2008/8/3~9 十勝・大雪縦走(2日目)
2日目は終日ものすごい強風。
しかも、いきなり11時間のロングコース。
いやあ、長かった。でも強い風のせいか、空気が澄んでて色鮮やか~な空と山を満喫!!
人ともほとんど出会わず(オプタテシケ手前で日帰りさん何組かとすれ違ったのみ)、静かな山行でした。
===十勝岳(百名山64座目)、オプタテシケ山===
2008/8/4(月):上ホロ避難小屋(5:30)~▲十勝岳(6:35-7:10)~美瑛岳分岐(9:20)~▲美瑛岳(9:40-10:00)~美瑛岳分岐(10:15)~美瑛富士分岐(10:50)~▲ベベツ岳(12:40-12:50)~▲オプタテシケ山(14:25-14:45)~双子池キャンプ地(16:30)
累積標高差:1,055m
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1日目(2008/8/3):十勝岳温泉~富良野岳~上ホロカメットク山~上ホロ避難小屋
2日目(2008/8/4):上ホロ避難小屋~十勝岳~美瑛岳~オプタテシケ山~双子池
3日目(2008/8/5):双子池~コスマヌプリ~ツリガネ山~三川台
4日目(2008/8/6):三川台~トムラウシ山~化雲岳~五色岳~忠別岳避難小屋
5日目(2008/8/7):忠別岳避難小屋~忠別岳~高根ヶ原~白雲岳避難小屋
6日目(2008/8/8):白雲岳避難小屋~北海岳~旭岳~雲ノ平~黒岳石室
7日目(2008/8/9):黒岳石室~黒岳~層雲峡
4時頃起きると、外はガスガス、風はびゅーびゅー。
雨こそ降ってないものの、こんなんでほんとに登れるのか?!
(一瞬、停滞の文字が二人の頭をかすめた・・・)
でも、時々雲が切れて朝日も見えたり。
朝日に照らされ、黄金色に輝く草原。寒さも忘れて息をのむほどの美しさ。
・・・だけど結局、出発したときはまたガスガスでした。
十勝岳までの道は、左側が火口で切れ落ちた、ガレガレの火山礫の道を辿ります。
道沿いにはトラロープがはってあるので、道迷いの心配はなし。
でも、火口側から吹き上げる風がむちゃくちゃ強いよ~。飛ばされるぅ!!(って、んなわけないんだけどさ)
こんな強風でこんなとこ、歩きたくないんですけど・・・怖いよ~。
道はずっと、ザレ道のゆるゆるした登り。
登るにつれて、ザレからガレに道は変わります。そしてなんか硫黄臭くなってきたような。のどが痛い。
(どうも噴煙の中に入ったみたいなのだけど、霧でガスガスなのでよくわからんかった)
時々雲が切れて、山頂がちらりと。
おおぅ、もう一登り!(ここでテンションアップ)
山頂には、上ホロ避難小屋にいたお兄さんが既にいました。今日はここでずっと写真撮ってるんだって。いいなあ。
時折雲が切れて、美瑛岳やオプタテシケがちょこっと顔をのぞかせてました。遠いぞ。
さて、お兄さんとしばしおしゃべりした後、美瑛岳方面目指して出発。
十勝岳の直下は、荒涼とした火山礫の台地。
そしてちょうど十勝岳を下りたら、霧がばあーっと晴れて視界がクリアーに!!
わお。潔いほどにな~んにもない。なんなんでしょ、このスケール感。
※踏み跡はそんなにはっきりしてないけど、100mおきくらいに標識が立ってたので、注意していけば道を外れることはないと思います。
そしてしばらく火山礫の台地を歩くと、200mほどガッツリ下ります。
下りも火山礫なので、ずざざ~っと滑るように下る下る。
後方には、十勝岳が顔をのぞかせてます。なんだか地球じゃないみたい。火星とか?
美瑛岳に向けて、見渡す限りの火山礫の道を下ります。黒一色。
ここからもう一下り。
下りきったあとは、美瑛岳に向けてトラバース気味にゆるゆる登っていきます。
このあたりの緑の斜面は、実はお花もたくさん(ここまでは火山礫の道なので植物はなし)。
青空が映えて、花の色も鮮やか~。
緑のトラバース道を進んでいくと、岩場の登りが出現。
ここをクリアして、再びお花畑のトラバース道をしばらく進むと、美瑛岳分岐に到着。
さて、ここから美瑛岳まで、ちょいと寄り道。分岐にザックをデポして岩場をよじ登り・・・
山頂到着!
岩場の上の山頂は、360°の大展望!!
さっき通ってきた十勝岳。
十勝岳の山頂、さっきのお兄さんはまだいるかな~。
美瑛岳についたら手を振りますね、と約束してたので、二人で大きく手を振りました(見えたかしらん)。
反対側には美瑛富士、そしてその向こうにはこれから越えるオプタテシケ。まだ遠いのう。
十勝側も大雪側も両方一望できるなんて、ちょっとすごいかも。
美瑛岳、私的にはかな~りお気に入り上位にランクイン、です。
さて、行程はまだまだ長いので、名残惜しいけど美瑛岳を後にし、次へ向かいます。
美瑛富士分岐までは岩場を一下り。ここから美瑛富士避難小屋分岐まで、美瑛富士をまいてハイマツの中の細~い道をゆるゆる進みます。
ハイマツの中は風がない!けど暑~い・・・。
美瑛富士避難小屋分岐からオプタテシケまでは、3つほど小さなピークを越えていきます。
まずは手前の石垣山まで、大きな岩がごろごろした急な登り。
岩の上を伝い、時には手も使ってよじ登る。
登りきったピークが石垣山。
一番右のとんがりが、オプタテシケ。はい、オプタテシケまであとピーク2つ~。
オプタテシケ手前のピーク、ベベツ岳まではお花畑の中の緩やかなアップダウンが続きます。 色とりどり!
アオノツガザクラ、ウサギギク、ミヤマリンドウ、シロバナイワギキョウ。
お花はキレイで心和むんだけど、長~いアップダウンでちとしんどくなってきたころ、ベベツ岳到着。
ここでオプタテシケ日帰り登山の団体さんとすれ違い(十勝岳山頂でお兄さんと別れてから以降、これが本日初の「ヒトとの遭遇」)、いざ、目の前に聳えるオプタテシケへ!
道は130mほどガレ場を下り、300mほど登り・・・てなわけで、気合入れなおし。はあ。
おりしも、オプタテシケには雲がかかってきたり(そして相変わらず風は強い)。
この下りがもったいないよ~、テンション上がらないよ~、とぶつぶつ言いながら下りきり、ハイマツの中の登りに取り掛かります。
頂上直下はガケの上の細い道を伝って登り、、、
ようやっと到着でやんす。てか、疲れてるし。
ここから本日の幕営地、双子池キャンプ地までは、なんと600mガッツリ下ります。
山頂からしばらく下ると、盛大な下り道が出現。
そして明日歩くトムラウシまでの道と、眼下には双子池キャンプ地が。
キャンプ地にテントが一つ張ってあるのが見えて、ちょっと安心。
テントが見えた時点ですっかり終わったつもりになってたけど、600mの下りは恐るべし、下っても下っても全然近付かない・・・。一難去ってまた一難(??)。
道はハイマツの中を通ったり岩場を横切ったりしながらガッツリ下ってるのだけど。ううむ。
道端にはお花がたくさんなので、取りあえず花で気を紛らわせてみたり。
エゾヒメクワガタ、エゾツツジ。
ほかにも、チングルマ、ヨツバシオガマ、ナガバキタアザミ、エゾウメバチソウ、タカネトウウチソウなどなど。
下るうちに、どんどんオプタテシケの影が長くなり、双子池のキャンプ地はすでに影の中。
その影の中から、はるか前方に聳えるトムラウシに向かって緑の道が伸びてます。
明日はあれを歩くのね・・・でもその前に、早くキャンプ地に着きたい・・・。
で、写真を撮る気力もなくなり、すっかりよれよれになったころ、ようやくキャンプ地に到着。
階段状になってて、笹原と小川に囲まれた場所です。
だけどこの双子池キャンプ地、前評判通り、キャンプ地としてはどうよ?!という感じ(トイレはもちろんなし)。
たしかに水はじゃばじゃば流れててたっぷりあるのだけど、これって、雨が降るとキャンプ地ごと小川の中に入ってしまいそうな予感。
(てか、昨日の雨で、確実に流れに飲み込まれてた形跡が)
どこもかしこもぬかるんでて、かろうじて(他の場所と比べれば)泥だらけにならずにテント張れそうな場所は3箇所程度かな。むむ。
雨の日やその直後は最悪ですな。どうするんだろう。
すでに日も翳ってきて(オプタテシケの影に入ってしまって)寒い。
早々にテントを張って夕食とって、バタンキュウ、でありました。
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