2012/8/4-5 白峰南嶺、静かな稜線歩き(1日目)
遅ればせながら、ようやく夏山モードに突入のまきchin隊。
風邪治りかけのごろ太君、そして風邪気味のまきchinが向かったのは、南アルプス・白峰南嶺。
#こんな体調不良の時にアタックするとこじゃないですケド。。。
登山口の奈良田の駐車場はいつもかなり混むので、この日は早めの出発。
横浜を22時頃に出て、奈良田には1時半頃に到着したのですが・・・奈良田バス停の駐車場は既に満車
バス停からちょこっと戻ったところの駐車スペース(10数台分くらい?)に辛うじて空きがあったので、そこに車を停めてしばし仮眠。
#バス停の先にも大きな駐車場があります(仮設トイレあり)。
#あとは、奈良田湖吊橋のたもとにも10数台分の駐車スペースあり(トイレは奈良田バス停のトイレを使用)。
4時過ぎに起き出して準備して。
#トイレは奈良田バス停にあり。水洗。
バス停に向かう皆さまとは反対方向、奈良田湖にかかる吊橋へ向けて出発!
今回は水場もほとんどなし、小屋もなしのルートなので、ごろ太君は9L、まきchinは6Lの水(色つき水含む)を担いでます。
久々の重荷が、肩にくいこむぜ・・・(^-^;
5分ほど歩いて行くと、吊橋に到着。
長~い吊橋を渡り、左に折れて湖沿いを歩きます。
奈良田湖に注ぎ込む沢を渡ります。
ここ、雪融け時や雨の後は増水して徒渉困難になるみたいだけど、この日は問題なし。
じゃぶじゃぶ歩いて向こう岸へ。
渡ったところに発電所があり、この右側に沿って歩いて行くはずだったのに、なぜだかこの前を通り過ぎ、トンネルくぐって堰堤まで行ってしまって10分のロス。
ありゃりゃ。(;´д`)
慌てて引き返して、発電所の右横の道へ。
こっちが正しい道ですな。
しばらく歩くと「笹山登山口」の標識があり。
ここからいよいよ、長~い登山道の始まりです。
杉林の中の急坂は、発電所の作業員さんも使うのか、鉄パイプの手すりが完備。
手すりがあるのはいいけど、見上げる急斜面には、ず~っと上まで銀色に光る手すりが続いており。
見ただけで萎えますな。
早くも若干ゲンナリしつつ、手すりをつかみつつ。
20分ほど急坂を登って発電所設備の脇を通り過ぎると、そこからはもう手すりもなく木立の中の道。
少し傾斜が緩やかになった道を歩いて行くと、小さな祠のある山の神に到着。
小さな小さな祠には、未開封の缶ビールが供えてありました。
祠の横には、二本の木が抱き合うように立ってます。
さて、急坂はまだまだこれからが本番。
笹山に向かって延びる尾根の上を忠実に、まっすぐに登る道です。
う~ん、ちみは、九十九折りという言葉を知らんのかね?
急な尾根上をまっすぐ登る、男前な道ですな。
朝日が射しこんで明るくなった林の中を、黙々と。
日が射して暑くなるかと思いきや、尾根の両側の谷から吹き上げる風がとっても涼しくて、気温的には快適。
途中で一息ついていたら、下から登ってきたご夫婦連れに追いつかれ、しばしおしゃべり。
いやぁ~キッツイ道ですねぇ、百高山の頂は今回どれだけ踏めるかな?と盛り上がっていたら
「もしやまきchinさん・・?」と。
この超渋いルートで、ブログ見ていただいている方にお会いできるなんて、もう感激。
お二人とも冬はテレマークであちこち滑られるとのことで、夏山も冬山も、話が盛り上がっちゃいました
さて、話が盛り上がったところで、まだまだ先は長い。
相変わらず林の中をまっすぐ伸びる道を登っていくと
まきchin隊は下から水を担ぎあげているので、水場には寄らず。
さきほどのご夫婦連れはここで水を汲んでいくとのことだったので、ではまた稜線で!といったんお別れです。
・・・が、ここですでにバテバテのまきchin。
やっぱり風邪気味のときになんか登るとこじゃないよ。。。稜線まで行けるのかね。。。
笹山までの道の、半分もまだきてないし。うう。(;;;´Д`)ゝ
まきchin、珍しく超弱気。
木が密集してるところでは、幹につかまって登ったり。
そして皆さま考えることは同じと見えて、手をかけるとこは磨かれてツルツルに。
そんなこんなで息を切らして登っていくと、標高2,200m付近で突然右手の木立がバァ~ンと開けて
おお!鳳凰三山ですかね。地蔵のオベリスクがくっきり(≧∇≦)
ここまでの辛い登りも吹き飛ばしちゃうくらい、心高鳴る眺めに大興奮。
がんばっていきまっしょい、と岩がちになってきた急坂を一登りで、標高2,330mの幕営適地に到着。
テント数張りは行けそうな広場の一角には、焚火の跡もあり。
まきchin隊、ここでようやく重荷を降ろして大休止。
30分ほどのんびりと、足をマッサージしたり腹ごしらえしたりと一休みしたら。
いよいよ最後の一登り、いきますかね。
あと400m強登れば笹山だ!
がんばるのだ~。
ここから先は細い立木が迫り、倒木も多い道。
またまた幹につかまって、体を引き上げつつ登ります。
途中、日帰りと思しき単独の方2名、前日稜線に泊まって下山中の単独の方1名に会った以外は、全く人には出会わず。
夏休みの土日なのにねぇ。
さすが、白峰南嶺・笹山ダイレクト。
登るにつれて、木立の背丈も低くなり。
山頂は近いぞ、と思うと心の余裕も若干出てきて、花の写真など撮ってみたり。
#まきchin、ここまでの道はあまりにもバテ過ぎて写真撮る気力もなく。というわけでごろ太君の写真はほとんどナシ。
少し傾斜が緩くなってきた道を歩いていくと
南峰からは、伝付峠へと南に延びる道と、大籠岳、広河内岳へと北に延びる道が分かれてます。
どっちも標識はバッチリ。
笹山南峰は木立に囲まれて展望もないので、さっくり北峰を目指します。
ハイマツとシャクナゲの中を下り、10分ほど歩いて行くと
笹山北峰(2,733m)、到着!
背後には、塩見岳と蝙蝠岳を従えて、なんとも贅沢なロケーション。(o^-^o)
南ア南部お馴染の、東海パルプ改め特種東海製紙の標柱が鎮座まします山頂は、ぐるり360°開けて気分爽快♪
目指す白河内岳、大籠岳への稜線には雲がかかってきちゃってるけど、それでもこの稜線の眺めはタマラナイ。(≧∇≦)
右側、稜線の奥にひときわ高いピークは塩見岳。
そしてそこから連なる稜線の先、雲に隠れているのは蝙蝠岳。
ん~、あの稜線も、なんともソソりますなぁ。(*≧m≦*)
塩見岳、アップ。
空の青、雲の白、山の青。夏山ですね!o(*^▽^*)o
山頂を吹き抜ける風はそよそよと涼しく、眺める稜線は時折雲に隠れつつもどっしりと聳えており。
ごろ太君は撮影タイム、まきchinはお昼寝タイム。
・・・と、1時間近くのんびりしたら、ひとまず先へ進みます。
笹山の直下にもテント張れそうなスペースがあったけど、まだ時間も早いし。
山頂から、シャクナゲとハイマツの中の急坂を下ると、稜線直下の林の中のトラバース道。
でもちょっとした岩場の道になると、こんな小さなケルンを頼りに歩きます。
今日は視界もいいので迷うことはないけど、ガスってたりすると分かりづらいかも。
岩場を越えると、ザレた広場に。
ここもテント張れそうだけど、もうちょい登ってみますかね。
ハイマツ覆いかぶさる道を越え、林の中の倒木の道を登っていくと
白河内岳手前の広場に到着。
ここが本日のお宿です!(o^-^o)
いやぁ、疲れた。
ここもテント何張りかいけそう、しかも平地も多く水はけもよさげ、風も避けられるし、張り綱を抑えるのによさげな石もたくさんあって。
テン場としては、最高。(≧∇≦)
今年初テント。
まきchin、サッカーJAPANの健闘を祈ってキ~ック!・・・じゃなくて、ただのストレッチ。
担いできたビールで喉を潤したら、あとは夕飯時までの~んびり。
幕営地のすぐ横にある岩場によじ登って、景色を眺めてみたり。
こんもり緑の笹山。
すぐ下のザレた広場には、テントが一張り。
行きにお話ししたご夫婦連れですな。お~い、と手を振ってみたり。
明日歩く白河内岳への道。
あの上へ行けば、広河内岳への稜線が一望なんだよね。
明日への期待が高まります。
さて、ひとしきりのんびりしたら、テントに戻って夕飯をいただきます。
この日はかなり贅沢に。
うな丼!!
一パックを二人で半分こ、なぁんて言わずに、ちゃんと一人一パックなり。
だし茶漬けもしちゃうのよ~。うふふ。
アルファ米とは思えないくらい、美味い!!
ま、今日はかなりキツい登りだったわけだし。
このくらいの贅沢は、いいでしょ。
(でもやっぱり、ウナギは高かった・・・)
そして贅沢なディナーの後は、これまた贅沢な夕焼けタイム。
といってもこの日はほとんど色づくことはなく、夕空に浮かぶ山並みを眺めます。
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コメント
水15L担ぎ上げかぁ~、う~ん・・・、それだけでパスです。
白峰南嶺は僕も狙っているんですが、水場がないので夏に行くなんて全く考えてなく9月ねらいです。
ただテントサイト独占はそそられますね~。この時期どこのテント場も足の踏み場もないぐらいの大混雑、登山道が混雑するのは諦めるとしても、テント場の混雑はできれば避けたいですからねぇ。
次は蝙蝠岳あたりかな?
投稿: IK | 2012年8月 8日 (水) 06時34分
いや~♪ 逆・・・蝙蝠からぐるり~♪と周って
笹山に着いた時は、涙が出ましたよ~(笑)
懐かしく拝見しました~^^
風邪引きずり&気味やのに、やはりパワーは凄い!ですね~^^v
しっかし、ダイレクトルート・・・ができるとは・・・(@@:)
でも、それも ↑ 辛そう・・・><
辛いが故、心に残る・・・^^
いいですね~♪
IKさ~ん、絶対、蝙蝠はいいですよ~♪
もち、まきChin隊も...天国・蝙蝠に。。。(゚ー゚)
投稿: みい | 2012年8月 8日 (水) 20時08分
IKさん>
二人で15Lの水(+アルコール)は、さすがにお釣りがきました。
ボッカ訓練にはちょうど良かった(?)なんて負け惜しみ(^^;
ここ、秋にもきっと素晴らしい展望だろうなぁ、と。
我々も、また季節を変えてルートを変えて、歩いてみたい稜線です。
人と全く出会わない、この静かさっプリも堪らない。
アルプスの稜線なのに、こんなに静かだなんてもう素晴らしすぎです。(もう人が多いところは歩けません)
ぜひ!!
そしてこの稜線から見てたら、蝙蝠岳にも激しく行きたくなってしまったまきchin隊。
夏休みに?!と狙ってたのですが、どうもお天気悪そうで。またの機会かな。。
投稿: まきchin | 2012年8月 9日 (木) 15時25分
みいさん>
みいさん隊は、蝙蝠岳からぐるり~♪だったんですね。
> 笹山についた時は、涙
ああ、わかるぅ~( ^ω^ )
私らも、ダイレクトルート登り上げて笹山に着いた時は涙が出ました。
今度は、体調万全の時に歩きたいっす。
蝙蝠岳、やっぱり天国なんですねぇ~(≧∇≦)
ああ、激しく行きたい。。。が、天気が。。。
投稿: まきchin | 2012年8月 9日 (木) 15時27分
続けて拝見しました!
きた〜、笹山ダイレクト!
この真夏に、しかもごろ太さん、風邪気味というのに、さすがまきchin隊だ!でもやっぱりいいですよね、南アルプスの山々に抱かれたあの静けさ。
いいな〜、思い出しちゃいましたよ!!
そしてコウモリもいきたいですねぇ。
投稿: moko510 | 2012年9月 5日 (水) 22時20分
moko510さん>
いやもう、mokoさんのレポ、超参考にさせていただきましたよ~!!ほんとありがとうございます。
白峰南嶺、ほんといいですよね。
南アルプスの山々があんなに近くてあんなに静かなところは、他にないですよねぇ。
大展望眺めながらの稜線歩き、ほんと素晴らしかったです。
私も思い出しちゃいました(^^
コウモリ。いつか行きたいですよねぇ。
稜線を歩いてる自分を妄想しながら、蝙蝠~塩見の稜線を眺めてました(^^;
投稿: まきchin | 2012年9月 5日 (水) 23時20分