« 2008/9/6 青空の下、乗鞍岳 | トップページ | 2008/9/14 早月尾根から剱・立山へ(1日目) »

2008年9月10日 (水)

2008/9/7 北アルプスの活火山、焼岳へ

翌朝は上高地方面へ移動して、新中の湯ルートで焼岳へ。
登りはじめは雨がパラつく天気だったのが、山頂手前でいきなりの青空!

雲に包まれた槍穂高を眺めながら、青空の下での山歩きでした。

200809070
北峰からは硫黄の煙がもくもくと。こんな近くまで行っちゃって、大丈夫なのかしらん。

===焼岳(百名山67座目)===
2008/9/7(日):新中の湯登山口(6:40)~下堀出合(8:00)~▲北峰(9:15-10:00)~焼岳小屋(11:05-11:15)~田代橋(12:50)~上高地バスターミナル(13:15)
累積標高差:970m
======

> 前日の乗鞍岳

乗鞍高原スキー場の駐車場での車中泊。
夜の間に雨が強く降ったりしてたけど、車の中なのでへっちゃら。
前日は超寝不足だったし、安心感も手伝ってかぐっすり眠って目が覚めたら、満天の星空でありました。

そして明け方。
200809071
朝日に染まる乗鞍岳。ピーカン!!
そして駐車場には、相変わらず我らがエクストレイル1台のみ。ううむ。

さて、さっくり準備して、上高地手前の新中の湯登山口へ向かいます。
国道158号を上高地方面へ進み、安房トンネル手前で安房峠につながる旧道へ。
秘湯の宿、中の湯温泉旅館の前を過ぎ、つづら折の道をどんどん登っていくと、10号カーブと11号カーブの間に登山口&駐車場がありました。

200809072
登山口向かいには、10台分くらいの駐車スペースがあり。6時半くらいの段階で、すでに6台ほど停まってました(トイレや水道はなし)。紅葉の時期は、混雑するんだろうなあ。

準備しているうちに、小さい男の子二人とお父さん(?お祖父さん?)が登っていきました。
この子達すんごく足が速くて、その後全然追いつけなかった・・・幼稚園生と小学生の兄弟らしいのだけど、百名山をもう60個も登ってるんだって!! 記録更新じゃん!!!(絶対先を越されるな~トホホ)

・・・てのはともかく。最初はブナ林と笹薮の中の道を進みます。
200809073
緑が気持ちイイ。時々バラバラっと降る雨も、ブナに遮られてほとんど濡れずに歩けました。

登りはじめてほどなく、岩混じりのつづら折の急登になるけど、100mほど登るとまた緩やかな登りに。
200809074

う~ん、霧にけぶる林が幻想的。

そして道が緩やかになると、どうも足元もぬかるみがちに。
しょうがないよね~、最近雨続きだもん。
ぬかるみの中に置かれた石や丸太を辿って、なるべくハマらないようにしてクリアしていきます。

そのうち木立が切れて辺りが明るくなってくると、中の湯ルートとの合流地点、下堀出合に到着。
ここから上は、右手にガレた沢を見ながら、笹原の中の道を登ります。

200809075
なんか、ちょっと明るくなってきたような・・・?

200809076
しかも前方に、うすぼんやりと山の頂が・・・??

200809077
こんなん、出てきました!
煙をもくもくと吐く岩の塊。焼岳の山頂、北峰! ィヤッホウ!!

焼岳山頂を頭上に見ながらの谷間の登り道には、お花もたくさんです。
200809078 200809079
2008090710
2008090711
シラタマノキ(実)、ゴマナ、オンタデ(雌株)、オンタデ(雄株)。

2008090712 2008090713
サワヒヨドリ、オヤマリンドウ。

登っていくうちに青空はどんどん広がって、あっという間に頭上は真っ青。
2008090714
青空に白煙が鮮やか。

登山道は、北峰と南峰の間のコル(写真には写ってないけど、北峰の左側には岩稜の南峰があります)に向けて伸びてます。
そこまで行けば向こう側が見えるかな、と、ワクワクして何度も上を見上げながら、大きな石がごろごろした道を登っていくと、ほどなくコルに到着!

2008090716
コルの向こうには火口がありました。切れ落ちた岩壁に囲まれた青い池。今はとっても静か。

2008090715
南峰の向こうには、乗鞍岳。雲の上に浮かんでます。

途中でまきchinたちを追い越していったお兄さんがコルにいたので、しばしおしゃべり。上高地に下山するんだけど、中の湯までどうやって戻ってこようかな~、とのこと。
・・・まきchinたち、最初は往路と同じ道を戻る予定だったけど、いきなりここで、上高地に下山してタクシーで戻る(お兄さんと相乗り)案が急浮上。

この案を提案すべく、一足先に山頂へ向かったお兄さんを追いかけます。

2008090717
噴気孔の直下を巻いて歩くんだけど・・・噴気孔以外のところ(道端とか)からも煙が出てるし、大丈夫かいな。

ともかく、あまりノンビリせずにさくさく北峰を巻いてくと、上高地からの道に合流。
上高地から登ってくる人が圧倒的に多いらしく、いきなり辺りはにぎやかに!!
しかも、ここから噴気孔のすぐ横をよじ登っていくのですが・・・

2008090718
なんか硫黄で黄色くなってるし。この距離でも、ゴウゴウと音を立てて煙を吐いていて、すごい。地球って生きてるのね。

で、岩の間をよじ登っていくと、そこが焼岳(北峰)の山頂!
2008090719

とうちゃ~く!!

2008090720
上高地と、槍穂高方面。残念ながらほとんど雲の中。ときどきちらりと、槍、北穂、奥穂が顔を覗かせてくれました。

そして早速さっきのお兄さんに、タクシー相乗り案をご提案。
じゃあ下山はご一緒しましょ~、ってことに。わぁい。

下山道も決まったことだし、雲が晴れないかな~としばし待ってはみたけれど、なかなか難しそう。
あきらめて下山開始です。

2008090721
下り始めは、こんな岩ごろごろの急坂。ペンキで岩に印がつけられてるので、それを辿りつつ大きな段差を慎重に下り、次々と登ってくる団体さんとすれ違いながら歩きます。

下山道もなかなかの眺め。左手には、笠ヶ岳が顔を覗かせてます。
2008090722

急坂を下り、新穂高への道が交差する中尾峠を過ぎると、展望台へ向けてちょこっと登り返し。
こちらはさほど急でもなく、すぐに展望台に到着です。

2008090723
振り返ると焼岳が。早くも雲がかかってきてます。セ~フ!

さて、一息ついたら下山下山。展望台から下ってすぐのところに、焼岳小屋が建ってます。
2008090724

小屋からも焼岳が見えるんだねえ。
ここでバッヂを購入し、西穂山荘へ向かうと言うおじさん二人と別れて、上高地を目指します。
(いいな~、私も明日会社休んで西穂に行きたい!!)

ここからしばらく、笹原の中の急なつづら折の道が続きます。
日が照って暑いし、急な下りなので膝にくる。
まきchinとごろ太くんの二人だけだと、もくもくとひたすら下っちゃうところなんだけど、今日はお兄さんと登山の話や山スキーの話をしながらニギヤカに下ります。しゃべってるとあっという間ね。
でもこの道、登りだと結構しんどいだろうな~。

笹原が終わり、林の中に入っていくとハシゴ登場。何回か鉄ハシゴを下りつつ歩いていくと、長~いハシゴが!!
2008090725

ハシゴは固定されてるし、ハシゴの上の滑りやすい道には鎖が設置されてるし、注意して下ればナンてことはなし。
ここから先もいくつかのハシゴが出てきたけど、どれも短くてあっさりクリア、です。

ハシゴ地帯を過ぎると、道がだんだん緩やかになってきました。
2008090726

しゃべりながらゆっくり下るにはちょうどいいねえ。紅葉前の緑が、とってもきれい。

道が緩やかになったのはいいんだけど、上高地って平らな道を歩く時間が長すぎてちと疲れるのよね。
今回もまた然り、緩やかな長~い道に飽きてきた頃、ようやく焼岳登山口に到着!
2008090727
でも実は、またここから長~い作業道を歩くんだったりします・・・。

ちょこっと雨がパラついてきた中、長くて平坦な作業道を進み、田代橋を渡って、観光客で溢れ還る上高地BTに到着。
2008090728
梓川の向こうには、おなじみ岳沢と前穂、吊尾根。奥穂や西穂は雲の中。

ここからタクシーで新中の湯登山口まで戻り(4,000円弱)、今回の山行は終了!おつかれさんでした!
そしてお兄さん、同行させていただいてありがとうございました!! いろいろおしゃべりできて、とっても楽しかったです。
今度は白馬とかでバッタリ出会いたいですね~。

さて、お兄さんと別れて、まきchin達は温泉へ。
釜トンネル手前(松本からみて手前)にある秘湯の宿、坂巻温泉旅館に向かいます。
2008090729

内湯と露天風呂の階がわかれてるんだけど、両方とも堪能してきました。
昨日の温泉と違って、透明で湯の花が漂ってるお湯。やわらかい。
しかも内湯は、お湯が浴槽からじゃばじゃばあふれ出ていて、超贅沢(豪快?)な掛け流し!

いやあ、満足。

・・・というわけで、山も温泉も満喫できた、久しぶりの山行でありました。

<今回の山行>
新中の湯ルートは、焼岳への最短ルートだそう。
でも、登山口までの公共交通機関がない上、駐車場も10台分くらいしかないので、ちょっと行きづらいかもね。
朝7時くらいには、駐車スペースはいっぱいになってしまうと思います。

だけどその分、静かな山歩きが楽しめました!
下堀出合から先、頭上に煙をもくもく吹き上げる北峰を仰ぎながらの道は、とっても気持ちよかった!!
北峰の上から、スカッと晴れた青空の下の槍穂高や笠が見えなかったのはちょっと残念だったけど、広大な北アルプスの上に広がる青空はなかなかステキでした。
これだから、山はやめられない。

北アルプスの山の中では手軽に登れる方とはいっても、上高地からの道はガレ場もあるし、ハシゴもあるし、急登もあるし、歩き応えは結構ありますね。
まきchin的には、新中の湯ルートで登り、上高地へ下山、という今回のコースは、いろいろ楽しめるのでおススメです!!
楽しかった!!!

|

« 2008/9/6 青空の下、乗鞍岳 | トップページ | 2008/9/14 早月尾根から剱・立山へ(1日目) »

◇登山」カテゴリの記事

コメント

晴天の焼岳、とても綺麗ですね~☆
私が去年の5月に上高地からの往復で登った時は曇りで、ここまでの絶景は見られませんでしたヨ…
晴れてると、こんなに絶景なんですね。
あ、ちなみに風が強くて、頂上直下のガスが噴出してるところ、風向きによって硫黄ガスにおもいっきり包まれて、死ぬかと思いました。。(。>д<。)。。
咳き込んで涙流しながら、ダッシュで通過しました(笑)
山での出会いあり、温泉ありで、満喫の山旅ですね。
今度は中の湯から登ってみたいな!

投稿: えどりん | 2008年9月10日 (水) 14時05分

えどりんさん>
青空と山って、ほんとお似合いですよね。
もっと雲が晴れてれば、槍穂高や笠の大展望!らしいんですが・・・。

あの硫黄ガスもすごいですよね。あんな間近で見たのは初めてでおっかなびっくりだったのですが・・・えどりんさん、硫黄ガスに巻かれちゃったなんて怖すぎです・・・Σ(゚д゚;)

新中の湯ルートは、焼岳への最短ルートなんですよね。
上高地からのルートって、結構長いし急登も多いし人も多いけど、新中の湯ルートは割と登りやすくて人も少なくて、ナカナカよかったです!

投稿: まきchin | 2008年9月10日 (水) 22時06分

相変わらずレポが早いですねー。スバラシイ。
私たちと同じコース!
同じ日だったら頂上くらいでバッタリしてそうだったのに
残念です。

まきchinさんたちって
毎回一緒に登った方と仲良くなってますよね?
お二人の人柄の良さなんでしょう。

ピストンも悪くはないんですけど、
ちょっと味気ないんですよねー。
グルリップできてよかったですね。

投稿: のんすけ | 2008年9月11日 (木) 14時16分

のんすけさん>
焼岳から帰ってのんすけさんのブログ見てビックリ、ちょうど1週間前、全く一緒のコースだったんですよね~。う~ん、バッタリ逃して残念。

今回は、一緒に歩いたお兄さんのおかげで楽しくグルリップできてよかったです!
新中の湯コースも上高地からのコースも、どちらもそれぞれの良さがありますもんね。

・・・そして言われてみればそうですね、最近、山で行き会った人と仲良しになることが多いかも。
山で山の話するのって、楽しいですよね。仲間!って感じで。
って、まきchinが勝手に仲間意識持ってるだけだったりして (A;´・ω・)アセアセ

投稿: まきchin | 2008年9月11日 (木) 23時27分

先週晴れたんですね。天気予報見て「晴れそうな気もするけど・・、止~めた。」諦めてしまいました。

 やっぱりとりあえず出かけてみないとダメですね。

 
 焼岳は一度登ったことがあるのですが、やっぱり「こんなに近づいちゃって良いの?」「硫化水素とか出てるんじゃないのかなぁ?」 って思いました。

 そうそうセブンイレブンでキューピーのサラダクラブシリーズと同じようなのが出たの見ました?
 さっそく山に持って行きました。これ結構使えますよ。

投稿: IK | 2008年9月13日 (土) 13時09分

IKさん>
ほんとに最近の天気予報は当てにならないですよね。
それだけ難しいんですかね。
とはいっても、出かけた先で雨に降られると憂鬱だし、天気予報が悪いとどうしても二の足を踏んでしまう・・・。

んで、山食情報、ありがとうございます!
セブンイレブンですね~、最近ご無沙汰してました。早速見て見ます!!

投稿: まきchin | 2008年9月16日 (火) 00時32分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2008/9/7 北アルプスの活火山、焼岳へ:

« 2008/9/6 青空の下、乗鞍岳 | トップページ | 2008/9/14 早月尾根から剱・立山へ(1日目) »