m付近で雪渓へ。
持参の軽アイゼンつけてざくざくと。
結構斜度があるところもあり、久し振りの雪歩きということもあってちとビビり気味。
そんでも、雪の上はさすがに涼しいですねぇ~
ざっくざっくと500m近く雪渓を下って登山道へ。
登山道に戻って大沢小屋への標高差100mほども、微妙にアップダウンありシンドイ道。
よれよれになって下って、大沢小屋を通過。
そしてさらに1時間、微妙にアップダウン繰り返しつつ下って
ようやく扇沢に到着~
いやぁ、やっぱりしんどかった!
元気なときでもこの針ノ木雪渓の下りはキツイもんねぇ、今回はほんと全行程通じてキツかったです。。。
それでも2日間とも素晴らしい天気に恵まれ、最高の景色にも出会えて。
山を歩けるって、どんなにキツくてもこんなにステキなことなんだ、と心から感じた2日間でありました。
昨今はどこに行ってもニギヤカな北アにして、こんなに静かな道を歩けたことにも感謝。
山はやっぱり、素晴らしい!
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コメント
うーむ、素晴らしい!の一言です。しかも病み上がりの活動再開がこれって…… 鯉のぼりには私も癒されました。
赤石岳から聖岳を越えたくらいで大変なんて言った自分が恥ずかしい。私なら峠からあちこち連絡して翌日も仕事お休みですね(笑)
智恵子さんが2年前のあの日はホントに楽しかったねと笑顔で仰ってました。またどこかで是非!
投稿: ねも | 2015年8月 6日 (木) 07時14分
復帰戦おつかれさまでした。
結構水量あるんですねぇ(^_^;)
花も結構咲いてるんですね♪
僕は秋しか行ったことがないので、
少々びっくりです。
まぁガッツリ直登だし、最上部は滑るし(^O^)
人がいないのもなんとなく(^_^;)
夏山は今週が山場ですね(^O^)
投稿: katsu | 2015年8月 6日 (木) 15時39分
ねもさん>
お天気にも恵まれて、素晴らしく楽しい山行でした。
元気で歩けるって、ほんと素敵なことですよねぇ~
赤石~聖も、とってもキツイ道ですよね。
でも、ちょっとするとすぐにのど元過ぎて、また歩きたくなっちゃう道だったり。。(^^
あの楽しかった日を思い出すと、また行きたくなっちゃいます!
投稿: まきchin | 2015年8月 6日 (木) 22時35分
katsuさん>
katsuさんは秋に歩かれたんですね。
お盆を過ぎれば水量も減るみたいですが、この日はしばらく雨も降っていなかったためか、この時期にしては比較的穏やかな流れだったのかな?と思ってみたり。
・・・いやはや、でも、沢より上部はめちゃ暑かった。。上部滑るし(笑)
秋の涼しい日に歩くのがよさそうです!
さてさて、夏山。
お天気、まだまだもってほしいとこですね(^^
投稿: まきchin | 2015年8月 6日 (木) 22時38分
針ノ木古道お疲れ様でした。φ(・ω・`)下った事はありますが、登りで使うと厳しそうですね
投稿: 桃パパ | 2015年8月18日 (火) 17時26分
桃パパさん>
お久しぶりです。
やはり桃パパさんは歩かれてますね、針ノ木古道!
静かでいい道ではあるのですが、登るのであればもうちょっと涼しい時のほうがよいかもしれないです。
秋の紅葉時期なんかは素晴らしいでしょうね!
投稿: まきchin | 2015年8月18日 (火) 18時00分
まきchinさん>
お久しぶりです。去年の9月に扇沢から逆方向で歩きましたが良かったです φ(・ω・`)今度はあそこから烏帽子岳の方に行こうと思います。それではまた。
投稿: 桃パパ | 2015年8月18日 (火) 18時18分
桃パパさん>
9月、いい時期ですね!
烏帽子岳へ行くとなると、船窪のあの道を越えられるわけですね、古道を越えてあの道とはさすがです。
歩きごたえも抜群ですね(^^
投稿: まきchin | 2015年8月18日 (火) 19時02分