2011/6/12 北東北遠征・2日目 和賀岳、天空の稜線歩き
日曜日の天気予報は晴れ。が、朝5時に起きてみたら曇り&山の稜線はガスで見えず。
・・・なんだかややテンション下がって、二度寝してしまい。
宿を5時半に出発する予定だったのに、1時間遅れの6時半発。(;´Д`A ```
和賀岳の登山口には7時半に到着です。
6kmの長~いダート道を走った先には、10数台駐車可能なスペースあり。
既に6台程の車が停まっており、当然のごとく皆さま出発済み。。。
とほほ、まきchin隊、遅すぎるって。
道路脇には、真新しい避難小屋があり、水洗トイレもトイレットペーパーも完備。
小屋は2階建てで、木の香りがして居心地よさそう。
さて、遅まきながら、さっくり準備して出発。
ここから、山道の始まる甘露水口までは、林道の続きをゆるゆる歩くこと10分ほど。
ぐいっと登ると杉林は終了し、下草に青々としたシダが生い茂る急坂へ突入。
う~、いきなりの急坂。そして林の中の道は、蒸し暑い
オドリコソウ、ラショウモンカズラ、コンロンソウ。
シダの中にはちらほらと、日陰に咲くお花達。
汗をかきかき登っていくと、ほどなく緩やかなブナ林の中へ突入。
ん~、やっぱりブナ林は気持ち良い♪
木の幹も梢も、涼やかです。
ブナの落ち葉を踏みながら、ゆるゆると登る道沿いには、これまた春のお花達。
マイヅルソウも、群落を作ってます。これからたくさん咲きそう♪
いやはや、ブナの美林に心癒され、花々に和まされ。
この時期の山歩きは、何とも心躍りますな。(o^-^o)
こんな感じでゆるりと歩いて行くと、道が沢と交差する、滝倉に到着。
さて、一息ついたら、ここからブナ林の中の急登へ突入。
落ち葉踏み踏み、木の根の段差を越えつつ。
九十九折りの急坂が続きますよ~。
ん~、でもブナ林はやっぱり、美しいね。
木の幹と葉の緑のコントラストが、なんとも言えず美しい。o(*^▽^*)o
ブナ林の中を登りつめ、「倉方」の標識を過ぎて明るい灌木帯の中をゆるりと登ると
お、稜線に出た!
前方に聳えるは、薬師岳へ向けた最後の急坂、そしてその左奥には薬師岳が。
ぐはあ
・・・が、急坂に萎えかける心を奮い立たせる光景がここに!
シラネアオイ!
稜線上にてんこ盛りに咲いてます。この上品な薄紫色、久しぶり♪
そして道はといえば、石ころごろごろ、足場は狭く、片側は切れ落ちた急坂。
元気を振り絞って、えい、やあ、とよじ登り、薬師分岐に到着。
薬師分岐から薬師岳へは、緩やかな展望の尾根歩きです。
そして雲の中だった和賀岳は、歩いているうちにどんどんガスが晴れてきて
おお~う、全身スッキリお目見え♪
右奥の、白いシャチ模様のピークが和賀岳ですな。
・・・ってか、あそこまでいくんですかい・・・。
若干げんなりしつつも、シラネアオイ咲き乱れる稜線をゆるりと一登りで
ちょこっと腹ごしらえし、山頂下の小さな祠にお参りしたら、和賀岳目指して出発。
ここからしばらく小杉分岐までは、緩やかなアップダウンを繰り返す稜線の道が続きます。
もうちょっとすると、この斜面にも花が咲き乱れるんでしょうね~。
でもまだ、それほど花はなし。
斜面左手、西側から吹き付ける風がかな~り強くて寒いので、さくさく歩きます。
時折ガスが流れてきたりはするけれど。
和賀岳へ続く開けた稜線歩きは、なんとも気分爽快。
どこかに似てる・・・とごろ太君と顔を見合わせ。
「飯豊みたい?!」
そう、こののびやかな稜線、眼下に広がる深い自然の中の緑の斜面は、まるで飯豊。
急坂を越えて、のびやかな稜線に出てくるあたりも似ているかも。
ん~、真昼山地、素晴らしい。(≧m≦)
さて、稜線の道は一旦下り、笹原の中を登り返すと、白岩岳からの道と合流する小杉分岐に到着。
遠くから見ると緩やかに見える稜線も、実際は結構アップダウンあり。
前方一番奥に見える和賀岳目指し、歩きますよ~~。
まずは、3つ並んだピークの一番手前、小鷲倉を目指します。
背後には、越えてきた薬師岳と、そこから延びる緩やかな稜線が。
笹と灌木の中の道は、小杉分岐過ぎてしばらくのところまでは刈り払いされてて歩きやすい。
そして日の当たる道端には、小さなお花達がたくさん♪
ミツバオウレン、コイワカガミ、ミヤマキンバイ、ナエバキスミレ。
そのほか、ヒメイチゲ、ツバメオモト、ツマトリソウ、ゴゼンタチバナ、シラネアオイなどなど。
今年お初の花に出会うたんびに、お~久しぶり~~♪と足が止まっちゃう。
ともあれ、開けた稜線をゆるゆる歩き、ピーク手前で灌木&笹をかき分けて急坂を登りつめると
そしてここから和賀岳山頂までの稜線歩きが、もう天国。美しいのなんのって。(*≧m≦*)
見下ろす谷には残雪あり、青々とつながる森林があり。
雪融け水の流れる沢音と蛙の鳴き声と鳥のさえずりがこだまして。
この稜線。天空への道ですかね。
細かなアップダウンもなんのその、足取り軽く、心躍らせて開けた稜線をゆるゆる登ることしばし。
開けた和賀岳山頂(1,440m)、到着♪
もう12時近いということもあってか、山頂にはまきchin隊のみ。
山頂からは、岩手山、鳥海山、早池峰、岩木山、秋田駒、八甲田等々が一望だそうですが。
梅雨の時期なので、残念ながら遠望はなし。
田沢湖らしき湖が、うっすら見えてました。
展望眺めつつランチ休憩、といきたいところでしたが、山頂は結構風が強くて寒い。
ちょこっと下ったところでランチにすることにして、下山しますかね。
・・・と、その前に。
せっかくなので。跳んでみた。
跳躍力のなさを、足曲げてごまかしてみたり。
さてさて、下りますよ~。
山頂直下、まだ茶色の草はらのところでランチ休憩しましょ。
目の前の緩やかに盛り上がる稜線は、小鷲倉への尾根道。
そしてその左向こうには薬師岳。
なんとものびやかで雄大な稜線ですな。
想いを巡らせながら、しばし景色を眺めます。
・・・こんな景色を眺めてたら、いつまででもいられちゃいそうですが。
もう昼過ぎなので、あまりのんびりしてられないのが残念。
名残惜しいけど、景色眺めつつ腹ごしらえしたら、下山開始。
ああ、後ろ髪引かれる。。。
小鷲倉を過ぎたあたりから、雲が出てきてなんとなく曇り空。
それでも、左手の薬師岳と、その谷の緑の鮮やかさは絶品、目に沁みる。
と、心を残しつつも、増えてくる雲に背を押されるようにさくさく稜線を下ります。
細かなアップダウンはありつつも、帰りはそれほどキツクはなし。
あっという間に薬師岳を過ぎ、振り返ると和賀岳はもうはるか彼方。
また来るよ、と声をかけて下ります。
倉方までの切れ落ちたヤセ尾根を過ぎ、ブナ林の中に入ってからはもうひたすら下るのみ。
下山後は、前日に泊ったたざわ湖芸術村・温泉ゆぽぽで立寄り湯(一人600円)。
日曜日ということもあり、時間も16時過ぎと遅かったので空いててヨカッタ。
で、時間が遅いということは、帰る時間も遅いということでもあり。
おかげで東北道の渋滞は解消後、ではありましたが、横浜に帰りついたのは日付をすでに回った後でありました。。。
秋田はやっぱり、遠いデス。
<今回の山行>
秋田と岩手の県境に聳える山、和賀岳。
ここもまた、ブナの新緑の時期か紅葉の時期に歩きたくて、ず~っと機会をうかがってた山です。
今回、予定がキャンセルとなり、ひょんなことでのアタックと相成りました。
前半のブナ林は、期待にたがわぬ美しさ。
そして稜線に上がってからは、思いもかけずにのびやかで雄大な稜線に、すっかり心を奪われてしまいました。
稜線から見下ろす谷や峰々も、深い自然につつまれて、素晴らしく美しい。
小鷲倉~和賀岳の稜線からの眺めは、もうほんと、絶品です。
天空への道といっても過言ではない、かも(大げさか?!)。
ここ、新緑の時期も花の時期もよいですが、紅葉の時期に来たらさぞかし素晴らしいんだろうな~~、と。
空気も澄んでて、北東北の山々が大展望、でしょうし。
急坂あり、距離もあり、で歩きごたえもなかなかのモノだし、なにより人が少ないってとこもヨイ。
この日、出会ったのは7組の方のみ、しかも単独行の方多し。
ん~、渋い。深い。
今度は紅葉の時期に、再訪したい。
そしていつかは、真昼山地の山々をつなげて歩いてみたい。
歩きたい山のストックは、なかなか減りません。。。(てか、歩くたんびに増えてないか?)
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コメント
いいですねぇ。いい跳びっぷり(^_^)
しかもザック背負って跳んでるのがすげぇ(◎o◎)
それにしても飯豊ですと!こりゃあ聞き捨てなりません。行かないといけません。近いし。
いつか行きたいねなんて思っていたんですけど、もうちょい有名な山の方に心奪われがちだったので後回しにしちゃってました。行きたい山リストの順番を再考しないと(^_^)
投稿: Toby | 2011年6月14日 (火) 20時52分
Tobyさん>

あはは
ザック担いだまま跳んで、しまった!!と思ったけどもう後の祭り。
空荷で跳ぶべし、ですね
それほど標高も高くないのに、さすがは秋田・岩手の県境に伸びる大きな真昼山地、稜線ののびやかっぷりはもうすばらしかったです。
静かで、ほんと良かったですよ~~
(って、褒めすぎだったらゴメンナサイ・・)
とりあえずウチは、秋の紅葉の時期にもまた狙いたいと思ってます♪
いやもう、ぜひTobyさん隊も、アタックしてみてください!
投稿: まきchin | 2011年6月15日 (水) 00時12分
「飯豊に近い!」
それだけで行きたくなりました。(笑)
どの辺にあるかは知っていたのですが、知っていたのはそれぐらいで、とりあえず地図を見ようと「山と高原地図」見たら出てない!
今日本屋に行ってガイドブックを立ち読みして1/25000でも買ってきます。
あ、地図は御神楽も
行きたい山リストに増える山は東北ばかり、しかも新緑と紅葉の時期ばかりです。
東北の高速無料化、せめて秋の行楽シーズンだけでもやってくれないですかね~。
投稿: IK | 2011年6月15日 (水) 06時20分
あ、間違えました。
「飯豊に近い!」じゃなく「飯豊に似ている!」です。
投稿: IK | 2011年6月15日 (水) 12時33分
遠征お疲れさまです。
自分じゃ当分(いや、ずっとか)行けない山の景色が見られていいブログですよ(笑)
そして、
珍しく跳びましたかぁ!
単独だと失敗ばかりで何度も撮り直しですよ(^^;
いつか一緒に跳びたいですね。
投稿: しょもも | 2011年6月15日 (水) 22時43分
IKさん>
> 「山と高原地図」見たら出てない!
そうそう、そうなんですよね。
このマイナーっぷり(山自体は名は知れてるんですけどね)もイイ感じです。
・・・って、すんごい期待させちゃってますが、「全然似てないじゃん!」って思われたらスミマセン。
ただ、この標高にして、これだけ深い森の上にのびやかに連なる稜線って、あまり覚えがないですし。
IKさんには、前後の山もつなげて是非歩いていただきたいとこです。(^^
新緑と紅葉の時期に行きたい山は、ほんと東北ばかりです。
長い休み取って、しばし東北に籠りたい。。。
投稿: まきchin | 2011年6月15日 (水) 23時33分
しょももさん>
いやはや、恐縮デス。
しょももさんのブログでも、こちらではナカナカお目にかかれない景色がたくさんで。
いつも楽しませていただいてますヨ~♪
そして。珍しく(笑)跳んでみました。
珍しすぎて、着地のときにグキッとなりそうになりましたが(苦笑)
いつか一緒に跳びましょう~~、やはり白山ですかね(^^
投稿: まきchin | 2011年6月15日 (水) 23時35分
岩手の山友が、和賀はいい~♪と。。。
う~ん♪素敵です! 新緑も素晴らしい!!
結構、ハードとも聞きましたが、まきchinさん隊なら
なんの問題もなし!やったでしょう~^-^
お花も可愛いのがいっぱいな上、わ~~♪
シラネアオイ・・・こりゃ~ええゎ~(*゚▽゚)ノ
どんどん東北のお山~~頼んまっせ~^^v
今週末は、そちらからは遠いお山で
大宴会ヶ岳をして来ま~す^-^
投稿: みい | 2011年6月16日 (木) 09時01分
みいさん>
いやぁ~ほんと、和賀岳、良かったですよ♪
新緑、癒されました。
お花もイッパイで、ウキウキ♪もうちょっとしたら、もっといろんな花が咲いて、すんごいことになりそうな感じでした(^^
稜線に出るまでのブナ林の登りは、新緑の素晴らしさに心奪われ。。なんだかあっという間だったような?
そして長~い稜線歩きも、景色の素晴らしさにウッキウキでした(^^
今週末は、大宴会ヶ岳ですかぁ。ん~、スゴそう(^^
どちらのお山か、そしてルートで登頂されるのか?!
こりゃまた、楽しみ楽しみ♪
投稿: まきchin | 2011年6月17日 (金) 01時10分
私は岩手県人ですけど、和賀岳にはまだ登ったことがありません。ブログを拝見して、これは必ず登らなければ、とおもいました。
あいかわらず、写真はすばらしいですね。
投稿: ぷーさん | 2011年9月14日 (水) 21時07分
ぷーさん>
こんにちは!
水沢からですと、かな~り近いですよね。
私らが行った直後、豪雨で林道が通行止めになってしまっていたようですので、道の状況を見て、是非!
秋田と岩手の県境の真昼山地の山々は、この和賀岳も含めて本当に魅力イッパイです♪
私たちが登った時期は、花にはちょっと早かったのですが、もう少し後でしたらニッコウキスゲやらいろいろ花が咲き乱れるようですし。
紅葉の時期も、山腹が染まってキレイなんでしょうね。。。
この付近の山々は、登りたい山もてんこ盛りで。
私も、ちょくちょく足を運ぶことになりそうです。
またよろしくお願いいたします!(^^
投稿: まきchin | 2011年9月15日 (木) 00時58分