2012/10/20-21 紅葉と初冠雪の南アルプス(2日目・仙丈ヶ岳)
駒仙小屋のテン場にて、夜中に目が覚めてテントの外に出てみると、頭上には満天の星。
ちょうどオリオン座流星群が見えるってことだったので、時折暗闇に響くカン高い鹿の鳴き声を聞きながら、じ~っと空を見ていると。
見えましたよ~、すい~っと夜空を横切る流星が
こんなに大きな流れ星は、久しぶり☆彡
そして目覚めた朝、フライシートはバリバリに凍ってたけど、テントの内側は結露しまくり。
そんな時期なんだねぇ。
気合入れて暗いうちに出発し、仙丈ヶ岳から日の出を拝む、という案もあるにはあったけど。
ヘタレのまきchin隊は、日が昇って明るくなってからの出発です。
テン場から仰ぎ見る仙丈の稜線は、朝日に照らされて茜色♪
さぁ、今日はいい天気だ。登るぞ~o(*^▽^*)o
駒仙小屋から林道に出たところに、小仙丈ヶ岳への道につながる近道あり。
ここから登りますよ~。
近道だけあってこの道、なかなかの急坂。
朝イチの足にはコタエますな。(;´Д`A ```
15分ほども急坂を登ると、北沢峠からの道に合流。
さっきよりも少し緩やかになった道をまたまた15分ほども登っていくと
二合目で、北沢峠のバス停前からの本道?に合流。
尾根上の太い道が本道であります。
しばらくゆる~りと歩いていくと、ほどなく九十九折りの急坂に突入。
なんとなく調子が上がらないまきchin隊、稜線上の九十九折りの道をゆっくり登ります。
三合目の標識を過ぎ、四合目の標識を過ぎたあたりから、道は稜線上から斜面のトラバースへ。
岩ごろのトラバース道をゆる~りと。
この辺りから、続々と登ってくる人に追い越されつつ。
しばらくトラバース道を登り、再び稜線に上がってほどなく
五合目、大滝ノ頭に到着。
馬ノ背からの道が、右手から合流してます。
ここまでの道は樹林帯の中でありつつも。
かなり強い風が木々を揺らし、そして林の中を吹き抜けてくる風で結構寒い。
五合目を過ぎればすぐに森林限界越えるので、ここでウインドブレーカー着込んで歩きだします。
しばらく岩ごろの急坂を登っていくと
振り返れば、前日に登った甲斐駒が聳えておりまして。
ん~、いいねいいね。(o^-^o)
そんな道を登っていくと、ちょっと開けた六合目に到着。
ここから上は、もう完全にハイマツの中の道。森林限界越えましたねぇ。
吹き付ける風はかなり強くて冷たいし。
・・・というわけで、寒さ対策。
ウインドブレーカーの下にフリースを着込んで、帽子も毛糸のビーニーに替えて出発。
見上げる先には、小仙丈ヶ岳へ向かう稜線上の道。
ハイマツの中の岩ごろの道には、所々雪が融けて凍った個所もあり。
アイゼンつけるほどではないけど、なかなかに油断大敵な道であります。
ま、雪が積もってる道でも足がかりになる岩が出てるので好しということで。
凍ってる箇所を避けつつ、さくさく雪を踏んで登ることしばし。
小仙丈ヶ岳(2,855m)、到着!
ここまできてようやくお目にかかれる仙丈ヶ岳のカールが、大迫力♪
こんなですよ、こんな。
小仙丈ヶ岳から眺めるこれが、小仙丈沢カールですな。
雪がついたカールは、また格別の圧倒的な美しさ。(≧∇≦)
北岳、間ノ岳、塩見岳に、南ア南部の山々。(≧m≦)
ああ、あちらの稜線ももう白くなってますねぇ。
北岳と間ノ岳の左側には、冠雪してすっかり白くなった富士山も♪
やっぱ、雪がついてる富士山っていいよねぇ。
ちょっとお正月みたい。( ^ω^ )
そして甲斐駒と鋸岳の向こうには、八ヶ岳。
さすが南アルプス、八ヶ岳が近い!
いやはや、すんばらしい景色にしばしウットリ。(*≧m≦*)
さぁ、ここからは、山頂目指しての稜線歩きであります。
小仙丈ヶ岳への道は凍ってる箇所も多かったけど、ここから先は雪が積もってても凍ってるところはあまりなく。
キュッキュッと雪を踏みしめながら歩きます。
しかも、いい感じに風もおさまってきた。
小仙丈ヶ岳からいったん下り、カールのフチに沿ってぐい~っと登ります。
後ろには甲斐駒や八ヶ岳。何度も立ち止まって振り返っちゃう。o(*^▽^*)o
さっくさくの片栗粉みたいな雪を踏みながら登っていくと
お、そろそろ山頂も近くなってきた。
前方の山頂には、人がいっぱい。
右手には、薮沢カール。
こちらも素晴らしく美しい。(≧m≦)
雪のある景色って、なんて静かで清らかで美しいんだろうねぇ。
左に小仙丈沢カール、右に薮沢カールを見ながらの稜線歩きは、もう贅沢なことこの上ない。
天国の道みたい。(って天国行ったことないけど)
ゆるりと稜線を歩き、岩場の細いトラバース道を歩いて行くと、山頂はもう目の前。
えい、やぁと一登りで
中央アルプスをバックに、三角点もゲット♪
ここの三角点は二等ですな。
岩場の山頂からは、ぐるりと360°の大展望。
ここまでの道からず~っと眺めてた山々でありますが、またまた山頂からぐる~りと眺めちゃいます。
大仙丈ヶ岳と大仙丈沢カールの向こうには、笊ヶ岳、蝙蝠岳、塩見岳、荒川三山、聖岳、光岳などの南ア南部の山々。
富士山と北岳、間ノ岳、農鳥岳。
白峰三山、立派です♪o(*^▽^*)o
薮沢カールの底に仙丈小屋、そしてば~んと開けたカールの向こうには甲斐駒ヶ岳と八ヶ岳。
北アはちょっとうっすら霞んでたけど、槍穂から剱・立山、後立山までずら~り一望。
いやぁ、最高っす!(*≧m≦*)
ごろ太君は、写真を撮る手がもう止まらず、あっちこっちうろうろと写真撮りまくり。
まきchinは、腹ごしらえしながら山を眺めての~んびり。
もういくら眺めても眺め足りません(≧m≦)
・・・てな感じで過ごしてたら、もう1時間以上も山頂にいたみたいで。
風もほとんどなかったので、思わずノンビリしちゃいましたねぇ。
名残は惜しいが、そろそろ下山。
ちょいと急な稜線上の道を、仙丈小屋目指して下ります。
所々雪が踏み固められたところはあるけど、石ころが顔を出してるので滑るところはあまりなし。
道脇に積もったパッフパフの雪の中、ばふばふ下ります。
右手に、薮沢カールを見上げつつ。
ここも、滑ったら気持ち良さそう♪
太陽も雪もキラッキラ。(*≧m≦*)
あまりのカッコよさに、言葉もなし。
どうやら、感動しすぎるとヒトは無口になるらしい。
何度も立ち止まってカールを見上げながらざくざく下って
仙丈小屋に到着。
まだ新しいのかな、とってもキレイで居心地良さげな小屋。
小屋の前で、スタッフの方が薪割りされてました。
小屋の前には一休みしてる人が何組か。
まきchin隊は、小屋を後にして下山です。
ここから馬ノ背ヒュッテへは、しばらく薮沢の源流沿いにゆるりと下ります。
岩ごろの道に積もった雪は、所々凍ってて油断大敵。
足元に注意しながらひたすら下り、ふと振り返ると
おお、仙丈小屋からもうだいぶ下ってきたのね。
遥か頭上のカールが大迫力であります。
目の前に甲斐駒を眺めながらハイマツの中の道を下っていくと、徐々にダケカンバの林の中へ。
途中の分岐を北沢峠方面へと下って
ヒュッテ前を過ぎ、明るい林の中を九十九折りに下っていくと、さらさらと流れる薮沢にぶつかります。
ここで沢を渡って、右岸の斜面をトラバースして二合目コースに戻る道へ。
沢の左岸をそのまま下っても、北沢峠には行けるんだけどね。
二合目コースに戻ったほうが、テン場にも戻りやすいし。
しばらくこんな感じのトラバース道。
しかもこの道、足元の雪がカッチカチに凍ってる箇所多数。恐るべし。
足元に注意しながらゆる~りと歩いて行くと
ひっそりと建つ、藪沢小屋に到着。ここも営業終了。
こじんまりしてる小屋だけど、水場からは水がじゃばじゃば出てまして。
静かでいいトコです。
ここから先は、何度も沢を渡りながらの道。
水しぶきが凍っちゃったかな。
氷の造形がキラキラ輝いて、なんとも美しい。(o^-^o)
・・・なぁんて言ってる場合ではなく。
いやぁ~、足元、すんごい凍ってるんですけど。
ストックでがしがしつついても、硬く凍って全然割れないし。
どこに足を置けばいいんだ?!的なところも何箇所か。
いざとなったらアイゼン付けよう、とか思いながらこんな道をしばらく歩いて行くと、道は明るい林の中へ。
ここで凍った道は終了。やれやれ。
明るい林の中をゆる~りと歩いて、ほどなく二合目コースに合流です。
あとは登ってきた道を下るのみ。
九十九折りの道を一気に下って、あっという間に駒仙小屋のテン場に戻ってきちゃいました。
下りは早いね。
たくさんテントが張ってあったテン場は、ほぼテント撤収済み。
お日様に照らされてすっかり乾いたテントを撤収して、北沢峠のバス停へ向かいます。
ちょうど増発便が行ったばかりのバス停に並んでいると、20分ほどでまたまた増発便。
25人くらい集まると、増発するみたい。
広河原で乗合タクシーに乗り換えて、芦安に帰還、であります。
下山後の温泉は、南アルプス市内の釜無川沿いに建つやまなみの湯へ(17時以降は500円)。
お風呂も洗い場も脱衣場も、結構広くてカイテキ。
黄緑色のお湯もタップリ、の~んびり浸かってあったまりました♪
帰りの中央道はいつもどおりの大渋滞、この日もまた大月から下道作戦で、22時前には帰宅、であります。
<今回の山行>
出発前日の金曜日に初冠雪の甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳。
仙丈小屋で5cmほどの積雪ってことだったし、降ったばかりなので大丈夫かな、とちょっとドキドキしながらの山行。
・・・結果、アイゼン使うほどのところもなく、思う存分楽しんできました。
#雪が降ったばかりだったのが幸いしたかと。土曜日に踏み固められた雪が、日曜日には結構凍ってたので。
青空の下の白い山の眺めは、もうほんとに素晴らしくて。
北アや中アはあまり雪がついてなかったけど、南アの山々はほぼどこも真っ白。
いやもう、何度も足を停めてほけ~っと山並みを眺めつつ、の山行でありました。
南アの山々が間近に眺められるってところも、また素晴らしい。
北沢峠は、芦安から行くにしても奈良田から行くにしても、バスの乗り継ぎがめんどくさくてなかなか足が向かないのですが。
それにトップシーズンはかなり人が多くて混雑するし。
・・・この時期は、空いてて紅葉も楽しめて、結構いいかも、です。
また来たいねぇ。うん、また来よう。
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コメント
女王様~!
うっすら新雪で綺麗ですね~(^_^)
GWに行った仙丈、雪が無いとこんな道なのか~と
見てます。
アプローチが大変だからか、2日間でスキーの人は
1人しか会いませんでしたよ。
投稿: しょもも | 2012年10月29日 (月) 00時31分
しょももさん>
いよっ!女王様!!と掛け声かけながらの道でした(^^;
こういううっすら新雪も、ほんとキレイですよね。
GWの仙丈は、これまたさぞや美しかったのでは。。
いいですねぇ、雪の上をざっくざっくと登ってみたい。
そしてやはりスキーの方がいらっしゃいましたか。
・・まぁ、確かにアプローチ大変ですもんねぇ。それでも一度は滑ってみたい気も・・・(^^;
投稿: まきchin | 2012年10月30日 (火) 23時44分