2013/8/10-17 南ア南部ぐるり縦走(5日目・中岳避難小屋~小河内岳~三伏峠小屋)
1日目(8/10):畑薙~横窪沢小屋~茶臼小屋(テン泊)
2日目(8/11):茶臼小屋~茶臼岳~上河内岳~聖平小屋(テン泊)
3日目(8/12):聖平小屋~聖岳~兎岳~中盛丸山~百間洞(テン泊)
4日目(8/13):百間洞~赤石岳~中岳~中岳避難小屋(小屋泊)
5日目(8/14):中岳避難小屋~中岳・前岳~小河内岳~烏帽子岳~三伏小屋(テン泊)
6日目(8/15):三伏小屋~塩見岳~蝙蝠岳(テン泊)
7日目(8/16):蝙蝠岳~徳右衛門岳~二軒小屋~椹島(テン泊)
8日目(8/17):椹島~畑薙
中岳避難小屋は、朝食作り始めるのは3時半から、と。
(1階の物音が2階にダイレクトに伝わっちゃうから、だそうで)
3時50分くらいから始動したまきchin隊。
朝食摂って準備して、4時半過ぎに出発。
染まり始めた空に聳える悪沢岳には、うっすらとかかる雲。
赤石岳方面は雲の中、ちょっと今日はお天気下り坂かな?
まだ薄暗い道を、ヘッデン付けて歩き始めます。
小屋のすぐ裏の中岳は、さっくり通過。
前岳から先の道が雲の中なのが気になりつつ。
ガレた道をゆるりと下り、荒川小屋への分岐を過ぎて前岳に到着したところで振り返ると
そして目指す稜線はと目を転じると、塩見岳へと延びる稜線はガッツリ雲の中だったりするわけで。
ま、歩くうちに晴れてくれるでしょう。
というわけで、前岳もさっくり後にして先へ進みます。
ここから先は、お初の道。しばらくは、岩尾根の細い道を辿ります。
道の左手は、ガッツリ崩壊した崖。
覗きこむと吸い込まれそうな崖の上の細い道を下っていくのでありますが。
所々、以前の道が崩壊してるところもあり、そんな箇所を迂回しながら下ります。
・・・ここ、どんどん崩れていってるんだろうねぇ。そのうち通れなくなるのかも?!
あんなギザギザの稜線を辿るのか?!と密かにドキドキしながら下っていくと。
ほどなく、稜線上の道の右手に広がってたカールを九十九折りに下る道へ。
あ~、よかった。
・・・よかったと言いつつもこのカール、なんと標高差は500m以上。
ザレたこの九十九折りの道を、ひたすらカールの底まで下り続けるわけで。
途中、登ってくる方と2組ほどすれ違いましたが、かなりキツそうでした。。。
我らは黙々と、ひたすら下り続けるのみ。
始めはザレっぽかった道も、下るうちにこんなガレた道に。
ハイマツ帯に入り、さらに下っていくと、ナナカマドやダケカンバの灌木帯へ。
高山裏避難小屋から登ってこられる方と何度かすれ違いながら下っていくと、木立が開けて小さな広場に到着。
ここがようやくカールの底、ですかね。
標高差500m以上のカールを1時間で下ったわけですな。
日が昇り、稜線にかかってた雲はすっかり取れたけど。
小河内岳には相変わらずおかしな雲がかかっているのが気になる。。。
スッキリ晴れてくれることを祈りつつ。
小広場から高山裏避難小屋までは、林の中のトラバース道を下ります。
まぁ、山のトラバース道ですから。
多少のアップダウンはあるでしょ、と歩き始めますが。
・・・鎖のかかった岩場あり、岩ごろの道あり、で。
なかなかしんどいトラバース道。(;´Д`A ```
モミジカラマツ、セリバシオガマ、カイタカラコウ
所々にちらほら咲いてる花に励まされつつ。
高山裏まであと1km、の標識を過ぎてすぐのところに水場登場。
あまり量は出てないけど、冷たくて美味しい水で喉を潤します。
水場からは緩やかに下り、木立の中のテン場を過ぎてほどなく
お花畑の中の高山裏避難小屋に到着。
小屋の中でお掃除中の管理人さんに、コンニチハ~、と声をかけて、小屋の前で一休み。
小屋の裏には、マルバダケブキの花畑。
一面咲いてて、壮観。(o^-^o)
小屋の前から南東側を振り返って見ると、荒川岳がもうあんな遠くに。
下るのはあっという間だねぇ。
さて、一息ついたら小屋裏の花畑の中を登って、先へと進みましょ。
花に囲まれた静かな高山裏避難小屋。
なかなか雰囲気ある小屋ですな。いつかまた来れるかな。
ここから板屋岳までは標高差300mほど、緩急繰り返しながら林の中を登ります。
立ち枯れの林を抜け、崩壊した崖の上の細い道を歩いたり。
足元崩れそうでドキドキ。
そして所々、木立が開けて日当たりがいいところには、一面の花畑。
もうすっかりおなじみの、マルバダケブキ。
またコレか!と思っちゃうくらい、もうあちこちにこんな花畑が広がってて。
マルバダケブキロードですな。
こちらはキオンですかね。
こんなに大群落で咲いてるのは初めて見た。
トモエシオガマ、タカネコウリンカ、オニアザミ、ミヤマシャジン
こんな花達も咲いてるけど、マルバダケブキやキオンの群落にはすっかり霞んじゃってる気が。。。
そんな木立の中の道は、風が通らず暑い!
汗をかきかき登っていくと、木立の中の板屋岳に到着。
暑くてちょっとバテ気味のまきchin、ここでちょいとエネルギー補給。
・・バテたのは、暑いからだけじゃないんですけどね。
最近、味付きアルファ米が喉を通らなくて、この日の朝はスープとパンだけにしてたのですが、やはりコメを食べないとダメだったらしい。。。
そんなまきchinに、ごろ太君から「パンの朝食は禁止!」とのお達しが
さて、エネルギー補給してちょっと元気になったまきchin。
気合入れ直して出発。
板屋岳からは、ちょっと岩場を下るところもあるけれど、小河内岳手前のハイマツ帯までは標高2,600mあたりを行ったり来たり、アップダウンの道が続きます。
右手には、いつの間にかスッキリ雲が晴れた小河内岳。o(*^▽^*)o
山頂に行くまで、晴れててくれるかしらん。。。
所々に広がる花畑を抜けつつ。
もう、何度マルバダケブキの花畑を通ったか、わかりません。。。
前方に、どんどん近くなってくる小河内岳を仰ぎ見つつ。
こちらは、仰ぎ見るたびにワクワクしますね。( ^ω^ )
緩やかにアップダウンを繰り返しながら登るうちに林を抜け、森林限界を越えてハイマツ帯に。
岩がちの稜線の先には、小河内岳の山頂が見えてますが。
でもここにきて、ガスってきちゃいましたね。。。
振り返ると、荒川岳方面にも雲がもくもくと。
まぁ、今日は水蒸気が入って曇りがちの天気、って言ってたしね。
しゃあないか。
せめてちょっとでも展望があるうちに山頂に着きたい、とハイマツの中のガレた道を登りますが。
いきなりそんなに足が速くなるわけでもなく。
岩場の道を登り、山頂直下はハイマツの中をゆる~りと登って
小河内岳山頂(2,801m)、到着~
ま、辛うじて青空はまだ見えてますね。
山頂直下には、小河内岳避難小屋。
いいロケーションの小屋ですな。(o^-^o)
晴れてたら、塩見岳に荒川岳、蝙蝠尾根に白峰南嶺まで大展望、でしょう。
そして目の前には、ようやく間近になった塩見岳。o(*^▽^*)o
あんなに遠くに見えてた山が、こうして目の前に聳えているのを見ると、歩いてきたなぁ。。。と実感。
さて、ガスってきてあまり展望もなくなってきたので。
雨でも降ってくるといやなので、さっくり先へと進みますかね。
小河内岳から烏帽子岳へは、ハイマツやナナカマドの灌木帯の中から出たり入ったり、標高2,700mの稜線をアップダウン繰り返しながらゆる~り歩きます。
トウヤクリンドウ、チングルマ、シコタンソウ、ミヤマウイキョウ
ガスってはいるけど、足元にはこんな花々が咲いていて。
稜線上のザレ道は、開けててなかなか気持ちのいい道。
天気よければ、南ア南部の山々が前方に一望、でしょうな。
・・・そしたらまた、なかなか足が前に進まないんでしょうねぇ。。
右手には、終始大迫力の塩見岳が見えていて。
明日は久しぶりにこの塩見岳を登るんだな、と思うと、ちょっとワクワク。(o^-^o)
そんなザレ道を歩いていると、前小河内岳のピーク手前の道端にライチョウの砂浴び跡を発見!
ふわふわと羽毛も漂ってたりして。
ついさっきまで、ここで砂浴びしてたのかしらん。
まだこの辺にいるかな、と耳を澄ませてみたけど、ライチョウの声はせず。
まぁここでライチョウ出会っちゃったら、天気悪くなるのが決定しちゃいそうだし。
姿が見えないのは天気回復の知らせ、ってことにしておこう。
前小河内岳のピークを過ぎて一旦下れば、あとは目の前の烏帽子岳へ向けてゆる~りと登るのみ。
振り返ると、小河内岳はすっかりガスの中。
う~む、明日の天気が不安になってきたぞ。
が、日が陰っているということは、涼しくて歩きやすい稜線でもあるわけで。
それほど急な所もなく、ゆる~りさくさく登り上げて
烏帽子岳山頂(2,726m)、到着~
目の前には塩見岳がどか~んと聳えて迫力満点。o(*^▽^*)o
山頂には、三伏峠からピストンの方が何組か。
晴れてれば、この山頂から北アルプスも一望だそうですが。
ガスってて遠くの展望はないので、さっくり三伏峠目指して下りましょ。
三伏峠までは、林の中のザレ道をがっつり100mほど下ります。
途中、崩壊した道を迂回するようなところもあり。
黙々と下っていくと
こんなお花畑の中をゆる~りと下って、水場への分岐に到着。
道をそのまま三伏峠のほうへと辿って
小屋で早速受付してテントを設営。
テン場の一番上の、平らなスペースを無事ゲット。
今日は横移動の一日でしたねぇ。
途中でガスっちゃったけど、まぁ雨が降らず良かった。
翌日の好天を祈りつつ、取りあえずカンパ~イ
ビール飲んでひと段落したら、小屋からちょっと離れたところにある水場へ水汲みに。
小屋から10分、戻るのに15分、ってとこか。
翌日の分もたっぷり汲んで、一安心。
広いテン場は、まきchin隊が到着した頃は20数張程度でしたが、鳥倉から、塩見から、荒川からぼつぼつと人がやってきて、最終的には40張以上。
小屋泊の人も結構いるみたい。
そういや、小河内岳の山頂で会ったおじさんが、三伏から北の道は人がいっぱいだよ~、と言ってたっけ。
さすがの賑わいっぷりですな。
それにしても、この日歩いた中岳~三伏は、ほとんど人がいないと思っていたのだけど。
意外と歩いてる人がたくさんでビックリでした。
明日はどうかな、蝙蝠尾根を歩いてる方はいらっしゃるかしらん。。。
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コメント
レポも半分折り返し、残り3日分ですね
中岳~三伏の間、私も歩き残してるんで興味津々~
いつか西俣を釣り上がりながら三伏に出て、
逆走しながら二軒小屋に戻るグルリップしたいんですよね
ところで朝食は自炊?
朝の食が細い私は、専ら雑炊にしてますね
汁多めの方がサラッと食べやすいですよ
投稿: fwix | 2013年8月27日 (火) 08時07分
まきchinさま
お花を見ながらの少し涼しめの山歩きの1日でしたね。
下界は猛暑でしたから羨ましいです。
ここももちろん雨の中、歩いているので
初めて見る景色ばかり…(^^;
さて、朝食ですが私どもはここ数年はいつも
夕食で作ったα米の残りを使ったお茶漬けばかりです。
お湯を沸かすだけでノド越しもよいので気に入っています。お湯は後でコーヒーも飲めるので水分摂取
という意味でもいいかなぁと。
すぐお腹空いちゃうんですけどね…
学生時代はお雑煮とか朝ラーメン、うどんなどの麺類が
多かったです。
塩見岳&蝙蝠岳レポも楽しみに待っています。
投稿: yuki | 2013年8月27日 (火) 08時31分
長い長い尾根道お疲れ様でした。
前岳からの下りは崩壊が激しく
大変でしたでしょう?
結構アップダウンがあり疲れますね。
去年歩いたルートだけに懐かしいです。
私の場合はテント場でPM5時近くで
急いで一時間で登山口まで下りていました。
テント場でみなさんビールを飲みながら
夕食でしたので私の姿が異様に見えたようでした。
明日は蝙蝠楽しみです。
ちなみに私は蝙蝠の手前で又も敗退していました。
投稿: トッキー | 2013年8月27日 (火) 09時56分
fwixさん>
なんと、まぁ君にも歩き残してるとこ、あったんですね~
西俣を釣り上がるとはサスガ、調べてみるとそんな記録もいくつかありますね!
朝食は、いつも味付きアルファ米か、サタケのマジックパスタか。
1日2日ならいいんですが、長期となるともうアルファ米が喉を通らなくて。
・・・そうか、雑炊にすればいいんですね。さらさら~っといけそう。
今度早速やってみます♪ありがとうございます~(^^v
(って、なかなか週末に天気がよくなってくれそうにない。。)
投稿: まきchin | 2013年8月28日 (水) 00時30分
yukiさん>
そうそう、この週は、下界は猛暑だったんですよね。
ラジオで聞きながら、帰りたくない。。。と思っていたのでした。
この日、遠くの展望は残念ながらなかったのですが、スッキリ晴れていたら北アまで見渡せる道だったようで。
晴れたときに、また歩きたい稜線です。
そして朝食、yukiさん達はお茶漬けなんですね。
やはり汁気があったほうが、喉を通りやすいですものねぇ。。。
雑炊とお茶漬け、次回はこれでいきます!!
ありがとうございます♪
投稿: まきchin | 2013年8月28日 (水) 00時34分
トッキーさん>
前岳からの下り、崩壊がスゴイとは聞いていたのですが、想像以上でした。
標高差もありますし急斜面だし、登りもキツそうですが下りもなかなか大変でした。。。
でもここも、割と静かでいい稜線ですね♪
今度は晴れた時に、北アや南ア北部の山々を眺めながら歩いてみたいです。
トッキーさんのことだから、今度は蝙蝠岳往復?(^^
投稿: まきchin | 2013年8月28日 (水) 00時36分
おはようございます。
たった1ヶ月ちがうだけで同じ場所に全然ちがう花達が咲いてますね♪
ここは静かでいい山域ですよね~
今度は前岳カール登ってみてください。
標高差600メートル、
標柱までは急斜面の直登、
M系の方にはオススメです(^O^)
投稿: katsu | 2013年8月28日 (水) 08時01分
このルート・・・恋しぐれ隊も歩いてないんです!
蝙蝠からぐるり~♪ってしたいんですが...^^
やはり崩壊は進んでるんですね!(トッキー情報も...)
このお盆時期、三伏峠のテン場は恐ろしい事に...と
想像してましたが、意外とバラけて
楽しめましたね^^v
良かったー!! さて~次へ・・^-^
投稿: みい | 2013年8月28日 (水) 18時58分
katsuさん>
そうそう、1か月違うだけで、咲いてる花もずいぶん変わりますよね。
前岳からのカールの急坂は、これはぜひ登らねば。。。!と妙な使命感に燃えつつ、katsuさんはこれを登って赤石岳避難小屋に来られたんだよなぁ、と思いつつ、下ってました。
やっぱりM系的には、登っとかなくちゃいかんですね(笑)
投稿: まきchin | 2013年8月29日 (木) 00時58分
みいさん>
この道、晴れた時にぜひまたリベンジせねば!と思っています。
今度は前岳へ登るルート取りで行ってみたいなぁ。。。
お盆の三伏峠小屋ですが、小屋のおじさんも意外と空いてる、っておっしゃってました。
お天気もよかったし、行き先がばらけたのかな?
・・・その代わり、前日に塩見小屋に泊った方の話を聞いたら、ギュウ詰めで大変だったと。。。
投稿: まきchin | 2013年8月29日 (木) 01時01分