2013/8/3-4 花いっぱいの朝日岳へ(1日目)
ここ最近、パッとしない天気が続いていた週末。
いよいよ夏空が期待できそうな・・?!と思っていたら。
どうも気圧配置や高層天気図は、前週とあまり変わらない様子。
行き先候補は、穂高エリアか白馬エリア。
お天気とるなら穂高エリア、花を取るなら白馬エリア、さぁどっちにしよう?!と前日まで悩みに悩み。
天気がイマイチなのは覚悟の上、ひょっとしたら日曜日晴れるかも?と期待しつつ、北ア最北部の朝日岳に行き先決定。
・・・そうと決まれば、登山口の蓮華温泉の駐車場は混雑必至のため、そそくさと準備して22時半頃出発。
蓮華温泉には3時半頃に到着です。
駐車場は、辛うじてあと3~4台分のスペースが空いてるのみ。セーフ。
#40台くらい駐車可。トイレあり。
1時間ほど仮眠して起きてみると、辺りはガスの中。
まぁ、ここまで車で登ってくる途中の道も、ガスガスだったものねぇ。
でも、なんだか空の上のほうは明るい気がするのに淡い期待を抱きつつ、準備して出発。
・・・と、歩き始めたところで。
「もしや・・・まきchinさん?」と声をかけていただいたのは。。
だジィ♪さん!
ブログ上では度々やりとりしてましたが、お会いするのは初めて♪
いやはや、こんなところでお会いするとは、ビックリ(≧∇≦)
今日は白馬大池まで、だそうで。
お互いステキなお花畑に会えるといいですね~(^^
さて、まきchin隊は朝日岳へ向けてGo。
蓮華温泉の下の砂利道をキャンプ場へ向けてゆる~り下り、キャンプ場の前を過ぎて登山道へ。
最初は木道歩き。
雨で濡れた木道は滑りそうでおっかないけど、滑り止めがしっかりついてるので安心。
GWに山スキーで来た時(2013/5/3-5)は、この辺は完全に雪の下だったよねぇ、とか思いつつ。
今はもう、上も下も緑の世界。
木道をゆる~り下り、アヤメ平の小さな湿原を過ぎてさらに下っていくと、開けた兵馬ノ平に到着。
ここがもう、早速一面の花畑!(≧∇≦)
ピンクのシモツケソウに、薄紫のオオバギボウシ、黄色のオタカラコウ。
なんとも華やかな湿原であります。o(*^▽^*)o
湿原全体が、ふわぁ~っとピンクや薄紫に色づいていて。
晴れていれば、ここから朝日岳や雪倉岳を仰ぎ見るところですが。
今日は山の展望はなし、まぁこんなに一面の花畑が見れたので、よしとしよう。
さて、兵馬ノ平から150mほど、滑りやすい木道や木の根がごつごつした道を下ります。
ぬかるんだところも多し。
急な段差や岩ごろの箇所もあり、なかなかシンドイ道でありまして。
こんな道をぎゅ~っと下っていくと
瀬戸川にかかった鉄橋を渡ります。
ここが今回の道の最低地点、標高1,170m。
足元をごうごう流れている瀬戸川、これもまたGWのころは雪の下だったっけ。。とか思いつつ。
(GWに渡ったのはもっと上流だったけど)
瀬戸川を渡ると、白高地沢までは林の中を登る道。
木段や木道が整備されたところも多いけど、滑りやすい木の根の急坂もあり。
ここもやっぱりぬかるんでるところが多く、靴はどろんこ。
所々で横切る小沢で、じゃぶじゃぶと靴の泥を落としつつ歩きます(でもすぐまた泥んこになるけど)。
タマガワホトトギス、オニアザミ、タテヤマウツボグサ、ツルアリオドシ。
100mほど急坂を登ると、尾根上の緩やかな道へ。
右手の足元から立ち上る白高地沢の音を聞きながら、アップダウン繰り返しつつ歩いて行くと
白高地沢にかかる鉄橋に到着。
ここもまた、立派な橋でありますね。
さて、蓮華温泉からここまで下って登って、アップダウン繰り返しつつ歩いてきたわけですが。
いよいよここから、ひたすら朝日岳へと登り上げる道が始まります。
しばらく木道をゆる~り辿り、小さな沢をいくつか横切っていくと
所々、岩がごろごろしていたり、古い木段が朽ちかけて残ったところがありつつも。
岩ごろの不規則な段差の道よりも、木段が整備された道は格段に登りやすい。
足元見つめて黙々と、ただひたすら木段を200mほど登りつめていくと
おっ。森から出ましたね。標高1,630mあたりかな。
五輪高原に到着、ですな。
そしてここから上は、もうず~っと花畑、色とりどりの花が咲きまくり。o(*^▽^*)o
湿原の中を緩やかに登っていく木道沿いには、キンコウカの小さな黄色い花がみっしりと。
重そうに頭を垂れているのは、カライトソウ。
巨大なネコジャラシみたいで面白い。
オヤマリンドウ、タテヤマリンドウ、マツムシソウ、ヒオウギアヤメ。
吹きわたる風も涼しくて、何とも気持ちがいい!
しかも足元の湿原には花がたくさん、嬉しくなって何度も立ち止まって花を眺めつつ。
ゆる~りと木道を登り、花園三角点を過ぎて歩いて行くと
おおぅ、青空が見えてきた!(≧∇≦)
これから登る五輪尾根の尾根筋が、青空にクッキリ延びてます。
さて、その尾根筋に登る手前の水場で、ちょいと一休み。
木道からちょっと逸れたところにある水場からは、冷たくておいしい水がさらさらと。
冷たい水で喉を潤しましょ。
キラキラ煌めく湿原には、ミズバショウも咲いていて。
・・・向こう側の斜面には、蓮華温泉の赤い屋根も見えてますな。
あそこから下って登り返してきたんだねぇ。
周囲のガスもどんどん晴れてきて。
向こうに見える稜線は、白馬大池のあたりかな。
やっぱり青空が見えると気持ちが高まりますねぇ。
というわけで、なんだか天気も良くなってきたことだし。
元気出して行きましょー!ヽ(´▽`)/
水場からしばらくは、花畑の中をトラバース気味に登ります。
時折ガスが流れてきて、ちょっと幻想的な雰囲気。
ハクサンコザクラ、ハクサンタイゲキ、ヨツバシオガマ、シロウマアサツキ。
他にも、コバイケイソウやムシトリスミレ、ミヤマキスミレ、アカモノ、ミヤマアズマギク、ミヤマダイモンジソウ、ゴゼンタチバナ、ツマトリソウなどなど。
こんな花を眺めながらなので、もう全然前に進めませんが。
それでもどうにか、ゆる~りトラバース道を150mほど登って、尾根上の青ザク道へ。
目の前に聳えているのは、朝日岳ですかね。
山頂に着くまで、青空は待っててくれるかな。
イブキジャコウソウ、オヤマソバ、キバナノカワラマツバ、イワオトギリ。
ガレ道になると、咲く花もちょっと変わりますね。
他にもミヤマコゴメグサやらミヤマムラサキやら、小さな花々がた~くさん。
それにシロウマアサツキがてんこもりに咲いていて、心なしかネギ臭が漂っているような・・?!(そんなはずはナイ)
青い石のザレ道を九十九折りに登ると、ほどなく再び林の中に突入。
ハクサンシャジン咲き乱れる木段の道を登っていくと、五輪ノ森の標識に到着。
ここからしばらくは、林の中のトラバース道。
林の中、岩ごろの道を行くところもあり。
木立が切れたところは、ミヤマキンポウゲやらシロバナハナニガナやらの花畑。
そして前方には、青空に聳える朝日岳。
いいねぇ、テンション上がりますねぇ。
雲の中からは、雪倉岳も見えてきたし。
このままスッキリ晴れてくれないかなぁ。。。
トラバース道には何箇所か、小さな沢を横切ったり沢の中を歩いたりするところもあり。
ついでに靴の泥を落としつつ、じゃばじゃば歩きます。
水場を過ぎれば、あとは草原の中を稜線に向けてゆる~り登り上げる道。
木道あり、沢を横切る道あり。
水いっぱい、花いっぱいの美しい道が続きます。
あちこちに流れている雪融け水の沢沿いには、リュウキンカがみっしり。
まるで鮮やかな黄色の絨毯。(o^-^o)
アオノツガザクラ、シナノキンバイ、オオサクラソウ、サンカヨウ。
他にも、ウサギギク、タカネニガナ、モミジカラマツ、ミヤマカラマツ、オタカラコウ、ベニバナイチゴ、ハクサンイチゲ、キヌガサソウ、コイワカガミなどなど。
雪渓がつい最近まで残っていたのか、早春から初夏の花まで一気にどばぁ~っと咲いてて、壮観。
こんな花畑の中の道を登っていくと、吹上のコル直下で雪渓のトラバースへ。
もう昼なので雪は緩んでて、それほど怖いところはないですが(落ちても知れてるし)。
それでもやっぱりちょっとおっかない、足を滑らさないよう、先行者の踏み跡を慎重に辿ってクリアして。
ようやく吹上のコルに到着。
ここから栂海新道へと歩くのは、いったいいつになるんですかねぇ。。。
(それとも、栂海新道からココに登る?)
ミネウスユキソウ、タイツリオウギ、ホソバツメクサ、クモマミミナグサ。
たくさんの花に囲まれたコルで、しばし一休み。
あとは目の前の朝日岳を越えて、小屋へと歩くのみ。
一息ついたら、いざ!
チシマギキョウ、タカネシオガマ、タカネナデシコ、オオツガザクラ。
こんな花々に囲まれたザレ道を、九十九折り気味に登ります。
100mほど登ると、あとは再び花畑の中を緩やかに登る道。
真っ白なチングルマやら。
そういや昨年、秋に歩いた時(2012/10/6-8)は、この辺りはチングルマの紅葉で真っ赤っかだったっけね。
・・・ハクサンイチゲやシナノキンバイの群落もありますが、なんと言っても今年はこれでしょう。
コバイケイソウの大群落!
こんなに密集してるのは初めて見たかも。さすが当たり年。
・・・そしてこれだけ咲いてると、むわぁ~っと花の香りが。。。
ワタクシ、コバイケイソウの花の香りはちょっと苦手かも。
そんなこんなで花畑の中をゆる~り登り上げ、雪倉岳への道を分けてほどなく、朝日岳山頂に到着です。
う~む、さすがに今回はガスガスですねぇ。
まぁ、しゃ~ないか。
というわけで、そそくさと山頂を通過して、朝日小屋を目指します。
緩やかなところは木道があるけど、ちょっと急な所は岩ごろのガレ道で。
足を滑らさないよう、気をつけながら下ります。
しばし下っていくと
お~っ、見えてきたねぇ、朝日小屋。
小屋の前のテン場には、既に何張りかテントも張ってあるのが見えますな。
今日は混むのかな。
目の前の小屋に向けて、チングルマやコバイケイソウ、ニッコウキスゲが咲き乱れる道をぐい~っと下り、水平道を左に分けてちょっと登り返して、ようやく朝日小屋に到着であります。
テン場は、まきchin隊到着時点ではこんな感じ。
このあと続々と到着して、最終的には30張り以上はあったかな?
テン場の手前には、巨大なテントが張ってあって、あれはいったい何だろう?と思っていたら。
どうやら小屋が大混雑で、入りきれなかった人がそこに泊まる、ということだったらしい。。。
いやはや、比較的人が少ない(と思われる)このエリアでも、この混雑っぷり。
小屋の方も、今日はかなり忙しそう。
ともあれまきchin隊は、さっくりテントを張って場所を確保。
ようやくガスが晴れた朝日岳を眺めながら、のんびりカンパ~イ
・・・すると。
「あれ?まきchin隊?!」との声が。
むむ、と見ると、昨年のGWに太郎平でお会いした、常吉さんと一緒におられたまっちゃんさんではないですか!!
今年のGW前半も、あの荒天の中、飛越から太郎平、高天ヶ原、双六とスキーで周遊された超ツワモノであります。
今回はお子さんと白馬鑓まで縦走、だそうで。カッコいい♪
明日はきっといい天気ですよね!と願いつつ。
山を眺めながら、早速山スキーの話に花を咲かせてしまったまっちゃんとまきchin隊でありました。。。
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コメント
こんばんは。
反則ですね~このお花さん達は♪
しかも、兵馬ノ平でこれだと長丁場なのに全然進まんやんけ~
僕も紅葉の時期しか行ったことがなく、
楽しく見させて頂きましたm(_ _)m
もちろん草紅葉からチングルマがきれいなのは想像してましたが。
日曜日の朝に山頂リベンジなったか?
は続編の楽しみに…
投稿: katsu | 2013年8月 7日 (水) 22時04分
飯豊北部のレスありがとうございます。お二人は本当に優しいね。
歩いた道ですが、こうやって花、花、花を観ると、また行きたくなります。感激だよね! アヤメはまだでした?
でも花に見とれたとか言いながら、ちゃんと昼すぎに朝日小屋に着いてるじゃん。「サスガ」をお返しします(笑)
花もすごいけど、朝日小屋の小屋番がまた素敵。何でも教えてくれる気さくで優しいおばさんという感じです。好きな小屋番は?と問われたら、迷うことなく赤石岳避難小屋の榎田さんと朝日小屋の清水さんを挙げます。
投稿: ねも | 2013年8月 7日 (水) 22時26分
katsuさん>
ほんとほんと、このたくさんのお花さん達は、もう反則です、レッドカードです。
そういや紅葉の時は、チングルマやらイワイチョウやらの葉っぱがものすごい紅葉だったっけ、とか思い出しながら、花いっぱいの道を歩いてました。
じぇ~んじぇん、進みませんでしたよぉ~(^^;
翌日、かな~りヘタレのまきchin隊の行動はお楽しみに。。。(汗)
投稿: まきchin | 2013年8月 8日 (木) 01時02分
ねもさん>
そうそう、何度でも行きたくなりますよね!
水場近くの湿原にはヒオウギアヤメが咲いていて、ほんとキレイでした♪
>「サスガ」をお返しします(笑)
きゃっ。返された!!(笑)
花だけでなく、展望までバッチリだったら、もっと時間がかかってたのは間違いない。。。きっと。。。
でも、こうして歩いた道でも、いろんな方のいろんな季節のレポを見ると、また行きたくなっちゃうのは同じですね(^^
朝日小屋の小屋番さん。
ほんと、気さくでステキな方ですよね!
ファンの人が多いのも頷けます。
赤石岳避難小屋の小屋番さんもまた然り。
あの小屋まで行けば、あの笑顔にまた会える。。というのは大きいです、ホント。
投稿: まきchin | 2013年8月 8日 (木) 01時27分
あっはは。
今頃ですいませーーん。
全国区のまきchinさんのブログに出ちゃったぁ。
ハズーい。お腹出てるー(笑)
そうそう、この日は途中でぱーっとガスが晴れて
まきchinさんたちが見えましたよー
って、うそうそ(^^ゞ
お花の写真もお上手ですねー。
色もピントもばかし具合もばっちりですねー。
しかも詳しくてらっしゃるからいいなぁ。
それにしても、すごい種類の花が咲いてたんですね。
投稿: だジィ♪ | 2013年8月14日 (水) 09時02分
だジィ♪さん>
登場いただいちゃいました!(≧∇≦)
だいじょーぶ、ウチのごろ太君のほうがお腹出てますから(爆)
この日は一日中ガスの中かなぁ、とか思ってたのですが。
途中でキレ~イに晴れましたよね♪
白馬大池も見えましたよ~ん(うそうそ)
そしてこの道、もう花が咲きまくりで、シャッター切りまくりで。
ぜ~んぜん、足が進みませんでしたよ~(≧m≦)
花の写真撮りまくりで、家に帰ってから花図鑑確認しまくりでした(^^;
投稿: まきchin | 2013年8月17日 (土) 21時33分