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2010年10月 2日 (土)

2010/9/17-20 秋空の下、白峰三山へ(4日目)

4日目は、農鳥岳を越えて大門沢を下ります。

201009200
農鳥岳からの稜線は、白峰南嶺や塩見岳、蝙蝠尾根など、南アルプス南部の山々を眺めながらの道。
シブいです。

===農鳥岳===
2010/9/20(月):農鳥小屋(4:55)~▲西農鳥岳(6:05-6:10)~▲農鳥岳(6:40-7:00)~大門沢下降点(7:30-7:35)~大門沢小屋(9:15-9:20)~奈良田駐車場(12:10)
累積登高:340m
======

1日目(9/17):広河原~右俣~小太郎山~北岳肩ノ小屋(テン泊)
2日目(9/18):北岳肩ノ小屋~北岳~間ノ岳~熊の平小屋(テン泊)
3日目(9/19):熊の平小屋~北荒川岳ピストン~農鳥小屋(テン泊)
4日目(9/20):農鳥小屋~農鳥岳~奈良田

0時頃、まきchinがトイレに起きた時は満天の星空(&満月)だったのだけど。
朝起きたら、どうも雲がちな天気。

まきchin隊は農鳥岳から日の出を見るべく、暗いうちにテントたたんで出発です。
・・・といっても、結局モタついて、出発は5時近くなっちゃいました。

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すでに地平線は染まりつつあり。
まあ、しゃーないのでのんびり登りますかね。

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西側から吹きつける風が、結構冷たくて寒い。
ぴいぷう吹かれつつ、ガレた急坂を登ります。

ふと横を見ると、雲が下から照らされて茜色に!

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う~、なんだこれ。こんなの見たことない。(≧m≦)
レンブラントとかの油絵の世界みたい。

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ややっ、稜線が近くなったところで、上空の雲も染まり始めた。

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ほぼ稜線に出たところで、今度は稜線が染まり始め。

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岩峰の切れめからは、朝日に染まる間ノ岳と農鳥小屋!!

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肝心の太陽はと言えば、こんな感じ。
パッとしないけど、それでも山は赤く染まるんですな。

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そして雲の隙間から射す光が、中央アルプスに虹の帯になってかかってます(写真だとよくわからない。。)。
なんとも神秘的。

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こちらはもう、ただのシルエットでしかないですが。
塩見岳と蝙蝠尾根、その向こうには荒川、赤石の山々。

今日は雲が多いので、日が昇っても山々はシルエットのまま。
さて、稜線に出たまきchin隊、まずは西農鳥岳を目指します。

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農鳥小屋から登りきったところの小ピークから、ゆるゆる稜線歩き。
手前の、人が立ってるピークの先が、西農鳥岳。

西農鳥岳、実は登山道は山頂を巻いちゃってるので。
登山道から、山頂目指してついてる踏み跡をちょこっと登って

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西農鳥岳山頂(3,050m)、ゲット♪
これから歩く稜線の向こうには、雲海と富士山。
ん~、シブい。

さて、さっくり登山道に戻って先に進みましょ。
(西農鳥岳に寄り道するときは、ピークを登山道で回り込んでから登ったほうがヨイ(ラク)です)

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塩見岳、何度見てもよいねえ。
昨日歩いた北荒川岳も、夏に歩いた南ア南部の山々も見えてますな。

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そしてここから少し下ってしばらくは、怒涛のトラバース。
ゆる~りと登るだけかと思いきや、所々に岩場もあり。

う~ん、昨日もそうだったけど、トラバースを侮っちゃいかんです。
意外と、大変。

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ほほう、斜面は草紅葉ですな。

こんな景色にちと癒されつつ、アップダウンを繰り返して斜面を登っていくと

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農鳥岳山頂(3,025m)、到着~。
背後には、間ノ岳と北岳♪

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鳳凰三山が、雲にぽっかり浮かんでます。

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富士山もね。

ああ、白峰三山の「三山」目かと思うと、ちょっと感慨深いねえ。
(といっても、さっきの西農鳥岳のほうが、ここよりちょこっと標高が高いんだけど)

しばし、おやつ食べつつ景色を眺めたら出発。

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高山植物が色づき始めた道をゆるゆると。
目の前に延びるのは、白峰南嶺! うう、そそられる。(≧m≦)

そしてここ、夏に来たらお花がいっぱいなんだろうなあ。

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タカネヤハズハハコ、ウラジロタデ、コイワカガミ、チングルマ。
花はもうドライフラワー状態。でも葉が色づき始めて、これはこれでヨイ。

山頂直下の花畑を過ぎると、ハイマツの中のゆるやかな道になり。

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お、目の前に見えてるのは広河内岳ですな。
寄り道したいが・・・寄っちゃうと、帰りの奈良田通行止め規制にひっかかっちゃいそうだしなあ。

あっちに歩くときは、二軒小屋(伝付峠?)までつなげて歩くぞ、ってことにして、とりあえず今回は眺めるのみ。
待っててね~♪

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わほ~。
斜面はウラシマツツジで真っ赤っか。

そんな道をゆるゆる下っていくと、大門沢下降点に到着です。

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うん、いろんな方のブログではよく見てたこの景色。
ようやくここに来れました。
・・・そして今度来るときは、あの広河内岳を越えてくるぞ!!と心に誓ってみたり。

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さてさて、ここから2,000m近く一気に下りますよ~。

最初は開けたハイマツの中の道を九十九折りに下り。
いったん道が緩やかになり、広場を過ぎると、林の中の急坂へ。

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いやはや、かなりの急坂。
大きな石ころがごろごろと、そして木の根がごつごつ出た道を下ります。

・・・何組か、登ってくる方ともすれ違いましたが。
ココ登るの、大変だろうな~~

所々に、標高を示す標識はあるものの。
どうも規則性はないみたい。

静かな林の中を、ひたすら黙々と700mほども下っていくと、沢音が近くなってきて急な沢沿いの道に突入。
沢を離れて再び林の中へ入ると、これまでの針葉樹林とは違って広葉樹のやさしい緑が目に沁みる。
道もちょっと緩やかになってきたな~、と歩いて行くと

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ええ?!(lll゚Д゚)

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えええ?!∑(゚∇゚|||)

この、丸太に枝を渡しただけのような簡単な橋、滑りそうだし足下の下にはざぶざぶの沢だし、結構怖い。
こんな橋を何度か渡り、ようやく緩やかになった道を下っていくと

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大門沢小屋、到着。

ま、ここはちょっと一息ついたら出発、です。
そしてここから先もいくつか怖い丸太橋があり。

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うわ~

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ぎゃ~(lll゚Д゚)

これで雨にぬれてたりしたらもっと怖いんだろうな~。

何度か丸太橋を渡り、歩いて行くと、沢から離れて緩やかな林の中へ。

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ん~、穏やかな道ですな。
しかも稜線の「秋」とは違って、ここはまだ夏の色合い。

林の中の開けた道をしばしゆるゆる下ります。
結構人は歩いてると思うんだけど、踏み跡がイマイチはっきりせず。
(テープ印はあちこちについてるけど)
落ち葉で踏み跡が隠れちゃうと、迷うことがあるかもです。

しばらくのんびり下り、また急坂を九十九折りに下ったりアップダウンのあるトラバース道を歩いたりしていくと(ここでもまたいくつか丸太橋出現)

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おお~う、ようやく文明の香りがするところまで降りてきた!
ぐらんぐらん揺れる吊り橋でも、丸太橋よりはだいぶよい。

このあたりに発電所があるようで、つり橋を3つ渡って下ります。
最初の吊り橋から先は、発電所の作業員の方も歩くからか、道の谷側に柵がついてたりして、キレイに整備されてました。

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2つ目の吊り橋。一人ずつ渡れとの指示ですが。
結構揺れるし、足下もよ~く見えるし(=よく見ちゃうと怖い)、で侮るべからず。

3つ目の吊り橋は、かなり立派。
それを渡ると、あとは林道歩きです。

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平らだからいいかと思いきや。結構この道が、足にクルのよね~。

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林道に出てから1時間、ひたすら黙々と歩き、ようやく奈良田のバス停駐車場に着いたときはホッとしました~。

さて、例の通行止めの通行規制をかいくぐるべく、せっせこ歩いた甲斐あって、ちょうど今(12:10)は通行可能時間帯。
(日曜日は6時~21時00分の間通行可能、日曜日以外は、6時~8時、10時~10時30分、12時~13時、14時30分~15時、16時30分~21時00分のみ通行可能。)

でも下りちゃうと、奈良田の温泉には入れない。
・・・どうする??

というわけで温泉は、ず~っと下ったところにある市川三郷町営の「六郷の里 つむぎの湯」へ。
ほんとは源泉かけ流しなんだけど、ちょうど温泉掘削設備をメンテしてるところで、温泉ではなくただの「お湯」のお風呂。
・・・でもそのおかげで、ただでさえ安い入浴料(県外者400円)が半額、という驚きの対応。

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ここ、流し場も浴槽も広くて、かなり良かったです。
今度は源泉かけ流しの時に来てみたいな~♪

そして連休最終日ということもあり、中央道は大渋滞。
まきchin家は高速使わず、下道・裏道ONLYで走った結果、NHK大河ドラマに間に合うくらいの時間に帰宅することができました。

<今回の山行>
直前まで、読売新道を登るというプランだったこの9月の連休。
前日に突然天気予報が変わり、それを受けて急遽行き先決定した、南アルプス・白峰三山の稜線歩きでありました。

南アルプスは特に、歩きたい稜線が多いということもあってか、メインの稜線を歩いててもいろいろ目が行くところが多かった。
蝙蝠尾根とか、白峰南嶺とか、仙塩尾根完全縦走とか(・・・って、マイナーどころばっかり)。
ああ、歩きたいところはいっぱい。(≧∇≦)

今回の行程、広河原INというのはかなりメジャーなコースですが、連休の1日前に休みを取って入山したので、ウマく混雑を避けることができました。
(連休初日は、かなりの混雑だったらしい)
白峰三山の稜線は、北アとかに比べればまあ人は少ないんでしょうが。
やはり静かな道を歩きたい、そんな山域ですね。
そういう点では、今回の行程はかなりラッキーでありました。

そして今回の目玉は、白峰三山と熊ノ平。
熊ノ平はいいとこだよ~、と山で出会った方々もおっしゃっていたので、ぜひ行ってみたかったのですが。
歩く人もそれほど多くない仙塩尾根の、木立の中の静かな草はらと小屋。
もうこの佇まいといい雰囲気といい。
よいですねえ。水が豊富なのもよい。農鳥岳の眺めもシブい。

いつか、仙塩尾根縦走のときにまた立ち寄らねば。

・・・というわけで。
秋空の下の稜線歩き、大満足です♪

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コメント

充実の4日間、お疲れ様です。 
仙塩尾根やなど、興味あるところばかりで羨ましいな~。 百高山もたくさんクリアできて素晴らしいっす。

まきchinさんレポで安倍荒倉岳~北荒川岳のピークの様子を初めて目にしました。 全部樹林帯の中かと想像してたのだけど意外や、展望いいのですね! 益々興味出てきました。

そして大門沢沿いの下り…、懐かしいな~。 我家も腰引けまくりでした(笑) ここ、増水した時はどうするんだろ??

投稿: たかや | 2010年10月 3日 (日) 13時08分

たかやさん>
仙塩尾根、樹林帯の中の道が多いのですが、ところどころのピークでは好展望!
人も少なくて静かだし、雰囲気満点のステキな道です。
新蛇抜山は、踏み跡がはっきりしないのでちと注意ですけどね~、ぜひ!おススメです!!

大門沢の下り、参りました。
ほんと、増水したらどうするんだろ?!

投稿: まきchin | 2010年10月 4日 (月) 01時13分

まきchinさんも白峰南嶺気になっているようですね。あの農鳥から南へ続く長~い稜線、行ってみたいですよね~。
 実は先週行くつもりでしたが、天気がいまいちなので止めました。(日曜天気の崩れが遅かったので行っても良かったかも)

 週末連休の天気パッとしませんね~。予定では北アなんですが、前日まで毎日何度も天気予報を見てイライラしそうです。

 

投稿: IK | 2010年10月 4日 (月) 05時39分

IKさん>
そう、白峰南嶺。
むちゃくちゃ気になってます。
そして近くまで歩いて、さらに憧れの気持ちが募ってます!

ここはやはり、伝付峠、もしくはその先からずいぃ~っと歩きたい。
難は水場の少なさ、ですかねえ。

連休、晴れてほしいですね。。。私はもう今から何度も天気予報を見て、イライラしてます。
晴れ乞い、しましょう!!
秋晴れ、来い!!

投稿: まきchin | 2010年10月 5日 (火) 00時34分

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