2012/8/15 東大雪の最高峰、ニペソツ山へ
南暑寒岳で湿原の美しさをタップリ堪能した翌日は、ニペソツ山へ。
花の盛りの時期だったら、花の固有種が多い夕張岳へ行きたかったのですが、もう花は終わってるかな~、と。
大雪の展望をゲットすべく、ニペソツ山を目指します。
(前日に南暑寒岳でご一緒したから、ニペソツ山を強烈にお勧めされた、ということもあり)
道の駅ピア21しほろから国道273号を北上。
糠平温泉を過ぎて少し走っていくと、左手にニペソツ山と石狩岳の登山口につながる林道入口が登場。
ここから砂利道をごとごと走っていくと、前方に何やら黒い影が・・・
むむむ?! 前日に引き続き、またもやヒグマ!!
(遠距離につき、画像ブレブレなのはご容赦)
突然現れた車にビックリして逃げて行きましたが、こっちもビックリだよ~~~
もう戻ろうか?とも思いましたが、登山口はまだ7kmほども先、取りあえず様子見に行ってみますかね。
(これが登山口だったら、踵を返してるとこでしたが)
途中、石狩岳登山口への道を右に分け、さらに林道を進んでいくと、ニペソツ山の登山口に到着。
登山口前はちょこっと広くなっているのみ、10台くらいは停められそうなスペースは既に満車。
しかも、林道に沿って10数台の路駐の列。。。(;;;´Д`)
さすがニペソツ山。大人気ですな。
そしてこれだけ人がたくさん入ってるなら、まあクマも逃げてくか、と。
路駐の列の先頭に車を停めてのんびり準備してたら、通りかかった車から「こんにちは!」とお声かけいただき。
ビックリして振り返ると、なんと、のんすけ隊とまさかのバッタリです!!
路駐したところから数分林道を歩いて、登山口へ。
#登山口横に仮設トイレあり。
沢にかかった丸太を渡ると、そこから登山道。
石ころと木の根が滑りやすい道を登ります。
針葉樹の中の道は、ひんやりした空気が心地良い。
緩急繰り返しつつ淡々と登っていく道は、ところどころ足元がぬかるんでるところもあり。
滑らないように注意しつつ、のんすけ隊とおしゃべりしつつ。
先頭を歩くまるさんは、とても靭帯切ってるヒトとは思えないくらいの健脚、まきchin隊はひいこら汗かきながら後を追います。
木立の中の道から、笹や灌木をかき分ける尾根上の道になってほどなく
岩場、登場。
これを越えると、天狗のコルへ向けてゆるやかな下り坂となり
左手奥に見えてるのは、ウペペサンケですかね。
いやぁ、それにしても今日もいい天気。山頂からの展望が楽しみ(o^-^o)
ゆる~りと下っていくと、テント2張分くらいの広場のある天狗のコルに到着。
道は、ここからまた登ります。
足元には、チングルマの綿毛がぽわぽわしていたり。
雪融け後は、いろんな花が咲いてるんでしょうな。
石ころがごろごろ転がるトンネルの道をゆる~りと。
登っていくうちに、灌木のトンネルはいつの間にやらハイマツのトンネルとなり。
再びゆる~りと登っていくと
おっ。いきなり開けたとこに出た。
そして目の前には、トムラウシから表大雪に連なる山並みが、ど~ん。
しかも石狩岳も、ど~ん!(≧∇≦)
いやぁ・・・こんなに大雪が近いなんて。
想像以上に大迫力の眺めに、しばし時を忘れてウットリ。
これまでの灌木やハイマツの中の道から、展望の開けた道になり、気分も上々。
まだまだ道のりは長い、まずは前天狗を目指してGo!
真っ青な空を仰ぎ見つつ、ハイマツの中の岩ごろ道をゆる~りと。
斜面を巻くようにしてハイマツの中を登っていくと、岩礫のトラバース道に。
すると、先頭を歩いていたまるさんが
「あれ、いま、ナキウサギ鳴いた?」
のんすけさんと目を皿のようにして岩場を探していると
いた!ナキウサギ!!
カン高い声で鳴いてるよ~、もう超かわいい♪(*≧m≦*)
しかも岩場を走りまわってるし。(*^m^)
(ちと遠くて画像ブレブレなのはご容赦)
いやもう、なんてカワイイのかしら。
ナキウサギ祭り、絶賛開催中。
そしてワタクシ、ナキウサギの声は聞いたことあったけど見たことはなく、今回のこれが初対面。
ここからニペソツ山までの岩場では、至る所でナキウサギの声がしてまして。
良く見ると、岩場のあちこちに小さな穴があいてたのは、きっとナキウサギの巣穴なんでしょうな。
ナキウサギの声と姿に癒されつつ岩場をゆるりと登っていくと、前天狗に到着。
そしてここにきてようやく、
ニペソツ山の山頂が、ど~ん♪
迫力ありますなぁ。。。切り立ったお姿もまたカッコいい。(≧∇≦)
これからあれを登るのか、と思うと「うへぇ・・(;;;´Д`)」とか思っちゃうけど、それよりももっとドキドキワクワクする気持ちも大きくて。
ニペソツ山の右後方には、富良野岳から十勝岳、オプタテシケと連なる山並みも。
うむ、素晴らしい。(o^-^o)
よぉっしゃ、行きますか!
トムラウシを正面に、岩場を下る道へ。
ここからニペソツ山の山頂までは、岩場をいったん下って登り返し×2。
山頂への道は、まだまだ長いのだ。
道沿いには、ちらほらと花が咲いてます。
花に目を和ませつつ岩場の登り返しを過ぎると、今度はハイマツのトラバース道。
ハイマツの中のトラバース道は、ほどなくぎゅ~っと下る道に。
あ~、せっかく登ってきたのに下るのね。
コルまで100mほども下りきると、お次はまたまたハイマツの中、300m弱をきゅ~っと登ります。
これがまた、疲れてきた足に堪える・・・(;´Д`A ```
しかも道はちょいザレ気味の急坂で、ますます足にキク・・・(;;;´Д`)
俊足のんすけ隊には先に行っていただいて。
まきchin隊は、息をつきつつゆっくり後を追います。
コガネギク、チシマアザミ、ユウバリリンドウ、ミヤマアズマギク。
他にもダイモンジソウやらトリカブトやら咲いてますが、息を切らして登るまきchin、あまり花の写真を撮る余裕もなく。
一息つきつつハイマツの中の急坂を登り、山頂直下のガレたトラバース道で回り込んでいくと
ようやく、山頂が目の前に!
ここまでくればあと一息。
最後の力を振り絞って
ニペソツ山(2,013m)、到着!
いやぁ、長かった。山頂手前のアップダウンがキツかったよ~。
山頂では、既に到着してたのんすけ隊がゴホウビの乾杯中。
まきchin隊も腹ごしらえしつつ、しばしおしゃべり&展望タイム。
南東には、ウペペサンケと糠平湖。
ウペペサンケも登ってみたい山ですが、今年は登山口にアクセスする林道が通行止めらしい。
北東には、越えてきた稜線。
前天狗、でかいねぇ。帰りには、またあれを越えなくちゃいけないわけね。
そしてその隣、北には石狩岳。
登るとしたらシュナイダーコースかな、どのあたりかな?と話しながら探すのもまた楽しい。
それに連なるように、オプタテシケ、美瑛岳、十勝岳、富良野岳の山並みも。
富良野から大雪に縦走したのはもう4年前のことですが、こうして山並みを近くに眺めると、つい最近の出来事のように思い出しますな。
また歩いてみたいねぇ。o(*^▽^*)o
や~、いいねぇ。
ニペソツ山、大雪の展望台ですな。(≧∇≦)
空にはうす~く雲がかかってきてしまってるけど、周囲の山々はクッキリ見えていて360°の大展望。
のんすけ隊と周囲の山々を眺めながら、歩いた山、歩きたい山についての話は尽きません。
・・・が、帰りの道もまだあるし。
名残惜しいが、そろそろ下山しますかね。
前天狗も、なかなかカッコいい形してるよね。
いったん下って、登り返さなくちゃいけないのが辛いとこだけど。
ハイマツの中の急坂を一気に下って、前天狗への登り返しの道から振り返ると
背後には下ってきた道ととんがった山頂。
またこの道を歩きに来れるかな?
帰りの登り返しは、思ったよりもキツクなくさっくりと。
前天狗まで戻ってくると
しっぽふさふさのリスが、お出迎え♪
岩の間をちょろちょろ走りまわって何かを食べてる様子が、もうかわいくて。
釘付けです。
前天狗からちょこっと下ったところでは、至近距離にナキウサギ発見♪
このつぶらな瞳と大きな耳、かわいすぎです。
手ですっぽりくるめてしまいそうな大きさなのが、愛くるしさに拍車をかけてますな。
前天狗からの岩礫トラバース道は、ナキウサギの声がするたびに足を止めて姿を探してしまったり。
リスのおいかけっこや、葉っぱを巣に運びこむナキウサギを眺めたり。
なかなか前に進めません。
ハイマツや灌木のトンネルの中の道は、意外と風が通って涼しい。
天狗のコルまで下っていったん登り返した後は、ひたすら林の中の下り道。
というわけで、おしゃべりしながら下る道はあっという間。
さくさく下って、本日の登山は終了~(^^
ありがとうございました&お疲れ様でした!
下山後の温泉は、糠平湖畔の糠平館観光ホテルの立ち寄り湯へ(一人700円)。
ちょっと熱めのお湯がタップリの温泉は、全て源泉かけ流し!
露天で涼みながらのんびり浸かると、もう最高♪
そしてここで、釧路へ向かうのんすけ隊とお別れし、まきchin隊は層雲峡へ。
層雲峡入口にある公共駐車場(無料)で車中泊、です。
この日の夕食は、日帰り温泉黒岳の湯の1階にあるイタリアン、ビアグリルキャニオン。
食べかけですんません。。
エゾ鹿とキノコのストロガノフ風、カプレーゼなどなど。
地の食材の料理で、ワインも進みますね~♪
翌日の天気予報は雨、のんびり料理を楽しんで、山も味も大満足(^^
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コメント
スヴァラシイ!
いいなぁ、ホッカイドー。
ニペソツかっちょええし。
大雪がどどーんと眺められて、ナキウサギにリスなんて、文句なしですな。
うらやましすぎて鼻血でそう(≧o≦)
投稿: Toby | 2012年8月29日 (水) 11時34分
Tobyさん>
北海道、やっぱり本州とは雰囲気違いますねぇ。
ニペソツは、もう特にかっちょよかったです。(^^
でも、ヒグマの恐怖もハンパなかった。
暑寒別のクマ祭りなんて、もう。。。。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
そう考えると、やっぱり行きたくてもなかなか行けないトコでありますね、北海道。
投稿: まきchin | 2012年8月30日 (木) 01時57分
同じ日にニペソツに登った人を検索していたらヒットしました。
内容を確認すると登るときに相前後して登っているようです。
ナキウサギのデジタル画像を見せたものです。
目的は写真を撮るために、目的地まではなるべく早く、目的地ではゆっくり写真撮影と人と一緒に行けないような山行をしています。
この時も、ナキウサギに撮影(出来ればいいかな)、前天狗からのニペソツ山、そしてここの特産種の撮影でした。
目的の場所で右往左往してどうにか目的のものを見ることが出来ましたが、旬には遅くまた行かなくてはならなくなりました。
そのため挨拶程度でほとんど話すことがなかったのが残念です。
また何処かで逢うかもしれませんのでその時は声をかけるようにします。
また、花の写真ですが、リシリリンドウはニペソツには咲いていません。ここに咲いているリンドウはユウバリリンドウになります。
投稿: berg | 2012年9月 2日 (日) 20時55分
bergさん>
コメントありがとうございます!
見せていただいたナキウサギの画像、とってもかわいくて釘付けになってしまったことを思い出しました。
いつかまた、山でお会いできたときには、いろいろお話したいですね!
そしてユウバリリンドウ、ご指摘ありがとうございます!
北海道のお花は、なかなか同定が難しくて。
花の図鑑ひっくりかえして調べてはいるのですが、きっといろいろ間違っているかも。。。(汗)
投稿: まきchin | 2012年9月 2日 (日) 21時47分
あちこち失礼します。
二ペソツ山、憧れます。途中の花々やナキウサギも素敵です。
数年前、糠平温泉スキー場から、生・二ペソツに初対面しましたが、端正なその山容に惹かれました。
でも、健脚のお二人でも往復9時間、途中のアップダウンも厳しくて経ヶ岳以上ですね。気を引き締めてかからねば。
釈迦に説法かと思いますが、百名山の深田久弥が、自身が未踏だからという理由で除外したが後に登って感激した気持ちを書いているのが、二ペソツ山、石狩岳、暑寒別岳です。
深田さんが茅ヶ岳で急死しなかったら、差し替えられてこの3山は「昇格」していた可能性はかなりあると思います。しかし、静かで登り応えある山という点では、百名山にならなくて良かった気がします。
私はお二人とは逆に石狩岳だけ登っているので、いつかは二ペソツ山と暑寒別岳もと思っていますが、なかなか。見果てぬ夢かも(苦笑)
投稿: ねも | 2013年10月 5日 (土) 11時03分
ねもさん>
ニペソツ山、改めてレポを読み返してみると、なかなかアップダウンが厳しく大変な山だったなぁ、と。
でも、登る道からの眺めは素晴らしかった・・・!
ニペソツ山の登山口の駐車場はかなり狭くて。
人がたくさん押し寄せたら、もう大変なことになりそうです。
静かで登りごたえあり、展望もすばらしくて、ほんとにいい山です。
(あ、でも、標高が2,013mなので、今年は結構人気だったみたい)
ぜひぜひ、機会ありましたら登ってみてください♪
私もいつかは、石狩岳や暑寒別岳に登りたい~(暑寒別は、「南」暑寒までだったので。。)
投稿: まきchin | 2013年10月 5日 (土) 22時00分