2013/6/29-30 キタダケソウ咲く北岳へ(2日目)
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この日の夜、21時過ぎに目を覚ましたごろ太君によると、空は満点の星だったそうな。
2時頃にまきchinが目を覚ました時は、テントにパラパラと雨があたっていて、かな~り不安だったんですが。
翌朝4時過ぎ起床、朝食摂ったりしてごそごそ出発準備をしていると。
おっ。日が昇ってきた!
稜線の残雪も下界の雲海も、茜色に染まってますね~(o^-^o)
そしてやっぱり、富士山が見えるとテンション上がっちゃうわけで。
日本人ですもの。
一面の雲海の上に、山々の頂や稜線が顔を出していて、なんとも幻想的な光景。
空は青空、お日様ぴっかぴか。
梅雨時にしてこれ以上ないくらい素晴らしい夜明けであります。
さぁ、天気のいい朝のうちに北岳を越えて、キタダケソウに会いに行かなくては。
テントは戻ってきてから撤収することにして、荷を軽くしてGo!
それにしても、やっぱり晴れてる稜線歩きは気持ちイイ!
振り返ると、歩いてきた稜線の先には甲斐駒と鋸岳。
遠くにはうっすら八ヶ岳も。
こちらは、雲海に浮かぶ鳳凰三山。
どこまでも続く雲海が、これまた壮観で。
そんな稜線を、甲斐駒と仙丈を背に歩くわけです。
もうタマリマセン。(≧m≦)
稜線上には、所々大きな岩が積み重なってるところもありますが、ゆる~り登り上げる道は急な所もなく残雪もなく、非常に歩きやすい。
大展望にウキウキしながら稜線上の道を辿って
山頂は人でごった返してるので、取りあえずここではぐるりと山並みを眺めるのみ。
こちらは中央アルプスですな。
今年は越百岳、南駒ヶ岳あたりを歩きたい。
どっしり聳える間ノ岳の向こうには、農鳥岳、塩見岳など南ア南部の山々。
今年は南ア南部をガッツリ歩きたいもんです。
雲海の向こうには、富士山も。
この山はやっぱり見る山、かな。
今年はどんな山から富士山を眺めるかな。
北ア方面は雲の中なので省略。
今年の山行を思い描きつつ、ぐる~りと山を眺めたら、早速吊尾根分岐へ向けて下ります。
キタダケソウの咲くトラバース道は、ここから200m下。
結構下りますな。
そして吊尾根分岐までの道には、所々に鎖のかかった急坂もあり。
北岳山荘から登ってくる人、まきchin隊と同じようにキタダケソウを見て肩ノ小屋へ戻る人とすれ違いつつ。
吊尾根分岐を過ぎ、八本歯のコル方面へと下っていくと
お、トラバース道との分岐に到着。
目指すキタダケソウは、このトラバース道にちょこっと入ったところに咲いているそうで。
まきchin隊も、トラバース道へ、いざ。
そしてこの道、たくさんの花々が咲き乱れる道でもありまして。
・・・って、今回の目当てはこれじゃなくて。
これです!キタダケソウ!!
真っ白で薄くはかなげな花びらが、なんとも清楚で美しくて。
葉っぱや花びらには、前夜の雨粒がタップリついていて瑞々しい。
何箇所か、見上げる斜面一面に咲いているところもあり。
圧巻であります!(≧∇≦)
ともすれば、ハクサンイチゲに紛れてしまいそうな花ですが。
ハクサンイチゲとはまた違った美しさに、ウットリ。(≧m≦)
今年は稜線の雪融けが早くて、キタダケソウは満開を過ぎてしまったと聞いていたのですが。
なかなかどうして、咲いてるとこには咲いてますな、諦めずに来て良かった!
北岳の固有種、そして絶滅危惧種のキタダケソウ。
北岳の中でもここにしか咲かない花。
これからもず~っと、大事に見守っていきたいものですねぇ。
また見に来るよ!
というわけで、キタダケソウをタップリ眺めたら、今度はこれまで全く目に入ってこなかったいろんな花が目に飛び込んでくるわけで。
これはこれで、もう大騒ぎ。
チョウノスケソウ、ミヤマムラサキ、ミヤマキンポウゲ、チシマアマナ。
いやはや、もうすごいことになってます。(*≧m≦*)
・・って、こんな花達を眺めてたら、いつになっても帰れそうにない。
7時にはトラバース撤収、とタイムリミット決めて存分に花を眺めたら、後ろ髪引かれつつも再び北岳目指してUターン。
間ノ岳にもだいぶ雲が上がってきたしねぇ。
まぁ、そろそろ引き上げ時ですかね。
ちなみに、トラバース道の入口にはこんな注意書きあり。
花畑の先は、残雪のため通行止、らしい。
さ~、ここから200m登り上げて北岳山頂を越えて、肩ノ小屋へ戻りますよ~(;´Д`A ```
この登り返しがめんどくさそうだったので、帰りは八本歯のコル経由で左俣を下る、という案もあったのだけど。
そっちは残雪が多く、アイゼン・ピッケル必携ってことだったので却下。
安全第一、やっぱり来た道を戻りましょ、ってことにしたのでした。
(6本爪アイゼンは持ってるんだけど、ピッケルは持ってきてない。。)
キタダケナズナ、ツガザクラ、クモマナズナ、オヤマノエンドウ。
戻る道すがら、いろんな花を眺めつつ。
ちらほらとキタダケソウも咲いてたりして。
北岳山頂に戻ってきました。
早速ガスが上がってきていて、甲斐駒も仙丈も雲に隠れちゃいましたね。
もう夏山だなぁ。
展望良ければここでまたのんびりしちゃうとこですが。
こうなったらもう、あとはさっくり下りましょ。
というわけで、肩ノ小屋へ戻ってテント撤収したら、いよいよ下山開始であります。
すっかりガスガスの稜線を、団体さんを追い越しながらゆる~り下って
ザレた草スベリの急坂も、ひたすら下ります。
毎度のことながら、こんな急坂をよく頑張って登ったよなぁ、とか思いながら下りますが。。。実は登るより下るほうがキツイかも。。。(だって山スキーだと、下りは滑っちゃうもん)
というわけでごろ太君、草スベリ下部の残雪の上は、ひゃっほ~い、と靴スキーで一気に下っちゃいます。
早い早い、あっという間に御池小屋に到着しちゃった模様。
そしてまきchinよりも早く小屋についてゲットしたのは
あ~、はいはい、キミのお目当てはコレだったのね。
嬉しそうな顔しちゃって、もう。(;´▽`A``
というわけで、ソフトクリーム休憩挟んで元気ハツラツ。
帰りも乗合タクシーに乗ることができて、割と早目に芦安に戻ってくることができました。
(11:50発のタクシーが11時半くらいに出たので。ここのタクシーの仕組みは、よくわかりません。。。)
下山後の温泉は、南アルプス市内のやまなみの湯へ(一人500円(2時間))。
時間がまだ早いということもあり、空いてて快適♪
中央道は渋滞が始まっていましたが、下道で回避して、17時過ぎには無事帰宅であります。
<今回の山行>
ず~っと見たかった、憧れのキタダケソウ。
広河原までの道が開通した直後に行かないと、満開のキタダケソウには出会えない。
しかもその時期は毎年梅雨が明けてなくて、なかなか行けず。
今年、ようやく、ビミョウな天気をついて行ってくることができました!
憧れのキタダケソウ、やはりとても美しかった。。。
諦めずにアタックして良かった。。。
今年は雪が多いのかと思っていたら、意外と稜線上は雪が少なかったようで。
今回、まきchin隊が歩いた御池小屋経由の道は、数か所しか雪が残ってませんでした。
(大樺沢や左俣には、かなり雪が残ってるようですが)
残雪状況は、年によってかなり違うので、小屋とかが出している情報を要チェックですな。
そしてやはり人気のルート、開通直後のこの時期にも関わらず、かなりたくさんの人出でビックリ。
こりゃ、本格的な夏山シーズンは大変なことになってるんでしょうねぇ。
それでも、この稜線はこれからどんどん色とりどりの花が咲き乱れる季節。
またいろんな花を見に、行きたくなっちゃってます(^^
稜線上で、robinさんとのステキな出会いもあり♪
キタダケソウの思い出とともに、ステキな山行でありました(^^
・・・さぁ、夏山。
どんどんばりばり歩くぞ!!
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コメント
キタダケソウねらいで北岳でしたか、まだ見たことがないんですが、たしかによく見ないとハクサンイチゲと間違いそうですよね。行く時は写真を持って行かないとダメかも?ですね。
東北や新潟が天気がダメでこっちが良ければ行こうと思っているんですが、なかなかチャンスがありません。
ただ夏の北岳って混むんですよね~、以前梅雨明け頃に行った時に広河原からずっと人・人・人、山頂も満員で座る場所もないほどでした。
投稿: IK | 2013年7月 4日 (木) 06時01分
いつも詳細なレポート参考とさせて頂いています。
5月の連休、蓮華温泉で声かけましたhiroです。
29日、私も北岳草を見る最後のチャンスと思い
北岳へ出かけています。芦安駐車場ではタクシー待ち
で並んでいる人は見かけましたが、勘違いと(時間に関係なく順次乗れると思っていた)
ゆくりしたためにバスでの広河原への移動となり残念です。
肩の小屋に宿泊して、北岳を越えて間ノ岳を往復する
行程。(快晴雲海)北岳頂上での御来光眺めは素晴らしく
感動しきり。登ったことのある山々が見えるとまた違います。小太郎尾根にかかる滝雲も良かった。
北岳草に会えたのはもちろんですが、北岳頂上から分岐までの間で緑花のハクサンイチゲを発見しました。
ミドリハクサンイチゲと知り帰ってからビックリです。
天候にめぐまれ雲海の人となり、同じ景色を見ていた。
茅ヶ岳に見送られて上越へ帰りました。
投稿: hiro | 2013年7月 4日 (木) 06時18分
やっぱり今年は、当たり年のような感じ~♪
いい時期に・・・うらやますぃ~^-^
どーして、あそこにだけ!咲くんでしょうね~^-^
自然って不思議だ~(@@:)
他のお花達もいっぱいで、天気も良く
素晴らしい山行でしたね~^^v
北岳・・・一番多く登ってる100名山...
やったはずが、白山・常念に抜かれつつ・・・
また、登らなきゃー!!
あ~♪ 南アもやっぱ、よろしおますな~(* ̄ー ̄*)
投稿: みい | 2013年7月 4日 (木) 09時50分
IKさん>
キタダケソウ、ハクサンイチゲと似ている上に、ハクサンイチゲの群落に混ざって咲いていたりして。
ほんと、間違いやすいです。
よく見ると、葉っぱが違ってたり、花びらの厚さや形が違ってたりするんですが。
キタダケソウの時期は梅雨時ですからねぇ。
毎年この時期狙ってたのですが、ようやく晴れ間をついて行ってくることができました(^^v
夏の北岳は、やっぱりそんなに混むんですねぇ。
行くなら開通直後のこの時期か、営業終了間近の晩秋、てとこですかねぇ。。。
投稿: まきchin | 2013年7月 4日 (木) 23時28分
hiroさん>
なんと、同じ日程で北岳に行かれてたんですね!!
しかも間ノ岳往復でしたか。。。サスガ素晴らしい♪
日曜日の夜明け、快晴の雲海はほんと素晴らしかったですよね。
私は肩ノ小屋のテン場から眺めましたが、どこまでも続く雲海がすごかった!
キタダケソウにもお目にかかれましたし、夏山シーズン幕開けにふさわしい、最高の山行でした♪
素敵な夏山シーズンを過ごしましょう!
投稿: まきchin | 2013年7月 4日 (木) 23時35分
みいさん>
今年は当たり年なんですね~(≧∇≦)
コバイケイソウも当たり年だというし。
(御池小屋横の草スベリの取り付きにも、つぼみのコバイケイソウがたくさんあった)
高山植物の当たり年なのかな?(^^
それにしてもほんと、ココにだけ咲く花って、不思議~~
ハクサンイチゲに駆逐されそうな勢いでしたが、憧れのキタダケソウに出会えて嬉しかった~♪
南アもやっぱり、ヨカですね♪
今年はガッツリ歩きたい~~
投稿: まきchin | 2013年7月 4日 (木) 23時38分
こんにちわ。
赤石でご一緒させていただいた小河内発のkatsuです。
いい天気だったたんですね♪
天気予報とキタダケソウは終わったとの情報で
断念してしまいました。
かわいらしいキタダケソウ。
いつまでも可憐に咲いてほしいですね♪
投稿: katsu | 2013年7月18日 (木) 11時06分
katsuさん>
こんにちは!
北岳は、奇跡的にいい天気でした。
私たちもkatsuさんと全く同じで、天気予報とキタダケソウ情報を見て、行くの止めようかと思っていたんですよ。。。
山の天気は、ほんと、わからないですね。
可憐で、いまにもハクサンイチゲに呑みこまれてしまいそうなキタダケソウでしたが。
ず~っと、いつまでも、この時期にこの山に咲いていてほしいですよね♪
また来年、会いに行けるかな~、と今からちょっと楽しみです(^^
投稿: まきchin | 2013年7月19日 (金) 01時58分
お久しぶりです(でもないか?)
私もキタダケソウは憧れです。そう言ってるだけじゃしょうがないので、来季こそはこの記録を参考に行ってみようと思います!
先週末は微妙な天気でしたが、北アルプスの秘境は良かったようですね。
私は年上の旧友たちを仙丈ケ岳に案内しました。南ア北部の山岳展望は迫力ありましたが、花がややピークすぎかな。仙丈小屋周辺のキバナシャクナゲは見事でしたが。
みなとても喜んでくれて、私もうれしかったです。
投稿: ねも | 2013年7月30日 (火) 23時04分
ねもさん>
長年の憧れだったキタダケソウ、ようやく今年見ることができました!
キタダケソウの時期は、まだ梅雨も明けてないし雪の具合も気になるし、でなかなか行けてなかったのですが。。。
ねもさんの週末は、仙丈ケ岳だったんですね♪
迫力ある展望、素晴らしいですね。
そしてみなさんに喜んでいただけたのが何よりですよね!
投稿: まきchin | 2013年8月 1日 (木) 00時09分