2013/11/2-3 常念岳~蝶ヶ岳縦走♪(2日目)
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夜中、ふと目を覚ますとテントの外はかなりの強風。
時折テントがゆがむくらいの風が吹きつけてるけど、外に出てみれば意外とあったかい。
(寝る前のほうが寒かったくらい。前線が近づいてるからか?)
頭上には星空が広がってるし、槍穂にも雲はかかっていない様子。
お天気はこのままに、風が止んでくれるといいなぁ。。と思いつつ。
・・・が、朝起きてみると強風は相変わらず、そして空にはどんより雲が。。
う~む、やっぱりそうなったか。( ´・ω・`)
常念には雲はかかってないみたいだけど。
なんせ風がかなり強いし、時折雨もパラっと降ってくるし。
・・・どうする、このまま一ノ沢へ下りちゃう?それとも強風&雨の中、頑張って登り返して前常念経由で下る?
朝食摂りつつ出発準備しつつ、かなり撤退モードのまきchin隊。
と言いつつも、雨はほとんど上がったし。
取りあえず、常念岳目指して登ってみますかね。
槍穂はすっかり雲の中だけどね。
斜面に取付いてみれば、ま~西風の強いことと言ったら。
時折どわぁっと吹き付ける風に煽られそうになりつつ、岩ごろの道を登ります。
足元の雪は案の定踏み固められていて、しかも夜の間に凍って滑りやすい。
小屋から空荷で山頂ピストンの人も結構多いけど、下りは怖いだろうなぁ。
それでも、大天井岳も燕岳もガスがかかってないのが幸い。
どうやら、標高3,000m以上のとこには雲がかかってるようで、こちらはセーフ。
喜作新道の稜線には、なぜかそこだけぽっかり日が射していてヘンな感じだけど。
こんな景色の中、強風に吹かれつつゆっくり登って、三股への分岐に到着。
さっさと前常念へ向けて歩きだそうとするまきchinにごろ太君、せめて山頂には寄っていこうよ~、と。
・・・まぁ、ここから山頂は目と鼻の先だしね。行ってみますか。
一段と雪が硬くなり、滑りやすくなった足元に注意しながら登って
常念岳山頂、再び到着~(o^-^o)
やっぱり槍穂は雲の中ですね。
登ってくる途中はかなり強かった風も、なぜか山頂ではあまり強くない。
こりゃ、もしかして先まで行けちゃう?
蝶ヶ岳へと延びる稜線、こっちもやっぱりガスはかかってないし。
意外と歩いている人も多そう。
今登ってきた、足元滑りやすい道を下っていくのもメンドクサイしねぇ。
前常念から下の岩場の急斜面は、下るとなると結構大変そうだし。
天気は14時くらいまではもつみたいだったし。
・・・う~ん、行っちゃいますか!
そんなわけで結果的には初志貫徹、蝶ヶ岳へと延びる稜線へGo!
まずは450mほど、岩場の道をガッツリ下ります。
晴れてりゃ、右手に槍穂がどか~んと聳える大展望の道なんですが。
今日はこんな感じで雲をかぶった槍穂を眺めながらの道。
左手には、はるか遠くにうっすらと、南アや八ヶ岳が見えてはいますがねぇ。
そしてやっぱり、結構風は強くて時々煽られます。
展望をゆっくり楽しむでもなく、黙々と歩く道は岩が積み重なって結構大変。
大きな岩を伝ってガシガシ下って行きますが、、こんな道だったっけか?
(前回は大展望だったので、たぶんそっちに気を取られてたんでしょうね~)
目の前に延びる蝶ヶ岳への稜線は、結構アップダウンも多い。(;´Д`A ```
そういやこのアップダウンが意外と大変で、前回は蝶槍の手前でヨレヨレになってたっけ。
そんなこと思い出しながら一気に450m下り、2,512mの小ピークへ向けて登り返し。
小ピークまで、50mほどの急坂をぐい~っと登り上げて一息。
雨具の下を脱いだりして身支度整えて、蝶ヶ岳目指して歩きだしたところで、足元見てビックリ。
おおっ、なんと目の前にライチョウが!(≧∇≦)
すぐ近くまで寄っても全然逃げないではないですか。
この足のもふもふっぷりといい、羽根でふくふくした感じといい。
一度でいいから、触ってみたいもんです。
そんな雷鳥さんを後にして、まきchin隊は先へと進みますよ~
小ピークからゆる~っと下り、林の中の道を少し登り返していくと
開けた黄金色の草原へ。
山全体がなんとなくモノトーン色に近づいてきてるこの時期に、この色合いがなんともまぶしい。
草原から振り返ると、すっかり葉っぱを落としたナナカマドの向こうには常念岳。
晩秋の眺めですな。
紅葉の盛りのころのような鮮やかさはないですが。
これはこれで、シブくていいねぇ~
林から出たり入ったりしながら150mほどゆる~っと登って、2,592mの小ピークに到着。
目の前には、ようやく近くなってきた蝶槍が。
あそこまで登れば、このめんどくさいアップダウンもほぼ終了。
よっしゃぁ~
左手に安曇野の街並みと八ヶ岳、浅間山を眺めながら、開けた斜面を緩やかに下ります。
途中の池には、分厚い氷が一面に。
試しにごろ太君が石を投げてみたけど、氷は全く割れる気配はなし。
・・・同じこと考える人が何人もいるようで、氷の上にはいくつも石ころがころがってました(笑)
池を過ぎてさらに緩やかに下ると、いよいよ蝶槍へ向けて200m弱の登り坂。
岩ごろの道あり、木の根がゴツゴツ出た道あり。
急なところも多く、疲れてきた足にはコタエますな。
木立の中のそんな道を登っていくと、再び森林限界へ。
これまで木立の中で弱まってた風も、森林限界に出るとまたまた強くなってもう大変。
風に煽られつつ、急斜面の九十九折りの道をぐい~っと黙々と登り上げて
槍穂の稜線は見えずとも、この眺めはやっぱり大迫力。
思わず写真撮影に熱が入っちゃうごろ太君であります。( ^ω^ )
ま、ここまでくればあと一息。
のんびり行きますかね。
登山道からちょこっと横に入ったところにある三角点に寄り道したりして。
蝶ヶ岳への稜線散歩、なかなかイイ気持。
強風に吹かれながらも、の~んびり歩きます。
歩いて行くうちに、穂高のかげから出てきたお山は焼岳ですかね。
白い煙がひょろっと出てますねぇ
振り返ると、常念岳も大天井岳もだいぶ遠くになっていて。
そんな稜線をゆる~っと登って
稜線上で雨に降られることがなくてよかったね~、なんて言ってると、なんとここでパラパラっと雨が!
グッドタイミングだか何だかよくわからないけど、取りあえずヒュッテの中へと避難~
腹ごしらえしながら外の様子を見てると、時折日が射したりしてはいるものの、ガスも出てきてとうとう本格的にお天気下り坂になってきたようで。
こりゃさくさく下山したほうがよさそうね、と急いで山頂往復して下山することに。
というわけで。
ヒュッテのすぐ裏の蝶ヶ岳山頂を踏んだら、タッチ&ゴーで下山開始。
・・・穂高にもこんなにガスがかかってきちゃったし。
ここにくるまでお天気もってくれたことに感謝、ですな。
三股へ向けて、急斜面の道を九十九折りにさくさくと。
稜線上は風が強かったけど、東斜面のここはそれほどでもなく。やれやれ。
九十九折りの道を100mほど下って最終ベンチを過ぎると、木の根や岩がごつごつ出た歩きづらい道を300m一気に下ります。
雨に濡れた木の根はもちろん、岩もちょっとつるっとしてて、油断すると滑る滑る。
こんなとこでコケたらしゃれにならんので、足元注意で下ります。
結構急なところも多いし。
足元見ながら下っていくと、だんだん道が緩やかになり、針葉樹林帯へ。
所々ぬかるんだ道をゆるやか~に、アップダウン越えつつ下っていくと
開けたまめうち平に到着。
ここでようやく半分強、かな。
ま、ここまでくればあともうちょいですな。
広場には、こんなオモシロ看板も健在で。
未だにわからない、チョリソとプーの謎。
まめうち平を過ぎて、歩きやすい急坂を300mほど一気に下ると、ようやく道が緩やかになってカラマツの林の中へ。
黄葉した葉が登山道に降り積もり、頭上も足元も黄金色に輝く道。
こんな感じ。(o^-^o)
上からカラマツの葉がくるくる回りながら落ちてくるのもなかなか心楽しい。
・・・と、そんな道をゆる~り下っていくと
出た出た、ゴジラみたいな木。
いつの間にか、目玉まではめ込まれてるのには笑った。
(昨年来た時には、確か目玉はなかったような。。。)
ゆるゆる下って、冷たい水がじゃばじゃば出てる力水を過ぎて吊り橋を渡ると、あとは沢沿いにゆる~り下るのみ。
色づいた木々を眺めつつ、落ち葉をさくさく踏んで下って、三股に無事下山、です。
砂利道歩いて駐車場に戻ってきたところで、雨がざあっと降りだして。
いやはや、グッドタイミング。
下山後のお風呂は、林道入口にあるほりで~ゆ~四季の郷へ(一人500円)。
登山客は少ないから空いてるかな、と思ってたら、ちょうど夕方で、地元の方や宿泊の人でえらく混んでました。
併設のレストランで腹ごしらえしたら、あとはのんびり帰るのみ。
関越道の渋滞がちょうど終わった頃に通過して、22時過ぎには帰宅、であります。
<今回の山行>
山小屋はだいたいどこも営業終了、残ってるのは南ア北部か燕・常念・蝶か立山か。
それも、立山や燕を残してこの週末で終了、ならば今シーズン最後のテン泊に出かけたい!と考えていたのですが。
どうも天気予報はイマイチ、どこに行くか直前まで迷走しましたが、えいやぁ、と常念~蝶の縦走に行ってきました。
2年前に歩いたのと同じコースを、今度はテン泊で。
重い荷物のせいか、それとも2年という月日のせいか、思ってたよりちょいとキツかったけど、それでもガッツリ歩けて満足です。
土曜日は予想以上に素晴らしい展望だったし。
雪も日陰に残るのみだったし。(年によってかなり違うと思いますが)
日曜日は風がかなり強いし、高い山は雲の中だし、でちょっとイマイチでしたが、まぁ雨にそれほど降られることもなく気持ち良く歩けたので良し。
いつもは大混雑(合戦尾根や一ノ沢ほどじゃないけど)のこの道も、この時期はさすがに人が少なくて、静かな山歩きを楽しむことができました。
シーズン最後のテン泊、久しぶりに北アも歩けて満足!
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コメント
おつかれさまでした。
なんとか天気もったようで何よりですね。
でも少し雪がなさすぎてつまんなかったのでは?
高い山はこれで終わりかと思うと少しさびしいです。
富山側も結局ほとんど雨は降りませんでした。
僕はみくりが池温泉の外来入浴の時間に合わせて雷鳥沢でテント撤収して温泉。
上がって食堂から大日岳とうっすらと見える富山湾を見下ろしながらルービーという絵に描いたようなだらけっぷりでした♪
投稿: katsu | 2013年11月 7日 (木) 12時40分
この日は、富士山北側の節刀ヶ岳周辺を歩いていました。雲が多かった前日とは一変、日中は快晴に近く、富士山は言うまでもなく、南アルプス、八ヶ岳はじめ大展望に恵まれました。お二人と楽しく過ごした赤石岳や悪沢岳山頂付近にははっきり分かる白い雪が!
前日もこの日も山の天気はずいぶん違うものですね。ちょっと驚き。たしかに北アルプス方面は見えませんでした。
厳しそうなコンディションのなか、よく予定どおり歩きましたね。さすがです。かわいい雷鳥は、きっと山からのお二人への贈り物だったのでしょう。
投稿: ねも | 2013年11月 7日 (木) 23時01分
katsuさん>
常念の山頂から蝶ヶ岳方面は、ぜ~んぜん雪はなかったですね~
代わりに、雪化粧の穂高(の斜面)を見ながら歩いてました。
これから半年は、たぶんず~っと山スキーで雪山に入り続けてると思うので、これはこれでよいのです(^^v
・・でも高い山を歩ける季節って、ほんと短いですよね。
また来年来るよ~、と周りの山並みを眺めつつ、ちょっと寂しい気もしつつ。
富山側も、雨はほとんど降らなかったんですね。
大日岳も見えてたのかぁ~
しかも温泉とルービー、なんて最高なんでしょ!
立山の真髄、これにあり、ですね♪(あれ?!)
投稿: まきchin | 2013年11月 8日 (金) 00時59分
ねもさん>
翌日は節刀ヶ岳でしたか。
前日のモヤモヤもスッキリ晴れて、いいお天気だったんですね~
やっぱり南アに行っとけばよかったかしらん。。。
赤石岳は、秋にまたもう一度行きたかったのですが。
タイミング合わずに、今年も秋の赤石岳には行けず。
でもここは、毎年でも行きたいところですね、ほんと。
この日の常念~蝶の稜線は、風が強くてなかなか大変でしたが、ガスはかかっていなかったので意外と楽しく歩くことができました。
冬支度の雷鳥さんも見れたし。
今年も素晴らしい夏山シーズンを過ごせたことに感謝しつつ。(^^
投稿: まきchin | 2013年11月 8日 (金) 01時06分
天気も崩れることなく、良いテント泊が
出来て、良かったですねー(^_^)v
常念から蝶までの最初の
ゴツゴツ岩歩きは、苦手です( ̄^ ̄)
以前、西岳のテン場から
常念ー蝶まで回ったとき
この岩で嫌な思い…そんでもって
しっかり下ってからの登りに
ヘロヘロでー参ったのを思いだしました(/o\)
まだ、ここだけの1泊…
このぐるり~♪は、歩いた事
ないんで、いつかは…
参考にさせてもらいまーす(^^)v
どっち回りがいいのかなー?
雷鳥のドアップ…凄いなー!
投稿: みい | 2013年11月 8日 (金) 09時02分
ガッツリ歩きましたね。
読んでいて懐かしくなりました。
このコースで富山のチャゲさんとの運命的な出会いがあり
皆さんと知り合うことになったんです。
ゴジラみたいな木・・目玉付いて可愛くなりましたね(^^)
投稿: まめちゃん | 2013年11月 8日 (金) 11時04分
みいさん>
高い山を歩くのはこれでおしまいかな~、と思っていたので。
なんとかお天気もってくれて、良かったです(^^v
どアップの雷鳥さんも見れたし♪
最初のゴツゴツ岩歩き。。。かな~りめんどいですよね(><)
それに結構アップダウンもあるし。
まきchin隊も、結構へばりました。。。
三股からぐる~りするなら、今回と同じく前常念経由がいいですよ~
前常念岳直下の岩ごろの急坂、あれは下るよりは登るほうが楽だろうなぁ、と。
いつかは是非♪
投稿: まきchin | 2013年11月 9日 (土) 00時42分
まめちゃん>
2日目ってこんなにガッツリだったっけ?!と思いながら歩いてました。
アップダウンあるし、かなり歩きごたえありますよね。
そしてこのコースがきっかけとなった出会いでしたか!
運命的な道ですねぇ(^^
そう思って読み返してみると、私までなんだか感慨深い(^^
ゴジラみたいな木、あんなのが突然現れると、ちょっと和みますね(^^
目玉、なかなかグッドでした
投稿: まきchin | 2013年11月 9日 (土) 00時46分
レスありがとうございます。
私も秋の赤石岳周辺に行ってみたくて山友達を扇動してますが、うまくいくか‥‥
以下、笑い話ですが聞いてください。
3年前の夏、アラ還の山友達と常念岳-蝶ヶ岳を歩きました(2日目は同じコース)。晴天に恵まれ、槍・穂高連峰の大展望! 蝶ヶ岳ヒュッテでランチしたところまでは最高の山旅。
ところが、三股への下山でコースタイムの倍の5時間近くかかり到着が6時半。おまけにタクシー呼ぼうとしたら携帯電話圏外。あそこの駐車場で野宿かと思いましたよ。
幸い1人だけドコモの携帯電話の方がいて、何とかタクシー呼べたのですが、そんな騒動で時間ロスして、楽しい松本の夜になりました(笑)
お二人には遠い世界の話でしょうが、疲労がたまった後の急坂の下山は、中高年には鬼門ということですね。
長々失礼しました。
投稿: ねも | 2013年11月 9日 (土) 08時02分
ねもさん>
常念岳~蝶ヶ岳の稜線からの槍穂の大展望は、ほんと大迫力ですよね♪
そんな眺めをウキウキ楽しんでる間はいいんですが。。。
下りの標高差は結構あるし、急なところも多いし。意外と大変ですよねぇ。
笑い話で終わってよかった!
私らも「中高年」の入り口ですし(汗)
そう遠くない話かと
・・・細くなが~く楽しみましょう♪
投稿: まきchin | 2013年11月10日 (日) 21時19分