2009/5/23 日本でいちばん高い山、富士山へ
夏になると登山者の長蛇の列ができる富士山。
山開き前のこの時期であれば、山スキーヤーか山ノボラーしかおらず、しかも残雪の斜面を直登できる、という話を聞き込んで天気図とにらめっこしてたら、どうもこの土曜日、お天気よさそうかも?
万一富士山の天気が悪そうだったら丹沢に行くことにして、朝5時頃に東名に乗り、途中で再びお天気をチェックすると、やっぱり富士山のお天気はよさそう。
てなわけで、行き先は富士山に決定!
横浜から2時間くらいで、富士宮口の新五合目駐車場に到着、です。近い!(てか、最近遠出しすぎ)
すでにたくさんの車が停まっていてビックリ。
そして山に登っていく人のほとんどが、スキーやボードを担いでて二度びっくり。
そう、ほんとはスキーで富士山を滑りたかったのです。
が、登ったこともないのに、いきなりスキー担いでいくのもリスキーだよなあ、と、とりあえず今回は下見も兼ねて歩きのみ。
登山口から少し登ったところの宝永山荘にはこんな標識が。
ん? 通行止と書いてあるが・・・?!
そして右手には箱根の山々。
手前のとんがりが金時山、その奥が明神ヶ岳、右が箱根山かな。
金時山のてっぺんがキラキラしてたのは、山頂の小屋でしょうね~。
火山岩や砂礫の夏道を歩いたり、残雪をざくざく直登したりしていくうちに新七合目の小屋は間近。
小屋の直下で雪渓を横切り、新七合目に到着。標高2,800m。
眼下には愛鷹山。あれに登ったのは、もう6年前。かなり下に見えますな。
ここでアイゼン装着。
ここから本格的な雪道。
夏道も出てて、そっちを登る人もたくさんいたけど、まきchin達は雪渓を直登。
頭上には八合目の小屋が見えてるんだけど、なかなか近寄れない。
そうこうするうちに、七合目の小屋に到着。標高3,000m。
風も強くなってきたので、ここでアウターを着込みます。
さて、出発。
傾斜がちと急になってきた。
でも先行のトレースがついてるし、雪も固すぎず柔らかすぎず、歩きやすい。
はあ、いいねえ。黙々と修行のように登るのみだけど、それもまた富士山。
八合目小屋の直下、ロープが出ている雪道をたどっていくと、小屋に到着。
標高3,240m。ココから先は、国内では未知の領域(標高)。
「高度障害で動けなくなったらどうしよう~」と心配するまきchinにごろ太君、「君の場合は全然大丈夫でしょ」と一蹴。あ、そうすか・・・。
気を取り直して出発。
小屋の真上には鳥居。ココから先が、富士浅間奥社の境内地とのこと。
そして九合目(標高3,500m)を過ぎたあたりから風が強くなってきて・・
うあ~! 地吹雪!!
下から見上げてるときに見えてた白煙の正体は、これだったか。
時折突風が吹き付けてかなりあおられる。これ、板担いでる人は大変かも。
おまけに雪(というか氷粒)が風でとばされてバチバチ当たって、痛い!
バチバチ君と命名。
しかもこのバチバチ君で吹き飛ばされた氷粒で、先行の足跡がどんどん埋もれていくし。
恐るべし。
何度かバチバチ君の襲来をうけつつも、九合五勺の小屋に到着(標高3,540m)。
山頂までは、あと一息!
人がたくさん。こんなにいるとは知らなかったよ。
そして相変わらず風は強い。あおられます。バチバチ君にもやられます。
さて、ここから剣ヶ峯までは一登り。
バチバチ君はないものの、ここも時折、かなりの突風。
ぼんやりしてると飛ばされそう。
右手の火口にも雪がタップリ。
そして板担いで登ってきてる人が・・・ってことは滑り降りた? すごいなあ。
このあたりは、測候所跡で風が遮られてほぼ無風。
測候所のウラ(火口と反対側)に回り込むと、ものすごい風でした。
そして測候所のウラからは、南アルプスの大展望!
右から甲斐駒、キレットがあって北岳、間ノ岳、農鳥岳、ちょい離れて塩見岳。
うわぁ~、来た甲斐あったよ。すばらしい!!
八ヶ岳もうっすら見えてました。
もうなんか、大満足。
南アルプスの眺めも火口の眺めも堪能し、山頂を後に。
奥社に戻ってきました。剣ヶ峯、さらば。
今度来たときは、お釜巡りをしたいなあ。
ちなみに奥社はこんな感じで雪に埋もれてます。
お参りしてから、いざ下山。
少し下ったあたりから、尻セード。
あの~、断じて滑落してるわけじゃありませんけど・・・見た目、落っこちてるだけ?
スピード出過ぎるとキケン(というか怖い)なので、肘やらピッケルやら総動員で制動かけまくってます。
というわけで、ほぼ九合目まで尻セード混じりで降りちゃいました。
お尻がつめたい。
というか、お尻じゃなくてスキーで滑りたい。
滑ったらさぞかし楽しいであろう、この斜面。
この時期はかなりいい感じのザラメです。
新七合目の下からさすがに雪はぐずぐず。
雪渓の下部で、アイゼン外します。
ここで、「今日は登りで3時間もかかったよ~」とか言ってるスーパーおじさんとご同行。
尻セードするときは、ブルーシートとタオルを使うといいよ、と教えてもらいました。
ちょうどここで一緒になったサワヤカ若者3人組と7人で、新五合目まで下山。
こんな感じで、おじさんに引率されてます。
高山植物の話とか、山の話とか、そしてもちろん富士山の話とか。
若者3人組も初富士山だったとのことで、おじさんに「またおいで~」と言ってもらいました。
おしゃべりしてるうちに、あっという間に駐車場に到着!
またみんな、富士山で会えるといいですね!!ありがとうございました~。
<今回の山行>
富士山って、見る山であって登る山ではない、とず~っと思ってたのだけど、なかなかどうして、さすがは日本最高峰。
食わず嫌いはいけませんでしたね。
また登りたいなあ。秋もいいかな。今度はお釜巡りしたいしな。
そしてこの時期、山スキーヤー、山ボーダーがものすごく多いのにびっくり。
登山者の8割くらいは、板担いでたんじゃないかな。
様子もわかったし、来年はウチも、板担いで登るぞ!
そしてまきchin、高度障害は全くなく、全然大丈夫でした。
ごろ太君はちょっと頭痛くなったみたいだけど。
まあ今回、上部は風も強かったし初めての富士山だったので、ゆっくり登ったのもよかったのかな。
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コメント
ま・・・まきchinさん!!!
私いました、富士山に・・・。
もちろんBCで。
~と言うのは冗談ですが(笑)。
本当に旦那はいましたよ~!
山友のドリンチームに誘われて、急遽富士山へ行ったんです。
旦那とちぇっくん(ドリンちゃんの旦那様)のみ、板担ぎ上げでBCしてました。
私とドリンちゃんは5合目で見送りのみで、下界に移動しちゃいましたけど。
TC見ると、まきchinさん達がちょうど登頂する頃に、滑り出したようです。
(12時過ぎに滑り出したみたい)
どっかですれ違ってはいたでしょうね~
ボーダーとスキーの男二人組見ませんでしたか???
(わかんないか・・・笑)
下山後にも・・・実はまきchinさんのお話してて、
いつか会ってみたいねーってみんなで話してたんです。
まさかニアミスしてたとは!!!
お天気良くて最高でしたね!
日本一の山、登頂おめでとうございます☆
我が家のレポは、後日UPしますね~
投稿: えどりん | 2009年5月24日 (日) 17時47分
なんと富士山初めてでしたか、でも良い季節に登ったと思いますよ。いきなり夏の混雑時に登ると「富士山は見る山、もう来ない!」って思っちゃいます。
次回は尻じゃなくスキーで滑ってください。
バチバチくんですか、それわかります。氷だけじゃなく石もあります。以前11月に登った時、立っていられないような強風で、山頂で石がバチバチ飛んできたときがありました。
そうそう一般に男性より女性の方が、また酒飲みの方が高度に強いみたいですよ。
投稿: IK | 2009年5月24日 (日) 20時42分
丹沢から見てました。雲の中からチラッと見えました。
快晴でよかったですね。今の時期は一番登り易いかも知れませんね。
投稿: えいじ | 2009年5月24日 (日) 21時36分
えどりんさん>
うわぁ~! なんと、富士山でニアミスとは!!
しかも妊婦さんと!!!(だから登ってないって)
だんな様チームとは確実に、山頂直下ですれ違ってますよね。
でもほんと、スキーヤーとボーダーが多かったので・・・残念ながらわからなかった・・・。
だんな様達も、まきchin達をうらやましがらせた人達の中の一員だったんですね~、いいなあ~~。
来年(というか、天気よければ来週にでも行っちゃいそうな勢いですが)は板担いでいくぞ!絶対!!
そのころはえどりんさんも復活?!
というわけでレポ、楽しみにしております~。(^^)
えどりんさん達、そしてお友達のドリンさん達も、私達と行き先や時期がカブることが多いな~と思ってたのでした。
ほんと、いつかご一緒したい!
投稿: まきchin | 2009年5月24日 (日) 21時40分
IKさん>
そう、なんと初めての富士山だったのでした。
良い時期だったのですね、よかった~。
確かに、登りやすいし、山スキーヤーや山ノボラーしかいないし、歩みを進めるうちに山頂についちゃった、という感じでした。
次回はスキーで滑ります! というか、天気よければ来週にでも滑りたいくらいですが・・・。
IKさんは、山頂でバチバチ君(しかも石!)に襲来されたんですね。怖い・・・それに痛そう!!
富士山の強風は威力がすごい、と聞いてはいたのですが、体験してみて改めて威力を実感、です。
そして・・・女で酒飲みであるまきchin、高度には強い、のかも・・・?!
投稿: まきchin | 2009年5月24日 (日) 21時46分
えいじさん>
丹沢にいらしたんですね! 私達も丹沢に行こうかとも思ってたのですが。
登っている間、雲が徐々に上ってきてたのでひやひやもんでしたが、なんとか天気がもってよかったです。
風はかなり強かったですが・・・。
この時期は登りやすい時期なんですね。
予想外に多くの人でびっくりでしたが、みんな良い時期を狙って来てるんですねえ。
夏はさておき、また秋にも登ってみたいなあ、と思ったりしています。
投稿: まきchin | 2009年5月24日 (日) 21時54分
あぁ~板持ってってなかったですか・・残念!
滑るには富士宮口からが一番楽なんですよ~。
今年の山頂の雪は多いですね~。
昨日はうちらの仲間も須走口から大勢富士山の山スキー行ってました。
投稿: お気楽 | 2009年5月24日 (日) 23時31分
富士山が初めてだったとは、意外です。
あの斜面を直登するのは大変そうですね。
富士山は昨年の夏に富士宮口から登って、
「もう1人で登る事は無いな~」と思っていましたが、
この景色を見ると・・・
しかし、こちらは白山とは逆でウチからは遠いんだ。。
投稿: しょもも | 2009年5月24日 (日) 23時44分
お気楽さん>
そうなんですよ~。
富士宮口に到着したのと同時に、板を持ってこなかったことを激しく後悔したのでした。
ま、今回は初富士山だったし(と、自分に言い訳)。
次回はぜったい、板担いで登ります!!
(というかほんとに、天気さえ良ければ来週にでもリベンジしたい・・・)
今年は山頂の雪、多いんですね。
滑ってる人もほんとに多くて(板持ってない人のほうが少数派)、びっくりでした。
ああ、あの雪といいスケールといい、なんだか大きな魚を逃したような・・・滑りたい~~~!!
お気楽さんのお仲間は、須走口から登られたんですね~。さすがです。
23日はどの登山口からも、たくさん山スキーヤー・ボーダーが登ってたんでしょうね。
投稿: まきchin | 2009年5月24日 (日) 23時51分
しょももさん>
そおなんです。実は初めてだったんです。なぜか(登ったこともないのに)食わず嫌いでありまして。(^^;)
独立峰からの眺めってちょっと独特なものがありますが、富士山のそれは、他にはないですね。
ほんとに富士山にしかない眺めだなあ、と。
みなさんのおっしゃるとおり、時期もよかったのかも。
しょももさんにもぜひ、この時期に登っていただきたい。直登も、登りやすい雪だったのでそれほど辛くはなかったです(これが雪でなかったらまた別かと)。
がっ、やっぱり遠いですよね・・・白山は近いんですけどね・・・。
しょももさんと白山、まきchinと富士山の距離感が同じくらいだもんな~、と実感したこの週末でありました。
投稿: まきchin | 2009年5月25日 (月) 00時00分
富士山。
E・DESU・NEEEEE!!
私も登りたいんですー。
5月は予定はいってるから、、チャンスは6月。
んー、雪残っているかなあ。。
でも・・5時間も板担ぐのは・・無理だあ。(笑)
投稿: ぽっか | 2009年5月25日 (月) 12時36分
ぽっかさん>
富士山、E・DESU・YOOO!!
というか予想外にステキな斜面でした。
あの斜面を滑るためなら、5時間、板担いでがむばれる! というか、がむばります!!
(というわけで、来年は富士山BC狙います)
6月も、最初の頃だったら雪残ってるんじゃないですかね~。
雪渓の下限は上昇してそうですが・・・。
ぜひ、予定と好天が合ったら行ってみてください!
投稿: まきchin | 2009年5月26日 (火) 00時24分
わ~富士に行ったんですね~♪
(実は、登り残しの100名山&100高山^^)
絶対、夏・・・小屋が開く前に~とは、思ってるんですが・・・
こんないっぱい人がいるのもビックリ~♪でっす!
好天狙いなら、安心ですね(風の心配だけかな?)
高度順応もバッチリ~♪だったようで・・・^-^
6月に行ってみようかなぁ~^^
コースも迷ってたんで、参考になりました~ありがとうう!!
投稿: みい | 2009年5月26日 (火) 09時05分
みいさん>
えぇぇ~!!なんとみいさん、富士山は未登でしたか。びっくり。
ヒマラヤでは、富士山越えしてるのに。(^^)
私も絶対小屋開き前に行こうと思ってて、好天を狙ってたのでした。
今の時期、いいと思いますよ~。ヒマラヤ経験済みのみいさんなら、高度順応も心配なし!
(IKさん情報だと、女のノミスケは高度に強いらしいです・・・(まきchinもご多聞に漏れず))
参考にしていただけたら嬉しいです~!
投稿: まきchin | 2009年5月26日 (火) 22時44分