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2010年7月25日 (日)

2010/7/17-20 南アルプス・稜線歩き♪(3日目)

3日目も快晴。
赤石岳から聖岳へ向け、百高山のピークをいくつか踏みつつ、アップダウンのツライ、でも展望バッチリの稜線歩き。

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朝日に照らされる聖岳。大きいねえ。かっこいいねえ。

===大沢岳、中盛丸山、兎岳、聖岳(百高山・百名山)===
2010/7/19(月):赤石岳避難小屋(4:50)~百間洞山の家(6:35-6:50)~▲大沢岳(8:10-8:15)~▲中盛丸山(8:50-8:55)~▲兎岳(10:35-11:05)~▲聖岳(13:20-13:50)~聖平小屋(15:35)
累積登高:1,270m
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1日目(2010/7/17):椹島~清水平~駒鳥池~千枚小屋(テン泊)
2日目(2010/7/18):千枚小屋~悪沢岳~中岳~前岳~赤石岳~赤石岳避難小屋
3日目(2010/7/19):赤石岳避難小屋~大沢岳~中盛丸山~兎岳~聖岳~聖平小屋
4日目(2010/7/20):聖平小屋~聖沢登山口~椹島

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青トレースが、この日の軌跡(クリックで拡大)。

赤石岳の避難小屋に泊ったのは30人弱。
寝ててもそれほどギュウ詰めという感じではなかったけど、やや混みだったかな。
それでも十分熟睡でき、3時半に起床。

そそくさと朝食を取り、ごろ太君は朝焼けを撮りに山頂へ。

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茜色の空に浮かぶ富士。

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朝日に照らされる聖岳。今日はこの山を目指します。

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影赤石。ちょっとわかりにくいかな~。

この間、まきchinは小屋で管理人のおじさんとおしゃべり。
写真の話、秋の赤石岳の話、冬山・山スキーの話、などなど。
前回泊った時もそうだったけど、とっても面白く、人柄の良さが滲み出てくるようなお話についついひきこまれちゃいました。

さて、日が昇り、ごろ太君も戻ってきたので出発。
ちょうどぽっかさんも、椹島へ向けて出発するところでした。
また山で会いましょう!!と再会を期し、それぞれの道へ。

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聖岳よ。このまま雲もかからず、待っててね。

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最初は、大きな石がごろごろした尾根をゆるゆると。
朝のうちは風も強く、ちと寒いのでフリース着て歩きます。

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尾根をしばらく辿ると、ザレザレの急斜面をぎゅ~っと下り。
ちょうど影赤石が、これから歩く百間平、中盛丸山に影を落としてます♪

百間洞山の家を早立ちした人がぼちぼち登ってくるのとすれ違いつつ、ざぁ~っと下ります。
これ、下るのはいいけど、登るの結構キツそう。。。

崩れやすい足下に注意しつつ、標高差200mをガッツリ下ると、今度は大きな石がごろごろした斜面をトラバース。

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正面に、雲海に浮かぶ中央アルプスを眺めつつ。
なんともゼイタクな眺め。

トラバースを下りきると、ここから百間平まではハイマツ帯の中の尾根歩き。

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どうよ、このピーカンの青空と、どっしり構える聖岳。(≧∇≦)

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そして尾根の右手に目を転じると、今日もクッキリ美しい北アルプス♪
ああ、よいねえ。
正面に見える中アの後ろには、今日も御嶽と白山が見えてるし、ああ、イイ気分。

足下にも、小さなお花達が咲いてて和ませてくれてます。

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ヨツバシオガマ、ツマトリソウ、ゴゼンタチバナ、ハクサンチドリ。

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ゆるゆる歩く尾根の先には開けた百間平、そしてそのさらに先には、まあるい中盛丸山と、双耳峰の大沢岳。
気持ちよ~く歩いて行くと、百間平に到着。

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振り返ると、荒川三山と南ア北部の山々。だいぶ遠くなった・・・。

さて、荒川三山の眺めに別れを告げ、百間平から百間洞山の家まではまたまたガッツリ200mほど下ります。

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ああ、前半戦は下ってばっかり。
ザレ道の九十九折りばっかりで、ざ~っと下れるのはいいんだけど。

そして下れども下れども、谷間にある山の家は見えず。
そのうち灌木帯に突入し、テン場を過ぎて沢沿いに歩いて行くと

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お~、赤い屋根の山の家!
ほんとは、前日にここまで来てれば、聖までの行程がラクになるんだけどね。
行程のラクさよりも展望のよさを取って、赤石岳避難小屋に泊ったのでした。

まきchin隊、トイレ借りたり水補給したり、とここで一休み。
一息ついたら、いよいよここから怒涛のアップダウンの道へ。
聖岳までは、ご丁寧に稜線上のピークをすべて踏んで行くのですが、そのたびに100~200mのアップダウンを繰り返すのよね。
圧巻は、最後の聖岳の400m近い登り返し。。。

・・・いやいや、考えてると疲れちゃうので、やめやめ。(;´▽`A``

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百間洞山の家から尾根までも、300m近くガッツリ登ります。
正面に見える聖岳が、遠い。。。

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灌木の中の道は、風も通らず暑い~~

足下には、タカネグンナイフウロ、ゴゼンタチバナ、ハクサンフウロ等々咲いてますが。
暑さにうだりながら急坂を登り、辺りがハイマツがちになってきた頃、

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ふう、百間洞下降点に到着。稜線に出ました。

今回はここにザックをデポし、百高山のひとつ、大沢岳に寄り道です。
標高差で100mほど、往復40分くらい。

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ああ、ザックがないと、なんと身軽なんだろう。
足取り軽い!!
気のせいか、前方の双耳峰の山頂も近く見える。

ハイマツの中の道を登っていくと、しらびそ峠からの道と合流。
ここからは岩がごろごろした道を登ります。

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よいしょっと。

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石がごろごろ大きくなってきたら、そろそろ山頂~

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到着! 標高2,819m、大沢岳の山頂です。
聖岳の左には、影絵のような富士山。

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ん~、赤石岳と荒川三山の姿も見事。

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塩見、仙丈・甲斐駒、間ノ岳、農鳥岳等々の南ア北部の山もクッキリ。

静かな山頂で、大展望を二人占め♪

・・・とまあ、のんびりしたいところだけど、本日の行程はまだ始まったばかり。
さっくりデポ地点へ戻りましょ。

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前方に見えるは中盛丸山、右に兎岳。そして左奥には聖岳。
あ~、まだまだ道のり長い。。。

でもハイマツ帯の中のいろんなお花に、励まされます。

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ウラジロナナカマドの真っ白な花。

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シナノキンバイとコイワカガミ咲き乱れる道。

2010071931 2010071932
クロユリ、ハクサンイチゲも。

足取り軽くデポ地点へ戻り、再びでかザックを担いで気合入れなおし。

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ああ、前方の山のなんと大きなことよ。
ザレザレの九十九折りの道を、ひたすら歩きます。

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振り返ると、大沢岳の左には中アとヤリホ。
足を停めては景色を眺め、一息ついたら風に吹かれつつ歩を進め。

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ようやく中盛丸山の山頂(2,807m)に到着。
この山も一応百高山なんだけど、棒きれが立つのみ。

というわけで、先に進みましょ。

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次の目的地は、前方の兎岳。
ここからもよく見える、道のアップダウンっぷりが・・・萎える・・・。

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聖岳よ。頂を踏むまでには、まだまだ試練がたくさんです。

ハイマツの中の急な道は、ほどなく灌木の中へ。
あ~もう、暑い暑い。
ザレ&岩ごろの道は歩きづらいし、ガッツリ150mほども下るし。

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振り返ると、こんなです。
中盛丸山、このとんがりっぷりがニクイ。
そういえば前回も、中盛丸山から兎岳までの間の道が、暑くてほんと参ったんだよな~と思いだしつつ。

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ようやく小兎岳のピークに到着。
兎やら小兎やら言うけど、そんなかわいらしい山じゃないよ~~キツイよ~~。
こいつら、猛兎に違いない。

小兎岳のピークを越え、兎岳手前のピークを越えたところで・・・

2010071940
む、雷鳥発見!
周りには子雷鳥も2羽。

登山道の上を下っていくので、どうしたもんかと思いつつ、しばし雷鳥親子を眺めて一息。
ハイマツの中に入っていったのを見届けて、歩きだします。

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兎岳への登り。
150mほどなんだけど、なぜこんなにキツイんだ?!
何度ガレ道を登らせれば気がすむんじゃー!!(-゛-メ)

時折吹き抜ける風が唯一の救い。
心頭滅却して黙々と登っていくと

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うあ~、ようやく着いたよ~。兎岳山頂(2,818m)です。
ここで、ザックを降ろして一休み。

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正面に広がる、赤石、荒川三山、南ア北部の山々、そして越えてきた大沢岳、中盛丸山の眺めが最高!

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背後に目を転じると、上河内岳、茶臼岳、光岳の稜線。
いつかここも、つなげて歩きたい。

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一休みしたら、いよいよ本日のクライマックス、聖岳へ向けて出発。
コルまでアップダウンを繰り返しながら200mほど下り、そこから聖岳へは400m近い登り返し。

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左手には赤石岳。

兎岳からしばらく岩の道をガッツリ下ると、木立の中、トラバース気味にゆるゆるアップダウン。

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木立の中は、暑い!
所々で木立が切れて、ガケの上の細い道を歩きます。ここは、吹き抜ける風が涼しい♪

聖平から歩いてきた人と何組かすれ違いつつ、ゆるゆるアップダウンを越え、ようやくコルに到着。

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さあて、ここからが正念場。

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このあたりの岩は、真っ赤っか。
ラジオラリアという赤い岩だそうで。

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こんな感じでよじ登ります。

2010071951
ガケをがっつりよじ登ると、しばしゆるゆるトラバース。
がっ、ホッとしたのもつかの間、またまたガケの上のザレ道登りのオンパレード。

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右側は、ガケです。かなり切り立ってます。
途中で立ち止まると、なんだかザレで滑りそうで怖い。
ひたすら黙々と歩を進めます。

2010071953
イワツメクサ咲く道を、青空に向かって登る登る。
ミネズオウ、ミヤマキンバイ、イワウメ、コイワカガミ等々も咲いてます。

今標高何m?って聞いてはがっかりし、を繰り返し。
何度かザレの九十九折りの道を越えていくと

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お~、山頂が見えてきた!

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あと一息~

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で、到着!! 聖岳山頂(3,013m)、晴れてます! 赤石岳が一望です!!

いやあ、間に合ってよかった。
というのも、歩いてきた中盛丸山~兎岳の稜線にはもう雲が湧きつつあり。
聖岳にも雲が湧くのも、時間の問題だな~、と。
前回来た時はガスガスだったので、今回は晴れた山頂に立ちたかったのです。

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上河内~光岳の稜線も、まだキレイに見えてますね~。
はるか下に、聖平小屋の赤い屋根が見えてますが・・・700m近く下にあるもんで・・・。

2010071958
・・・とごろ太君、ここでいきなりカメラが壊れて大ショック。(´・ω・`)
レンズとの通信不可だか何だかのメッセージが出てしまってシャッターが押せない、と。
むむぅ。
とりあえず、まきchinのカメラを進呈して、下山開始。

2010071960
さらば、富士山。

2010071961
はい、ここから上河内岳を正面に、ガッツリザレ道を下りますよ~。
赤石からここまで、もう何度もザレ道を歩いてきたけど、ここのはかなり長い。
下に見える小聖岳への尾根道に、なかなか近づかない。

2010071962
とは言いつつも、ガッツリ下って小聖岳で振り返ると、もう山頂には雲が。
ああ、タッチの差でセーフ。

ここから聖平小屋までは、木立の中の道を下ります。
所々登り返したりして。
いいかげん疲れてきてる足に、700mの下りは効きますわぁ~。

2010071963
へとへとでやんす。
便ヶ島からの道と合流する薊畑を過ぎ、少し下ると聖平小屋へ向かう木道に到着。

あ~、疲れた。無事到着。。

2010071964
翌日が平日なので、テン場もこんな程度。空いてて快適。
聖平小屋は、テン場が小屋の目の前だし、トイレも近いし、水場もすぐそこだし。
ビールも安くて、ほんとありがたい小屋です。

心配してた夕立もなく、テントの外で夕飯食べつつビールで乾杯。
もうだいぶ、気力が尽きてしまったので、明日はもう下山ということにしてのんびり。。

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コメント

こんにちは~

 赤石岳から見る聖岳ってすごく近くて「何だすぐ着きそう」って感じなんですよね~。
 ただ実際はコの字のように遠回りしていてピークもいくつもあってアップダウンも大きい。嫌らしい稜線ですよね。
 ただ聖岳に着いた時の「着いた~!」って言うも大きかった気がします。

 聖平小屋も水がドバドバ流れていて良いキャンプサイトだし、また泊まりたいキャンプサイトです。
 
 
 夏山シーズン最初の4日間天気良かったみたいですね。このまま安定した夏山シーズンになって欲しいです。 

投稿: IK | 2010年7月26日 (月) 16時25分

IKさん>
こんにちは!

そうそう、赤石からみた聖岳って、すぐそこに見えるんですけどね~。
律義にすべての山頂を通っていくこの稜線歩き、ほんとキツイです。
聖岳の山頂に着いた時は、もう万歳三唱状態、でしたよ~~。
タッチの差で青空ゲットできて、ヨカッタです。

聖平小屋、ほんとテン泊組にもいいロケーションですよね。
今度は、聖~上河内~茶臼~光、の稜線歩きを狙います!

先週からこっち、雷や夕立が多いですよね。
なんとか落ち着いてくれないかな。。。
来週夏休みなので、目下、天気予報とにらめっこ中です。

投稿: まきchin | 2010年7月27日 (火) 00時06分

いやぁ、登ったり下ったり・・・と大忙しのコースですね!
わたしこんなとこ歩けるかな?っとめげそうになりました・・・

南アルプス、未知の世界なんで、こんなヘタレのわたしたちなら
どこからとっついたらよいでしょうかねぇ??

しかしずーっとお天気にも恵まれてほんと最高ですね♪

ところでカメラは大丈夫でしたか?一眼?

投稿: eri | 2010年7月28日 (水) 23時32分

eriさん>
いやぁ~ほんと、大忙しです。
赤石岳~聖岳間は、特別忙しい感じです。
反時計回りで歩くなら、百間洞に泊って翌日聖岳を目指すのが、無理ないコースだと思いますヨ。

>わたしこんなとこ歩けるかな?
いやいや、あれだけ北アをがっつり歩かれてるんですから。
だいじょ~ぶですよ~~(^^
南アも、北岳とか甲斐駒・仙丈の北部のお山と、赤石・荒川・聖・光の南部のお山とでは表情が違うような気がします。
より歩きやすい(アプローチも道も)のは北部かな、でも時期を選ばないと、人多くて死にそうになりますけどねぇ。
eriさん達も、是非お天気の良いときに!(^^

そしてごろ太君のデジ一、ご心配いただき恐縮デス。
理由はよくわからないのですが、レンズとカメラの接触不良だったそうで。
修理&オーバーホールして、金曜にはめでたく退院の見込み。。。よかったですぅ。
再起不能になってしまったら大ショックですものね。

投稿: まきchin | 2010年7月29日 (木) 00時01分

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