2009/8/5-7 日高の稜線を幌尻岳へ・1日目(北海道5日目)
幌尻1日目:伏美岳登山口~伏美岳~ピパイロ岳~1967峰
幌尻2日目:1967峰~北戸蔦別岳~戸蔦別岳~幌尻岳(往復)
幌尻3日目:1967峰~ピパイロ岳~伏美岳~伏美岳登山口
今回の北海道遠征のメインの一つ、幌尻岳。
何としても青空の下、稜線を歩きたくてず~っと天気を窺ってました。
そして前日、急に好天予報に変わった天気予報によると、5~7日の天気は晴れ、とのこと。
各種天気予測も同じ結果が出ていることだし、予報を信じて、いざ、出陣!
伏美岳登山口へ向かう道路は、途中から砂利道に。
トンガリ赤い屋根の伏美岳避難小屋を過ぎてほどなく、伏美岳登山口に到着。
20数台停められそうな駐車場は、まきchin家の車のみ。
今日はまだ山に入ってる人いないのね・・・。
※駐車場にトイレ、水場はナシ。トイレは手前の避難小屋にはありました。
登山口に置いてあるおなじみ登山届のノートを見ると、伏美岳には登ってる人が毎日いるみたい。
それにちと勇気をもらい。
登山届を書き込み、準備して出発!
今回も水場が不安なので、多めに水担いでます(ごろ太君10L、まきchin5L)。
背中の荷物が重いと、足取りも重い・・・。
ゆるゆる(よろよろ?)歩いて行くと、一合目に到着。
ここから先、伏美岳山頂までは、奇数合目に標識が出てました。
三合目あたりまで、ゆるゆる~と笹薮の中の道。
階段状になってて歩きやすい。
三合目から五合目までは、トドマツの緩やかな道。
明るくて気持ちよい!
そして五合目から九合目までは、木の根の階段が続くちょこっと急な道。
ここでまきchin隊、しつこいアブにおっかけられてかな~り参った。
しかもこのアブ、見かけといい大きさと言い羽音といい、スズメバチにそっくりなのよね。
後で調べたらアカウシアブという奴で、刺して血を吸うらしい。
刺されたらむちゃくちゃ痛いそうなのですが・・・。
まきchin隊、万一スズメバチだったら困るので、刺激しないように逃げまくってなんとか刺されず(そして写真撮るどころでもなく)。
でも五合目から九合目までの急登を急いで登ったので、かなり疲労困憊。
九合目を過ぎたら、なぜかアブの攻撃は終了。やれやれ。
そして林を飛び出して、一面のお花畑へ!
シナノキンバイ、ウサギギク、クルマユリ、コガネギクなどなど。
黄色い花が太陽に映えて、鮮やか!
山頂からは、日高の山々の大展望。
戸蔦別から延びる手前の稜線は神威岳。
その後には、エサオマントッタベツ岳とカール、札内岳。
一面の緑の山々とカールの眺め。ぐあ~~、日高だ~!!
さて、たっぷり休んだのでそろそろ出発。
山頂のちょい下には、テント二張はいけそうな平地あり。
ここ、sanaeさん達がテン泊したとこかな・・・と思いながら通り過ぎました。
伏美岳を過ぎたらさっそく藪こぎ開始か、と思いきや、テン場のコルまでは木立の中の下りが続きます。
標高1,600mをちょい下ったところにも、テント二張りくらいいけそうな平地。
そこも過ぎてさらにゆるゆる下っていくと、テン場のコルに到着。
二張分くらい? 木立に囲まれて展望はナシ、です。
水場も近くにあるらしく、踏み跡がついてました。
が、水が出てるかどうかは未確認。
林の中を歩いてると、風があまり通らなくてかなり暑い。
ここまでの道、暑さにもやられてちょいヘバってきた。
が、まだまだ道のりは遠し。
水分と栄養を補給して一息ついたら、しゅっぱぁつ!
・・・って早速、すごい笹薮に突入。
しかも、ありえないくらいのかなりの急登、笹をかき分けひっつかみながら登ることしばし。
林が切れて、一面のお花畑。 チングルマとアオノツガザクラ!!
クルマユリ、ハクサンボウフウ、コバイケイソウ、ハクサンチドリ。
そしてこの花畑、実は結構急です。
シナノキンバイ咲き乱れる斜面を、うんせ、うんせ。
雲が湧いてきたかな・・・。
花畑を過ぎたら、今度はハイマツをかき分けての道。
さっきの笹薮ほどではないけど、かき分けて進まないとちとつらい。
藪がちょっと切れたところには、お花がたくさん。
ミヤマリンドウ、フタマタタンポポ、チシマギキョウ、タカネオミナエシ。
藪をかき分けつつ、お花になごみながら登っていくと、ピパイロ岳山頂に到着!
岩だらけの山頂、味のある標識。
標識の背後には、これから歩く稜線がのびてます。
さて、山頂で一休みしたら再び出発。
ここからしばらく、岩岩の稜線歩き。
こんなほっそい稜線なのに、ハイマツの藪歩き。きっついなあ。
でも北側から吹き上げる風が涼しい~助かる~
足もとには、岩場のお花達。
オオイワツメクサ、チシマゲンゲ、ミヤマアズマギク、エゾツツジ。
さて、大きな岩を越えたら、テン場に向かって下ります。
ん~、下りもハイマツの道ですな。
前方頭上には、1967m峰のピーク。
2か所ほど、テントを張れそうな場所を過ぎ、ハイマツの中をゆるゆるアップダウン繰り返しながら下ることしばし。
このアップダウン、足にくるねえ。
そしてようやく、本日の目的地だったテン場のコルに到着。
まきchin、もうへとへとで死にそうな顔。
・・・がっ、このテン場、熊の掘り返し跡がいくつかあるのと、よおく地面を見ると大小の熊の足跡が・・・。
こんなとこ、怖くて、テント張れません!!!(lll゚Д゚)
てなわけで、疲れよりも怖さのほうが勝り。
1967m峰直下のテン場を目指し、150mの登りへGo。
折しも、ガスが出てきてあたりは真っ白。
藪よりも花畑が多くなった道を、ジグザグと登っていきます。
そして道は淡々とひたすらの九十九折り。
まきchin隊もすっかり無口になり黙々と登り・・・
そしてお待ちかねのテン場は、山頂から5分ほど下ったところにありました。
辛うじて、一張分。
尾根の南側にあり、今日みたいに北風の時には尾根が風をさえぎってくれるので、テン場は無風。
逆に南風のときは、モロに風を受けるので辛いかも。
てなわけで、早速テントを張ってカンパ~イ
ビールはもちろん、北海道限定・サッポロクラシック。
ビール担ぎあげるなら水持ってこい、という噂もありますが、キニシナイ。
夕飯は、匂いの出ないレトルト中華丼。
今回の食事は、ヒグマ&キツネ対策で、匂いが少ない・つかないレトルト主体であります。
そして夕暮れ近くなると、ガスが晴れて青空が。
この日は疲れて早々に寝ちゃいましたが、ヒグマが怖くて、風でテントが揺れるたびに目を覚ましてしまった・・・。
ごろ太君も同じみたいで、二人でもぞもぞ寝たり起きたり。
音一つしない夜も、怖かった。
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コメント
歩きましたね~。
11時間も動いているじゃないですか、しかもビールまで担いで、お疲れさまでした。
そして「さあビール飲めるぞ」とやっとたどり着いたテン場にクマの足跡が・・・、もうご愁傷様としか言えません。(笑)
北海道の山=クマ、って頭にありますからね~、双子池でキャンプした時風の音だけでもビクビクしてあまり眠れませんでした。
2日目からのレポも期待してますよ~。
投稿: IK | 2009年8月19日 (水) 08時35分
IKさん>
歩きました~。
暑くて休憩とってばっかりだったので、時間もかかりました・・・。
いやぁ~、しっかし、テン場でクマの足跡を発見したときはもう、笑うしかなし、という感じでしたよ。
進んでも戻っても、道は登りだし。
なので、1967峰の山頂直下のテン場に着いたときはホッとしました~。ビールの味も、また格別!
続きはお待ちくださいね~
投稿: まきchin | 2009年8月20日 (木) 02時13分