2014/8/2-3 島々から徳本峠・霞沢岳へ(1日目)
さて、夏休みの山歩きに向けて、そろそろガッツリ歩いておきたいところ。
人が少なくて、展望もあって・・というわけで、前から行きたかった「島々からの霞沢岳」に決定。
ここ、ほんとは秋に歩きたかったんだけどね。
まぁこの時期も、沢沿いの道なので涼しくていいかな、と。
戦国時代の落人伝説から、江戸時代の炭焼き道、そして明治にはウェストンや小島烏水、芥川龍之介、高村光太郎・智恵子夫妻も通ったというこの道。
日本史はからきし苦手なまきchinですが、こんな歴史の香りのする道はワクワクします。
今回は、車を島々に停めておいて島々谷沿いに徳本峠へ、そして翌日霞沢岳を往復して上高地に下山し、バスで島々に戻ってくる計画。
日付が変わったころに横浜を出発し、4時頃に島々の安曇支所に到着。
安曇支所の駐車場にはトイレもあり。
土日は、登山者も車を停めさせていただけるようで(もちろんマナーを守って停めましょう。。)。
ありがたく停めさせていただいて、出発!
支所横の細い道を入っていくと、ほどなく徳本峠入口に到着。
「上高地へ20km」の記載には、シビレますねぇ。。(*^m^)
ふと足元を見ると、カラフルなマンホール。
穂高に、河童橋に、梓川に、河童・・・カッパ。。。
10分ほど舗装路を歩いて行くと、開閉可能な動物侵入防止用の柵があり。
この柵を越えてさらに歩いて行くと、ちょっと開けた砂利駐車場に到着です。
#平日はここに車を停めるみたいですが、車上荒らし注意、だそうな(ココから先は、一般車通行禁止)。
#この日は釣り人の車が2台、停まってました。
さてさて、駐車場を過ぎたら、二俣目指して砂利の林道を延々と歩きます。
変電所を過ぎ、巨大な砂防ダムを過ぎ、そして車止めのゲートを過ぎててくてくと。
ひたすらず~っと、こんな感じ。
渓流沿いなので涼しいけど、なんとも眠い。。。歩きながら寝ちゃいそう。
そんな道を黙々と、6.3kmひたすら歩いて
発電所の取水設備のある二俣に到着。やれやれ。
#二俣にはトイレあり。割とキレイ。
ここで林道は終了、ようやく登山道へ。
・・とは言っても沢沿いに登る道なので、ほとんど傾斜もなくゆる~りと歩きます。
飛騨国松倉城主三木秀綱の奥方受難の碑とか。
歴史の勉強ができそう。
10分ほど歩いて行くと、こんどは「戻り橋」。
なんじゃらほい。
・・・とまぁ、こんな渓流沿いを歩く道。
沢を吹きわたってくる風が天然のクーラーみたいで、涼しい!
そのせいか、虫も全然いなくて快適そのもの。
こんな炭焼き窯跡があったりするのも、面白い。
昭和21年~28年頃まで使われていたそうな。
沢を足元に見おろしつつ、細かくアップダウン繰り返しながらトラバース道を辿ります。
紅葉のころは、この道、キレイだろうねぇ。
支流をじゃぶじゃぶ歩いて渡るところもあり。
足元に飛んでくる水しぶきが冷たくて、気持ちイイ!
こんな標識も所々にあり。
・・・距離数の大きさに、思わず笑っちゃいますけどね。
沢の水は澄んでてとってもキレイだけど、かなり水量多め?
岩魚とかいるのかな。いそうだよね。
道沿いには、こんなお花達もたくさん。
花に癒され、緑に癒され、清流に癒され。
人も全然いないし、なんて贅沢!
両側は切り立った崖になってますが、桟橋がちゃんと整備されていて歩きやすい。
・・・ってことは、結構頻繁に崩れて補修してるんでしょうねぇ。
(数年前までは崩壊してて通行不可だった、という話もあり)
木漏れ日がキラキラ差し込む渓流は、ほんとキレイ。
じゃぶじゃぶ歩いたら気持ちいいかな?いやいや、水量多いから大変でしょう、なんて話しつつ。
ゆる~り歩いて、岩魚留小屋に到着。
島々から11.5kmナリ。
何年か前までは営業してたのかな?
壁に、ジュース●円、とか書いた板がまだ張られてます。
この小屋の一段上が旧テン場、なんですかね。
一面にオオバコが生えた平地があり、古いベンチがあったので、そこで一休み。
そこから小屋を見降ろすとこんな感じ。
トトロの木みたいな大木が、小屋を守るかのように立ってました。
・・・さて、一息ついたら、残り4.5km一気にいきますかね。
小屋の裏手の大きな岩魚留ノ滝を回り込み、さらに上流へと歩いて行きます。
ここから先は、朽ちかけた橋や倒木利用の橋多し。
滑ったら、こんな沢にどぼんです。
・・・あっ、涼しくていいか?!
結構グラグラするんで、怖いんですけど。
ビビりなので、慎重に渡ります。
岩魚留小屋から上は徐々に斜度が増し、沢を何度か渡りつつ、アップダウン繰り返しつつ登る道。
いよいよ上流、ゴールも近いぞ!
センジュガンピ、ウバユリ、カニコウモリ、コバノイチヤクソウ。
お花もたくさん咲いてます。
だんだん斜度を増していく道に息をきらしつつ。
沢音もだいぶ下に聞こえるようになってきたし、そろそろ最後の水場&急坂か?
がさごそっと足元で音がするので見てみると、大きなカエルちゃん。
沢からだいぶ離れちゃってるのに、キミはいったいどこに行くのかね?と思っていると。
ほどなく小沢を一つ渡って、力水に到着!
ここが徳本峠に登り上げる前の最後の水場、ゆえにここで水をタップリ補給。
冷たくてうま~い!
プラティパスにも水筒にも、そしてお腹にもタップリ水を納めたら、いよいよ最後の登りに取り掛かります。
ここから標高差300m弱、九十九折りの急坂を一気に登ります!
こんな斜面を、ひたすらひたすら九十九折り。
頭上には、木立ち越しに稜線が見えてるんですけどねぇ。なかなか近づかない。
斜面の下から吹き上がってくる涼しい風にクールダウンしつつ、ぐい~っと登り上げて
徳本峠に到着!
いやぁ~、標高差1,400m・16kmの道のり、歩きごたえありましたねぇ~( ^ω^ )
難しいところはないけど、やはり長くてキツイ道でしたわ。
そんないにしえの道をたどって辿りついた徳本峠、達成感もひとしお。
明日の霞沢岳がメインイベントだというのに、妙に満足感でイッパイのまきchin隊。
早速受付してテントを張るべし、とテン場へ向かうと。
島々からの道で、ず~っとちょっと先を歩いてらした単独の方がお一人。
ん?どこかでお会いしたような??と思っていたら、「もしかして・・・まきchinさん? 昨年、蝙蝠岳山頂でお会いしましたね!」とお声かけいただきまして。
ケンさんですね!なんたる偶然!!(≧∇≦)
昨年は蝙蝠岳、今年は徳本峠でバッタリ(しかも島々からの古ルート、と道程まで同じ)とはねぇ~
いやもう、話に花が咲いちゃいます。
テン場にはまだテント5張り程度、上高地からたくさん登ってくる前にさっくりテント設営しましょ、と準備してると・・・
上高地から登ってきた人と目が合って、お互い「あ~~~っ!!」とビックリ。
なんとのんすけさん隊&Cさん夫妻隊!!
・・・いやはや、世の中狭いですわ(^^;
#テントは一人700円。
#この日は結局、テント13張り程度。それでも狭いテン場はいっぱいいっぱい、張りきれずに小屋の前にも張られてました。
そんなわけで早速テント設営して、展望眺めながらカンパイ~
テン場からの穂高の眺めはこのとおり。
いやぁ~、正直ガスガスかも、と思ってたので、この展望はウレシイ。
テン場から歩いて45秒(!)のところにある展望台からもよく見えるよ~、とケンさんに言われ、ビール片手にちょいと登ってみると。
・・・と、展望眺めながらノンビリしてたら、雨がぱらぱらっと降ってきて。
急いでテントに戻るも、30分ほどで雨が上がってほっと一安心。
のんすけ隊とひとしきりおしゃべりしたら、それぞれテントに戻って夕食タイム~♪
本日は、豚角煮丼(^^
この翌日、メインの霞沢岳往復に向けてカロリー補給もばっちり♪
暗くなったら早々に眠りに落ちて、睡眠不足解消もばっちり♪(たぶん)
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コメント
こんにちは。
確かに数年前は橋が壊れてて、
”通行は自己責任で゛
状態のようでしたが、今は問題ないようですね。
人が少なくてのんびり歩ける…
そそられますね♪やっぱり。
晩秋に行こうかな♪
投稿: katsu | 2014年8月 6日 (水) 12時38分
katsuさん>
こんにちは!
そうなんです、人が少なくてのんびり歩ける。。
こんな道が北アにもあるんだなぁ、と。
katsuさんならサックリ歩いちゃうこと請け合います、ぜひぜひ晩秋に!!
・・・てか私も、秋に再訪したいです~
投稿: まきchin | 2014年8月 6日 (水) 23時06分
すばらしいレポ!^^
読んでいたら久しぶりに行きたくなって台風が接近する中週末いってきてしまいました。笑 かなり整備がされていて驚きました。
投稿: Rosi | 2014年8月11日 (月) 09時42分
Rosiさん>
・・・というか、この週末に行ってこられたとはサスガ!
歩きやすい道ですよねぇ。
足の強いRosiさんなら、ちょちょいの道だったのでは~(笑)
投稿: まきchin | 2014年8月11日 (月) 11時49分