2013/4/13 大戸沢岳BC
春のザラメのこの時期、だんだん行くところが限られてくるような。
・・・どこの山に行くか悩みに悩んで、決めた行き先は奥会津の大戸沢岳。
3週間前(2013/3/24)にお隣の三岩岳から眺めた山容がどうにも忘れられず、賞味期限ぎりぎり?のアタックです。
金曜日の夜の雨は、桧枝岐では雪。
土曜日は朝から青空が広がるものの、山の上の天気が回復するのは昼過ぎから、という天気予報。
外気温はマイナス、道路も所々凍っててビックリ。
ゆっくり走って下大戸沢スノーシェッドの桧枝岐側に到着、です。
#スノーシェッド脇に2~3台停められそうなスペースがあったけど、ショベルカーが停まってたので、ちょっと離れた路肩に路駐。
・・・といっても地面が出てるので。
しばらくは板を担いで、スノーシェッドに沿って下大戸沢目指してちょいと歩きます。
もっと早い時期なら、シールで歩けちゃうんだろうね。
沢が見えてきたところで雪もつながってきたので、板を履いてGo。
雪の上には、先行の方のトレースが。
単独の方ですな、ありがたく辿らせていただきます。(o^-^o)
沢の右岸をゆる~りと歩いて行くと、左手から小沢が合流。
今回は、この小沢を登りつめて太い尾根へと上がる作戦。
緩やかにカーブする小沢へと入っていくと
あ~・・・結構長い沢ですな・・・(;´Д`A ```
標高差にして150mほど、しかも結構急だし。
この小沢、さすがにこの時期だけあって、雪はすでにざっくざく。
ザラメ斜面の上に前夜の雪が積もってるのだけど、うっかりするとそれがざぁ~っと崩れたり、穴を踏みぬいたりと油断大敵。(@Д@;
急な斜面を、細かくジグ切りまくってひたすら登ります。
こんなにジグ切ったの、今シーズン初ですな。
ひいこら言いながら登っていくと、標高1,150mあたりでようやく尾根上へ。
ここでお隣の三岩岳がど~ん、と聳えてるはずなんですが。。。
生憎、山頂付近はまだ雲の中。
ま~、まだ9時過ぎだし。山頂に着くころには雲も晴れるでしょ。
尾根上に積もった雪は、真っ白で軽めのザラメ雪。
さくさく踏みながら、やや急なブナ林の尾根をぎゅ~っと登ります。
しばらく登っていくと、だんだん尾根が広くなり、傾斜も緩やかになってきて
開けた1,386m地点に到着~。
三岩岳といい、ここといい、同じような標高のところに休憩ポイントがあるのね。
目の前には、真っ白な大戸沢岳の大斜面が、ど~ん(≧∇≦)
遠いな・・・ でも、滑りごたえありそうな斜面にワクワク
尾根はここで南西方向へと向きを変え、標高1,600mあたりまでゆるやか~に伸びてます。
まぁ一息つきますかね、と、ちょっと荷物降ろして一休み。
ザラメ雪の水分をシールが吸って、かなり足元が重くなってきたし。
風もなくて暖かくて、日向ぼっこしながらのんびりしちゃいたい気分。(o^-^o)
と言うのもまきchin、この週の月曜日から風邪っぴきで体調はあまりよろしくない。
下界では咳が止まらず、こんなんで山に登れるのか?!とか思ってたのですが、なぜか山の上ではほとんど咳は出ず。
・・が、やっぱりなんだか調子が上がらない。ような気がする。
(ごろ太君曰く、「いつもと変わらないじゃん!」と)
ま、のんびり休み休みいきますかね。
一息ついたら、ゆる~り登り上げる尾根へと取りつきます。
それにしてもこの尾根、緩やかで気持ちいいし、右手には大戸沢岳が聳えてるし、ブナ林はキレイだし。
なんともステキな尾根道ですなぁ。( ^ω^ )
歩きながらもむちゃくちゃイイ気持。
これですよ、コレ。(≧m≦)
右手に見えてる大戸沢岳。
登るのはあの尾根かぁ、あっちの斜面も滑ってみたいなぁ、と眺めながら歩く道程の楽しいこと♪
ブナ林の尾根をゆる~り歩き、開けた1,553m地点まで来ると、早くも先行の単独の方が上から滑り降りてきたのとすれ違い。
・・・いったい何時に歩き始めたのかしら?!
すごい御方もいるもんですな。
1,553m地点から先は、尾根は西へと向きを変え、山頂に向けてまっすぐと。
だんだんブナの木立もまばらになってきた尾根をゆる~り登り上げます。
いやぁ、もう、奥会津の山バンザイ! な景色と斜面なのでありますよ。
風邪っぴきなのも忘れて、足が前に進む進む。
水分少なめになってきた新雪が、シールにひっついて高下駄状態になるのだけはイタダケナイですが。
そんな感じでゆる~り登り上げていくと、標高1,650mあたりから再び急斜面に突入。
山頂直下の大斜面。
標高差450m弱を登り上げれば、いよいよ大戸沢岳の山頂だ!(≧∇≦) 行くぞ!!
途中で腹ごしらえ休憩をはさんで木立の上へととびだすと、そこはもうどっか~んと開けた大斜面。
すごいね、こりゃ。この開けっぷり。
時期によっては、ちょっと怖いことになってそうですが。
新雪に覆われた大斜面はほどよく締まってて、もうどこでも滑れそう。
なかなかの急斜面に、なかなか足が進みませんが。
早く滑りたくてワクワク。
シールにひっつく雪を落としながら、急斜面に何度もジグを切りつつ、一息つきつつ。
真っ白な斜面をぐい~っと登って
大斜面のてっぺん、2,050m地点に到着!
ここから大戸沢岳の山頂は目と鼻の先、ゆる~り歩いてまずは山頂を踏みますかね、と歩き始めると。。。山頂方向から人が歩いてくる?
なんとこの方、会津駒から歩いてこられたそうで。
お互い、ここで人に会うとは思わなかった、とビックリ。
10年以上前からこの辺りを歩いておられるようで、いろいろお話させていただきました♪
このまま大戸沢岳を下る、というこの方と別れて、まきchin隊は大戸沢岳の山頂へ。
シラビソの木々がぽつりぽつりと立つ稜線は、さすがにちょっと風が強くて雪も硬い。
正面に燧ケ岳を眺めつつ、ゆる~りと歩いて
大戸沢岳山頂(2,089m)、到着!
燧ケ岳に会津駒、中門岳とずら~り見えてます♪
たしかに会津駒からここまでだったら、まきchin隊も頑張れば歩けそう。
展望という点では三岩岳のほうがぐる~り360°の大展望、ですな。
というわけで、風も結構強いので、再び尾根をゆる~り歩いて2,050m地点へと戻ります。
ここまで戻ってくれば、お隣の三岩岳がど~ん。
また来年、セットで登って滑りたいね。
さて、山頂も踏んだし景色も眺めたし。
残るはお楽しみの大斜面。
いそいそとシールはがして準備して
この大斜面、モナカ雪かと思いきや・・・ちょい硬めのパウダーではないですか!
いやぁ、いいねぇ。
気持ちよく開けたオープンバーンの、思いもかけずイイ感じの雪に、大満足。
この時期にこんな雪がいただけるなんてね。
思わず自分達のシュプール見上げて、ニンマリ。
こんなステキな斜面と雪が、標高1,600mくらいまで続くわけで。
てな感じで、もう一気に500m近く滑り降りちゃいました。
あんなに登るの大変だったのにね。滑るのはあっという間です。
いやもう、最高。
大斜面を下る途中、登ってくる3~4組とすれ違い。
この日は、先行の単独の方と会津駒からの方、そしてまきchin隊だけかと思ったら、さすがに人気の山、登ってくる人もまだいたわけで。
まぁ、それにしても静かな山です。
さて、ここから先は尾根筋を辿るわけですが。
なぜだか尾根上の雪は、冷えて硬くなったモナカ雪。
それでも尾根の北側にはまだまだパウダーが残ってて、それをちょいちょいつまみ食いしながら下ります。
そんなステキな雪も、1,386m地点を過ぎるころになると重いざくざくザラメ雪に。
斜面も急になり、木立も密になり、妖怪板つかみも出現して。
木にぶつからないよう斜滑降で逃げつつ下り、最後の小沢もなんとかクリアして
下大戸沢まで下ってきました~
朝は真っ白だった雪が、なんだかすっかり汚れた春の雪に。
・・・上に積もってた新雪が融けちゃったのね。
雪の上に落ちた小枝を避けつつ滑り降り、この日は終了。
お疲れ様でした!
下山後の温泉は、桧枝岐の燧の湯へ。
会津駒を登ってきたと思われる方達が何人か入ってましたが、まだまだ空いてて快適、の~んびり浸かりました。
そしてこの日は、道の駅きらら289で車中泊であります。
~~~~~
翌日は、三岩岳へ再び登ろうか、という案もあったのですが。
なんだかもう大戸沢岳を登って滑って大満足しちゃったので。
まぁもういいか、とのんびりマッタリを決め込んだまきchin隊。
奥会津をの~んびりドライブして、はるばる来たぜ喜多方へ。
うわぁ、飯豊、キレイ!
喜多方から仰ぎ見る飯豊連峰は、さすがの大迫力。
そんな山並みを眺めながら目指したのは
喜多方ラーメン、まこと食堂。
御三家とも四天王とも言われる有名店の一つと言われるこのお店、まだ来たことなかったのでした。
中途半端な時間だったからか、待たずにすんなり入店。
ごろ太君はチャーシューメン、まきchinは中華そばを注文。
醤油味のスープは、結構ダシと脂が濃い目?
私はもうちょいあっさりしたのが好きだけど、さすが人気店だけあって、つるつると喉を通っちゃう美味しさでありました。
疲れてるときはこんなのがいいね♪
は~、満足。
このままお花見でもしようか、という案もあったのですが。
鶴ヶ城のソメイヨシノはまだ咲いてないようだし、ちょうど満開の三春の滝桜は大混雑してるみたいだし。
この日はこのままおとなしく帰京、です。
<今回の山行>
今年は会津の山を結構滑りましたね~。
さすがにこれが会津滑り納めかな、でもそれにふさわしく、大戸沢岳は素晴らしい山でありました。
風邪もどこかに飛んで行っちゃうくらいデス
三岩岳と同じく、登り始めの400mはかなりの急坂で。
途中緩やかな尾根を挟んで、山頂直下は再びの急坂。
ブナの林も美しいし、緩やかで広い尾根も歩きやすいし、木々の隙間から見える大戸沢岳の大斜面も素晴らしいし。
そして山頂直下の大オープンバーン、この斜度といい開けっぷりといい、なんだかもう夢のよう。
今シーズンのベスト5入りは確実です(今のところ)。
もうちょっと早い時期だと、下大戸沢へと延びる北東尾根へ下り、下大戸沢を滑って下る、というのがおススメらしいのですが。
下大戸沢は、下の方はもう完全に雪が融けちゃってるし、何度か徒渉しないといけないようなので今回は断念。
雪崩の危険も大きいようなので、来年、コンディション良さそうなときにぜひチャレンジしたいところです。
(今年の3月頭に、下大戸沢に合流する桑場小沢で大雪崩があったみたいだし)
パウダー時期に来ても、すんごい楽しいんだろうなぁ・・(その時期には山頂までは行けなさそうだけど)。
お隣の三岩岳とあわせて、またまた行きたいストックが増えてしまった、そんな山域でありました。
感謝!
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コメント
どこかで聞いたことがあるけど、さすが東北フリークのまきchin隊どこだここ?って思ったけど、会津駒の隣でしたか、しかもここ滑ったことありました(笑)
会津駒から行ったのですが、会津駒からの斜面はすごい快適でしたよ、次回はぜひ会津駒から。
投稿: IK | 2013年4月17日 (水) 08時34分
IKさん>
どこだここ?って、、面白すぎます、IKさん
会津駒からの斜面、すごい快適なんですね!
ゆるやか~に伸びてて開けてて、気持ちよさそうな稜線だな~、と眺めていたのですが。
たしかに気持ちよさそうでしたもんねぇ。。。
よし、次回(来シーズン)は会津駒からの周回ねらいだ!!
投稿: まきchin | 2013年4月17日 (水) 21時15分
ニアミスというよりちょっと離れすぎですが、日向倉山から燧から奥会津方面を見ていました。
こちらから見ると何処も平坦で特徴的な山がないので山座同定が難しいです。
その代わり越後駒と荒沢岳はものすごく魅力的に見えます。
去年は越後駒から滝ハナ沢を滑ったので、今年は荒沢岳の懐に入ろうと思い登ったのですが、今にも崩れそうな斜面があり諦めて帰ってきました。
これで来年以降に登る場合にどのルートを取るか分かったので荒沢岳を滑ることが出来そうです。
投稿: berg | 2013年4月17日 (水) 21時46分
bergさん>
日向倉山!残雪期だけのお山ですね、さすが!
たしかに奥会津方面は、特徴的な山がないので山座同定難しそうですね。
日向倉山から見る越後駒や荒沢岳、さぞやカッコよく魅力的に見えるんでしょうね。。。
それにしても荒沢岳を滑られるとは!
歩いて登った時でも結構大変だった記憶があるのですが、滑れるんですね・・・(≧∇≦)
私はといえば、三岩岳や大戸沢岳の来年滑ってみたい斜面、登ってみたい尾根をいろいろチェックしてました。
今からもう、来シーズンが楽しみですね♪
投稿: まきchin | 2013年4月17日 (水) 22時37分
奥会津いいなぁ。今シーズンはたくさん行こうって思ってたんだけど、一回も行けなかった…
来シーズンは三ツ岩、大戸沢、会津駒、燧の4連戦とかやりたいもんです。しかもパウダーシーズンに。ぜひご一緒に∠( ゚д゚)/
投稿: Toby | 2013年4月18日 (木) 00時24分
東北山スキーの情報なら所属している同人の会報を見てください。
ベルクシーロイファーNo.38に載っています。(主だった登山用品店で購入可能です)
ここに大戸沢岳周辺のルートを書いておきました。
他にも興味を湧きそうなルートが載っています。
この会報の売上金全額を東北三県(福島、宮城、岩手)の子供たちに役立てようと寄付しています。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://rssa.jp/
投稿: berg | 2013年4月18日 (木) 21時24分
Tobyさん>
奥会津。来シーズン行きましょう♪
パウダー期の燧ヶ岳だなんて、登山口にたどりついた時点で力尽きてる自信ありまくりですが。
大戸沢岳とか三岩岳あたりなら、美味しくパウダーいただけそうです♪
コンディションよさげなときに、是非!
投稿: まきchin | 2013年4月18日 (木) 22時49分
bergさん>
おおぅ・・・ハイレベルなコースがてんこもりですね・・・。さすがです!
神田のICIにも置いてあるのですね、早速詳細見てみます♪
情報ありがとうございます(o^-^o)
今年は、お初のルートにいろいろチャレンジしたのですが、どこもほんと素晴らしくて。
またいろんなルートにチャレンジしていきたいと思ってます。(足前に見合った範囲で)
投稿: まきchin | 2013年4月18日 (木) 22時59分