2012/11/3-4 初冬の北岳へ(2日目)
夜中にふと目が覚めてトイレに立つと、頭上には満天の星空が。
天の川もクッキリ、やっぱり3,000mの稜線から眺める星たちは、その輝きも格別。
折しも月は、満月からちょっと欠けた居待月。
かなり空も明るいけどそれでも満天に広がるキラキラ光る星たちに、寒さも忘れてしばし立ちつくしてしまったまきchinであります。(o^-^o)
・・・そしてしんしんと冷え込むテントの中では、寝ている間、顔になんだか冷たいものがパラパラと降りかかっているような?
あまり気にしないことにして寝てましたが、明け方目が覚めてビックリ。
テントの内側には一面、びっしりと真っ白な霜が。Σ(゚д゚;)
ああ、顔に降りそそいでたのは、この霜だったのね。
周りのテントの方は、夜明け前に山頂を目指して出発していくみたいで。
そんな気配をよそに、日が昇ってからのんびり行動開始、を決め込んだまきchin隊。
まずは腹ごしらえしてから(しながら?)、日の出を眺めます。
5:15、甲府盆地の夜景と、夜明け前の空に浮かび上がる富士山。
この空の色は、まるで地球と宇宙の境目ですな。幻想的。(o^-^o)
朝日に照らされて、茜色に染まる北岳とテン場。
やはり雪がついてると、素晴らしく美しく染まりますね。o(*^▽^*)o
もちろん、仙丈ヶ岳も。
・・・そして仙丈ヶ岳の後方を見てみると。
なな、なんと、北アルプスがずら~り大展望ではないですか!(≧∇≦)
しかもあっちも、朝日に染まってるし。
ピーカンの青空な上に大展望ときては、もうテンション上がらずにはいられない。
日も昇って体もあったまったし、のんびりまきchin隊も山頂に向けて出発!
(ちょうど、山頂で日の出を迎えた人達が下ってきた頃ではありますが。。)
テン場は相変わらず無風だけど、稜線上はやっぱり結構風が強い。
雪も硬そうなので、12本爪アイゼン付けて防寒対策もばっちりして、いざ。
まずは肩ノ小屋の前を抜け、小屋の裏から登山道へ。
稜線の影になったトラバース道は、西側から吹き付ける風が寒い!
道にはず~っと雪が付いてるけど、凍りついてるところはほとんどなく、踏み固められて硬くなってるという感じ。
アイゼンなしで歩いてる人もいたけど、まぁ、あったほうが安心ですな。
ふと振り返ると、肩ノ小屋がだいぶ下に。
そしてその向こうには、甲斐駒ヶ岳と八ヶ岳だねぇ。
澄んだ空気の中に、キリッと聳えてカッコいい。( ^ω^ )
稜線の東側、北岳の斜面の向こうには富士山。
ここから見ると、北岳の存在感も圧倒的♪o(*^▽^*)o
こんな景色を眺めつつ、ちょっと傾斜のきつい道を登っていくと、両俣小屋の分岐に到着。
分岐からしばらく、斜面の西側をトラバースしながらゆる~りと歩いて行くと
じゃ~ん。間ノ岳、登場!
塩見岳や農鳥岳も従えて、なんとも痺れる美しさ。(≧m≦)
しばし足を停めて見とれちゃう。
すんごい景色にビリビリシビレながら、道は斜面をトラバースしたり、岩ごろの稜線上を歩いたり。
ちなみに前方に見えてるのは、北岳のピークではなく、手前の小ピーク。
北岳のピークは、あの向こう。
夏の青い山もいいけれど。
真っ青な空の下で見る、雪を担いだ白い山は、もう格別の美しさだねぇ。
厳冬期にはこんなとこには来れないまきchin隊は、初冬の山並みの美しさを目いっぱいいただきます。
さっきの小ピークを巻く岩ごろ道を抜けると、目の前に北岳の山頂がど~ん。
岩がちの道を一登りで
北岳山頂(3,193m)、到着!
そして山頂からは、もうご覧の大展望!!(≧∇≦)
早速ぐるりといっちゃいます。
テン場からもよく見えてた鳳凰三山。
その奥には金峰山や瑞牆山、そしてその更に奥には日光白根山や男体山。
空気が澄んでるのか、遠くまで良く見えるねぇ。
白い岩肌が輝く甲斐駒ヶ岳の後には、八ヶ岳。
八ヶ岳の後には、浅間山や横手山も顔を出してます。
もちろん妙高方面の山並みもバッチリ。
そしてこちらは、後立山と立山・剱。
立山なんてもう真っ白だね、そろそろ滑れるんじゃない?!とワクワクソワソワのまきchin隊。
立山から連なる稜線の先には、おなじみ槍穂と笠ヶ岳。
今年も、なんだかんだでよくお目にかかりましたねぇ。
仙丈ヶ岳の右手にずぃ~っと真っ白に伸びる北アの稜線。
いやぁ、美しい。(*≧m≦*)
白い山並みを望む季節が、もうきちゃったんだねぇ。季節が巡るのは早い。
仙丈ヶ岳の後ろには真っ白な乗鞍岳も見えてまして。
あっちの山も、滑れる季節がもう間近ですな♪
伊那の街の向こうには、中央アルプスも。
木曽駒の後あたりには、真っ白な御嶽と白山も顔を覗かせてました。
そして北ア、中アときたら、お次はやっぱり。
間ノ岳と農鳥岳、塩見岳、笊ヶ岳などなど、南ア南部の山々♪
この間ノ岳へと延びる稜線がもう、そそりますねぇ。。。(≧m≦)
あまりにもカッコいいんで、ちょいとアップ。
はあぁぁ・・・ウットリ・・・。(*≧m≦*)
山頂はあまり風もなく、意外とあったかくてイイ気持。
しかもこんなに素晴らしい景色とあって、あちこち行ったり来たり、山を眺めたり写真撮ったりと、いつまでいても飽きることはなし。
・・とは言いつつも。まだ肩ノ小屋にテント張りっぱなしだし。
北岳山荘の方から、ぽつぽつと人も上がってくるし。
名残惜しいけど、そろそろ帰りますかね。
まだあと1時間以上いても飽きなさそうだけどね。
ちょっと急な下り道も、アイゼンでざっくざっく下ってあっという間。
登りはいいけど、下りはやっぱりアイゼンあったほうが歩きやすい。
というわけで、あっという間に肩ノ小屋まで下ってきちゃいました。
小屋はちょうど小屋閉め準備の真っ最中、そしてテン場にはまきchin隊のテントのみ(1組、撤収作業中)。
さくさくテントを撤収したら、広河原へ向けて下山開始であります。
小太郎尾根分岐までは、とりあえずアイゼン付けたまま下ります。
昨日登ってきたときは、強風が吹き付けてかなり寒い道だったけど。
なんだか風が止んだようで、むしろちょっと暑いかも?!
所々雪が消えてるところもあったけど、小太郎尾根分岐までは概ねこんな感じ。
昨日手こずった岩場の急な道も、アイゼンのおかげでさくさくクリア。
甲斐駒や八ヶ岳、仙丈ヶ岳や鳳凰三山を眺めながらゆる~りと下って小太郎尾根分岐に到着。
ここでアイゼン外して防寒装備も解除して、稜線東側のあったかい道へと下ります。
こっちの道に入ったとたん、晩秋かと思ってしまうくらいあったかくて明るい。
稜線上とこことでは、全然季節が違うんだねぇ。
そして今回は、下山も御池小屋経由で歩くことにして、右俣コースへの分岐から草スベリへと下ります。
こんな急なとこ、よく登ってきたもんだよね。
毎度のことながら、しかも我ながら、登ってきた道を下るときは感心しちゃう。
急な岩ごろの道は、もうひたすら黙々と下るのみ。
そんなに速足で下ったわけではないけど、あまり立ち止まることもなくざくざく下っていたら、50分ほどで御池小屋に到着しちゃいました。
・・・正直、膝が笑いかけてたので、小屋についてホッと一息。
あ~、ここでも小屋閉めの準備がだいぶ進んでますな。
今年もお疲れ様でございました。
小屋の前でちょっと腹ごしらえ休憩したら、広河原まで一気に下ります。
ゆるりとトラバース道を20分ほど歩いたら、尾根上をガッツリ下る急坂へ。
道の上部にちょっとザレて滑るところがあったり、大きな段差の梯子があったり。
でもま、草スベリよりは楽かな。
ベンチもあるので、リズムができて歩きやすいし。
なにより人が少なくて静かで、道もそれほど荒れてるところはなく、なかなかヨイ道であります。
第一ベンチまでは尾根上の急坂を下り、第一ベンチを過ぎてしばらくして斜面を九十九折りに下っていくと、御池小屋分岐に到着。
下りは早いね。
さて、ここから広河原へはあと一歩き。
そしてこの道、お日様に照らされて黄葉がとってもキレイ♪
頭上の梢も。
いやはや、キラッキラですな。(≧∇≦)
行きは日が昇ったばかりだったのであまり気にしてなかったけど、登山口付近はこんなにすごい黄葉だったんだよねぇ。
雪景色から黄葉まで楽しめちゃうなんて、もうほんと盛りだくさんな山行。
そしてこの時、時間は12:45。
まきchin隊は13:40発のバスに乗る予定だったので、1時間近くも待つのかぁ、なんて思っていたら。
・・・なんと12:45発のバスに、間に合っちゃったのでありました。
(13:40発のに乗るつもりで歩いてたら、バス停のおじさんから「芦安へ行くならこれに乗っちゃって!!」と。)
というわけで思いもかけずに早く帰って来れちゃったわけでありました。
下山後の温泉は、先々週と同じくやまなみの湯へ(2時間500円)。
時間が早いこともあって、空いててのんびり♪
帰りの高速はやっぱり渋滞してたので、いつものとおり下道で迂回して、19時半には横浜に帰着、です。
<今回の山行>
小屋閉め直前の南アルプス・北岳。
2週間前に見た時は、かなり雪が付いてて真っ白だったのですが、ちょっとは雪が減ったのかな。
それでもやっぱり稜線上はすっかり初冬の装い、久しぶりのさくさく雪道歩きでありました。
この週末は土日とも南アは好天、の天気予報が大当たり。
すんばらしい展望も目に焼き付けることができて、大満足。o(*^▽^*)o
そしてこの時期にこの標高でテン泊したらさぞ寒かろう、と想像してはいましたが、もう想像通り(以上?)の寒さでありまして。
寝ている間は暖かい寝袋のおかげで超快適なんだけど、テントの内側までバリバリ凍っちゃうのには参りましたねぇ。
・・・やっぱりまきchin隊は、厳冬期テン泊は(なるべくなら)ご遠慮したいかも。
そりゃもう、あったかい小屋のほうがいいものねぇ・・・。
(なあんて言いつつ、また雪上テン泊やってもいいかな、とか思っちゃったりしてますが。八ヶ岳とか?)
ともあれ、晩秋から初冬の南アを満喫しまして。
今シーズンの山中泊山歩きも、これでシメ、となりそうです。(o^-^o)
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