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2012年8月 9日 (木)

2012/8/4-5 白峰南嶺、静かな稜線歩き(2日目)

ピーカンの青空の下、最高の稜線歩きを満喫。

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白峰南嶺の稜線から仰ぎ見る、広河内岳、農鳥岳、間ノ岳、北岳。
シビレます。

===白峰南嶺(白河内岳、大籠岳、広河内岳)===
2012/8/5(日):白河内岳手前(5:20)~▲白河内岳(5:40-5:50)~▲大籠岳(6:40-6:50)~▲広河内岳(8:25-8:55)~大門沢下降点(9:20-9:25)~大門沢小屋(11:25-11:45)~林道ゲート(14:15)~奈良田バス停駐車場(14:45)
累積登高:330m
歩行距離:18.2km
======

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> 1日目へ

2日目の朝、4時前に起きてテントの外に出てみると、空には満点の星!
しかもほぼ満月の月がすっごく明るくて、影ができるほど。

ん~、こりゃ、今日の天気はよさそうだ。

そそくさと朝食を済ませて片付けたらいざ、日の出タイム♪

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まるで絵に描いたような富士山。
茜色の空に、青く高く浮かび上がってます。

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笹山の向こうは笊ヶ岳、そしてその右には悪沢岳、荒川岳。
あっちの稜線でも、朝日を眺めてる人がいるんだろうな。

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雲海の向こうに連なる、道志や奥多摩、大菩薩の山並みから朝日が昇り。

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塩見岳もい~い感じに色づいてますねぇ。

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蝙蝠岳と悪沢・荒川も、ほんのり茜色。

音一つしない静かな日の出。
最高の朝。o(*^▽^*)o

さて、ゆっくり日の出を堪能したら、いよいよ稜線歩きに出発!

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まずは幕営地のすぐ横の白河内岳へ。
ハイマツと岩場が混じる開けた道なので、うっかり目印を見落とすとヘンな方向に歩いて行ってしまいそう。
小さなケルンを見落とさないように、注意しながら歩きます。

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こんなとことかね。
意外と、岩、ごろごろ。

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が、振り返るとこんな眺めが広がってるわけで。
全く足が進みません(≧∇≦)

山頂に付けば、すんばらしい展望が広がってるに違いない。
ワクワクしながら、岩ごろとハイマツの中の道をゆる~りと登って

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白河内岳山頂(2,813m)、到着!
そして、まきchinの視線の先に広がるのは、なな、なんと・・・

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中央アルプス。

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乗鞍岳。

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槍穂に常念、表銀座、立山、剱、後立山もちょこっと。

いやはや。ここまで見えるとは思わなんだ。(*≧m≦*)
すばらしいではないですか!

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塩見岳と蝙蝠岳、悪沢・荒川の山並み。
歩いてみたい稜線と、また歩きたい稜線。

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笹山の向こうには、笊ヶ岳や安倍奥の山々。
なかなか行きづらいとこですな。

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富士山と道志の山並み。
いやぁ~、こりゃもう一幅の絵ですな。
富士山はやっぱり絵になりますわ。

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そしてこちらは、道志の山並みに連なる、奥多摩、大菩薩、奥秩父の山々。
この方面から見ることってほとんどないので、なんだか新鮮。

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鳳凰三山の向こうには、ギザギザの赤岳も顔をのぞかせておりまして。

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でもって、これから歩く南嶺の稜線と、広河内岳、農鳥岳、間ノ岳、北岳!
(広河内岳と農鳥岳が重なっちゃってるけど。。)

これだよ、これ。(≧∇≦)
夏山はやっぱり、こうこなくっちゃ。
山の神様、素晴らしいお天気と展望をありがとう!!(*≧m≦*)

景色にうっとり見とれちゃいますが。
今日の行程もまだまだ長い、そして稜線歩きもまだまだ続くし。
次、いってみよー!

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ここからは、もうほんとに気持ちの良い稜線歩き。
小さな岩がごろごろ転がる道には、ここもまた所々に小さなケルンが立ってるので、それを追って歩きます。
ガスってたら、迷いそう。

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でも今日は、こんなピーカンの青空だし。
そよそよ吹き抜ける風も涼しくて。

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何度も振り返って眺めちゃう塩見岳も、クッキリ。
ごろ太君とまきchinの影も、クッキリ。

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こんなに素晴らしい大展望の稜線には、まきchin隊のみ。
ああ、なんて贅沢な夏山。こんなとこ、他にないよねぇ。
すばらしすぎて鼻水でちゃう。
・・・あ、洟が出るのは風邪っぴきだからか。失礼しました。。

岩だらけの稜線の所々には、小さな花々の群落も。

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タカネツメクサ、コバノコゴメグサ、チシマギキョウ。

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ゆるやか~にアップダウンを繰り返しながら歩いて行くと、前方の小ピークに標柱が。
あれが大籠岳かな?

大籠岳の手前には、膝丈くらいのハイマツ帯もあり。
わしわしかき分けてゆるりと登って

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大籠岳山頂(2,767m)、到着!
いやぁ、農鳥岳と北岳、大迫力ですな。

この大籠岳山頂も、ば~んと360°開けていて気持ちのよいトコです。
富士山バッチリ、塩見も農鳥・北岳も大迫力。

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ごろ太君、塩見岳カッコいい~~と写真を撮る手が止まりません。
いったいさっきから、どんだけ塩見岳撮ってるんだか。
(いや、まぁ、たしかに間近に眺める塩見岳はカッコいい)

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次に目指すは、この稜線の向こうの広河内岳。
一番左のまあるいピークが、広河内岳ですな。

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さ~、がんばっていきましょ~。

ここからはゆる~いアップダウンを繰り返す道。
ハイマツの中のザレ道は、踏み跡もしっかり。
地図上では点線ルートなので心配してたけど、さすがは南嶺、歩く人もそこそこいるんでしょうな。

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歩いてきた道を振り返ると、こんな感じ。
ステキな稜線でしょ~、ね?!(o^-^o)

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こんなガレた登り返しもあるけど、負けないのだ。

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だって、振り返ればこんな景色だし。( ^ω^ )

稜線上のコルや小ピークには、テント張るのに良さげなスペースもいくつかあり。
こんなとこでのんびりテン泊なんてしたら、もう最高でしょうねぇ。

なあんて思いながらゆる~りと歩いて行くと、目の前には広河内岳への最後の登りが。

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標高差にして150m、あと一登り!

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ハイマツの中のザレザレの道は、それほど急なところはないけれど。
踏み跡を見失わないよう、登ります。

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富士山を背に、がんば~

広河内岳への登り道には、これまでなかったお花達も。

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タカネバラ、ミヤマシャジン。

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花に癒されつつ、ザレた道を登ります。
蝙蝠岳や悪沢岳、荒川岳の眺めにも癒される!o(*^▽^*)o

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南嶺の稜線を振り返り。
あ~、静かで穏やかで、いい稜線だ。

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ザレ道を登りきると、今度は岩がちの道に。
そして前方には山頂標識が見えてきた!

こうなりゃ俄然テンションアップ、最後のガレ道を一登りで

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広河内岳山頂(2,895m)、到着!
いやぁ~、ようやくこの山頂を踏むことができました。感激。(≧m≦)

そしてこの山頂も、360°ぐるりとすんばらしい展望。

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塩見岳と蝙蝠岳、荒川三山。
荒川岳の向こうには、ちょこっと赤石岳も見えてるかな。
今日一日、すんばらしいお姿を拝ませていただきました。

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そしてその、すんばらしい展望を楽しませてくれた白峰南嶺。
ここはまた、ぜひ来なくちゃ。

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富士山も道志の山並みも、もうだいぶ雲が湧いてきちゃいましたねぇ。

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鳳凰三山と八ヶ岳・赤岳。
こっちはまだまだ、すっきりクッキリ。

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そして、こちらは農鳥岳と間ノ岳。

北アや中アの山並みにはだいぶ雲が上がってきてるけど、稜線はまだ辛うじて見えてました。
ん~、今日は南アで大正解♪

こんな景色を眺めながら、広くて誰もいない山頂でしばし一休み。
なんとも贅沢なひと時です。

30分ほどのんびりして、大門沢下降点から単独の方が登ってきたのを機に、いよいよ下山開始。

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ちょいガレ気味の道を、2つほど小ピークを越えて下っていくと、大門沢下降点に到着。
農鳥岳方面から下ってくる方も多く、ここから先はしっかり踏まれた登山道ですな。

一息ついたら、大門沢へ向けて急な九十九折りの道を下ります。
これまで風が吹き抜ける快適な稜線歩きだったのが、ここからは灌木の中の暑い道。

でも、道沿いにはいろんなお花達が咲いていて、目を和ませてくれます。

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ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマ、エゾシオガマ、ホソバトリカブト。

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タカネグンナイフウロ、シナノオトギリ、タカネコウリンカ、チングルマ。

他にも、ウサギギク、ハクサンフウロ、クルマユリ、タカネヤハズハハコ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマカラマツ、アオノツガザクラなどなど。

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花はいいけど、暑い~~

そしてこの急坂を登ってくる方とすれ違いつつ。
ここ、下るのも大変だけど、登るのもかなり大変だよね。。。

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急な九十九折りを下っていくと、道はほどなく林の中へ。
お日様が遮られてちょっと涼しくなったけど、道は相変わらず急なわけで。
石がごろごろしてたり段差があったりと、足場もちょい悪い。

こんな林の中の九十九折りをひたすら下っていくと、左手に沢を見下ろす道に。

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ここもまだかなりの急坂。
しかも木立が切れて道が乾いてるせいか、ザレザレで滑る。

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道沿いには、シナノオトギリやタカネナデシコ、シモツケソウ、センジュガンピの花畑。

急な道を下っていくと、どんどん沢に近くなり。

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沢にかけられた真新しい木橋を渡って林の中を下って

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大門沢小屋に到着。あ~、疲れた。。。

小屋の前では、たくさんの方が一休み中。
まきchin隊も、ここでしばし腹ごしらえ&足休め休憩。

ここまでかなり下ってきたつもりだけど、まだまだあと標高差で800m強、3時間ほど下らなくちゃいけないんだよねぇ。
うう。道のりは長い。

・・・とは言いつつも、歩かなくちゃ帰れない。
一休みしたら、気合入れ直して下山開始。

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沢を渡るところにはしっかりと木橋がかかってます。
手すり?代わりのロープもかかってるので、安心。
(前回通った時は、ロープはなかったような気が?!)

しばらく沢沿いに下っていくと、ほどなく沢を左手にして高巻く道へ。

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沢から吹き上げる風が、涼しくてイイ気持。
が、このあたりからもう二人とも疲労困憊の極み。(;;;´Д`)ゝ
緩やかだった道がいきなり九十九折りの急坂になったり、ちょい登り返したり、と歩けど歩けど終わらない山道を黙々と下ること1時間半。

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ようやく、発電所取水口の吊り橋に到着。
はあぁ。。。長かった。。。

が、ここからの道もまだまだクセモノでありまして。
あとはゆるりと下るだけ~♪と思いきや、2つ目の吊り橋と3つ目の吊り橋の間の登山道が工事中のため通行止め。
代わりに高巻く道が作られてたのですが・・・最後の登りが、へたった足にキク。。。

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そんなわけで、ヨレヨレになってようやく林道に降り立ったまきchin隊。
ここから駐車場まで、1時間ほど続く林道&車道歩き。(;;;´Д`)ゝ

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足、もげそう。(´;ω;`)

30分ほど歩いて林道ゲートを抜けたところで、奈良田から広河原へ通じる道に出てきました。
ここにバス停があり、管理の方によるとあと30分でバスが来るよ~、とのこと。
激しく惹かれたまきchin隊ですが、同じ30分なら歩くか!と、奈良田へ向けてGo。

・・・が、やっぱりこの最後の30分がほんとにキツかった。
二人ともすっかり無口で写真を撮る余裕もなく。
黙々と歩いて、ようやく奈良田バス停の駐車場に到着、です。

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あああ。マジで疲れた。(;;;´Д`)ゝ

ここから奈良田温泉まで歩いて行く元気はもう到底なく、下山後の温泉は、車でちょいと下った雨畑湖のほとりにある、VILLA雨畑の立寄り湯へ(一人500円)。
ここ、小中学校の跡地に建てられた温泉施設で、宿泊もできるそう。
小さな温泉だけど、ちょっとアンティーク調でオシャレに整えられてるし、なにより空いててカイテキ。
ゆ~っくり、足の疲れをほぐしました。

帰りの中央道はいつものとおり渋滞してたので、この日も道志みちで横浜へ。
21時前には帰宅、です。

<今回の山行>
ず~っと歩きたかった白峰南嶺。
はからずも夏山第一弾となったアルプス稜線歩き、笹山ダイレクトを登り上げて歩いてきました。

奈良田から笹山へまっすぐ登り上げる笹山ダイレクト尾根は、聞きしに勝る直登っぷり。
それでも歩く人は割と多いようで、しっかり踏まれた道は迷うこともなく。
・・・が、ほんとアキレス腱が攣りそうになるくらいの坂道で、いやはや参りました。。。

これまで登ったどの急登よりも、ここが一番大変だったんじゃないか?とか思ったり。
早月尾根や読売新道のほうが、まだ楽だった気がする。
それとも今回は、まきchinが体調不良だったからかしらん。。。
テン泊装備+2日分の水で、重荷担いでの登りだったからかしらん。。。

そして憧れの白峰南嶺でのテン泊と、翌日の稜線歩き。
もうこの開放感と大展望、そしてすれ違う人も全くないというこの静かさ。
堪りませんね。。。こんなとこがアルプスにもあったのか!!と感動しっぱなし。

今回の山行でかなり参考にさせていただいた、atsu510さんの山行記録(感謝!)にあった一言、「南嶺、ここは無限のフリーダム」。
もうまさにその通り。激しく同感。
その言葉をかみしめながら、心が解放されていくような心地を味わいながら、大展望の稜線歩きを大満喫、です。(*≧m≦*)

今年は、春の飯豊や朝日に始まり、人が少ないところばかり歩いてるので。
涸沢とか合戦尾根とか新穂高とか、人が多いところはもう歩けなくなりそう。

帰りの大門沢は、やっぱりかなりキツかったですが。
白峰南嶺、またぜひ歩きたい。
(って、笹山ダイレクトを登ってるときは、もうこんなキツイとこ二度と来ないぞ~とか思ってましたが)
そしてせっかくここまで登り上げるんだから、今度はもっとゆっくり、ぐる~りと歩いてみたいですねぇ。

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コメント

まきchinさん ご無沙汰です。
いつも綺麗な写真入りの楽しいレポありがとう。

やっぱり行かれましたね!白峰南嶺
昨年の秋に同じコースで歩きました。
懐かしく、一緒に歩いているみたいで、ワクワクしながら拝見しました。ありがとうございます。
白峰南嶺 手ごわいけど素晴らしい所ですね!

次は私も蝙蝠狙いです。くたびれたおばさんですが、まきchin隊からパワーをもらい、頑張ります。


投稿: ヘッタン | 2012年8月 9日 (木) 22時45分

ヘッタンさん>
お久しぶりです!
ヘッタンさんが昨秋に歩かれた白峰南嶺、ようやく行ってきました(^^
秋はいったいどんな風景だったのかな、と思いながら歩いてましたよ~。
白峰南嶺、なかなか行きつくのが大変だけど、また歩いてみたい稜線です。ほんと素晴らしいですよね♪

この夏休みは蝙蝠岳、とか思っていたのですが、どうやらお天気がイマイチそうなので、また次回。。。
ヘッタン隊、ファイト!です!!

投稿: まきchin | 2012年8月10日 (金) 16時42分


ご無沙汰しております!
参考に、、、なりましたでしょうか。不安な記事ではありますが。


しかし、よいですねー。
私も、また行きたいです。


がっつり山に行けるのは、いつになるやら、わかりませんので、
バーチャル登山させていただき、ありがとうございます。

最後の写真に、大笑いしてしまいました!!
すんごい、共感します。

投稿: atsu510 | 2012年8月12日 (日) 23時30分

atsu510さん>
勝手に、超参考にさせていただいてました。
そうかぁ、ここがメイちゃんの道かぁ、とか思いながら歩いてましたです。
ありがとうございます!

それにしてもほんとに、よい道でした。
(キツかったけど)また歩きたい道です。
下山してきたときには、もうほんと、写真のようなよれよれヘロヘロ状態でしたけど。。。(^^;
共感していただけてヨカッタ(笑)

投稿: まきchin | 2012年8月19日 (日) 23時19分

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