2013/5/3-5 蓮華温泉・雪倉岳BC(2日目)
1日目:栂池~天狗原~白馬乗鞍岳~乗鞍沢~蓮華温泉
2日目:蓮華温泉~雪倉岳~蓮華温泉
3日目:蓮華温泉~栂平~角小屋峠~木地屋
さぁ2日目は、今回のメイン、雪倉岳アタック!
朝イチバンで朝食をいただいて気合は十分、荷物も軽くして、いざ、出発。
小屋の前で出発準備してたら、小屋の方に「もしかしてまきchinさん?」と声をかけていただきまして。
昨日から小屋の手伝いに来られてるとのこと、ほんとお疲れ様です&ありがとうございます!
楽しんでおいで!と見送っていただいて。
まずはシールはつけずに、夏道沿いに出発です。
朝イチの硬い雪を、夏のテン場のあたりまで滑ったら、ここでシールオン。
10分ほど歩いたら、すぐに兵馬ノ平へと下る急坂に突入。
ここでシールをはがすか、そのまま突入するか。
しばし悩んだ後にそのまま突入するも、標高差100mほどの意外と急な斜面に、敢え無く撃沈。
途中でシールオフして兵馬ノ平へ滑り込みました。
何度もシールつけたりはがしたりしてますが。
兵馬ノ平で再びシールをつけて、滝見尾根目指して登行開始。
尾根を乗越して瀬戸川へ下るルートです。
頭上の雪倉岳には、なんだか怪しげな雲がまとわりついてますな。
あの雲、晴れないかな。
ルート上にはピンクテープやら標識やらがふんだんについてて、迷いそうにないですね。
たら~りと150mほど登り上げ、いったん板を外して尾根を乗越して。
またまたシールオフして80mほど滑り降りると、ようやく瀬戸川に到着です。
あ~、シールつけたりはがしたり、忙しかった。。
さぁ、あとはひたすらこの谷を登りつめますよ~。
ここからあと1,200m登らにゃいかんわけで。
それを考えるとチト萎えるので、考えないことにして歩き始めます。
日陰になってるところはまだ雪が凍ってたり、上部は急斜面になっていたり。
途中でクトーつけて、がしがし直登で登ります。
250mほど登って雪倉ノ滝の横あたりまできたところで、一度板を外して小尾根を乗り越します。
小尾根の下の方は雪がつながっててたので、帰りはそこを滑ってきちゃいましたが。
行きは取りあえず、板を外してこんな感じで隣の谷へ移動。
さぁ、まだまだどんどん登りますよ~。
目の前の谷を辿って登りきったところが標高1,900m、ここからまだ300mも登るワケですが。
なんだかスケールが大きすぎて距離感覚鈍りまくり、そんなに標高差があるようにはとても見えない。
最初は緩やかだったこの谷も、登るにつれてだんだん斜度がキツくなり。
いやぁ・・・キツイっすねぇ・・・。(;´Д`A ```
雪もちょっと硬くなってきたし。
こうなると直登は無理無理、クトー効かせつつジグ切って登ります。
谷を登りきるころになると、なんだか風もかなり強くなってきた。
斜面もビミョウにシュカブラってきたし。
というわけで、ここで防寒装備を整えて、再び出発。
ココから先は無木立のオープンバーン、強風に吹かれながらの700mほどの登りです。
・・・700mってことは鍋倉山1つ分くらいの登りだよね、ガンバ!と心の中で思いつつ。
それにしても、風、強いねぇ。(;´Д`A ```
時折吹きつける強風に舞い上げられた雪が、バチバチ顔に当たって痛いっす。
振り返ると、妙高、火打、焼山が見えていたりして。
いい眺めではありますが。
そしてこのあたりで、みいさんの帽子が飛ばされるというハプニングあり。
あっという間に飛ばされて追いつけず、ヘルメットに替えて歩きだします。
(が、なんと、宿に帰ったら帽子が届けられていたという嬉しいハプニング!
縁がある帽子なのね。。拾ってくださった方にも感謝♪)
足元の雪は、硬いシュカブラと、吹きだまったパウダーのミックスで。
そうなると、斜面下部のざくざくザラメ雪で湿ったシールに雪がつきまくり。
こんな感じで、雪を落としつつ歩くわけですが。
落としても落としても、雪がシールにひっついて高下駄状態、歩きにくいことこの上なし。
しつこい高下駄と闘いつつ、大斜面をゆる~りと歩いて行くと、山頂直下の沢状地に到着。
この右側の尾根上を登るというルートもあるようだけど、今日はみなさん沢の中を登り上げているようで。
我らもそれに続きます。
雪倉岳の山頂は、ここから見上げて左奥(たぶん見えてない)。
まだ標高差で450m位はありますが、もう2/3はきてるわけなので。
あと一頑張り!
が、この斜面、下から見ているよりもず~っと急で手ごわくて。
時折強風が上から吹き下ろしてくるし、斜面はどんどん硬くなって凍ってくるし。
登りきれるのか?!
そろそろどこかで一息つきたくても、こんな斜面なので一息つくこともできず。
健脚みいさんにすっかり置いて行かれてしまった我ら、急坂にしばしば足を止めて息をつきつつ、黙々と歩を進めることしばし。
・・・なんと上で休憩してた人が板を流したらしく。
板が一本、しゅるしゅる~っと落ちてきた!(lll゚Д゚)
それを見ていたまぁ君、横にしゃぁ~っと走って、無事、板をキャッチ!w(゚o゚)w
この急斜面、この雪で、あんだけ機敏に動けるとは・・・さすがです。
板も無事持ち主の元に帰って、めでたし。
それにしてもこの急斜面で、なんで板を外してたんだろう?と不思議に思っていたのですが、登りつめていくにつれてその理由が明らかに。
みなさん、シール&クトーでの登行を諦めて、板を担いでアイゼン付けて、つぼ足で登ろうとされてたのでした。
クトーで登って行った人もいたけど、かなり苦労してたよ、との声もあり。
今回我らはアイゼン持参なしにて。どうする?!
まぁ、斜面も厳冬期のようなアイスバーンではなく、ツボ足でステップきれるくらいだし。
クトーも効くので行ってみるか、と。
ひたすらクトーを雪面にかませつつ、細かくジグ切りまくって登りますが・・・
左手には小蓮華山が見えてたりしますが。
そんなの眺めてる余裕はもちろんなく、ひたすらガシガシ歩きます。
まきchin、もうこの時点でかなり泣きが入ってます。
さっきまでびっしょりだったシールは凍ってるし、高下駄になってた雪も凍りついてるし。
こんなの、全然春山じゃないでしょう。むしろ冬山です。
が、幸いにして山頂までの稜線は緩やかだし山頂はすぐそこ、あともう一頑張り!
白馬方面は、もうすっかりガスってて見えないのですが。
朝日岳から延びる栂海新道の尾根は、まだよく見える。
さぁ、もういっちょ、いきますか。
あ~あ、晴れて青空の下、ザラメ雪を踏みしめながらこの稜線を歩くつもりだったのに。
ガッスガスではないですか。(´・ω・`)
しょんぼりしつつも、硬い雪を踏みしめてゆる~りと稜線を辿ること20分。
ようやく雪倉岳山頂(2,610m)、到着。
いやぁ、この天気の中、がんばった!
みんな一緒に登頂できてヨカッタ~~感謝!(≧∇≦)
強風・ガスガスの山頂をさっくり後にして、少し下ったところでシールオフ。
そそくさと滑降準備して
いざ!・・・って、もう真っ白過ぎて何がなにやら。
しかも山頂直下はかなり硬くて急斜面で。
いきなりまぁ君がコケたのを見て、どうもまきchin、腰が引けまくり。
しばらくは硬い雪の試練の滑り、しかもホワイトアウトの中で目を回しながらではありましたが。
高度を下げていくと、だんだんザラメになってきて、視界も良くなってきて。
ちょっと硬めで重い雪だけど、これはこれで楽しい!o(*^▽^*)o
晴れてれば、この大斜面を一気にしゃぁ~っと滑り降りて、シュプール眺めつつ一休み、となるところでしょうが。
こんな天気、こんな雪だし。しかも雪まで降ってくるし。
仕方ない。。。登ってきた道を、取りあえず瀬戸川まで下りますかね。
滑れば意外といけちゃうもんで。
雪はちょっと重いけどストップスノーという感じでもなく、まぁ滑りやすいのが幸い。
・・が、1,200m以上を登り上げていい加減疲れてる足には、かなりコタエます。
ひぃひぃ言いながら瀬戸川まで滑り降りて、ようやくここで一本。
パラつく雨の中、それでも取りあえずビールで無事の登頂をお祝い。
さて、一休みしたら、さっくり戻りますかね。
帰りは兵馬ノ平経由ではなく、トラバース気味に登り返して蓮華温泉を目指します。
ほんとは夏道に沿って、夏のテン場付近に出る予定だったみたいなのだけど。
先行のトレースが思ったより登り気味で
あら、天狗ノ庭から下ってくる尾根上の、蓮華ノ森に出てきちゃいました。
まぁ、最後に蓮華温泉へ向けて一滑りできるってことで。
これはこれでいいか。( ^ω^ )
というわけで、前日に入った露天風呂を横に見ながら、ちょい重めのザラメをしゃぁ~っと一滑りで
宿の窓からは、本日到着のこばさんとむらちゃんが手を振って迎えてくれました。
我ら、よっぽど疲れた顔をしてたらしく、笑われちゃいましたが
というわけで、早速ひとっ風呂浴びたら
引き続いて夕食時にも、本日の無事の登頂を祝って、そして明日のこばさん・むらちゃんの無事の登頂を祈ってカンパイ。
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コメント
お疲れ様でした。
良くもあんな条件で登りましたね。
私なら即撤退です。
でも登頂して滑る山は格別でしたでしょうから
宿で飲むビールは最高でしょうね!
こちらはグルメツアーでメタボになって
しまいましたのでもう登れないかも?
鳥海山では会えず寂しかったです。
投稿: トッキー | 2013年5月 8日 (水) 09時27分
なるほど、前日は厳しい登りだったのが良~く分かりました。
あのヨバホーで登り上げた斜面、下から見て左手の尾根が易しそうだったので左を登りました♪
登頂時に多少とも見通せたのは救いでしたね。
お疲れ様でした(^ ^;
投稿: こば | 2013年5月 8日 (水) 16時27分
トッキーさん>
さすがに厳冬期の乗鞍みたいなカッチカチバーンではなかったので、なんとか(汗)
下山して蓮華温泉に到着したときには、思わず握手を交わしてしまいました(^^
温泉もビールも、仲間も最高です!
鳥海山、ニアミスで残念。。
今度ご一緒できるのを楽しみにしております♪
投稿: まきchin | 2013年5月 8日 (水) 23時07分
こばさん>
はい。。。山頂直下は、厳しい登りだったのです。。。
登ってる時には、展望を楽しむ余裕など全くなかったのですが。
こうして写真を見てみると、意外と見通せてたんだなぁ、と思ったりしています。
でもこれで、リベンジの楽しみが増えました♪
こばさん達こそ、お疲れ様でした~(^^v
投稿: まきchin | 2013年5月 8日 (水) 23時20分